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名もなき毒
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名もなき毒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全189件 81~100 5/10ページ
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久し振りに宮部みゆきをタイトルに惹かれて読みました。 主人公の三郎の設定説明がやけにもったいぶってるなと思ってましたが 前作の「誰か」の続編とは知らずに読んだのですが原因でした。 タイトルの毒とは人間の内部にあるものだろうと思ってましたが 物質的な毒もいっぱい出てきて現代社会は毒に満ちてるということでしょうか。 「原田いずみ」の言動とそれへの対処方法は, 最近の若者を相手にする管理職の方に参考になると思います。 嘘をつく・自己中・とっぴな行動… たまには厳しく接することも大事かと 人間の内面の毒にテーマを絞っているので 解りやすく引き込まれる小説でした。 続編もあるようなのでそちらも楽しみです。 | ||||
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楽しく読めました。 10年近く前に書かれた「誰か」の続編の形をとり、主人公の今多コンツェルンの社員「杉村三郎」が今回、連続毒物混入殺人事件の真相に迫っていきます。 この小説の真髄は事件捜索と同時並行でおこる、女子アルバイト「原田いずみ」の奇行、不条理な嘘でしょう。 彼女の自己中心的な言動と、そこから生まれる結末は楽しく読むことが出来ました。 なぜ彼女がそんな行動をするのかと考えながら読むと、また違った面白さがあるのではないでしょうか。 (途中まではこの子「ヤンデレ」じゃないのかと思ってましたw) ーーーーー ただ読了後に、「爽快感」に欠ける(少ない)とは思いました。 火車や模倣犯と比べているのでハードルは高いですが、宮部氏の小説なので期待していましたが、、、 非常に読みやすく、感情移入しやすいのはやはり宮部氏の実力。言わずもがな。 前作を読んでなくても読める、おすすめの一冊です。 | ||||
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毒。飲めば死ぬ毒。家の中の毒。土の中の毒。 この本でいちばんの毒は人の中から出てくる毒。「不満」「妬み」「嫉み」「嫉妬」「羨望」「怒り」「自己愛」毒・毒・毒。だれでも心に発生する毒。 普通に家があって仕事があって家族があるような生活を維持するのがとても大変な世の中です。いつ自分にそんな毒が降りかかるか、またちょっとした弾みで自分も毒となってしまう可能性があることをこの本は示唆していました。 ですがそんな毒だらけの世の中じゃない、よく周りを見あわせば手を差し伸べてくれる人がきっといるというメッセージも含まれています。 | ||||
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財界屈指の大手企業の娘婿となったものの、 社内報の一編集者でしかない杉村三郎を主人公とする二作目。 一見平穏な日常生活に潜む誰にしも降りかかりそうな「毒」をテーマに、 連続毒殺事件やら周囲を恐怖に陥れる嘘つき女やらに 巻き込まれていくおっとり屋さんの主人公。 ラストはちょっと御都合主義的な一挙解決! 人が良すぎる主人公が「解毒剤」として大活躍。 娯楽ミステリーとしてはオススメ。 | ||||
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宮部みゆきさんの作品は2作目です。 数年前に最高傑作と評判の『火車』を読みましたが、 それほどでもなかったのでご無沙汰していました。 総合的には火車よりテンポもよく、 読みやすかったので、星4つとしました。 気になった点は、 ハウスシック症候群や土地土壌問題がテーマの1つになっていますが、 無理やり絡めた感があり、必要なかったのではないでしょうか。 また小説を構成する上で仕方がないとはいえ、 主人公の杉村三郎が色々な事に首をつっこみすぎるのが不自然に感じる事がありました。 その分、とんとん拍子に進みすぎた薬物毒殺事件の解決や、 原田いずみが精神異常者になった背景などを、 もう少し掘り下げてもよかったかもしれません。 しかしながら、非常に読み易い文章で、 原田いずみの父が娘の過去を明らかにするエピソードなどはグイグイ惹きつけられ、 ラストまで退屈する事なく読む事ができます。 そういう意味で火車よりは相当おもしろかったです。 主人公の杉村三郎は憎めないのですが、 生活環境が恵まれており、仕事にもそれほど熱が入っていないので、 イマイチ応援できないのは私だけでしょうか。 | ||||
