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ペスト
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【この小説が収録されている参考書籍】
ペストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全411件 21~40 2/21ページ
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考えさせられます | ||||
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アフリカの小さな市(まち)で、日を追うごとんに沢山の鼠(ねずみ)の死骸が発見されるようになった。後で分かったことは伝染病「ペスト」発生の前触れだった。やがて次々と首のリンパ腺が腫れ、高熱を出して人々が死んでいった。「罪ない」子供たちが苦しみぬいて死んでゆく姿を見て医師リウーやタルー(この物語の陰の主役)は、世界の、人間の「不条理」を感じるのでした。 ペストの発生から収束に至るまでが克明に描かれていて、読者は引き込まれてゆく。この物語は「ペスト」を題材にして世界の、人間の「不条理」を問うているようです。ページ数が多くて疲れました(笑) | ||||
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戦争と伝染病は似ている。 「…戦争というものは確かにあまりにもばかげたことであるが、しかしそのことは、そいつが長続きする妨げにはならない。」「誰でもめいめい自分のうちにペストをもっているんだ」「この地上には天災と犠牲者というものがあるということ、そうして、できうるかぎり天災に与することを拒否しなければならぬということだ。」 ありえない、と思っていても勝手に襲ってくる災厄。襲われたからにはなんとか生き延びなければならない。自分にできることを地道にやるしかない。そして、自分が天災に与することもあると自覚すること。 | ||||
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今はメッセージもビデオ通話もいつでも使えて、小説の世界とは状況は異なるけど、とても共感出来る内容。 日本の家族・友人から離れた小さな国で過ごして1年以上、人間的な温かみが徐々にもぎ取られ、記憶も希望もだんだんなくなっていく...。 小説最期の駅のホームのシーンが印象的で、パンデミックが終わってからは一瞬なんだろうなぁと思った。 | ||||
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良い | ||||
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最初、戸惑ったのは主人公であるリウーやその友人タルーたちはなぜ隔離された街で人々を助けようとするのか、彼らをそう駆り立てる動機がよくわからないということだった。少しずつわかるのは、彼らはただ自分の心のうちにある良心に突き動かされているということだった。大きな物語もなくイデオロギーもすべて剥ぎ取った後にもなお、人の心には素朴な良心というものが残るのではないか。そのような信念がカミュにはあったのではないだろうか。苦しむものがいれば助けたいと思い、自分だけ幸せになるわけにはいかないと思う。タルーは聖人を目指し聖人には至れないことを知る。リウーはどこへ行くのか。成し得ることをなし得ても、すべてを失ってしまうリウーは悲劇的ヒーロー像そのもの、しかしそれでもなおリウーには希望が託されている。カミュ、どことなく気難しく、暗い人だと思っていたけど、カミュのスタンスはとても素朴だ。なぜ彼がシモーヌ・ヴェイユの著作出版に関わっていたのかも大変よくわかったように思う。われわれはこの危機をどう生きるべきか、この書はその問いになんらかのヒントを与えてくれると思う。自分のとっては大事な書の一つになった。もうだいぶ歳なんですけどね。 | ||||
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内容どうこうより文書が下手すぎて全く頭に入ってきません。 | ||||
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コロナとかぶる | ||||
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翻訳で原語の文体まで味わってみたいなぁ。いつか出会いたいものだ、不条理の希望(のぞみ)、コロナ禍最中にて。 | ||||
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架空でありながら、かなり本質に迫っていると思われます。 なかなか決められない行政。 自分だけのことしか考えられない人。 患者のために行動する人。 為す術の無い宗教。 現代は、ウイルスの遺伝子を解析し、情報を共有可能。 それに基づく技術的対処方法もすぐに確立。 比較するとかなり健闘していると思います。 | ||||
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パンデミックの世の中、歴史に学ぶために、ボケットに1冊 | ||||
