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サナキの森



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【この小説が収録されている参考書籍】
サナキの森
サナキの森 (新潮文庫)

サナキの森の評価: 2.70/5点 レビュー 10件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.70pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

冥婚のミステリーと恋物語

岩手の遠野を舞台に、実際に起きた「冥婚」を語る祖父の小説と、現代に生きる孫娘の推理が交互に紡がれる。
なにより注目すべきは、横溝を思わせる怪奇的な雰囲気と密室殺人の謎が、片思いの恋をモチーフとして、27歳ニートの主人公の秘められた
物語と共鳴しあうという設定にある。謎は本格派らしく、フェアな手がかりと共に読者へ差し出されているが、枠組みである主人公の
物語の方が興味深く、その意味で本作は青春小説としても読める。昔の小説の文体と、現代の若者の話し言葉の文体を巧みに使い分けつつ、ふたつの物語をリンクさせる手際は見事。次回作も読んでみたい。
サナキの森 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:サナキの森 (新潮文庫)より
4101211612
No.3:
(4pt)

冥婚をベースにしたところが秀逸!

最初は、ラノベ文体と旧字体に疲れてしまいました。
が、読み進めるうちに、そんなことは気にならなくなるくらい引き込まれました。
冥婚がからんだ動機が新しい。そして切ない。

レビューにあったトリックの庇護、気付きませんでした。修正されているのかな??
サナキの森Amazon書評・レビュー:サナキの森より
410338011X
No.2:
(5pt)

一気に読めました

続きが気になって一気に読みました。
早送が早く本の状態もとてもよかったです。
サナキの森Amazon書評・レビュー:サナキの森より
410338011X
No.1:
(4pt)

(ネタバレ注意)怪奇テイストは薄味

「怪奇テイスト」の文字通り、味付けの比喩にのせて言えば、本書における怪奇は
「スパイス」程度のものかもしれないので、そこに期待を寄せている方は要注意です。

本書は、背に論理の筋がきちんと通ったミステリーです。
そのなかで「サナキの森」という怪奇がどのように作用しているかの問題なのですが、
これが私の予想(勝手な期待?)していた形とは少し違ったものでした。
それも作者の意図だと言うのならば、仕方のないところかもしれませんが。

怪奇モノの一つの様式が、「表向きはいかにも怪奇だが、裏に回れば論理の歯車で動いている」
というものだとすれば、本書は「表向きからして、論理」の事件を扱っています。
だから、そういうステロタイプがお好みの方には口に合わないかもしれません。

そのことの大きな原因は、怪奇譚らしき作中作が、人知を超えた神秘(オカルト)の文脈で
用いられているわけではなく、あくまで「論理の歯車」の一部に組み込まれてしまっている
ことかもしれません。「怪奇譚」というより、(謎解きの鍵としての)「作中作」という印象です。
その位置付けの提示が早すぎたことも、読者が神秘に浸る余地を減殺しているように思います。

また、「怪奇譚の舞台である昭和10年代を、語り手の生きる現代から眺める」という構成によっているためか、
全体的に視点が現代的(科学的)に過ぎ、ホラー・オカルト要素を引き立てづらくなっている感もあります。

とはいえ、論理(ミステリー)の部分はきれいに纏まっていますし、現代と過去の繋ぎ方も秀逸です。
ただ、怪奇としては「些か外連味に缺ける」のかもしれません。
サナキの森Amazon書評・レビュー:サナキの森より
410338011X

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