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前作「誰か」よりうんと良かった。 読後感が悪くないからだと思う。 でも杉村氏はいろいろな事に首突っ込み過ぎ!と読んでてイライラしてくる。 探偵役だから仕方ないのだけど。 家族がそろそろ危なくなりそうだ…思ってたら案の定で、 ほれ見た事かっ!出かけてる場合じゃないべ!と思ってしまった。 毒殺事件についてはてっきり土壌から出た青酸化合物を精製して…云々。 みたいなのを勝手に想像したので(実際出来るかは知らないけど) ネットかよ!と思ってしまった。まあ良いんですが。 原田さんが怖すぎて毒殺事件の方よりそっちが気になった。 宮部先生の書く自己中女ここに極めれり!みたいな… 前作にも最終的に自己中女になってしまう人がいたけど、また自己中女が出てくるとは…しかも数段レベルアップして! というかこんな人なにかの病気なんじゃないかと思うんだけど、 その辺はあまり触れられないのが不思議。 杉村夫妻については、ぬるま湯な感じが好みが分かれそう。 杉村氏もいちいち卑屈な感じがちょっとするのがあまり好きになれない。 なんだかんだ言って、次回作が出れば読みたい作品ではある。 | ||||
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大企業の会長の娘婿に、そうとは知らずに嫁いだ、ちょっとさえない男が主人公。まわりからは冷やかされるのに対し仕事は広報室という会社の権力外ののんびりした職場。 そこにアルバイトでやってくるとんでもない被害妄想狂的ヒステリー女が職場を徹底的にかき乱す。 一方、連続青酸カリ事件の4番目の事件は実は連続犯の犯行ではないのではという疑いをもたれ、なくなったお祖父さんの娘が警察から捜査の対象に。その娘の子供の女子高生からひょんなことから頼られるようになった主人公が事件の解決に巻き込まれる、という話。 前半、編集部の女編集長の独り者の寂しさと意地、先輩編集者の会社への忠誠心、そして会長の存在感がとても丁寧にしかも長すぎず描かれ宮部みゆきの筆力に感服させられる。犯人と疑われる女子高生の母が登場し、身のこなしの優雅を協調するので、主人公と何かイケナイことに発展するのかなと思わせたり、導入部分はパーフェクトだ。 しかし、後半からパワーダウンしてしまうのが残念。女子高生や有名作家、そして作家の妹(?)の女の子がでてくるあたりからちょっとチープな展開に。たぶん宮部さん、若い女の子のことを良く知らないから、描くのが下手なのね(笑)。 最後の事件解決にかかわる人たちがみんな後で出てきた人たちばかりで、前半あれだけ描いたキャラクター達とのつながりがなく残念だし、犯人もかなりなっとくできない。 あと女性作家らしいとおもったのは、主人公の男(おっさん)が、女の眉が描かれているものだとか天然ものだとか、女子高生がリップグロスをしているとか観察する場面があったが、男はこんなことわかりませんて。特にこのドンくさい主人公には。 | ||||
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やはりベストセラーになった『誰か』の続編である。 フェミニストとしては、やっぱり気になるのが、大企業のトップの掌中の珠である婚外子と結婚し、義父の命令でそれまで勤めていた出版社を辞めて社内報作成部署に勤める主人公の鬱屈である。 周りから「逆玉」扱いされる苦しみは、男女が逆だったらありえないのに、と本当にフェミニストとして怒りを感じる。 ただ、どう考えてもこのように苦しい立場に追いやるのは、思慮深い義父らしくなく、実は義父が娘を奪われた復讐をしているのではないかと勘ぐりたくなる。 このシリーズいつまで続くかわからないけど、最後は、主人公がこの鬱屈ゆえに殺人者になるという落ちなのではないかとうそ寒くなるのである。 | ||||
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スラスラと読めます。物語は毒物殺人事件の犯人探しと、 主人公に降りかかるアルバイト絡みのトラブル。 タイトルがなぜ「毒」なのかも、読み終わったあと納得。 宮部さんは現代社会の様々な問題点を小説に 盛り込むのが上手ですね。 わたしは土壌汚染の話が気になりました。 これは本当に面白い小説です。 | ||||