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この作品に、医療小説やパニック小説的な面を期待して読んだ方は、残念ながら肩透かしだったことと思います。 以前読んだときは、この小説における「不条理」の使われ方がよくわからなかったのですが、今回は少しわかったような気がします。 それまで神の怒り等で説明されて来た災厄を不条理とし、それを嘆きつつも、善処して行く人々の勇気、誠実、友情などが描かれた感動的な物語です。 不条理の中でもその最たるもの、罪無き子どもたちの苦しみについては、カラマーゾフの兄弟の「大審問官」でも取り上げられていましたが、カラマーゾフの兄弟ではまだ神の可能性が探られていたのに対し、この小説では、主人公は神を否定しています。 ペスト=「悪」として、それと闘おうとするタルー ペストに意味はなく、人々の健康のためにひたすら誠実に職務を全うするのみとする医師リウー 純粋で善良な、リウーによれば「ペストから千里の彼方にいる」グラン。 リウーのグランに対する好意的な眼差しは印象的であり、リウーとタルーの友情には胸が熱くなります。 ペストとの闘いは、おそらくこの先も敗北の連続であると考えられるが、出来得る最善のことは、記録の保存と情報の伝達である、とする語り手の結論は説得力がありました。 なお、翻訳はこちらの旧訳の方がより好ましいと感じられます。 | ||||
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コロナで世の中のありようが変わるだろうと、心かまえの準備の参考になった | ||||
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池上アキラさんがいいと言っていたから買ったが。古くてくしゃみがでそう。文字が小さすぎて、読みにくい。 | ||||
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46で、再びこの小説を手にしました。コロナ渦の世代が読むと良い作品かもしれません | ||||
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若干43歳でノーベル文学賞を受賞したアルジェリア出身のアルベール・カミュはドイツ占領下の仏パリの伝説のレジスタンスであり、第二次大戦中の1941年に書き始められた本著が上梓されたのは大戦終結2年後の1947年、カミュが34歳の時でした。 若きカミュは自ら劇団を立ち上げドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟のイワンを自ら演じるなどドストエフスキーを敬愛していましたが、ドストエフスキーと同じく時代を超えて読み継がれるべき文学者であり、本書ペストはコロナ下(ペスト下)の現在にこそ再考されるべきカミュの最高峰の文学です。 以下に今の日本だからこそ、より心に響く言葉を文中からご紹介します。 ・文頭「ある種の監禁状態を他のある種のそれによって表現することは、何であれ実際に存在するあるものを、存在しないあるものによって表現することと同じくらいに、理にかなったことである。」(ダニエル・デフォー) ・いったい新聞記者というものは本当のことを言えるのか、それを知りたいと思った。(医師の主人公リウー) ・毎日の仕事の中にこそ、確実なものがある。その余のものは、とりに足らぬ繋がりと衝動に左右されるのであり、そんなものに足をとどめてはいられない。肝要なことを自分の職務をよく果たすこと。(リウー) ・この種の正確な知識というものは、明らかに興味をそそるものであるにもかかわらず、人々が決して心を向けようとしないものでさえある。いわば、比較の基準が欠けていたのである。 ・ずいぶんあなたを愛してましたわ。でも、今ではもう疲れてしまいましたの・・・。出ていくことを幸福だと思っていませんけれど、でも、なにも幸福である必要はないんですわ。もう一度やり直すためには。(老官吏グランの元妻ジャーヌ)~略~ ただ、彼(グラン)は相変わらず彼女のことを考えていた。彼の望むところといえば、彼女に一通の手紙を書いて自分の釈明をすることである。 ・この世のあらゆる病気がそうだという意味で、ペストにもいい効能がある、人の眼を開かせ、考えざるをえなくさせる。(リウー) ・彼リウーもあるがままの被造世界と戦うことによって、真理の路上にあると信じているのだ。 ・世間に存在する悪は、ほとんど常に無知に由来するものであり、善き意思も、豊かな知識がなければ、悪意と同じくらい多くの被害を与えることがありうる。~略~ 最も救いのない悪徳とは、自らすべてを知っていると信じ、そこで自ら人を殺す権利を認めるような無知の、悪徳にほかならぬのである。殺人者の魂は盲目なのであり、ありうる限りの明識なくては、真の善良さも美しい愛も存在しない。 ・ただ芸術家のみが、ものを見るすべを知っているのです。(老官吏グラン) ・みんな誰でもそういうものさ。ただ機会を与えてやることが必要なのだ。(リウーの分身的なタル―) ・勇気っていうことをです。(スペイン戦争の敗者側に参加した)今では、僕は人間が偉大な行為をなしうることを知っています。しかし、もしその人間が偉大な感情を抱きえないなら、それは僕には興味のない人間です。(新聞記者ランベール) ・これは誠実さの問題なんです。こんな考え方はあるいは笑われるかもしれませんが、しかしペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです。僕の場合には、つまり自分の(医師としての)職務を果たすことだと心得ています。(リウー) ・世には神について解釈しうるものと、解釈しえないものがある。(パルヌー神父) ・神への愛は困難な愛であります。