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村上海賊の娘
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【この小説が収録されている参考書籍】
村上海賊の娘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全327件 241~260 13/17ページ
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上下巻とも読了しました。 良い悪いいろいろなレビューがありますが、全て正しいということが分かりました。 数日かけて一気に最後まで読んでしまうほど、展開が面白く先が気になるストーリーです。 所々で語られる歴史うんちくが、程よく知識欲を満たしてくれることもありどんどん先を読みたくなります。 大坂本願寺の話でもあり歎異抄の話が少し出てきたことで興味を持ち、 今は歎異抄を読んでいますし(笑)、村上海賊や登場人物についても興味を持ち調べてみている最中です。 そういうことで、話は面白いし、歴史に対する興味、浄土真宗に対する興味も掻き立てられ、読後の広がりがある作品と思います。 ・・・が、もしかしたら私は読後に中身が無いと感じ、それを埋めるためにいろいろ調べているのかもしれません。 レビューは、絶賛されている方も酷評されている方もおられますが、面白いことに、どちらのレビューも納得できます。 「飽きて読むのが辛い」「展開がつまらない」「歴史に疎いから面白く無い」といったことはありませんので、気になったら読んでみられるのがおすすめです。 | ||||
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まあまあ面白かった4巻すぐに買って読みました家は縁があるので家紋も酷似しています 背景が少しわかりました | ||||
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1〜4巻まで購入しました。新品同様と書いてありましたが全くその通りでした。文庫になつて間も無いのにこの値段で買えてとても嬉しいです | ||||
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村上海賊の娘(三) (新潮文庫) 予約して、少々遅くなるかも知れないと言う連絡をいただきましたが、ストレスなく届きたいへん良かったです。ありがとうございました。 | ||||
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村上海賊の娘(四) (新潮文庫) 予約して、少々遅くなるかも知れないと言う連絡をいただきましたが、ストレスなく届きたいへん良かったです。ありがとうございました。 | ||||
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木津川合戦(本願寺&毛利&村上海賊vs織田&眞鍋海賊)を主題にした小説。 文句なしに面白いです。 小説を読むと、よほど調べた上で書かれたのだなということがよく伝わってきます。 登場人物が多く村上海賊も眞鍋海賊もどのような人かあまり知られていないにも関わらず、一人一人書き分け魅力的に描ける文章力が素晴らしいです。 主人公・村上武吉の娘が女性でありながら海賊の精鋭10人相手にして次々に倒したり、眞鍋道夢斎&七五三兵衛は銛で小早を破壊したり、確かに戦争に非現実的な場面があります。 ただ調べ抜いた土台の上に書かれてるのが分かるので、敢えてファンタジーを描いているエンターテイメントとして読むと気になりませんでした。 それらによって重苦しくならず、面白い骨太の小説を読めたと満足しています。 戦国武将も、"政治家"だったのだなという事もよく伝わってきました。 内容は漫画や映画向きかもしれません。 | ||||
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期待してよみましたが、内容(特に戦いの)が荒唐無稽でまるでおとぎ話。 スタジオジブリの連中が時代劇を制作しましたって感じの作品。現実離れが酷く、読中、読後の虚しさが甚だしい。 | ||||
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私の住んでいる所は、かつての平家の水島合戦の古戦場跡の近くだ。ちょっと車を飛ばしただけで記念碑にたどり着く。つまり、ここは中世は海にすこぶる近かった。 わが家から歩いて少し行った所に「この家はむかし海賊をやっていたんだよ。○○大将軍と言っていたんだ」といういわく付きの御屋敷がある。真偽のほどはわからない。そういう「伝説」がまだ成立するような土地が瀬戸内海の周りにまだいくらかありそうだということと、海賊の子孫は未だに地域の大物として残っていることを地域が認めているということと、子ども心に「怖いところ」しかし「尊敬すべきところ」という風に大人に植え付けられたことだけを、ここで指摘しておきたい。 瀬戸内に住む者にとって、「海賊」は特別なのだ。 その最後の輝きの物語なのではないかと、一巻目を読んで思った。一巻目はまだ人物紹介と、物語の発端説明の域を出ない。 次巻を続けて読むことにした。 2016年7月読了 | ||||
