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熊と踊れ
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熊と踊れの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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読まなければ・・というめったにない気持ちになりました。出初めから何か隠された嫌な気配を感じましたが、北欧サスペンス特有の、重く湿った空気に覆われてしまいました。解説者の言う「私達は暴力と共に生きている・・」と言うことばも強い印象を覚えますが、これが実話であり、著者の一人は犯罪者の家族であるという事実も強く残りました。父親の歪んだ暴力が家族の愛を変質させ、兄弟たちの心の中に隠され閉ざされてゆく。その中で芽吹いてゆく兄弟愛には凶暴な衝動が眠っているが、同時に苦しめられた「父」に対しての心も屈折していたのだ。多くの悲惨な幼児虐待事件が我が国でも発生しているが、根本である「人間の暴力」の根絶がより遠くなる世界が拡大して行く様で、気が益々重くなる一冊でした。 | ||||
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名作なのか駄作なのかよくわかりません。でも、読書スピードの遅い私が二日で読んでしまいました。あとがきには本書は「大きな感動を与える」と書いてありましたが、私の場合は、感動とはちょっと違うなぁ。なんといって表現すればいいのかいい言葉が浮かんできませんが、もやもやした重苦しいものが心のひだに引っかかって、おそらくこの先ずっと、この本のことが忘れないだろうなぁ、といった感じです。 長男のレオに喧嘩の仕方を教える父は、「卑怯」を嫌う侍のようだと思いました。そんな父親なら殴ってでも息子の銀行強盗をやめさせると思ったんですが結局ヒーロー的存在にはなれなかった。 この本を読むまでは、暴力的な父親に育てられた息子たちが非行に走って銀行強盗になり、そのあとは警察との追いつ追われつハラハラドキドキの話だろうと思っていたら、そんなワクワクするようなエンターティメント性のあるストーリーではありませんでした。でも、読みだしたらやめられない。読後感はが悪いともう同じ作家の本は読みたくないと思うのですがこの作家の場合は、ほかの作品も読んでみたいと思いました。 私たちの生活の中で、例えば学校や家庭などで「暴力」や「絆」というテーマで話し合うことがあります。 その議論のきっかけになった出来事、議論のスタート地点よりももっともっと深い底まで行って、もう一度「暴力」「絆」について考えよ、というメッセージを本書から受け取りました。 | ||||
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まるで映画を観ているかのようだった。 「映画のよう」というのは、自分の中ではフィクション感が強いときに使う表現だが、 まさかこれが実話をベースにしているとは。 | ||||
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描写がとても細かくてついていけなかった。暴力のにおいが行間からわきたってくる。 いやだと思いながら読み切れたからきっと面白いんだろうけど、楽しんだとは言えないくらい暴力的。 振り返ってみるとそこまで実際の暴力はでてこないえんだけどね。 | ||||
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この作品は徹底した凶悪犯罪を遂行する姿が描かれていると共に家族や兄弟の絆も描かれている。 ただし、いつまでもぐずぐず言っている弟にはイラっとする場面もある。 上巻のラストが下巻のスケールアップを期待させるような終わり方であった。 下巻では勝つのは警察か、犯人グループか、結末が楽しみだ。 内容が多い割りにセリフだけ読んでいれば話に内容がわかった。 翻訳の表現の仕方なのか。 また、文庫の割には値段が高くて残念だ。 | ||||
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上巻を読んだ時点での感想。実際にスウェーデンで起こった銀行強盗事件をモデルとした犯罪小説。こう書くと、カポーティ「冷血」を想起させるが、(当然ながら)そこまでの文学性はない。 実を言うと、上巻を読んだだけでは、作者が何を目指しているのか不明で退屈だった。題材が以下の様に散らばっているのである(そのため徒に大部となっている)。 (1) 暴力によって家族を支配した父親とその息子達との間の相克。 (2) (1)の結果としての長兄レオを中心とした兄弟間の絆の強さ。 (3) (オマケだが)警察側の主役である刑事ブロンクス(兄は服役囚)とその元愛人の鑑識官との恋愛模様。 (4) 勿論、銀行強盗の計画及び実行。 そして、これまた当然ながら、 (5) レオとブロンクスとの頭脳合戦(下巻への期待)。 上巻を読んだ限りでは、(1)と(2)が中心となっており、肝心の(4)は極めてお粗末という他はない。レオは父親から暴力を受け、ケンカの仕方は学んだが、所詮は素人であり、綿密な計画を立てられる能力があるとは到底思えない(現実の事件では綿密な計画を立てた人物が居たのだろうが、作者の人物造形が追い付いていない)。実際の事件をモデルにしている割にはリアリティを欠き、小説化している割にはサスペンス性・緊迫感に乏しい。これならいっそ、ノンフィクションに近い体裁で綴った方がインパクトが強かったのではないか。全体として、登場人物の心理を書込み過ぎているのである。このため、リーダビリティは良いが、凡庸な印象を免れないきらいがある。 なお、邦題は原題(Bjorndansen=熊のダンス)のほぼ直訳で、熊(警察)と闘う時は、ガチンコ勝負ではなく、熊の周りを踊る様にして小刻みにダメージを与えるべし、程の意味である。下巻では(5)が巧みに描かれる事を期待したいが、何だか、父親がボロを出してレオ達の足を引っ張るといった拙い展開になる様な悪い予感がする。 | ||||
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