■スポンサードリンク
名もなき毒
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
名もなき毒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本、ホントに宮部みゆきさんの著作?と思うくらい、軽く読み進むことができます。青酸カリの事件、トラブルメーカーのもと社員の件、サクサク読めます。宮部みゆきさんの作品は、いつも眠れないくらい、ドキドキして読みますが、このシリーズは、2~3ページ行かないうちに寝てしまいます。普通の小説です。たまには、こういう作品があっても良いか、と感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
宮部さんの作品は最初の頃は全部購入。途中で妖怪を出してくる頃からつまらなくて読んでいません。久しぶりに購入。流れが遅くて洋物のミステリー(クリスティーとか全作品10回づつ読んでいます)に比べると面白くなくて(洋物が全て面白い訳では無いが)疲れた時に楽しめる作品では無かった。まとめて数冊買って損した気分です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
会社のトラブルメーカーと連続毒殺事件を描いています(以下少しネタバレ気味のところあり)。 二つはあまり噛みあわず、最後に帳尻をあわせたような終わり方をしてますが、まあこれは文句をいうほどでもないかなと思います。 だいたいストーリーのつかみのよさ、読みやすさで読めていきます。 他のレヴュアーの方が指摘しているように詳細を語るはずのない人が簡単に打ち明けたり、主人公が関わる理由もないのに事件に首を突っ込みすぎる(おせっかいの度を越えている)などいろいろありますが、最大の問題点は主人公杉村三郎がいい人すぎてトラブルメーカーに憎しみも嫌悪もほとんど表さずにいる点です。このためこの小説では毒はトラブルメーカーや連続毒殺犯など、主人公に本来的に関わりのないところで起きる他人事ですんでいます。もしこういう毒が自分達自信にも関わるものであれば、当然それは自らもある憎しみ、嫌悪などの毒として表現されざるをえません。それがないこの小説は、その意味で毒を描き切れてないといえます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
宮部さんの現代ものは内容が複雑すぎて途中から興味が半減しました。 時代小説はよく読みますが、現代ものは特にとはおもいません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうやっても話し合いの成り立たない人はいるものですが、物語に登場する原田いずみさんは、多くの人と成り立たない、いわれのない悪意を生み出す、とんでもなくえぐい人物です。対する主人公で探偵役の杉村三郎さんは、少なくともこの物語では、その素養が見えない間抜けなので、原田さんの犯罪を許してしまうことになります。物語後半、共に行動する評論家の秋山さんの方が、頭も良く判断力もあるように読めます。 主人公の万能ぶりが際立つ小説を読むと、そんなスーパーマンなど現実感が無いよねなどと思ってしまうワタシですが、人がいいことが一押し長所の杉村さんが主人公では、3作目の”ペテロの葬列”も読もうという気になりません。 モゴモゴと話して考える主人公より、その間にキレてエグエグの原田さんの印象が強力で、読後感は標題の通り、あまり気持ちのいいものではありませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
問題ありません。期待外れではないです。また、ほしい本が見つかれば注文する。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者の得意とする社会観察小説である。現在でも度々ニュース等で耳にする理由なき(正確には、周囲からは理由が理解出来ない)殺人・犯罪の原因の元となる人間の"毒"とは何か、その"毒"は何処から来たものであるかを、杉村という狂言回し役の目を通して描いた作品。"毒"に関連して、シックハウス症候群、土壌汚染、いじめ問題等の家庭・社会に密接した課題を盛り込んでいる辺りもソツがない。物語の芯には連続毒殺事件があるのだが、これは上述の"毒"に関した考察の一部として考えるべきであろう。 杉村を財界の大立者で資産家の娘の婿という"逆玉の輿"に設定(浮世離れした設定だが)しているのも、経済的に恵まれない立場の方との対比で、上述の"毒"を一層鮮明に浮き彫りにするための手段だと思う。そして、作者の結論は簡単明瞭で、「人間の存在そのものが毒」だという事である。これだけの事を言うにしては、大部の構成で、しかも物語に紆余曲折が乏しく、読んでいて退屈感を覚えた。本作がスリル・サスペンスを狙ったものでない事は良く分かるが、もう少し構成に工夫が欲しい所。更に言えば、杉村を含む登場人物達の造形にリアリティがなく、抽象論だけで「人間の毒」を語っている風にも映った。 それでいて、最後に「丘を越えて」を持って来ているのは、構成の破綻の続きとも言えるが、「人間の存在そのものが毒」でありながらも、「希望を持って明日を生きる」事の大切さを訴えた(こちらが本線のテーマだと思う)作者の善意と捉えたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