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はじめにおことわりしますが、わたしは、本書を、中古(古書)のハードカバー上下2冊で購入、読了したところです。週刊新潮に2年弱連載ののち出版されたハードカバー版は、本屋大賞と吉川英治文学新人賞を受賞、週刊朝日の年間歴史時代小説第1位になった、ベストセラーです。まず、ひとこと言いたい。アマゾンサイトの、ハードカバー版のレビュー、発売後比較的初期のものは、おおむね絶賛です。ところが、あとのものほど、ひどくけなしてるのが多い。「表現がおおげさで、漫画みたいだ」「歴史資料の引用が多くて興ざめだ」そして「本屋大賞は、どうしようもないから、二度とよまない」、こうなると、無理筋の因縁つけ、言いがかりです。本当ですから、単行本のレビューを検索してください。歴史を十二分にふまえながら、それまでなかった、ぶっとい肝っ玉の海賊どもが大暴れする、痛快無比の歴史ものがたりなわけです。タイトルは「娘」がはいってますが、荒くれ男の大活躍のほうが、比重は大きくかもしれない。このしょうもない海賊が、みなチャーミングでかわいいんだなぁ。神経細かい頭でっかちのサムライも出てきますが、神経質な登場人物が、自分より器量の大きいヤツのことは、結局こころから受け入れて、下知にしたがい命がけでいくさをする。いいなぁ。それをふまえて、最初に大喜びで読んだひとたちは、大絶賛。「ベストセラー歴史小説」といううわさで、あとから読んだ方々は、悪口雑言、という図式ではないか?それにしても、はっきしいいますけど、ある特徴を共通してもったひとたちの、本屋大賞に対する、上から目線で小馬鹿にした態度には、いつもイライラします。「たいした学もない書店員が選んだものだろ」というオーラで、つまらん自尊心を保とうとするセコいレビューには、うんざり。「本屋大賞作は、もう読まん」とおっしゃるレビューをわんさか拝見しましたが、そんな偏見あるなら、本屋大賞受賞の、浅田次郎、宮部みゆき、伊坂幸太郎、上橋菜穂子、佐藤亜紀、大沢在昌、辻村深月も、読むな!本作は吉川英治文学新人賞してますが、ふしぎなことに、本屋大賞にケチつけるレビューで、吉川英治文学新人賞けなすのは、みたことない。海賊に笑われますよ。みなさん、しっかり作品にむきあってきださい。また、レビューはちっぽけなプライドのためには、書かないこと。いいもんは、いいもんじゃ。 | ||||
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終始木津川河口の戦いを描いている。泉州と瀬戸内の海賊同士の激突だけに面白くないはずがない。ヒロインも縦横無尽の活躍で、海戦と立ち回りの描写が快速で心地よい。 読んでいて、単なる戦闘というよりも「スポーツマンシップに則って・・・」という言葉が浮かんでくる。それほど、双方とも心地よく戦い、潔く死んでいく。爽快で、後味は悪くはない。読み終われば上質のアクション映画を見たような気になる。 だが、後に何も残らぬ。 構成上に課題があるのではないか。一、二箇所戦闘を離れてみたら、例えば景姫を待ちわびる木津砦内の留吉の苦悩、戦況を見守る本願寺内の顕如の焦りなどで何かストーリーを作ればよいにと思った。また、信長も思ったほど登場の機会が少ない。最後の方にちょっと顔出すだけで、はぐらかされた気分である。 つまり、料理で言えば、スパイスを利かしたものばかりで単調に陥ってしまった。さっぱりした野菜の添え物でもつけるべきではなかったか。というべきか。 巻末に載せている膨大な資料を見れば手間暇かけて創作したことが分る。それだけにもうひとひねりあれば、さらにコクが増していたのになあと思う。初めが快調だったが、巻を重ねるうちにまとまりを欠けて主題がぼやけたのが惜しまれる。 | ||||
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さきほど、上下2冊、読了したところです。本屋大賞と吉川英治文学新人賞を受賞、週刊朝日の年間歴史時代小説第1位になった、ベストセラーです。まず、ひとこと言いたい。このサイトのレビュー、発売後比較的初期のものは、おおむね絶賛です。ところが、あとのものほど、ひどくけなしてるのが多い。「表現がおおげさで、漫画みたいだ」「歴史資料の引用が多くて興ざめだ」そして「本屋大賞は、どうしようもないから、二度とよまない」、こうなると、無理筋の因縁つけ、言いがかりです。歴史資料を十二分にふまえながら、それまでなかった、ぶっとい肝っ玉の海賊どもが大暴れする、痛快無比の歴史ものがたりなわけです。