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ペスト
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【この小説が収録されている参考書籍】
ペストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全411件 361~380 19/21ページ
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不条理小説の傑作。葛藤しながらもペストと戦う男達。1度は読むべきだ。 | ||||
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突如として猛威を奮うペストに翻弄される人々を通して, 理不尽な困難に遭遇した人間の心理を描く。 神すらも見捨てたと思わざるを得ない過酷な状況下で, それでもなお人はどう生きるのかを問われる。 1人の人間である以上,生と死は逃れようのない運命である。 死に直面したとき,あるいは身近に死が迫る時, どのように行動するか,そうしたことを考えさせられた。 ボリュームはあるが,読了までに義務感は生じなかった。 散りばめられたエピソードの描写には静かなる迫力を感じた。 もし原文を読む能力があれば,よりこの本の深淵に触れることができるのであろう。 著者の代表作と言うのもうなずける。 | ||||
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途中難しすぎて飽きて何日か放置してたけど、最後まで読み終えたらとても考えさせられるものがあった。 最後まで読み終えられる人にはオススメ | ||||
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『ペスト』は、『異邦人』に続いて刊行されたカミュ第二の小説です。アルジェリアのオランの町にペストが流行し、閉鎖された町の中でもがく人々を描いた小説です。この小説は、異なる主義主張や性格を持った登場人物たちが織り成す群像劇だといってよいです。神に頼らず敗北者の側に立つリウー、理解するためにペストと戦うタルー、理念ではなく幸福を追求するランベール、ペストの渦中で上機嫌になっていくコタール…など、様々な登場人物の言行が静かに綴られています。 私は『ペスト』という題名を見て「町中がペストで大混乱になったり、人々がむごたらしく死んでいく様子を描いたパニック映画のようなお話なのかな?」と思って読み始めましたが、読んですぐにその予想は裏切られました。カミュはペストに襲われた町の様子を、驚くほど淡々とした文体で描いています。ペストという事象を用いてエンターテイメントではなくあくまでも純文学を書こうとするカミュの真面目さが感じられる小説でした。 この小説の途中では、 「まったく、ペストというやつは、抽象と同様、単調であった」(p.132) 「まったく、ペストは、病疫の初めに医師リウーの心を襲った、人を興奮させる壮大なイメージとは、同一視すべき何ものももっていなかった。それは何よりもまず、よどみなく活動する、用心深くかつ遺漏のない、一つの行政事務であった」(p.265) という表現があります。ペストが非現実的で抽象的なもの、単調な事務のようなものとして表現されているのです。 また、この小説の終盤では、死刑や殺人がペストにたとえられています。死刑や殺人によって人の歴史が作られていることをタルーは嫌悪しており、「誰でもめいめい自分のうちにペストをもっているんだ」とタルーは言います(p.376)。人間の内部に巣くう根源的な悪が、ペストに象徴されています。 『異邦人』はムルソーの言動がとても個性的で度肝を抜かされる作品でしたが、『ペスト』はペストがとてもユニークに表現されていて面白い作品だと思いました。 | ||||
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面白かったです。 ただ微妙に文章がくどい感じです。 でも文学として素晴らしいと思います。 | ||||
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日本語訳が難しくて読みにくかったです。 物語自体はいいと思います! | ||||
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ペストらしき疫病がもたらす不条理感に対する人々の姿勢を人の目線から描いた作品。 読み進めていく中で面白いと感じたのは、それが画一的でないという点です。 ペストに対して懸命に闘おうと試みる人、ペストを気にかけず振る舞おうと試みる人、 ペストが襲来したことによってむしろ晴れやかな気分になった者さえも描写されます。 このような姿勢が個々人のどのような境遇によって生じるのか、読み進むにつれて明らかになります。 月次な言葉を使えば多様性ということになりますが、この多様性を表現するにあたって、 多くの小説がとるような神の視点を用いることなく当事者一人の目線から惨状を描くことにより、 不条理が全くの他人事でないということを読者に知らしめてきます。 | ||||
