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戦場のコックたち



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【この小説が収録されている参考書籍】
戦場のコックたち
戦場のコックたち (創元推理文庫)

戦場のコックたちの評価: 3.88/5点 レビュー 78件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全78件 61~78 4/4ページ
No.18:
(3pt)

作者もタイトルには悩まれたようです

第二次世界大戦を舞台に、アメリカ軍の若いコック兵達が主人公のミステリー風味の青春群像物語です。タイトルから、戦時中の話とはいえ何となく食に纏わるほのぼの系の話かと思いましたが、本格的な戦争物語です。連作もので各話に起こる事件や謎も、ほぼ戦争や当時の時代背景、それにかかわる悲劇に関連しており、改めて戦争が人々に与える影響を考えさせられます。

翻訳ミステリーの雰囲気を醸し出しており、参考文献からも筆者が相当量の書籍を読み込んでおられるのが分かります。アメリカ軍の組織や戦時中のエピソードも詳しくかなりの読み応え感があります。

各書評でも高評価で多くの賞にもノミネートされている本作ですが、謎解きの設定や面白さもさることながら、若いアメリカ兵が戦争の厳しい状況下、仲間たちの死に傷つき悩みながらも、時代の波に真剣に向き合う姿に本作の評価に繋がっている気がします。
戦場のコックたちAmazon書評・レビュー:戦場のコックたちより
4488027504
No.17:
(5pt)

日本人作家による米兵たちの物語

この作家の作品を初めて読んだが、日本人作家の手による、第二次世界大戦中フランスの戦場で戦う米兵たちを描いた小説というのはかなり異例だろう。多少不自然な部分もありはするが、それが気にならない程の念入りな下調べを元に書かれている。戦場の音、光、匂いが迫ってくるような臨場感に溢れた作品である。寧ろ日本人作家の手によるからこそ、日本人である読者の心を打つのかもしれない。
ミステリー小説として読み始めたら違和感を覚えるかもしれないが、失望することはないだろう。
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No.16:
(2pt)

残念ながら。

楽しめるのはミステリー部分だけです。 戦争ネタはどれもこれも参考文献からもってきたものばかりです。 どこかでみたものばかり。 新鮮味に欠けます。 既視感エピソードと既視感エピソードのフランケンシュタインみたいな作品でした。
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No.15:
(5pt)

とてもよかった

ヨーロッパ戦線のことを日本人がかいたらどうなるのかと思っていましたが、読んでみたらきちんとしていて好感がもてました。 また戦場での謎解きというミステリーの中でも珍しいコンセプトをうまく表現できていて大変良かったです。 次回作に期待しています。
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No.14:
(4pt)

読みやすく、また心に残る

非常に読みやすい文体で、アメリカ兵の戦場における日常を描いている作品。
同じ内容のものをもし外国の作家が書いて、翻訳したものが世に出たらこの作品とは全く違うテイストになっているだろう。やはり日本人が書いた、日本の小説である。
だからこそ読みやすく、外国小説よりすんなりとその当時の様子が頭に入ってくる。
読みながら気付いた「アメリカ」の兵隊と「日本」の兵隊の雰囲気の違い。
日本の軍隊をモチーフにした作品を読む機会が多いが、この作品を読んでここまで雰囲気が違うのか、と驚いた。
ドキュメンタリーではないので、どこまでが創作かは不明だがそれでも日本軍よりずいぶんのびのびしていると感じる。
第一、コックが料理するのだ。戦場で。移動式のオーブンを使って。
勝てるわけない。
きちんと戦争が終わった直後のことも書かれているのも良かった。

また昨年、機会があって山崎豊子「二つの祖国」を読んだ。
その時と時代が同じなのでどうしても主人公同士を比べてしまったのだが、在米の日系人と生粋のアメリカ人ではここまで違うのだな、と思った。
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No.13:
(4pt)

バンドオブブラザーズを見てからこれを読むのがお勧め

やはりバンドオブブラザーズと同じ101空挺師団の事なので必然的に「バンドオブブラザーズ」のスピンオフストーリー的な感じが漂っている
各章に謎解きを絡めたと言うところがこの作者のオリジナルで飽きさせない趣向で楽しめた
クリスマスの家族写真を眺めて感想を述べるところでちょっと??と思ったところはあったが(欧米クリスマスツリーは幹と枝だけ毎年購入するのが常識といってよく、鉢植えのものは最近になってから登場したもの)それを補ってあまるくらい読み応えもあった
欧米の翻訳小説のようだというレビューもあるけれど僕はそう思わない
日本人の作家らしい繊細さもあるしエピローグのまとめ方もこの物語に似合っている

バンドオブブラザーズを見てから読むと数ページもしないうちに物語の中に溶け込む事ができる作品である
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No.12:
(3pt)

