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暁の死線
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暁の死線の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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夢と希望を抱き都会に出てきたはずなのに、一人は仕事を失い脱落寸前。もう一人は場末の世界でなんとか糊口を凌いでいるだけ。成功者ではない二人は、田舎に帰る決心がつかずぐずぐずと過ごしている。その夜その若い二人が偶然に出会い、地元に帰る決心をする。田舎に帰るなら身ぎれいにしようとモタモタしているうちに、殺人事件に巻き込まれる。真犯人を見つけてからバスに乗らないと、犯人に間違われてしまう。死体は目の前にあるが、状況は皆目わからない。バスの時間は迫る。さあ、どうする! ノンストップ青春ミステリーの傑作と言っていいと思う。 | ||||
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稲葉明雄版と読み比べてみたが、ちょっと酷すぎではないか。 | ||||
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殺人事件に巻き込まれた同郷の男女が、朝までに真犯人を見つけ故郷に戻ろうとする。時間との競争となるサスペンスという点では『幻の女』と同じだが、本作は数時間しか余裕がない。 古い訳のせいか原作のせいか、古風な美文調が気になるが面白い。ヒロインのブリッキーが魅力的。 | ||||
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稲葉明雄氏の訳文が素晴らしい。分り易い訳文ですが、決して平板ではなく、語彙が見事に駆使された名訳だと思います。話の展開に合わせて、テンポ良く読み進めるも出来ます。内容では、事実の断片を拾い集めて事件の真相を組み立てていく、と云う推理小説の面白さを堪能することが出来ます。丁寧に読み進められるならば、著者・アイリッシュの人間観察の鋭さにも気付かれると思います。 | ||||
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なかなか良く出来た作品である。訳者あとがきで江戸川乱歩がこの作家の傑作順位として、一位「幻の女」二位「暁の死線」三位「黒衣の花嫁」と並べていて、この順位は訳者もまったく同感であると書いてある。今の感覚からするとスピード感に物足りなさを感じるが、タイムリミットが設定されていて、僅かな希望に向かって右往左往しながらも果敢に挑戦して駆け回る主人公の二人には清々しささえ感じる。最後がハッピーエンドなのも読後感がいい。そろそろ活字を大きくした新訳の本を出してもいいと思うのだが。 | ||||
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自分の知らない時代が舞台ですが、描写が細やかでその雰囲気まで想像しやすい点で素晴らしかったです。 構成も素晴らしく、退屈する隙もないスピード感も相まって、傑出した作品ではないかと思いました。 | ||||
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時代錯誤に陥りました1930年代、読んでて携帯電話が・・・今の時代の感覚が最後まで抜け切らずにイライラしながら読み終わりました。内容は日本のサスペンスドラマの海外盤って感じ | ||||
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『幻の女』と同じくタイムリミットサスペンスなのだが、こちらのタイムリミットは何と三時間!みなさんが書かれているように、自力で真犯人を見つけるよりは逃げた方が…と思わないでもないが、それだと本当に都落ちな感じで許せなかったのだろう。何としても都会に勝って故郷に帰るんだというヒロインの意思を感じた。サスペンスだが青春ぽくもあり、『幻の女』よりは軽め。 | ||||
