Y
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Yの総合評価:
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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全1件 1~1 1/1ページ
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なんだか公開されてるあらすじを読むと、私の書いたあらすじはネタバレの雰囲気があるので、全文ネタバレ感想です。 | ||||
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技巧的に優れた作品で、最初の方は一人称が誰なのか区別がつかず戸惑った部分がありましたが、そこを通り過ぎると一気に物語に引き込まれました。ただ、動機となる女性への想いと、その女性の魅力が釣り合わず、エンタメとしては釈然としない読後感となりました。案外こんなもんだよという皮肉が込められた作品なのか、描き方の失敗なのかはよくわかりませんが。 | ||||
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1998年9月、出版社の営業担当・秋間文夫の自宅に北川健という見知らぬ男から電話がかかってくる。北川は高校時代からの親友だと名乗るが、秋間にはまったく心当たりがない。どうしても会って話がしたいと言う北川に胡散臭さを感じて、秋間はそれを拒否するが、後日、北川の代理人だと語る加藤由梨から奇妙な手記を渡される。そこには、にわかには信じられない《実話》が書かれていた……。 ---------------------------- 1998年11月に出版された佐藤正午氏の、タイムトラベル恋愛小説です。当時、私はこの小説が文庫化される前に手にして、大いに楽しんだことを覚えていますが、さすがに四半世紀近くが経過して、物語の詳細は記憶から拭われていました。今回、読み直すに値する小説だったという確かな記憶をもとに、ひさしぶりに文庫で手にしてみました。 北川が秋間に渡した手記には、1980年9月6日に渋谷駅発の井の頭線列車が、下北沢駅を過ぎたところで大事故に見舞われ、その列車に乗っていた北川やその他大勢が被害に遭う話が書かれています。そして事故を乗り越えた北川がその後の18年を経る中で、抱いたひとつの罪悪感――あの女性を事故から救うことができなかったという苦い思い――に苛まれ続けます。そしてある日、時間を遡ることができる特殊な力を持ったことに気づき、それを利用してある壮大な計画を実行していくのです。 ケン・グリムウッド『 リプレイ 』に着想を得たこの日本のSF小説が最後に明らかにするのは、人と人との「縁(えにし)」の妙です。 かつてこの小説を読んだとき、私はまだ佐藤正午初心者でした。わずかに『 ジャンプ 』を読んだくらいではなかったでしょうか。 以来、かなりの数の正午作品を手にしてきましたが、佐藤氏の作品に通奏低音として存在するのが、この《人と人との「縁(えにし)」の妙》だと気づくようになりました。『 ダンスホール 』しかり、『 5 』しかり、『 鳩の撃退法 』しかり、『 月の満ち欠け 』しかり……。 この『Y』も、時間をさかのぼって1980年からの人生を北川が生き直したところで、秋間の人生に多少の偏差は生まれるものの、それでも妻や恋人たちとは、形こそ異なれども、やはり別の人生でも新たな関係が生まれるのです。 「その出会いは偶然の産物というよりも、もっと自然なもののような気がします。『縁』という言葉に近いものです」(302頁) まさに、多少の偏差にも屈することのない《多生の縁》が厳然と存在するのです。 だからこそ、この「あの日あの時刻に生じてしまった過去の事実を、もしいまから別のかたちに置き換えることができればと、長い人生の途中で誰もが一度は願ってみる奇跡を、本気で願いつづけた男の物語」(11頁)を通して読者が味わうべきは、今ある人生を形づくってくれた縁(えにし)を大切にする思いであると私は思うのです。 . | ||||
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タイムトラベルものは、日本人の好みなのか、たくさん公刊されます。 この本もその一冊ですが、構成や文章力においては、他の本より抜き出て います。その意味では、十二分に読む価値があり、私も一気に読みました。 ただ、タイムトラベルものの愛読家としては、北川が再度のタイムトラベルを した理由が納得できないのです。結局、過去に戻っても、「不幸な過去」を 無かったことにはできないとわかっているのに、彼は何をしに戻ったので しょうか。この物語の設定では、過去へ戻るということは、世界を単に 分岐させるだけで、もとの時間線は不幸な状態のまま残り続けます。 自分が過去に戻って過去を変える、ということは、単に自分があらなた枝を 作り出し、そこに逃げ込むことに過ぎません、残されたもとの時間線では 自分がいないだけで、不幸な状態は変わらず続いていきます。北川なら わかってたはずなのに。彼は一度目のロングタイムトラベルで18年間を やりなおしましたが、結局、うまくいったとは言えない時間線を作り 出しただけでした。そして再度18年の時を超えようとしている。 彼が時間をさかのぼるたびに、不幸な世界が増えていく。 平行世界は、タイムパラドックスは解決しますが、物語を決してハッピーエンド にはしません。たとえ、主人公が自分の思うように過去を変えられても、 その陰で枝分かれして見捨てられた不幸な世界戦は残り続けるのです。 という不快な気持ちを持ちながら読みましたが、上にも書いたように、文章力と 構成力はすばらしい。 | ||||
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読み進めるごとにそれぞれの登場人物の人物像が浮かび上がり、 彼らの関係が徐々に繋がっていきます。 続きが気になってしょうがないストーリーです。 また、物語の最後も読者全員に北川の今後を想像させるような 区切りの良い終わり方でした。 一人一人の人生は選択の連続の中にあり、ほんの少しのことで大きく運命が変わることがある。 ありきたりな言葉かもしれませんが、 私はそんなメッセージをこの本から感じました。。 | ||||
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これから楽しませていただきます。 | ||||
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