(短編集)

死の第三ラウンド: アイリッシュ短編集2



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初公開日(参考)1960年01月
分類

短編集

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死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))

1972年04月28日 死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))

戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた待望の短編集。大都会のなかの人間の孤独、しのびよる死の影の戦慄、絶望と焦燥にさいなまれる犠牲者等、常に意表をつく技巧と主題の多様性に加えて、作者の独壇場ともいうべき哀切な雰囲気描写と緊迫したサスペンスは永遠に読者を魅了せずにはおかない強烈な磁力を秘めている。2には、アイリッシュの特色をいかんなく発揮した「消えた花嫁」を筆頭に、「墓とダイヤモンド」「殺人物語」「死の第三ラウンド」「検視」「チャーリーは今夜もいない」「街では殺人という」の七編。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

死の第三ラウンド: アイリッシュ短編集2の総合評価:8.60/10点レビュー 5件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

設定の妙味を愉しめる

アイリッシュの独特の設定、シチュエーションは短編でも遺憾なく発揮されており、ドラマや映画のネタに困ればアイリッシュを読めば、そこに斬新なアイデアが詰まっているとでも云いたいくらいだ。
特に表題作はボクシング試合中の射殺事件を扱ったもので、映画『スネーク・アイズ』を想起させる。

今回収められた7編は全て水準作であり、可もなく不可もないといったところ。これは前半のサスペンスが一級品であるのに対し、後半の結末、特に真相解明になるといやに陳腐な印象を受ける。
まず最初の「消えた花嫁」はよくある失踪物だが、名作『幻の女』を髣髴させるほどのサスペンスで関係した誰もが花嫁など見なかったというあたりはホラーに近い。また主人公のジェームズの恋の盲目ぶりもあまりに間抜けすぎた。
またよく理解できなかったのが「殺人物語」。主人公の作家タッカーは何故自らの犯行声明を表した作品取っておいたのか?皮肉は結末はアイリッシュならではなのだが、ここら辺の登場人物の心理の掘り下げがもう少し欲しかった。

「チャーリーは今夜もいない」は街で連続して起こる煙草屋強盗事件の犯人が実は捜査する刑事の息子ではないかというサスペンス物。これは途中で作者の意図が見えた。

本格ミステリ色強いのは「検視」と「街では殺人という」の2編か。
「検視」は馬券宝くじから始まる夫の殺人計画発覚ものだが、再婚した夫の犯行の証拠がいささか貧弱か。作者の隠れた意図が見え見えであるのは痛い。
「街では殺人という」はアイリッシュの得意中の得意とでも云うべき、男と女の愛の友情物。弁護士がかつて惚れた女性の無罪を晴らすために立ち上がるというもの。この設定でかなり惹かれたが最後の列車の走行を利用した大トリックにはびっくりした。

今回最もアイリッシュュ色が濃いのは「墓とダイヤモンド」だろう。孤独な老女の遺品であるダイヤモンドを街の悪党チックとエンジェル・フェースが盗もうと画策するクライムノヴェル物。これはまず冒頭の老女の孤独さがそれ1つで短編となっており、そこから悪漢たちのクライムノヴェル、そしてアイリッシュ特有のアイロニー溢れる結末。仕掛けは凝ってはいないもののその分シンプルで愉しめた。

今回の作品は物語の構成はいいものの、最後のアイデアがいただけない。パルプ作家時代の早書きの特徴みたいなものが見受けられた。しかし、冒頭でも述べたように、設定は素晴らしい。現代作家も見習うべきだと強く思った。


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Tetchy
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.4:
(4pt)

第二話「墓とダイヤモンド」が目次からいけない。

「消えた花嫁」「検視」が面白かった。「死の第三ラウンド」「墓とダイヤモンド」は好みではない。「チャーリーは今夜もいない」は、最初から結末が読めている。「街では殺人という」は、純愛ものだが、なぜ女性が10年前に彼をふって他の男と結婚したのかが説明されていない。無実の証明も無理がある。第二話の「墓とダイヤモンド」が、ミスで目次からいけないから修正してほしいです。
死の第三ラウンド (1960年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:死の第三ラウンド (1960年) (創元推理文庫)より
B000JAP7VI
No.3:
(5pt)

消えた花嫁だけで嬉しい

昔少年少女小説で読んだ消えた花嫁。作者も覚えていなかったけど、ここにあったんだと感動しました。
あのころ、筆者の「シンデレラとギャング」こっちも読みましたね。懐かしく、そして爽快な作品が揃っています。(じれったさがありながら最後に逆転という)
死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))Amazon書評・レビュー:死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))より
4488120040
No.2:
(4pt)

アイリッシュ作品の“焦れったさ”感がたまりません!

中学生の頃(46年前?)に読んで独特な作風に惹かれました。長編も書いていて素晴らしいのですが、やはり短編作品にこそアイリッシュらしさあって、中でも「消えた花嫁」は以後のミステリー小説(作家)のモチーフになっていると言っても過言ではありません。どの作品も社会の底辺に生きる市民が主人公で、事件や事故に遭って理不尽な状況に立ち向かって行く姿が描かれています。ポワロやホームズなどの名探偵の登場はなく、それだけに読んで行くにつれて主人公の必死な“焦れったさ”感がたまらなく愛おしいのです。
死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))Amazon書評・レビュー:死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))より
4488120040
No.1:
(5pt)

代表作『消えた花嫁』収録!

旅先で新妻アリスが忽然と姿を晦ます。しかも単なる失踪ではない。彼女がこの世に生存していたことを証明し得るあらゆる痕跡が悉く消え去っているのだ!アリスは僕の妄想が生んだ架空の存在に過ぎなかったのか?
 斯くも恐ろしい状況に陥った夫の必死で絶望的な捜索を描く代表的短篇『消えた花嫁』を収録。圧倒的なスリルに胸を締め付けられながら一気読みした小学生の頃の感動が忘れられません。勿論、大人になって再読してもまた違った面白さが堪能できます。
 
※尚、本作が余り有名じゃないのは邦題が地味過ぎるからかも知れません。あかね書房から出ていたジュブナイル版は『アリスが消えた』で、原題の‘All At Once, No Alice’に近くて粋な翻訳だと思いました。
死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))Amazon書評・レビュー:死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))より
4488120040



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