続きは気になるし面白い部分もある。 しかし主人公がとにかくウザイ。 探偵でもないくせに人の事情に首を突っ込み仕事もしないで探偵気取り。 お人好しと周囲から言われているが原田いずみに対する態度を見ていると純粋なお人好しにも思えなかった。 おまけにかなり恵まれた環境なのもなんかイヤだ。 事件に巻き込まれても義父の力でマスコミからも追われない。 最初から最後まで可哀想な人に同情して優越感に浸る偽善者にしか見えなかった。 ミステリーというより社会性を強調した内容にするためかもしれないがどうせなら主人公を探偵か刑事にした方が良かったと思う。 資産家のお嬢様と結婚した探偵気取りのサラリーマンという設定がどうも最後まで悪い意味で気になった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
美しく書かれたレビューは多々ありますが、 正直なところ、結局、アルバイトの外立くんが犯人だったの? だって、外立くんの生い立ちとか境遇とかほんの少ししか書かれてないじゃん? って感じです。 家族に見放され、社会に対して理不尽さを感じ、行き場をなくして思いつめたところで、 ばあさん殺そうとしたが思いとどまり、その代わりに無差別殺人ですか... どうなんでしょう... いくらなんでも、自分の置かれた境遇をなんら変えることのできない無差別殺人をするって、 は、はい???って感じでした。 原田いずみにしても、で、何がしたいの?なんなのよ?って感じで、 いまひとつ、犯罪に行き着くまでの何かが足りないのか、 (原田いずみ目線が描けていればよかったのか)ストーリーに入って行けませんでした。 前畑滋子という共通のキャラクターが登場する模倣犯、楽園は、 読み終わった感と、すさまじい感動がありましたが、(模倣犯は虚脱感というかダメージもありましたが) 本作は、前作ですでに織り込み済みの杉村三郎という登場人物がいるのに、 あまり効果なく、満足感が得られませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
TBSでドラマ化もされ、新たに手に取る方も多いかもしれません。 皆さんのレビューを拝見しましたが、私もほぼ同意します。 個人的に★3なのは、主人公とその妻子に共感を抱けないためです。 (特に奥さんは”いい人”には見えませんし、言動に違和感が) 一点付け加えるとしたら… 原田いずみはいわゆるボーダーだと思われますが、 こういう人ってどんな場所(職場、学校、地域)にも必ずいませんか? 小さな嘘をやたらと付き、人を対立させ、最終的には孤立する。 そして場を変えて同じことを延々と繰り返し続ける。 程度に差はあれ…宮部さんはきちんと調べられたなと思います。 原田いずみはあまり利口ではなかった(アンダーアチーバー)ので、 最終的に行き詰まり、怒りを爆発させ、半ば自滅の道をたどりました。 しかし世の中には良心の欠片もなく、狡猾ではるかに利口な人間もいます。 彼女程度ですら、人間のコミュニティは簡単に壊されてしまう。 道理の通じない相手に立ち向かう方法って何があるのでしょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
引き込まれ感、読後の切なさ共に遠く及ばなかったが、タイプとしては『火車』に似た作品だったように思う。誰かが格別邪悪な気持ちを持って犯罪を起こすわけではない。私達の社会が育む何かが(それを本作品では毒と表現するが)、一部の人々の心を壊し、悲劇はその結果招かれるのだ、と。 何だかんだ言って自分が宮部みゆき作品を手に取り続けるのは、ミステリーが読みたいからではなく(正直本作品のミステリー度は決して高くない)、こういった問題提起に共感することが多いからなんだろう。まぁ、エンターテイメント小説としてハズさないというのもあると思うけど。 それにしても、今多コンツェルンの会長を務める義父がカッコいい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに宮部作品を読みました。 ストーリー展開、構成、やはり天下一品ですね。 毒入りジュース連続殺人事件の真相と原田いずみというイカレ女の事件を巧みに並行させて 事件をクライマックスに持ち込む手口、実にあざやか。 難を言えば、事件解決後の後日談が長い! スパッと終わらせてくれた方が後味すっきりだったかも? あと、主人公の奥さんに魅力をさっぱり感じないのだけど・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文学賞を受賞するだけあって非常に巧緻な文章表現と日本語の使い方のうまい作品です。 ただジャンルとしては、ミステリーというよりも風刺小説とセミホラーの間くらいが適当かと思います。 原田いずみの不可解さが他のキャラクターの良さをすべてを壊している気が・・・ 読みやすく、内容的にも考えさせられる面もありますが、周りの人に是非薦めたい本かというとそうでもないです。 日頃本を読まない人にとっては、読後感はただの時間の浪費だったとしか感じられない作品かもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大企業の会長の娘婿に、そうとは知らずに嫁いだ、ちょっとさえない男が主人公。まわりからは冷やかされるのに対し仕事は広報室という会社の権力外ののんびりした職場。 そこにアルバイトでやってくるとんでもない被害妄想狂的ヒステリー女が職場を徹底的にかき乱す。 一方、連続青酸カリ事件の4番目の事件は実は連続犯の犯行ではないのではという疑いをもたれ、なくなったお祖父さんの娘が警察から捜査の対象に。その娘の子供の女子高生からひょんなことから頼られるようになった主人公が事件の解決に巻き込まれる、という話。 