それは自我の全面的な放棄と、わが身の蔑視を前提としております。しかし、この愛のみが、子供の苦しみと死を消し去ることができるのであり、この愛のみがともかくそれを必要なものーーー理解することが不可能なるがゆえに、そしてただそれを望む以外にはなしえないがゆえに必要なものーーーとなしうるのです。(パルヌー神父) ・そうして、僕はこう考えたーーー差し当り、少なくとも僕に関するかぎりは、僕はこのいまわしい虐殺にそれこそたった一つのーーーいいかい、たった一つのだよーーー根拠でも与えるようなことは絶対に拒否しようと。そうなんだ。僕はこの頑強な盲目的態度を選んだのだ、もっとはっきり見極めがつくまでのこととしてね。(タル―) ・われわれは人を死なせる恐れなしにはこの世で身振り一つもなしえないのだ。まったく、僕は恥ずかしく思い続けていたし、僕ははっきりそれを知ったーーーわれわれはペストの中にいるのだ、と。そこで僕は心の平和を失ってしまった。(タル―) ・僕は現在もそれ(心の平和)を捜し求めながら、すべての人々を理解しよう、誰に対しても不倶戴天の敵にはなるまいと努めているのだ。僕はこういうことだけを知っている。ーーー今後はもうペスト患者にならないように、なすべきことをなさねばならぬのだ。それだけがただ一つ、心の平和を、あるいはそれがえられなければ恥ずかしからぬ死を、期待させてくれるものなのだ。(タル―) ・人は神によらずして聖者になりうるかーーーこれが、今日僕の知っている唯一の具体的な問題だ。(タル―) ・するとそのとき、彼女の耳に、遠くから響いて来る、かき消されたような声が、ありがとうといい、今こそすべてはいいのだ(ドストエフスキーの『悪霊』のキリーロフの最後の言葉)というのが聞こえた。 ・彼らは今では知っているのだーーー人が常に欲し、そして時々手に入れることができるものがあるとすれば、それはすなわち人間の愛情であることを。(リウー) | ||||
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本にタバコの匂いが濃く染み付いていました。本の経年劣化はむしろ好きなので気にならないのですが、本自体は、素晴らしいのに、ちょっと残念でした。すみません。 | ||||
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世の中にはとてつもない不条理なことが繰り返し起こっている。特に、ペストは歴史上、何回も人類を苦しめた、理解しがたい現象であった。それは、隔離、流刑にするしかなく、予防方法や治療薬があるわけでもない。じっと待ち、その間の多くの人が苦しみ、死んでいく。まさに、今のコロナ感染症のパンデミックを現在進行形の渦中にいる我々にとっては、人によって、とらえ方や、考え方、行動様式が、この小説「ペスト』に書かれているそれぞれの人物像とクロスオーバーして見えてくるのではないだろうか。 この小説は、ペストそのものではなく、明らかにナチス(ペスト)のフランス侵略に抗して戦うカミューも含めてのレジスタンスの戦いであり、多くの人が投獄され死んでいった鎮魂歌でもある。もちろん、其れはまだ、生きている人も多く、まだそのものを書くには早すぎるので、その不条理を歴史的な事実として「ペスト」を使って、記録と記憶として書かれている。しかし、その他さまざまな不条理にも適用できる。 その中で、其れに協力したり、逃げたり、抵抗したり、どうすることもできなかった人などがいて、しかも、そういう中で、変わっていく人もいる。 そして、カミューは実存主義の形而上も拒否し、キリスト教の神も拒否し、コミニュニズムの人間を阻害する程の合理主義も拒否し「人間の命・尊厳に依拠した反攻」を試みる人との繋がった、連帯した闘う力を信じた。そして、タルーとリウーの関係の中にそれを見事に見出し、また、救援隊に集まった人もいる。 結局、タルーもリウーも死刑や戦争を含めての「人殺し」拒否者の思想の持ち主であった。ここに、理不尽なことを拒否し、抵抗する根拠が確固としてある。結局は多くの場合敗北し、多くの人が殺されていくが、生き残ろうとする生命というものと、それを連帯してそれを救おうという人間がつながる可能性及び実例はあるのである。自分の人生を生き抜くという事は、そういうことではなかろうかと私は思う。タルーの「神がいない聖者」とリウーの「人間」はイコールではないか。この作品を読み、非常なる共感を持つものである。 | ||||
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コロナに重ねて読ませていただきました。 歴史は繰り返されるーのですね。 内容は難しく難解 | ||||
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コロナ禍で同様な状況を想定した小説としてこの『ペスト』を推薦する著名人が多かったので、乗せられて読んでみた。全く面白くない。半分くらい読んで止めてしまった。面白くないのは訳者のせいなのか。それはわからない。一文が長くて難解である。比喩を多用しているがなじめない。西洋人なら理解できるのかもしれない。この作品はノーベル賞をもらっている。深く研究しないと理解できない、面白味を理解できない本がノーベル賞の対象となるのだ。なるほど村上春樹氏がもらえないわけだ。この本を読んで、それを深く納得した。大学生が研究対象として読む本なのではないか。「100分de名著」で解説してもらいたい本だ。そのように感じさせる本である。 | ||||
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