タイトルは「娘」がはいってますが、荒くれ男の大活躍のほうが、比重は大きくかもしれない。それをふまえて、最初に大喜びで読んだひとたちは、大絶賛。「ベストセラー歴史小説」といううわさで、あとから読んだ方々は、悪口雑言、という図式ではないか?それにしても、はっきしいいますけど、ある共通した特徴をもつ方々の、本屋大賞に対する、上から目線で小馬鹿にした態度には、いつもイライラします。「たいした学もない書店員が選んだものだろ」というオーラで、つまらん自尊心を保とうとするレビューには、うんざり。「本屋大賞作は、もう読まん」とおっしゃるレビューをわんさか拝見しましたが、そんな偏見あるなら、本屋大賞受賞の、浅田次郎、宮部みゆき、伊坂幸太郎、佐藤亜紀、大沢在昌、辻村深月も、読むな!本作は吉川英治文学新人賞してますが、ふしぎなことに、本屋大賞にケチつけるレビューで、吉川英治文学新人賞けなすのは、みたことない。みなさん、しっかり作品にむきあってきださい。また、レビューはちっぽけなプライドのためには、書かないこと。いいもんは、いいもんじゃ。 | ||||
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男たちの目的は、御家の存続。 主人公である村上海賊の娘、景が願うのは、偶然に縁のできた門徒たちを救うこと。 そもそもの理念が違い過ぎるので、かみ合うはずがない。 跳ねっかえりのお転婆であるキャラクターは理解できても、木津川戦の導火線となるべく単身前線に躍り込む景の動機は、説得力を持って伝わってこない。 緩急はあって当然なのだろうけど、間延びした感が強い。 | ||||
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メンタルがとても非情な海賊は、有無を言わせず弱った敵に止めを刺すだろう。 最終巻で多く割かれる戦闘描写は、「おいおい七五三兵衛はん(だけではないけど)、甘すぎですわ。」 史実で生き残る「将」クラスの脇役までそこそこ生き生きと描こうとすれば仕方ないのかもしれないけど、双方甘すぎ、油断しすぎ。 確かにシーソーゲームが面白くても、ちょっとやりすぎでは? 史料にとらわれすぎてしまって、戦死した将と生き残った将を史実に合わせるために、ご都合主義的な展開にせざるを得なかった感じ。 歴史小説なら、史実とされていることと、想像で補うべきところのバランスが取れていないとしんどいなぁ。 本当に繰り返し書かれる、「あきらめない」、「執念」みたいなものも、字面でなく描写で伝えきってほしかった。 これほど繰り返されると少し興醒め。 脇役のキャラクター描写を潔くあきらめて、史実の引用を減らして、文庫本二巻程度に収められたら、かなりの名作になったように思えるのだが。 全四巻、時間つぶしにはなったし、途中で投げ出すほどではなかったけど、感動のしどころを私は逃してしまった。 | ||||
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始めはかなり抑制した内容である。まず、ヒロイン景は戦の現実に衝撃を受けて故郷に戻ってしまう。 鈴木孫市らと一揆軍とのかかわりに揺れ動くヒロインの心のひだ、信長に一歩も引かない真鍋道夢斎、七五三兵衛父子ら泉州海賊、村上海賊の軍議の緊張感などを丁寧に描写し、後半部、本願寺救援に向かう村上海賊軍と迎え撃つ泉州勢との腹の探り合いには敢えてストーリーをゆっくりと進め、ところどころに資料による説明を入れるなど、できるだけ気を持たせながら進めていく。また、ヒロイン不在のままで終わってしまうのかと不安な気になるものの、次へと読み進めてしまうのは作者の腕であろう。 静かに話が進むのは、読んでいて欲求不満になるところだが、残り3分の1あたりまでは我慢して読んでほしい。いよいよ景が動き出す―火山のマグマが一気に噴き出すような、爽快感を味わいたければである。 | ||||
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(ネタバレありです) かの時代の価値観では醜女の嫁き遅れと蔑まれているが、 実は現世的感覚だと美人で妙齢という 映像にしてしまうと出オチ感半端ない主人公が、深慮なく 原哲夫のマンガのように首をぽんぽん撥ねまくりながら 自分探しの旅に出立しますよ、というのが200ページ以上ある一巻の内容・・ ノベライゼーションのようなト書き的文体、 ジュブナイルな人物表現、幕間ごとの楽屋落ち的資料自慢、 これも当世風ってやつでござんすかね。 | ||||