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テーマ性や物語から伝わるメッセージはとても共感できた。名作と謳われるのもうなずける。 だが、ここぞという箇所に限って文体がマジきつい。何度も読み返さなければ意図するところはおろか、文章の意味さえ理解できない。原典の文体に忠実なら仕方ないが、もし訳者の作家性が出ているのなら許しがたい。 | ||||
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ペスト、神なき世界での人間の生き方を真摯に問い続けています。 | ||||
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先月放送された、Eテレ100分de名著、カミュ「ペスト」をきっかけに、いつか読んでみたいと考えていたこの作品を読みはじめた。 次の一節は、この作品中もっとも美しい場面のひとつに違いない。 主要人物のふたり、医師リウーと謎の旅行者タルーが、「友」になる場面。 リウー宅で行われたこの会見について、タルーは短いメモを手帳に残した。 そこには、ふたりの間に長い会話があったこと、それが良い結果をもたらしたこと、そして、リウーの年老いた母親の明るい栗色の目を見て感じた、この婦人は「常にペストに打ち勝つであろう」というタルーの奇妙な断言がメモされている。(169頁) この会見の様子が、177頁から189頁にかけて詳しく描かれる。 ペストと戦う志願の保健隊を組織しようと持ちかけるタルーに、対話の半ば、リウーはこんな感慨を抱く。 「この風変わりな、しかしまるで兄弟のような気のする人物に、もうちょっと心を打ち明けてみたいという、突然の、不条理な欲望と戦っていた。」(186頁) 対話を終えて、ともに家を出ようとする際、リウーはタルーを母親に紹介する。 「友達です」と、彼はいった。 「それはまあ、初めまして」と、リウー夫人はいった。「ほんとに、よくいらしてくださって」(189頁) わたしたち読者は、ここで、リウーの年老いた母親の明るい栗色の目を見、この婦人は「常にペストに打ち勝つであろう」という、タルーが抱いた直感を共有する。 巧みな構成である。 こうした読書の悦びは、音楽や絵画など他の芸術では得がたい。 リウーとタルーの対話を読みながら、友達探しの物語でもある『星の王子さま』を想った。 ・アルベール・カミュ(Albert Camus, 1913-60) ・アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ(Antoine de Saint-Exupéry, 1900-44) ともに、第二次世界大戦という不条理を相手に、最後まで戦い続けた偉大な作家。 『異邦人』も『星の王子さま』もそうだが、『ペスト』にも読んでいて思わず笑ってしまうユーモアあふれるフレーズや場面がけっこうあって、楽しい。 今後の展開が楽しみである 。 | ||||
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学生の時以来久しぶりに、この本を手にしました。 当時の読み方と今回の読み方の大きな違いは、ストーリーを読むことにどれだけ注力するかでした。 今回は、話の大筋は分かっているので、話の間に語られる思想的な問題と、登場人物の性格付けの意味合いでした。 カミュと言えば、「不条理」の作家として知られており、その典型としての小説が「異邦人」でしょう。 「異邦人」が個人における「不条理」の問題を扱っているのに対し、「ペスト」は都市という地域全体を襲った「不条理」の問題と言えるのではないでしょうか。 「ペスト」では、疫病の蔓延によって隔離されてしまう都市を扱っています。 逆に特定の地域に入ることができなくなったという意味では、東日本大震災も同じ様に「不条理」の問題にぶつかったともいえると思います。 「ペスト」の中では、この「不条理」に飽くまで戦いを挑む人たちと、受け入れてしまう人たちに分かれます。 主人公のリウーやタルーは、果敢に戦いを挑みます。 タルーは言います。「世界の秩序が死によって律しられている以上は、・・・あらん限りの力で死と闘った方がいいんです。神が黙している天上の世界に眼を向けたりしないで。」 私たち人間は、常に「ペスト」を抱え込んで生きており、それと闘っているということかも知れません。 | ||||
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誰かいないのか? この名作をまともに訳せる人は? そう願わずにいられないほどに、実にひどい日本語だ。 これほど難解、意味不明な日本語になっていると言う事は、おそらくフランス語の読解力自体も大したことがなかったのだろう。 この程度の人でも翻訳の仕事が出来たほどいい時代だったのだろうか? 60年代というのは。 そのうち超訳などと銘打ったものが、若い優秀な翻訳家の手によって出るかもしれない。 買うのは止めた方がいい。 もしくは英語が出来るのなら、英語版の翻訳本を試してみては。 | ||||
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個人的にペストについて調べていたので、ペストがいかに蔓延し、いかに人々がペストと闘ったかとても興味深く読みました。 1960年代に出版されたとのことなので、現代の軽い文章に慣れていると少々読みにくいかもしれません。 | ||||