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私は熱心な宮部ファンでもなんでもありません。しかし面白く読めました。 犬を連れて散歩中の老人がコンビニで購入したパックのウーロン茶を飲むや路上で悶死し、 そこから物語ははじまります。 この作品は現代社会に潜む人的社会問題を盛り込んであり、物語は最悪かつ思いもよらない 展開へ突入します。 私がこの小説で感じたのはそのストーリーティングではなく、登場人物のキャラクタ設定でした。 とくに本筋にあまり関係ない私立探偵北見一郎。 彼の深見のある人物造形がこの小説にある種の重要なニュアンスを与えています。 ストーリー自体は途中からちりばめられた伏線で先が読めてしまったりするのですが、宮部さん の作品はキャラクタの隠し味が絶妙です。 乾いた殺人事件ものになるところを読み終わると他人ごとにも思えず、後味が悪くないのはさすがです。 | ||||
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安心して読めるミステリーと思って油断していたが、 タイトル通り毒もあってはらはらもあり楽しめた。 | ||||
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堂々と言う事でもないが、これによって改めてこの人の文章のうまさを確認したのであえて言う。 子連れの客も多いにぎやかな書店内で、だから気軽に本を手に取れた。そして気づけば200pを越えるところまで読み進んでいたのだ。 こ難しい言葉を使わずに且つ的確に描かれた情景は、するすると私の脳に届き、理解される。 戸惑い読み返すことはほとんど無い。だからどんどん物語へ入り込んでいけるのだ。 この読み易さが宮部の特長なのだと思う。 現代社会と現代人の抱える問題を、事件を介して描く。 ばらばらと現れる人々が収束していくラストの緊張感が良かった。 | ||||
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ミステリーを全く読まなくなったのは、子どもを産んでからだと思う。人が殺されるというその設定だけでも気分がめげる。それだけではなくて、近年新聞報道がとても短くなって、毎朝、新聞を広げ、痛ましい事件にあっさり目を通す、その日常的な心の痛みに段々自分が耐えられなくなったのだ。 宮部みゆきから離れた時期も重なる。『模倣犯』が絶賛され実際に自分も時間を忘れて読んだのだが、どうしても心から離れなかった場面がある。被害者の女の子の帰りを母親が待つ場面だ。心底恐ろしかった‥そしてこうした本をエンターテイメントとして人に勧めてよいのかとても悩んだ記憶がある。 その後、宮部さんが新聞のインタヴューで「小説家は罪深い。紙の上だとしても人殺しをしているのだから」と話しているのを読んで、再び私も手にするようになった。 『名もなき毒』ははじめ連続青酸カリ事件が勃発するものの、やがてその事件を中心に全く関係ない別の事件が並行して展開する。多くの毒が描かれる中で、興味深かったのは、前作ではあまり語られなかった主人公・杉村の心の奥の毒である。もちろんこれは伏線となり、次回作が期待されるのだが、こうした人々の心のひだを本当に丁寧に描きだし、時には登場人物にその疑問についての考察をさせる。こうした手法をとってもあざとくないのは、宮部さんが「普通であること、真っ当であること、庶民であること」にどこまでも普遍的な価値をおいているからではないだろうか。 ミステリーというよりは一つの小説として、自分自身を振り返るに時間を持ちたいひとにお勧めする。 | ||||
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初めて読んだ宮部みゆき作品。 あらゆる「毒」を通して人間の弱さ、醜さについてかかれている。 物語としてはテンポも決してわるくなく読みやすいほうであった。 しかし、主人公を含めあまり魅力ある人物がいなかったのかなあと思う。 原田いずみのような人が近くにいたらイヤだなあ。 | ||||
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普段なかなか物語入りこめない私でもすんなり入りこむことができました。読み進めるごとにどんどん展開が気になって、あっという間に読み終わってしまいます。 また主人公の妻や娘などの登場人物は親しみやすく、やり取りを見ていて温かい気持ちにもなりました。だがしかし読んでいて違和感を感じる部分や、納得できない部分も多少あります。 そして特別に引き込まれるものがあるってわけでもないかもしれません。私はこの本は好きだし読んでよかったとても思いますが、特別に心に残る本ではないです。ただ読んで損はしないと思います。 | ||||
