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名もなき毒
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名もなき毒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全189件 181~189 10/10ページ
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宮部さんのミステリーはやたら久しぶりのような気がします。 宮部さんの著書独特の不可解さ物語の奥深さ・・しっかり味が出ていると思いました。 どうやら『誰か』の杉村(?)さんが登場しているようですが『誰か』を知らない自分でもぜんぜん大丈夫でした。 読んでいくにつれ『毒』が何かわかったり非常に納得できるラストなどとても面白かったです。 とても読む価値のある作品だと思いました。 | ||||
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評者の宮部みゆきへの期待が強すぎたのかもしれないが,本作は決して痺れるようなサスペンスに満ちた作品ではない。そうした点にはやや不満を感じるものの,本作の主人公である「杉村」というキャラクター設定からしても,これが「理由」や「模倣犯」等の作品とは色彩が異なるのは当然とも言える。本作はややプロットにも無理がある(さまざまな「毒」をからめすぎたきらいあり)ので,傑作と言う評価はできないが,一気に全編を読ませる筆力は何とも素晴らしい。読者の期待には十分こたえ,費用対効果は確保した一作であることは間違いない。 | ||||
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著者3年ぶりの現代ミステリーは「誰か」で登場した財閥企業で社内報の編集をする杉村三郎との再会を果たしてくれました(「誰か」に若干物足りなさを覚えた私にとっては嬉しい再会)。前作「誰か」を未読でも大丈夫です。 編集部で雇った女性アシスタントの言動に頭を抱える部員一同だったが、彼女を解雇する事で落着。しかし彼女の怒りは治まらず新たなトラブルに発展してしまう。杉村は財閥企業の会長直々に「交渉窓口」を命じられ、私立探偵の北見のもとを訪ねたが、またしてもそこで連続無差別毒殺事件の被害者家族である女子高生と出会ってしまう。 「名もなき毒」は、この時世にはありふれた毒、蔓延している毒なのかもしれない。しかし宮部さんらしい「解毒剤」も用意されているところに読者としては安堵するのではないでしょうか。 相変わらずお人好しで事件に巻き込まれてしまう杉村。今回、改めて好意を持てた今多会長。そして何より杉村一家の今後とゴンちゃん・加西くん・秋山氏の三角関係(?)が気になるところ……で、続編を期待してしまいます。 | ||||
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昔の人気ドラマ「沙粧妙子 -最後の事件-」のオープニングで 『人間というものがいる限り、この世界から悪意が消滅することはあり得ない。 そして悪意は、目に見えないものとは限らない。』 というメッセージがあったが、本書はまさにそれだと思った。 連続無差別毒殺事件の毒、満ち足りた家族の中に潜む毒、人間の内面に潜む毒、社会に対する怒りの根源となる毒etc あらゆる意味での『毒』に翻弄される群像劇は、宮部氏の『理由』や『模倣犯』と同様、 感情移入したときの喜怒哀楽と、客観的に見た滑稽さを十分に味わえて面白い。 本書は「宮部らしさ」を十分に堪能できました。 ただ、ラストの犯人との対決シーンやキャラクターが、作者の既存小説と被る部分が多々あり、 私が期待した「新境地」を味わうことはできませんでした。それが残念。 | ||||
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あれ?この人って…。 『誰か』でも事件解決へと導いている杉村さんが今回も登場しているんですね。 杉村さんの話している文章を読んでいると、こちらまで穏やかな自分になっていきます。 もちろん、『誰か』を読んでいなくても大丈夫です。 とても読みやすい作品だと思います。 登場人物の一人が非常に恐い…。 ただ、近い現実にもこんな人が出てきそうでもあるのです。 杉村さんシリーズ化されるのでしょうかね? | ||||
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私は宮部みゆきファンではありません。犯罪を書かせたら、桐野夏生のほうがずっと器量があると思っています。それはさておき、この「名もなき毒」は面白い!登場人物の善良さと、不可解さ。簡単に「この原因があるから、この人はこんな人間になった」と片付けずに、小説を展開していく筆力。すごいです!中でも、シニカルか、脳天気かどちらかの探偵像しかなかった中に、苦悩する善良な一般人探偵を作り出したところが、やはり宮部みゆきらしいと思う。 | ||||
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私は残念ながら、「誰か」をあまり楽しめなかったものです。そのため、この作品が 「誰か」の続編だと知って、少し不安を感じながら読み始めました。結果、この作品には 大満足でした。 主人公杉村三郎は日本屈指の大財閥、「今多コンツェルン」の会長の婿。そんな 人間、私には全然想像もつかない人間です。そんな人間の「日常」を、(スケールは違うけど・・・) 鮮やかに書き出してしまうのはさすがというところ。 この話では、三郎は連続毒殺事件と、元アシスタントとの間のトラブルという、二つの渦に 巻き込まれます。しかし、それ以上に印象的なのは、毒殺事件の犠牲者の孫娘。 ストーリー終盤で悲痛に叫ぶ姿は、「模倣犯」の孫娘を殺されたおじいさんと だぶって見えました。 「模倣犯」や「理由」などの壮大さはないかもしれません。だけど、私はこの作品に 大満足でした。 | ||||
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新聞連載では「毒は何だ!」みたいな感じで終わってしまい、え?と思いました(まさか北海道だけそこで連載終わった?)。が、本では後日譚も書いてあり、「あ、毒ってなるほどね」と思いました。ここでこうまとまるか!と納得納得。 小憎らしい奴だけがとうとう○○しないのが宮部さんらしいです。やっぱり犯罪を犯す人間ってそうだよね、簡単には治らないか・・・と思うむなしさもありますが、でも、やっぱり納得できるラストです。 | ||||
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最近の宮部さんの現代モノは後味の悪いのが多かった(いや悪いのはこのご時世のほうですが)ので警戒しつつ買ったが、これは久しぶりに気持ちよく読めました。犯罪がかち合うなど筋としては甘いような気もするがその甘さが必要だと自分でつくづく思うこのごろの疲れっぷり。物語に癒していただいた気がします。ありがとうありがとう。お金を出して買ってよかった。自分の毒も薄まった気がします。 | ||||
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