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1940年、ニューヨーク。アイオワ出身の22歳の娘ブリッキーは大都会で独り、男たちのダンスの相手をして日銭を稼ぐ毎日だ。ある夜の最後のダンス相手はクィンという青年だった。二人は偶然同郷で、どちらも都会生活に倦んでいる身だと知って意気投合。夜が明けたら午前6時の長距離バスで帰郷しようと計画を立てる。だが、その前にクィンにはやるべきことがあった。出来心で空き巣に入った家に、金をこっそり返しに行くというのだ。しかし再びその家に侵入したところ、家の主の射殺体を見つけてしまう。バスが出るまでのわずか4時間弱の間に真犯人を割り出さないと、クィンに容疑がかかってしまう。二人は手分けして犯人捜しを始めるのだが…。 ----------------- コーネル・ウールリッチがウィリアム・アイリッシュ名義で書いた傑作サスペンスの“新版”が今年出ました。とはいえ、“新版”の意味するところが何であるのかは私にはわかりません。訳者は1969年版同様、故人となった稲葉明雄氏ですから、訳文が改まったわけではありません。事実、訳文は古風で、若い女性が「返事しておくれ」と言ったり、「辻君」だの「消息子(ゾンデ)」だの「キッス」だのといった古色蒼然たる日本語が散りばめられています。また、舞台がニューヨークなのに「上京」という表現が使われている(36頁)のには苦笑させられました。アメリカ合衆国の首都はワシントンDCですから、アイオワの小さな町からニューヨークに移り住むことを上京とは言わないはず――。 早川書房が今年、稲葉明雄訳のウィリアム・アイリッシュ『幻の女』をで発刊した事実に比べると、東京創元社は少々芸が足りない気がします。 とはいえ、この『暁の死線』はやはり傑作でした。 私はかつて小学生時代に子供向けに書き直された『暁の死線』を読んだことがあります。「暁」という日本語も、「死線」という日本語もこのウィリアム・アイリッシュの小説で覚えました。 ですから私はこの作品の(いってみれば)成人版を初めて読んだわけですが、読み始めたら止まりません。主人公二人が限られた数時間の間にわずかな手がかりをたよりに素人探偵なりに推理を働かせて真犯人へとたどりついていく途次はまったく見事です。夜の大都会のひんやりとした寂寥感も巧みに描かれています。 真犯人だと思ってたどり着いた先に出会う男女の人生の悲哀にも、虚を衝かれる思いがしました。男性が女性を虐げることが茶飯事であったあの時代の物悲しさ。そしてスペインで腕を亡くした男の話は、アイリッシュ自身は詳しいことは記してはいないものの、1940年という時代背景に照らせば、義を感じてスペイン内戦に飛び込んでいったアメリカ人たちの悲運を指すことは一目瞭然です。 ウィリアム・アイリッシュ/コーネル・ウールリッチの作品をもっと読んでみたいという強い思いに今かられています。 | ||||
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わずか5時間25分の物語。 この短い時間の間に、これだけの出来事が起こったというのは信じられないくらいだ(実際、信じられない!)。 しかしながら、二人の出会いに始まり、奇妙な殺人事件との関わり方、そこから脱け出すための必死の闘いへと、話を膨らませていく作者の手腕は実にすばらしい。 微に入り、細を穿つ懇切丁寧な状況描写、情景描写、心理描写。 これが作者の真骨頂。 多少、くどいとも感じられるが。 ご都合主義で、いかにも小説上での出来事としか思えないストーリー展開ではあるが、手に汗握るサスペンスミステリ。 | ||||
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久々に読み返してみて、かつての驚きが蘇った。 やはりアイリッシュは面白い。 | ||||
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決して読んで損は無いこの作品。小題が時計の文字盤でタイムリミットを表していきます。中学生の時に初めて読み、その後10回以上は再読しているこの名作。私がアイリッシュに初めて出合った作品でもあります。 窓の外から(市内ではどこからでも)見える大きな時計盤にいつも励まされながら都会の中で生きてきた女が、同郷の男性と偶然出会います。その男性に襲い掛かる都会の魔手、、、女はその制限時間付きの解決ゴールに向かい、男勝りの気性と行動力で立ち向かいます。 時間内に解決できなければ、このまま二人は都会の喧騒の中、自分を殺して生きていかなければなりません。しかし、展開は最悪の状況へ向かってしまいます。 最後はタイムアウト、、、、しかし、再び登場する大きな時計盤によってその結末は、、 サスペンスの名作に是非心躍らせてください。 | ||||
