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宇宙の戦士



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宇宙の戦士の評価: 4.20/5点 レビュー 70件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全57件 41~57 3/3ページ
<<123
No.17:
(5pt)

ハイスクールの時に「数学が出来なかった」連中は...。

アヒルのようにトコトコ歩く「機動歩兵部隊」へ配属。
一方、ハイスクールの時に「数学が出来た」連中は、
高卒後、宇宙戦艦のパイロット候補生として訓練を受け、
階級は「准尉」。宇宙艦のブリッジに配属されて
規定の「航行時間」をこなせば、直ぐに「少尉」殿。

機動歩兵に回された主人公は、「叩き上げ」コースを
歩んで、鬼軍曹に扱かれ捲くって漸く、本作のラスト辺りで
オフィサーに為る。

79年版『ガンダム』では、決定的に「欠落」していたのが、
此方で描かれていた「能力格差に基づく格差社会的な状況」。
勿論、高校の数学の成績に、男女差なんぞは関係無い。
其の意味では、本作でジェンダー論を語るのは、「愚の骨頂」とは
言わないまでも、豪い「時代錯誤」である。男女雇用機会均等法以前の
4半世紀近い、大昔のノスタルジックな話に耽り過ぎ。
例えば、「数学の出来ない女子高生」は、鉄のゴリラの着ぐるみに
入って、惑星周回軌道上から地表へと降下して、地上戦を戦う。
対するに「数学の出来る男子高校生」は、鋼鐵の装甲に護られた
室温華氏70度前後の、空調の完璧に効いた宇宙艦のブリッジで、
モニターとキーボードに囲まれたコンソールに向かって座り、
宇宙艦のオペレイションの仕事をする。
男か女か等、全く関係が無い。其れこそ、「適材適所」って奴である。

おっと、ジェンダー論方面に、話が逸れちまった。
「格差」の話に戻して見るか...。

・・・尤も『79ガンダム』の「ミハル」のエピソードでは、若干
其の辺の「格差社会的状況」を匂わせては居たが、純粋に
「能力格差」の問題では無かった。

当時の中学生や高校生は、『ガンダム』繋がりで本作を読んでいたかも
知れないが、「戦争賛美か反戦か」とか、「メカフェチの俺としては」とか
其ればっかりで、この部分を読み落としていたかも知れない。

因みに、本作には、マルクス主義に言及されて居る部分がある。
「能力格差」は「格差社会」を生み、「格差」が固定化されて、
「社会階級間の闘争」へ。
しかし、地球人以外の敵が現れた場合は、「幸いにも」、
或いは「不幸にも」、或いは、その中間かも知れないが、
人類同士で「階級闘争」なんぞ、悠長な事を遣っている場合じゃない。
ハインラインは、その辺りは、当然、判り切っていた様だ。
要するに、「暴力論」自体は正しいが、暴力の向かう
其のヴェクトルが、問題だと言う事らしい。ハインラインに拠れば。
但し、「労働価値説の誤謬を暴く」辺りでは、結構、
滅茶苦茶な「暴論」、いや、横田順也級を遥かに凌ぐ
「超」ハチャメチャな「超弩級暴論」が展開されているのだが、
このSFは、基本的には、エンターテインメントだからねえ。

所で、オーケストラ指揮者のI氏がメルボルンか
何処かの、フィルで、楽団員全員と猛練習を
していた時、オーケストラのメンバーに
こんな事を言っていたそうだ。

「君達は、日本人の僕に『駄目だ、駄目だ、
そんな風じゃ』と、散々言われて、もういい加減
頭に来ているかも知れないし、僕自身も
ウンザリしているけれど。いいかい。
僕も君達も、高校の時に『数学が出来なかったから』
今、此処に、こうして居るんだからね。」

おっと、また、話が逸れちまったぜ。

大学1年生の頃、思い描いていた『ガンダム』的未来世界と
現実の21世紀の乖離。寧ろ、「格差社会の切り口」では、
現実は、ハインラインの本作に近くなってしまっている感がある。