コック兵探偵

第二次大戦における西部戦線を題材に、連合国側の合衆国陸軍コック兵や衛生兵など裏方をまじえた兵士たちの
確執・友情をつづったミステリー。
事件(というか謎)は、機関銃兵ライナスのパラシュート集め、粉末卵消失、オランダで接収した民家夫妻の
奇妙な自殺、雪原の幽霊怪音の4つ。
視点人物は「キッド」ことティムで、探偵役は「メガネ」のエド。
お気に入りは、第四章の怪音事件ですね。
新参から古参に至るにしたがい、兵士たちの結束が強くなっていくのがよくわかる。
ダンヒルの収容所脱出を幇助したのは、民族よりも「なかま」を大切にする彼らの男気だろう。
キッドはさいごに強制収容所の残骸をみて、民族間の憎悪を再認識し、過去におかした人種差別の罪を
贖いきれないと知るのであった。
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No.11:
(4pt)

読み始めて学園物フォーマットだと納得

何故パラ部隊のコックと思ったが、読み始めて学園物フォーマットだと納得した。 所属小隊=クラス、コック=部活と当て嵌まるよね。 題名から後方で炊事するコックが解くミステリーだと思ったが、 戦場で小休止の時に謎解きとは思わなかったな。 戦場ミステリーなら歩兵と思うが、参考文献の「バンド・オブ・ブラザース」が ベースだからパラなのか。 第五章の収容所は442連隊への言及は無いけれどもダッハウかな? 442連隊と言えば矢野徹「442連隊戦闘団 進め!日系二世部隊」が Kindle化されていたので購入。
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No.10:
(4pt)

ラストがいい

戦場を舞台にした「日常の謎もの」。 直木賞候補、このミス、と話題になっていたので読んでみたが、たしかに面白い。 翻訳もののような文体で、映画を見ているような読み心地。 よく調べていることが伝わってくるし、最後の謎解きには「なるほど」と膝を打った。 メッセージ性が高く、それがきちんと物語に組み込まれているのもいい。 ラスト一行の余韻が、また物語の世界を広げてくれたような気がした。
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No.9:
(4pt)

違った形の「バンド・オブ・ブラザース」

合衆国陸軍,第101空挺師団,第506パラシュート歩兵連隊,第三大隊G中隊の管理部付コック,コック・ティモシーコール5等特技兵調理兵が主人公。ノルマンディー降下作戦から始まる第二次世界大戦西部戦線を舞台として,軍隊の底辺にいる兵士の視点で戦争の日常を描きます。
戦場で,コックや衛生兵,補給部隊,従軍牧師など,裏方の兵士を主人公としたこと,戦争の中で起きる様々な事件を解決していくといった展開や,最後のどんでん返しなど,この小説独自のものはありますが,読み始めて,まず感じたのは,まるっきり「バンド・オブ・ブラザース」じゃん。
歴史的背景や部隊が同じなので仕方がないとはいえ,読んでいて頭に浮かぶ戦争の情景や戦争で病んでいく兵士の心の変化などは,WOWOWで放映されたドラマそのもの,巻末の参考資料にも小説の原作やDVDのバンド・オブ・ブラザースが出てきますが,これほどそっくりだと大丈夫?,と心配してしまいます。
ただ,この小説を読んでいて,改めて「バンド・オブ・ブラザース」が見たくなり,「ザ・パシフィック」とともにブルーレイを発注してしまいました。
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No.8:
(5pt)

完成度は高いかな

ここ最近で読んだ本の中ではとても楽しめました。 無関係な小さな事件が連続して起こり最後に本線でまとまる感じが個人的に面白いと思いました。 戦争の描写、謎解き、伏線の張り方からとても良く考えられた作品です。 次回作も期待しています。
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No.7:
(3pt)

「戦争は誰にとっても利益をもたらさない悲惨なもの」という作者の意匠は悪くないが、果たして本作の様な執筆形式を採る必然性があったか否かやや疑問

新聞などの書評が好意的だったので手に採ってみたのだが、"まあまあ"という感じの出来。戦争物の中では通常光が当たらないコック(正確には料理・給仕も行なう空挺兵)の視座から見た戦争(第二次世界大戦)という発想も悪くないし、主人公の仲間のコックが名探偵よろしく、戦争の最中に起きる小さな謎(実は後述する戦争の悲惨さや不条理性に関連している)を次々と解いて行くという発想も悪くない。しかし、エピローグを読むと、明らかに現代の混迷した世界情勢の反映として本作を執筆している事が良く分かる。即ち、「戦争は誰にとっても利益をもたらさない悲惨なもの」という事を改めて訴える事に作者の意匠がある様だ。同時に「生と死」の境界は無きに等しく、誰にとっても「死」が一瞬の内に訪れ得る現代の状況を憂いている様でもある。