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言わずと知れたカミュの名作だけれど、いかにもの翻訳文体で、読んでて会話の部分さえ本当に固っ苦しい。 新しい世代に読み継がれていくために、こなれた文体の新訳がそろそろ出てもいいかと思う。 | ||||
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21世紀世界の逆境という文脈の中でこそ再び輝きを放つ小説でしょう。「不条理」という手垢にまみれた言葉で捉えてしまうと若い読者には余計なバイアスがかかるかも。驚くほどイマジネーション豊かに書かれているが、これはおそらく著者が戦争を経験しているからだろう。遅れること数十年のサラマーゴの『白の闇』の評価は、『ペスト』読後の今ではどうしてもカミュに一歩譲る感じだ。どちらもノーベル文学賞をとってはいるのだが。 | ||||
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平成の初めの頃に文庫本で買って読みました。kindleに電子版もあったので、久しぶりに読みました。ペストの翻訳者の異邦人もあったらいいな。 | ||||
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ポストに投函されることを知らず、こないなと思い返品しようとしました。その時の対応が早く、とてもよかったです。 ちょっと届いたのは古いタイプの方でしたが、綺麗にしてあるのでよかったです。 | ||||
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1940年代、フランスの港町オランが舞台。 発生したペストによって町が隔離されその隔離された街の中で住民たちの行動が語られます。 医師、判事、外の街からやってきた新聞記者、過去のある男、司祭、役場の非常勤職員、といった人たちが病気の発生時から終息するまでどのように行動し発言したかかを報告者は伏せられたまま一人の人物の視点で描写されていきます。 病気によるパニックの話かと読み始めたのですが、淡々とした落ち着いた文章で物語が語られます。 町の人々の思いの他静かな反応、そして病気にかかった家族に対する愛情あふれる離別への抵抗などが、病気の診断のために対応した医師リウーの同情の視線で描かれます。 また、取材旅行の最中で隔離されてしまった町にとどまることになった新聞記者ランベールが、「自分はよそ者で関係がない」という認識から「町にかかわったのだから病気の撲滅を手助けしないと良心が痛む」と心情の変化が起こる様も語られます。 それらが落ち着いた文章でつづられていて、会話も感情的なものがあまりないのですが、病気の蔓延していく様子や、町の人々の悲しみの描写の生々しさに物語にひきこまれ、また少しでも病気に抵抗しようと、一生懸命に働く登場人物たちの様子にページをめくる手が止まりませんでした。 とても面白い本でした。 | ||||
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私は学生の頃、美術を勉強していたのですが、この小説を読んで、絵画や彫刻ではなく文字という世界で、これ程美しいものを創造できるものかと、大変感動しました。眼から鱗がぼろぼろと落ちました。カミュ作品の中では読みやすく、ドラマチックなので、初心者向けかと思います。その美しさを、多くの方に知って頂きたい珠玉の名作です。 | ||||
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どなたかも書かれていたように、個人的にはあまり訳がよくないと感じて、 名作のはずなのに、読んでいてそこまで入り込めなかったのが残念だった。 展開などから、ある人物や場面が重要であるのは明らかだと思えるのに、 描写や会話を読んでいても、どこかピンと来ないということが何度かあった。 訳文が日本語として賞味期限切れになっている場合と、原文の意味合いを うまく捉え損ねているように思える場合の双方があったが、翻訳はもう 半世紀近くも前のもので、さすがに新訳が必要だろうという気がした。 内容は、オランの街の数十万規模の住人たちが、ペストという根源的に 無慈悲で無目的な暴力に翻弄され続けるという、本書出版の2年前に 終わったばかりの第二次大戦を連想させる寓意的なもので、ペストとの 戦いの過程で登場人物の何人かが変化するところには感銘を受けたが、 同時に、この描き方はやや大時代的ではないかという印象も持った。 リウーやタルーは、時に人間的な弱さを見せることはあっても、おおむね 理想的な人物として描かれているが、そのせいか、時々理念そのものが 語っているように感じられることがあり、その分だけ小説としての面白さが 殺がれているようにも思えた(とはいえ、二人が泳ぐ場面は感動的なのだが)。 最後に蛇足ながら、新聞記者のランベールが脱出の手立てを講じる過程で、 スペイン人のラウルとゴンザレスに会い、サッカーの話をする場面があるが、 このくだりは、スペイン人FWのラウル・ゴンザレス(77年生まれ)の登場を 予告していたのかと、サッカー好きならつい思ってしまうところだろう。 (まあ、ラウルもゴンザレスも、スペイン人にはよくある名前なのだろうが。) | ||||
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