イラク戦争の時に、戦場で戦っていた地上部隊の歩兵もアメリカ人ならば、
其れと、全く同時期、2003年の春に、ヤンキース・スタディアムへ行って、
松井の大活躍に、「ゴジラ!ゴジラ!」と大喜びしていたのも、
「同じ」アメリカ人だった。・・・厳密には「能力格差」では無い。
そうして見ると、ハインラインは、結構「フェア」な奴だな。・・・
勿論、「両方とも」選挙権・参政権は有る。
少なくとも、2003年の時点ではそうだった。
将来は、どうなるかは、判らない。

また、金持ちが「選挙権なんか要らねえよ。
その代わり、税金も払わん。」とばかり、
PTに為ってしまうのは、もう、リコの
親父の世代が、現実に現れているのかも知れん。

補足。
キヨサキの言う「学校での頭の良さ」と「世間での頭の良さ」についても
本作は、当て嵌まるかも知れん。数学が出来て、高卒で軍のオフィサーに
為ってしまった者が、前者。リコの父親の様に、「金持ち」に為る事を
人生の目標として、参政権には、特に拘らない生き方をする者が後者。
ハインラインが「フェア」と思われるのは、どちらの生き方を「選択」
するかは、個人の「自由意志」に委ねられているという辺り。
其の意味では、「学校での頭の良さ」を持つ人間を必要とする
「社会システム」を前提に描かれた作品世界である。良く考えたら、
スプートニク・ショック直後に書かれた作品なので、旧ソ連の
理科系教育に対する、アメリカ側の劣等感の様なものも、垣間見える。
日本だと、高校の理数科が出来始めた頃と、時代背景的には
同じ様なもの。しかし、冷戦に勝ってしまった、90年代以降は
リコの親父の様な生き方が、「脚光を浴びる」様に為った、と言うか
クローズ・アップされた感がある。45年以上前の作品だから、
「今昔の感」と言った所だ。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.16:
(5pt)

困難を乗り越えて、成長する主人公

自己プロフィールに、組織論に興味があると書いているの
で、そちらの視点からレビューします。他のレビューアの
方とは、かなり違う内容になると思います。
もちろん、SF小説としても大好きなんですけど。。。
 
初めて、読んだのは高校生の頃でした。
中学生の時に初代ガンダムがTV放映されて、パワードス
ーツがモビルスーツ(ガンダム)の元ネタだと、設定資料
で書かれていたからですが。。。。
初代ガンダムも、アニメにしては、ドラマ性と人物描写と
世界観と社会性メッセージを、持つと高評価されてました。
主人公(アムロ・レイ)を等身大の人間とし、その人格的
成長が特徴的です。アニメが、幼児・小学生向けから、中
高生・若者向けになった歴史点だと思います。
「宇宙の戦士」のほうは、主人公のリコが一人前の戦士に
成長すること(いわゆる、男になること)を描いていま
す。(リコの一人称で)軍隊組織の説明やら、パワードスー
ツの技術的説明やら、訓練の様子やらが描写されるのです
が、作品世界に奥行きを持たせる為でしょう。
“一人前の戦士”への成長を賞賛すると軍国主義だと批
判されるかもしれませんが、“強い男”になる成長物語
で、舞台設定を軍隊にしただけだと思います。もう少し
平和的な職業(例えば、警察官や消防士)だったら、作
品内の緊張感が無くなるでしょうし。「新人は困難な
仕事を乗り越えて、ようやく一人前になれる。」という
ことは、もっと平和的な(危険の伴わない)一般企業で
も同じです。
 
さて・・・
 リコが入隊した理由は、女の子にもてたいから。
   (地球を守るという使命感からではない。)
 ちなみに、新入社員が会社(業界・職種)を選ぶ基
 準は、とりあず給料の額か?
   (その職業・職種への誇り・使命感を、持ってい
    るわけではない?)
 