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小説は「読みやすさ」ってとても大事だと思う。 宮部みゆきは、自己のカラーや思い入れなどの重みを消してクセのない読みやすい小説を書くのがうまい。そういうところ私は好きです。さらに、読みやすくてもどれだけ人の心に引っ掛かりを残せるかが勝負だけど、それもちゃんとある。消せない何かが残るのです。「模倣犯」などに比べると「名もなき毒」は陰惨さが少なく、体力のないときでも大丈夫です。細かく言えば気になるところはあるけれど個人的な好みの問題です。 | ||||
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読みやすかったです。殺人事件の犯人が誰なんだろうと思いながら読みすすめてきましたが、推理するほど人物も登場しないのでこの人かっていう程度。人間の弱さのようなものが毒?として表現されていたのかな?この手の小説は面白いけど、読み終わったときに、勉強になったなぁみたいなものがないので生き抜きですね。 | ||||
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私は普段小説、ましてサスペンス小説は殆ど読みません。手口が残虐な人殺しばかりが面白おかしく書き立てられているように思えるからです。しかし宮部さんの小説は比較的よく読みます。特に「模倣犯」を夢中になって読んで以降、宮部さんのサスペンス小説が好きになり、本書も引き込まれるように夢中になって一気に読み終える事ができました。 「サスペンス小説」というと語弊があるかもしれませんが、宮部さんの小説に登場するのは、主人公も、その家族も、職場の人たちも、事件の中で出会う人たちも、圧倒的多数は至極平凡な人たちです。様々な悩みや問題を抱えながらも日々一生懸命に生きている、ごく平凡な人たちの、真っ当で立派で尊い生き方。それが宮部さんの小説で最も丁寧に力を入れて描かれている事です。同時にそうした平凡な日常がどれほど呆気なく破壊されるものなのか、主に被害者である女子高生と主人公との交流を通して、丁寧に描かれています。 人間は誰でも心の中に毒を持っています。土壌汚染、シックハウス症候群、毒物サイト、いじめなどの社会問題も、人間の持つ毒によって引き起こされるものでしょう。多くの人たちは日頃は心の中の毒を抑えながら生きていて、無意識に毒を抑える術をもっています。しかし中には本書の犯人たちのように、毒を抑えられず、他者に毒を発散して苦しめる人間がいる。その毒に侵され、傷を負い苦しみ続けている被害者がいる。人間はどれほど無力で、どれほど簡単に毒に侵されてしまうのか、毒に苦しめられた被害者とどう向き合い、大切な人を守るために毒に対してどう立ち向かえばよいのか、色々考えさせられます。 色々書きましたが、本書はサスペンスがむしろ嫌いな人、社会問題や人間の尊さや弱さについてじっくり考えてみたい人に、強くお薦めします。一応「誰か」の続編ではありますが、前作を読んでいない人にも、内容は十分理解できるのでお薦めしたいと思います。 | ||||
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本当に本当に久しぶりに、読み応えのある本に出会えた感じでした。 宮部さんの作品は昔から大好きなのですが、やはり彼女の書く文章はすごいですね。 一気に魅せられます。先が気になって夜も眠れなくなります。 読んでいる最中で、何回も心がぎゅーっと痛くなるような場面がありました。 宮部さんの過去の有名な作品と比べて一見地味に見えるこの小説ですが、 本当に素晴らしかったです! 心から周りにオススメしたい一冊でした。 | ||||
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こんな宮部作品を待っていました。 ブレイブストーリーの時は、え?と言う感じでしたが、やっぱり宮部みゆきにはこういった社会派ミステリー的な物を書いて欲しい。 誰でも心の中に毒がある・・・ しみじみと考えさせられる一冊です。 | ||||
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