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四分冊の最終巻となる第四巻.ついに火ぶたが切られた村上海賊と眞鍋海賊の激突も, 敵味方,魅力的なキャラクタが大勢のためか,あちらこちらと場面転換が頻繁に行われ, やられるときまで賑やかな相手側であったり,老将二人の漫才のような戦いぶりだったり, 笑いどころも含め,見せ場は十分なのですが,やや話が散漫になっているようにも感じます. そのため,あたりから気になっていた『主人公の消えている時間』がまた増え, 加えて,敵の大将のあまりの強さと,おなじみとなった豪快さがさらに目立ってしまい, 怖気立つほどの執念,そしてその最期と,かなりの部分を持っていってしまった印象です. 展開上,やむを得ない面もあり,終盤の一騎打ちでは彼女の活躍も見られはしますが, やはり海賊の娘,村上景が中心となった物語をもう少し読みたかった思いは否めません. とはいえ,かつては酒を酌み交わし,片や愛をささやき,ささやかれた間柄でもある二人. 勝ち鬨が響き渡る中,男を想い大声で泣く女の姿は,戦いの結末に一抹の寂しさを残します. 最後の章では,この戦いをはじめ,主立った人物のその後が史料から伝えられますが, 残念ながら,主人公については情報が少ないらしく,これといったことは語られません. ただ,あの海賊の娘のこと,笑い,泣き,怒りと,思うままに生きたと思いたいものです. | ||||
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カバー絵での大泣きをはじめ,あの海賊の娘がたびたび見せる涙が印象的に映る第三巻. お気楽に戦場を眺めていたまではいいものの,非情な現実を知るほどに周りから疎まれ, つい先日までの歓待の雰囲気はどこへやら,自分自身まで否定される屈辱を受けながらも, その甘さを認めざるを得ず,失意とともに瀬戸内へと引き上げる主人公に胸が少し痛む序盤. とはいえ,しおれたお姫さま暮らしもわずか,再び戦場へと赴く姿には軽い興奮を覚え, 理由を問う父に対し,否定をされた甘さと理解はしつつも,思いを激しくぶつける様子は, これもまた彼女が戦場で見て,得てきたものであり,ドラマチックな演出が気分を高めます. 一方,豪快な泉州の海賊はここでも存在感は十分で,周りが良からぬ雰囲気を漂わせる中, 息子にええかっこを見せるため,胸を張って家を守るため,アツい啖呵がこちらも痛快です. 終盤で明かされる『秘策』の正体については,正直なところ肩透かしの感もありましたが, 男たちが奮い立ち,我先に主人公の元へと向かおうとする展開にはこれまた興奮をさせられ, 毛利と織田,つまりは村上海賊と眞鍋海賊,そして村上景と眞鍋七五三兵衛の因縁の行く末は, エンタメテイストを存分に盛り込んだ演出も相まって,否が応でもその期待は膨らんでいきます. | ||||
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歴史小説ものはあまり読まないため、難しかったら・・・と不安に思っていましたが説明が丁寧なのでとっつきやすかったです。登場人物も多いですが、きちんと特徴が説明され、書き分けがうまいので混乱することもありません。ヒロイン・景がとにかく人間味あふれて、痛快です。 | ||||
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戦国時代の小説やドラマの登場人物は、戦国大名を中心とするものに偏りがちですが、それ以外の人々の生き様が見えて面白い。登場人物一人一人の性格、人間性、立場による行動原理等が丁寧に表現されているところが良い。 | ||||
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戦国期に実在した海賊集団村上水軍を主題に、覇王織田信長と宗教王国石山本願寺の争いを絡ませた内容も面白いが、登場人物の多様さが輪を懸けて面白い。 まず、ヒロインの景は、女子バレーやバスケのようなアスリート然として、野性的なボーイッシュさが魅力いっぱいに描かれている。そこに謹厳実直な兄元吉といじられ役の弟景親とが絶妙のコンビネーションを形成している。その他、泉北弁を操る真鍋海賊団の剽悍さ、飄然としながらも策士の危うさが匂う乃実宗勝、優等生じみた児玉就英、沈着冷静な小早川隆景、官僚的な本願寺の僧下間頼龍など多士済々のキャラがぎゅう詰めの弁当みたいにあふれかえっている。そして、ハリウッド映画のように、シュミレーションゲームのごとく生き生きとストーリーが進んでいくのである。第一巻は、主要人物の紹介と人間関係とが中心で、ヒロインが安芸国の一向門徒衆を助けて大阪石山本願寺に向かうところで終わるが、続きを読みたくなる。からりと晴れ上がった夏空のような実に痛快なるピカレスクロマンである。 そして「陰徳太平記」「武家万代記」などの当時の資料を多用しているのが、単なる時代小説で終わらない重みを加えており、作者のただならぬ趣向と配慮が見られる。これを煩雑と思う人もいるかもしれぬが、個人的には司馬遼太郎の「余談ながら」に始まるわき筋と同じ効果があって、平板さに陥らないと思う。そんなところが「本屋大賞」に選出されたもかもしれない。 | ||||
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