そんなリコが、一人前の戦士になれたのは、訓練漬けの
日々のおかげだと思います。
語弊があるかもしれませんが、スパルタ式教育を受けな
ければ、一人前になれない場合もある。「やさしい」
と「甘やかす・過保護」は違う。
そんなことに、気が付かせてくれる作品です。
やさしくて厳しいズイム軍曹も、やぱり、男ですねえ。
 
追伸
   男女雇均法の趣旨・ジュンダー(社会的な性差)押
  付の問題に照らして、“男は強くなくてはならない”
  という全時代的なレビューになっていますが、言葉の
  アヤということで、ご理解下さい。『一人前の戦士』
  イコール『一人前の社会人(職業人);男女問わず』
  ということです。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.15:
(5pt)

軍隊礼賛ではない

ハインラインの出世作。59年ヒューゴー賞受賞。日本では66年に翻訳出版され、ベトナム戦争(60-75年)下の時勢もあり物議をかもした作品。ハインライン自身は「どうしてこの本が(ヒューゴー)賞を取れたのかわからない」と語ったという。

表面的に見ると、軍隊礼賛、暴力肯定の非常にマッチョな思想を語っているように見えるが、実はそうではない。この作品に描かれている「軍隊」はわれわれの世界に存在する現実の軍隊とは違うのである。むしろ作品中では現実の軍隊は否定的に描写されているが、ミリタリーアレルギーの人にはそれが目に入らないようである。

私の理解では、ハインラインがこの作品で言いたいことは、「共同体のために自分を犠牲にすることができる人間だけが、共同体の意思決定を行うべきである」ということである。つまり私利私欲のために共同体を利用しない人間だけに、共同体の意思決定を任せろということ。そのためのしくみとして「軍隊」を持ち出したに過ぎない。

元はジュブナイルとして発表しようとしていたせいかアラも多いが、半世紀近く経っても世界中で読み継がれるだけのことはある名著といえよう。必読。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.14:
(5pt)

《必要悪》について

個人的には、大好きな作品。確かに、賛否両論分かれるところだろうが、個人的には、本書のような《戦闘的エゴイズム》は、生きていくために欠かせない《必要悪》なんだと思う。娯楽小説としても一級品だし、大人になるためには絶対に欠かせない《必要悪》の存在を、大胆に肯定した、ハインラインの最高傑作の一つだと思う。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.13:
(4pt)

かつての少年よ!!

主人公のように綺麗なお嬢さんにカッコつけてとんでもない仕事に就いてしまい、毎日朝から晩まで走らされ、怒鳴られ、いやいややっているうちになんとなく困難を乗り越え、精神的に成長し、組織に染まってしまった。

 そんな人生を送ってしまったかつての少年たちに推薦したい小説です。

 新兵訓練の描写にある余りにストレートな教本そのままのメッセージといい、兵役が身近な国の読者に向けた物なのかな?と思います。

 SF小説ではあるんですが、「毎日耳に蛸ができるくらい聞かされたお題目だなぁ。」などと思い出すような読み方がいいんではと思います。

 その手の会社勤めをしていないと、SF的な考察とか右だ左だという部分に目が行ってしまうかもしれません。私には小説的に余り重要だとは思えませんでした。

 私も私を鍛えてくださった方々に感謝します。それ以外何でもない、そんな小説です。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.12:
(5pt)

SF界の巨匠の残した傑作

異星人との戦争という、SFとしては非常にオーソドックスな設定ですが、今読んでも全然古くないのがすごいですね。

単純にジャンル分けするとSFになるだけで、その実、有名な文学作品と比較しても、その内容には遜色がないです。

また、本書は科学的なフィクションという娯楽的な要素を、きっちり押さえながら、同時にひとりの青年が、様々な苦難を乗り越えながら大人の男になっていく成長の物語でもあります。

作中で主人公が受けるある授業では、価値あるものを手に入れるためには、常に犠牲が必要であり、

価値あることに犠牲を払うことは悲しいことではなく、むしろ誇り高く生きるために必要なことなんだという哲学が語られます。

これは、もう形を変えたハインラインの若者への人生啓蒙書ですね。日本の社会では、色々なタブーがあって仕方ない部分もあるのですが、こういう心の教育をもっと子供にすべきだと思います。

ハインラインはかなり多くの作品を残しましたが、文句なしに代表作品のひとつとしてあげることができると思います。若い人に読んでほしい作品ですね。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.11:
(5pt)

ガンダムの元ネタです

何不自由ない家庭に生まれた甘ったれ坊ちゃんのジュアン=リコが、ひょんなことから地球連邦軍に入隊し、機動歩兵としてクレンダツウ星人との戦争に身を投じていくうちに、「真の男」へと変貌していく様子を描いた「男の小説」。