前半、編集部の女編集長の独り者の寂しさと意地、先輩編集者の会社への忠誠心、そして会長の存在感がとても丁寧にしかも長すぎず描かれ宮部みゆきの筆力に感服させられる。犯人と疑われる女子高生の母が登場し、身のこなしの優雅を協調するので、主人公と何かイケナイことに発展するのかなと思わせたり、導入部分はパーフェクトだ。 しかし、後半からパワーダウンしてしまうのが残念。女子高生や有名作家、そして作家の妹(?)の女の子がでてくるあたりからちょっとチープな展開に。たぶん宮部さん、若い女の子のことを良く知らないから、描くのが下手なのね(笑)。 最後の事件解決にかかわる人たちがみんな後で出てきた人たちばかりで、前半あれだけ描いたキャラクター達とのつながりがなく残念だし、犯人もかなりなっとくできない。 あと女性作家らしいとおもったのは、主人公の男(おっさん)が、女の眉が描かれているものだとか天然ものだとか、女子高生がリップグロスをしているとか観察する場面があったが、男はこんなことわかりませんて。特にこのドンくさい主人公には。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やはりベストセラーになった『誰か』の続編である。 フェミニストとしては、やっぱり気になるのが、大企業のトップの掌中の珠である婚外子と結婚し、義父の命令でそれまで勤めていた出版社を辞めて社内報作成部署に勤める主人公の鬱屈である。 周りから「逆玉」扱いされる苦しみは、男女が逆だったらありえないのに、と本当にフェミニストとして怒りを感じる。 ただ、どう考えてもこのように苦しい立場に追いやるのは、思慮深い義父らしくなく、実は義父が娘を奪われた復讐をしているのではないかと勘ぐりたくなる。 このシリーズいつまで続くかわからないけど、最後は、主人公がこの鬱屈ゆえに殺人者になるという落ちなのではないかとうそ寒くなるのである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は熱心な宮部ファンでもなんでもありません。しかし面白く読めました。 犬を連れて散歩中の老人がコンビニで購入したパックのウーロン茶を飲むや路上で悶死し、 そこから物語ははじまります。 この作品は現代社会に潜む人的社会問題を盛り込んであり、物語は最悪かつ思いもよらない 展開へ突入します。 私がこの小説で感じたのはそのストーリーティングではなく、登場人物のキャラクタ設定でした。 とくに本筋にあまり関係ない私立探偵北見一郎。 彼の深見のある人物造形がこの小説にある種の重要なニュアンスを与えています。 ストーリー自体は途中からちりばめられた伏線で先が読めてしまったりするのですが、宮部さん の作品はキャラクタの隠し味が絶妙です。 乾いた殺人事件ものになるところを読み終わると他人ごとにも思えず、後味が悪くないのはさすがです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
堂々と言う事でもないが、これによって改めてこの人の文章のうまさを確認したのであえて言う。 子連れの客も多いにぎやかな書店内で、だから気軽に本を手に取れた。そして気づけば200pを越えるところまで読み進んでいたのだ。 こ難しい言葉を使わずに且つ的確に描かれた情景は、するすると私の脳に届き、理解される。 戸惑い読み返すことはほとんど無い。だからどんどん物語へ入り込んでいけるのだ。 この読み易さが宮部の特長なのだと思う。 現代社会と現代人の抱える問題を、事件を介して描く。 ばらばらと現れる人々が収束していくラストの緊張感が良かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて読んだ宮部みゆき作品。 あらゆる「毒」を通して人間の弱さ、醜さについてかかれている。 物語としてはテンポも決してわるくなく読みやすいほうであった。 しかし、主人公を含めあまり魅力ある人物がいなかったのかなあと思う。 原田いずみのような人が近くにいたらイヤだなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読みやすかったです。殺人事件の犯人が誰なんだろうと思いながら読みすすめてきましたが、推理するほど人物も登場しないのでこの人かっていう程度。人間の弱さのようなものが毒?として表現されていたのかな?この手の小説は面白いけど、読み終わったときに、勉強になったなぁみたいなものがないので生き抜きですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、あまり面白くなかった。 宮部みゆきの作品に、「面白くなかった」と言うのは 初めてかもしれない。 宮部さんの長編は、最初のほうでじっくり下地を作っておいてから 話が先へ進むということが多いので、多少地味でも 腰をすえて付き合っていこうという気になるんだが、 これはいったいいつになったら面白くなるんだろう、 と思っているうちに半分を過ぎて、4分の3を過ぎて。 ようやく最後に少し展開が見えたが、 なんだかとんだ茶番劇みたいに思えてしまった。 いつも宮部さんの作品は、一行一行じっくり読むが、 今回ばかりは、終盤になって、かえっていくらか、 読み飛ばしてしまった。 「誰か・・」に出てきたときの杉村さんは好きで、 だから、ここでまた会えるのを楽しみにしていたが。 うまく動いていないような気がする。 それと、あと・・・ はっきり言ってしまうと、 私は杉村さんの奥さんが、好きじゃないです。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!