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大都会ニューヨークの深夜、奇妙な出会いをした男と女。 2人が死体を見つけたことから、物語の時計は動き始めます。 かなり無茶な設定、そして犯人捜しのための無茶な行動・・・「そんなにがんばらないで」 と思いつつ、手に汗をにぎりながらどんどん物語の中に引き込まれていってしまいます。 そして自分までもが、あと何時間?と残された時間を計算し始めるのです。 古い時代の話でありながら、古さを全く感じさせません。そして鋭い観察力と無謀なまでの 行動力に満ちた2人の主人公に魅せられてしまいます。 ハラハラドキドキのサスペンスものでありながら、どこかコミカルにさえ感じられるのは、 アイリッシュならではの手腕でしょうか。 | ||||
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真犯人を見つけるには、数時間しかない! イラストの時計が二人の経過時間を示し、どんな方法で真犯人を探すのだろうと じりじりしてきます。 焦りを感じます。 僅かな手がかりから犯人を特定させていくところは圧巻。 トリック云々ではなく、心理描写を描いた アイリッシュ流のミステリを堪能さ せていただきました。 | ||||
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"ある限られた時間の中である目的を達する必要がある"、いわゆるタイム・リミット物の元祖。本作では都会に出てきた若い男女(偶々同郷)が明け方(=dawn=暁)までに真犯人を探さないと、男が犯人にされてしまうという設定。W.アイリッシュ独特のムード作りと巧みなストーリー展開で読ませる。こうしたタイプの小説を私は勝手に「暁の死線」型ミステリと呼んでいる。本作は「幻の女」、「喪服のランデブー」等と並ぶ作者の代表作。 日本でホラー小説としてブームを起こした「リング」も、実は「暁の死線」型のサスペンス小説なのである。呪いのビデオとか女超能力者等は小道具なのである。良くできたサスペンス小説だが。 閑話休題。本作は文字通り「暁の死線」型ミステリの元祖として、後世のミステリ界に大きな影響を与えた傑作。 | ||||
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かつて山口百恵・三浦友和主演でドラマ化されたこともあるサスペンスの名作。 タイムリミット・サスペンスを小説で読む場合、主人公たちに共感できなければ「どうせラストはハッピーエンドで丸く収まるんだろう」と白けてくる。 逆に、はまれば面白い。 その点、この小説は、これまで多くの人が「はまった」名作として推せる。 | ||||
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大好きなウールリッチ(アイリッシュ)のサスペンス作品。 短篇に面白いものが多く、それは孤独な生涯を送ったこの作家の練達の職人芸を示すものだと思っています。 長篇では、人気が高い『幻の女』よりも、私はこのボーイ・ミーツ・ガールものの作品が一等好き! タイムリミット型サスペンスの逸品です。 ミステリ小説をかじり始めた中学生くらいの時に読んで、ワクワク、ハラハラしながら夢中で読んでいった覚えがあります。アイリッシュの作品、もっともっと読んでみたいと、その虜になる決定的作品になったのがこれでした。頁をめくっている間のあの時間は、本当に至福のひとときでした。 時間が刻々と、夜明けのデッドラインへと近づいて行くサスペンス。 章の代わりに描かれていた時計の針が、とても印象に残っています。 そして、夜の大都会を駆けずり回る男女の冒険に、ドキドキしながら声援を送っていました。 | ||||
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はるか昔にこの本に紹介され読み、一気に著者の作品を読みまくりました。 幻の女から黒いカーテン等黒シリーズそしてなんともオリジナリティとサスペンスあふれる短編の数々! 多くの作品と同様、この物語も決められた時間の中で、主人公が警察と魔の手から同時に逃げながら 自らの無実を証明しなければアウト!という設定。 都会の冷たさと自分の非力さに屈折する主人公を、思わず ”早く、もう時間が無いよ!”と応援しながら、気がつけば話にどっぷり引きずり込まれている感じが、 この人特有で本当にすばらしい作風の魅力。 | ||||
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