 ハインラインが未来世界に仮託して、現代の倫理と秩序なきアメリカ社会、人間社会を痛烈に批判した問題作。タカ派・ハインラインの思想が濃厚に出ているにも関わらず、決して押しつけがましくないのは、人間の勇気と誇りが感動的に描かれているからであろう。

 最もSFらしからぬSFとも言える。ちなみに、日本の「機動戦士ガンダム」のモデルでもある。

 1960年、ヒューゴー賞(長篇部門)を受賞。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.10:
(5pt)

読んでみなくちゃ始まらない

もちろんSFとしても読み応えは充分である。

パワードスーツ(強化服)というアイデアは今日、SFではスタンダードになっている。

生み出したのはハインラインだ。

描かれるのは軍国主義に近い(イコールではない)政体の近未来国家。

軍隊組織の礼賛。自由のために流れる血を褒め称える姿勢。

保守的な刑罰論。

日本人がアレルジックになる要素てんこ盛りである。

しかし、作中でデュボアが語る言葉はハインライン自身が若者たちに問いかける言葉であり熱がこもっていて、誠実で、説得力があり、示唆に富んでいる。

ズィム軍曹やフランケル大尉の在り方は組織の中におけるマネジメントの範とも言える部分を多く含んでいる。

ぜひ読んで、ハイラインの熱い問いかけに耳を傾けて欲しい。

つべこべ考えるのはそれからで良いんじゃないかな。

正しい答えなんて無くって、問題は何を選択するかなんだから。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.9:
(5pt)

繰り返し読める。

今30台半ばの自分の様な「ガンダム世代」にとって
中高生の頃これを読んでないヤツは「モグリ」だった。
「クモ」対人類という構図、パワードスーツ、新兵教育、
そして降下と「ベーコンのフライ音」。
どれも刺激的で面白く、ズイム軍曹のお説教はどうでも良かった。
でも社会に出てそれなりの経験積んでから久しぶりに読んだら
あ~ら不思議、ズイム軍曹達の口を借りた筆者の言葉全てが
重く鋭く突き刺さる。
日本は治安が悪化して殺人事件は日常茶飯事、
DVや少年犯罪は年々凶悪化し
犯罪のリピーターがじゃんじゃん増えている。
しつけのできない間抜けな親が
「死」や「他人の痛み」を理解できない子供達を育てる。
悪い部分までアメリカナイズされてしまっている。
今回読んでから
「日本は全体的に刑罰の底上げした方がいいんじゃないのか?」と思った。
(抑止力にならないヌルい刑罰なんて刑罰じゃないもんね)
「時計仕掛けのオレンジ」とセットでどうぞ。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.8:
(5pt)

現代では全く違和感なし

右翼的だとかファシズムだとかよく書かれているのだが、あまりに普通なので拍子抜けしたぐらいだ。逆に、あとがきにグダグダ書かれている昭和40年代の読者評の方がよっぽど不気味である。ほんの30年前、日本人はここまでバカだったのか??と驚いた。現代日本の読者ではイラク戦争に賛成であろうが、反対であろうが、この本に書かれていることに拒否反応を示すのはごく少数だろう。
ストーリーらしいストーリーはなく、組織内での地位に求められる責任がひたすら説かれている。軍隊を会社に置き換えてもほとんど通用する内容であろう。そこには単細胞的な押しつけはなく、あくまでも理詰めである。若者よりも、ある程度人生経験を積んだ人、何らかの管理者的役割をになう人に必読の書である。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.7:
(4pt)

あまり 堅く考えないで (ガンダム世代では無い読者)

どうもこの作品は軍国主義的、スーパーライト(と書くと煙草みたいだな「極右」か)、ファシズムといった形容詞で語られるのですが、私には特に違和感はありませんでした。戦争は狂気であり、勝つための軍隊には単純で明確な信念がなければいけないのは古今東西古来からの常識であり、戦争道具の軍隊をどういう立場に立って描くのかが作家の視点。ハインラインが極右でないことはその後の作品を読めばわかることだし、この作品で戦争を肯定的に描いているのも、「必要悪」に対して考えるチャンスを作家という職人の立場から与えたものと考えれば良いと思う。
そんな言い訳っぽいことより、単純で幸せだった昔のエンターテイメントとして読んでも良しです。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.6:
(4pt)

何を得る?