その点を考えると、果たして本作の様な形式を採る必要性があったか否かやや疑問が残る。ミステリ風味を織り込む必然性もそうだが、サリンジャーの作品を邦訳したかの様な文体(主人公のコック(キッドという愛称)の一人称)も然りである。主人公の精神的成長過程を描くために敢えてそうしたという見方も可能だが、さしたる効果が上がっているとは思えなかった。"僕"という一人称はややもすると本作を軽い読み物とし、作者の意匠とは逆の結果を招いているのではないか。結果的に、ノルマンディー上陸作戦の成功からドイツ降伏までの過程が一番良く読者に伝わってくるのは皮肉である。
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No.6:
(5pt)

「ねえ、君ならどう思う ⁇」

エピローグでの数行は涙目になってしまい読みたいのにうるうるで なかなか前へ進めませんでした。 不覚にも「本」に嗚咽させられたなんて おじさん、認めたくないケド… 読後、最も疑問に感じてしまったのは (なんで日本の若い女性の著者さんが この時代のしかも欧州戦線の男だらけを描いたのか ⁇ ) 「ねえ、エド… 君ならどう思う? 」
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No.5:
(5pt)

不思議な読み心地の本

直木賞の候補とのことで、初めてこの作者のご本を読みました。 お名前が独特ですし カタカナが多くてどうかなあ と疑ってかかったのですが、 結果的にはとても良かったと思います。 戦争小説であり青春小説であり 不思議な読み心地のご本で 面白かったです。 最近は何処となく似たり寄ったりの印象の小説が多いなか チャレンジングな作品で お若いなりにがんばってらっしゃるなあ、 という点で、プラスポイントしまして、 星5つです。
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No.4:
(5pt)

父に頼まれて

私は読んでいませんが、読んだ父の感想はとても面白かったとのことです。
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No.3:
(3pt)

新聞書評でつられ読み

程々に楽しめました。 が、新聞書評からイメージしたのとは少しズレた。 てっきり「戦場で料理の創意工夫」や「そんな苦労があるんだ」的な描写が濃いと思い、そこに期待を寄せていたが「ちょっとした謎解き」のおまけに調理場面がちょろっと入るといった感じでした。 調理そのものより「軍隊におけるコックの地位立場」と「真面目に戦時を綴る」の方。 「コックたち」というタイトルで、思い込みの勘違いしました。 充分に面白いが、個人的に求めていた方向ではなかったかな。
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No.2:
(5pt)

渾身の傑作。今書かれたことに意義がある戦争という非日常空間での日常の謎

「anan」のbookコーナーのインタビューを読んで、とても気になったので購入。大正解でした。第二次世界大戦のヨーロッパで日本人が誰も出てこないなんて取っつきにくいかなとおもったんですが、まったくそんなことなかったです。主人公の一人称が「僕」だったのと、電がとにかく読み易くて、ハードカバー二段組なのに一気によんじゃいました。
 もの凄く大量の参考文献を読みこなして、よくぞここまでディテールに凝った物語を書けたなぁと、とにかく感心してしまいます。
最初は割と呑気に、戦場という「非日常」で「日常の謎」の謎解きをしていたのが、時間が経つにつれてどんどん深刻になっていきます。「非日常」が日常になってしまって、あっさりと人が死ぬことがごく普通の「日常」になるに従い、物語が辛くなっていくんだけど、それでも面白くてやめられず、エピローグを読み終わって思わずうるっと来てしまいました。
 インタビューで、主人公をコックにしたわけを、「戦場は命をなくす場所ですが、コックたちは生きるための料理を提供する人たち。食料がなければ人は死ぬ。食べ物の尊さを象徴できるポジションだな、と思いました」と語っているのが、すごく共感できます。前線に立つ兵士が戦場でどんな料理を食べていたか、テーブルに坐って暖かいもものを食べられるわけない、っていう当たり前のことすら解っていなかったのが恥ずかしいです。
まさに、今こそよまれるべき傑作だと思います。
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No.1:
(4pt)

第二次世界大戦のヨーロッパで戦ったコックたちが主人公

日本の作家がヨーロッパ戦線で戦った米軍の若者を描くということで、どうかなと思ったが結論的には結構楽しめた。

ノルマンディ降下から物語は始まるが入り口では、なかなか物語の雰囲気に溶け込めず読むのをやめようかと思ったぐらいだが、我慢して50ページぐらい読み進めると、次第に主人公たちが生き生きし始め、面白くなってくる。

5章で構成されるが、各々の章で何かしらの事件が発生し、それをコックたちが解決するという構造が理解できると、だんだん楽しくなる。。最後は少し驚かされる展開も用意されており、楽しむことができた。

ただ、このライトノベル的な軽いタッチは、自分には少し合わず、最後まで主人公たちに深く共感するところまでは至らなかった。
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4488027504

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