この作品、「強化服」の魅力にやられた方も多いと思います。
現在のものはカバーイラストが変わったんですね。
作品自体、映画「トップガン」と同じく、アメリカ軍のプロパガンダ作品
です。(しかも「トップガン」では、「海軍全面協力」のコピーさえ有りました)作品に初めて触れた時、私は13歳の「ガンダム小僧」でしたので、
この作品が「戦意高揚作品」だとは考えもしませんでした。
異星人=侵略者=ソビエト連邦と気付いたのは恥ずかしながら、
成人後読み返した時でした。
敵を「クモ」と表現するのは、何もこの本だけでは無く、
日本でも、古事記日本書紀に記されている通り、地方の対立する「種族」に
対し、「土蜘蛛」と呼称(蔑み、と共に)した事実に鑑みても、「あからさま」ですよね。
機動歩兵=海兵隊の図式が成り立つように、物語自体は(映画「フルメタル・ジャケット」の前半のような)新兵訓練モノ+ソ連軍殲滅+そのための暴力肯定、という「SFバイオレンス」にカテゴライズされる、と考えます。
今現在の「戦争は限りなくフィクション」と、考える事さえも出来ないヒト
達はこの本から、一体何を汲み取るのか。
蛇足ですが、映画の方はP・バーホーベン監督と聞き、「CGで強化服」を期待してた方には、「そりゃないよー」でしたね。(私もその一人です)
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.5:
(5pt)

ガンダムやボトムズといったアニメに影響を与え、映画にもなりました

機動戦士ガンダムのモビルスーツの元ネタとなったことで有名。登場するパワードスーツはモビルスーツよりむしろ、装甲騎兵ボトムズにでてくるアーマードトルーパー(AT)風の兵器(この印象は大部分、スタジオぬえによる日本版の表紙・イラストのせい。アメリカ版小説イラストのパワードスーツの絵なんて宇宙服に毛が生えた程度のひどいものです)。ヴァンホーヘンの手により映画になったが、映画では装甲服は出てこず生身の人間対昆虫軍団というマゾヒスティックな展開になっていた。
未来の地球、兵役を経ないと参政権が得られないという世界を背景に、主体性をもたないまま(女の子にいい顔したいと思いから)軍隊に志願するリコ。彼が配属されたのは機動歩兵。衛星軌道上の宇宙船から惑星上に降下、地表の制圧を行う最も危険な最強の兵種であった。多くの脱落者と少なくない死者を出す過酷な訓練を耐え抜き兵隊となるが、地球はクモ戦争と言われる異星生物との戦争に突入していた。
思想的な背景のため毀誉褒貶も激しい作品であるが、随所に現れる戦闘シーンは今読んでもぜんぜん古びていないし、魅力。
本作を読むのであれば、あわせて右傾的な本作のアンチテーゼとしてベトナム戦争期に書かれたSF作品で本書と同じく星間戦争での機動歩兵が登場するジョーホールドマンの「終わりなき戦い」も薦めたい。
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4150102309
No.4:
(5pt)

古代ローマ市民との類似性

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4150102309
No.3:
(4pt)

次が見たい

映画を踏まえつつ原作に近づけた作品です。ケチつけようと思えばいくらでもつけれますが、元々ディズニーアニメではないからみんな見るとも思えない。まあ、好きな人は好きでしょう。
 気に入った所、1バイオ兵器としてのバグがよく表現されています。2テレビアニメだから人が死にません。(それだけにキャラの役割も出てくるし)3訓練時代の話の持ち込み方。4他の軍との連携。5降下シーン(これは最高のお気に入り)
 注意点、これで完結ではなくつづきがあるみたいです。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))Amazon書評・レビュー:宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))より
4150102309
No.2:
(4pt)

よくも悪くもアメリカのSF

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4150102309
No.1:
(4pt)

スターシップトゥルーパーズとはちがうよ

ちょっと前に、アメリカで公開されたスターシップトゥルーパーズというSF映画の原作と言われていますが、スターシップトゥルーパーズは映画的に駄目でもありますが、こちらとは全然ちがう話なので勘違いしないようにしましょう。こちらの方がかっこいい話です。主人公が戦場を通じて新米から成長していくお話ですが、降下するときの心理描写などおもしろいシーンがたくさんありました。
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4150102309

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