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鳩の撃退法
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鳩の撃退法の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全99件 81~99 5/5ページ
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「正午派」の方にはたまらない待望の長編小説! 才能があるのに女にだらしなく、ひょうひょうとしていて、はっきりしなくて、臆病者で、時々妙に優しくて、 人の話は受け流すのが得意で、でも何故か憎めなくて、やっぱり会いたくなる男・・・ 平成のダメ男を書かせたら天下一品の佐藤正午氏。こんな男とは実際付き合いたくも、関わりたくもないけれど、 小説の中だから、たまらなく愛おしいのだと・・・ お金もないし、煙草ももくもく吸うし、人を小馬鹿にするし・・・ そんな主人公、小説家「津田伸一」の身近に起こったとんでもない事件を、じっと覗いてみたく なったら是非読んで頂きたいです。 男女とお金と暴力の不思議な結びつきに目が離せなくて、長いけれど終わってほしくない いつまでもこの世界に浸っていたい・・・そんな作品です。 人間とは本当に弱いものだし、かっこ悪くてもいいじゃないかって・・・やっぱり佐藤正午はすごい!! | ||||
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この本を見かけたら、迷わず購入して読むべきだろう。 私に鳩を撃退できるのか、どうやって、鳩? そう、鳩と言えば、五木寛之氏の「鳩を撃つ」をあなたは思い出すかもしれないが、それよりあなたはこの佐藤正午氏の本を読むことになるだろう。 いや読むべきだ。 ところで、この本の津田伸一の生き方を最終的にどう思うかアンケートを取りたいが、男女で、また年齢で結果に違いが出る事は間違いない。 私の男の知人は羨ましいと言ったし、女性の知人は最低だと言い放ったし、私は私で、自分がこんな波乱万丈だったら素敵な人生だと思うと同時に最低だと嘆くに違いない。 ただ、様々な人々との出会いや交流、その日常、自由、ああ現代社畜の私には経験できない世界がそこに。 そう、佐藤正午氏の書く世界、人間臭さ、非日常のようでありながらあり得ない訳ではない日常、それがまた美しくも醜悪で、何とも魅力的だ。 読めば読むほどにあなた自身も津田伸一となり、魅了されていくに違いない。 | ||||
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長崎から東京へ。 なぜだろう、ここに書かれた世界、物語が実在の出来事、それをリアルに記されたかのように感じる興奮。 上巻からさらに畳みかけるように展開する津田伸一の毎日が、もう魅力的で仕方が無い。 何度も読み返したくなるし、何度も、また佐藤正午氏にしてやられた、と感銘する。 鳩の撃退法、こんな読み手の充足感を満たす書籍があっただろうか。 もう、読まずにはいられない。 | ||||
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佐藤さんの著書はじめてでしたが、歳も近いのでかなり時代・好みが似ているかなと。構成の仕方が素晴らしいというのか、ずるいといおうのか、肝心なところを抜かして書くから小説になるということも事実だし。 | ||||
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ネタバレは避けたいですが一つだけ。他の方のレビューにあった車の中のもう1人はT.Hと考えるのが妥当かと思います。HはNと失踪を企てる前に、T.Hを二股にかけているような描写がありました。 なぜHがT.Hと心中するはめになったのかは、推察するしかないです。何かしらの圧力があったからでしょうか。 しかし、相変わらず佐藤正午の筆力、具体的に言うと、情景の描写、会話の妙、一筋縄でいかないユーモア、どれをとっても一級品ですね。 5、も傑作でしたが、本作も間違いなく傑作です。また、新作を期待しています。 | ||||
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佐藤さんの著書はじめてでしたが、歳も近いのでかなり時代・好みが似ているかなと。構成の仕方が素晴らしいというのか、ずるいといおうのか、肝心なところを抜かして書くから小説になるということも事実だし。 | ||||
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小説の舞台の街にある教会は、時代によって白かったり黒かったりします。 | ||||
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本当の小説好きか、時間が有り余って嵌まることができる人向けです。 | ||||
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そこそこ楽しめたなんて、ちょっと言葉がよくないでしょうか? 絶賛というほどではないかと思いますが、 佐藤正午が好きな私としては 睡眠時間を割と削って、ごはん中も行儀悪く、 一気に読みました。 一気に読まないと 時間が行き来するので あれ?あれ?って前に戻って、読み直すのがいやで、 記憶の強いうちに、そういうのもありました。 佐藤さんの本を読んだことのない方は 佐藤さんのエッセイや過去作品、 そういうのを読まれてみて、なんかこのみと感じられたら 本作品にかかられることを、 何せ量ありますし、DVDを倍速で見て、結果を知るみたいになるのも 残念ですので、 私の友達に聞かれたら、そんな風にお勧めします。 | ||||
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つまんねぇ小説だった。自分の読解力のなさかこの作家との相性の悪さか、全く面白くなかった。上巻でつまらなくなったら下巻はただの苦行でした。二度とこの作家は読みません。 | ||||
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表題の通り、あまり好みで本を買わないのですが、書評を見てもしかしたら、、、去年末のハリウッド映画みたいなものかな?と思って買ったら、まあ、大当たり! | ||||
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大当たり!!必ず2度読みたくなる本の決定版。ちょっと昔風な言い方で言えば、「レザボアドッグス」みたいな、、、、 | ||||
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評価が高く、新聞でも同様で購入した人によりが好き嫌いが出る展開、私は最後まで我慢して読んだが、残ったのは不満だけ。何らかの結論や希望があると思われたがそれもなく、ただ淡々と時間が経過していくだけで作者の主張が感じられない凡作。 | ||||
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この作家のこの作風、今回も唸らされた。 副題で「KFH 教本、伏線の張りめぐらせ方」なんてどうだろう。 デビュー作「永遠の2分の1」からたまーに上梓される作品にほとんどずっと唸ってるけど、今回も傑作だ。 ストーリーはもちろん面白いが、つくり・文体も楽しめる。そして会話部分は落語の名手に語らせたいくらいに洒脱。 寡作の正午さん、これからも楽しませてください。できたら2〜3年に一度は唸りたい。 この作品、映画になるんじゃないかな。 中堅・若手であえて似た作風といえば伊坂幸太郎かな。 でもやっぱり違う。 そうです、KSHこんな 作家 他にいませんね。 主人公・津田伸一は3度目の直木賞に向かって頑張ってくれ。 | ||||
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レビュー高得点なので、読み始めましたが、わざとらしい表現が鼻につきます。内容はよろしいのでしょうが。佐藤さんの個性なのでしょうか。 | ||||
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「5」の津田伸一再登場! 佐藤正午の全作品中最もキャラが立っているこの男、直木賞を2回獲り(!?)、助けになるのはいつも女だとうそぶく中年男。他人の言葉尻を捉え、どうでもいい細かいことにこだわり周囲を辟易させる性格は直っていないようだ。 全体の印象は「5」+「アンダーリポート」か。「アンダーリポート」で試みられた、物語が進むにつれて過去のエピソードの意味が変容していくスリルを本作でもたっぷり味わえる。ためしに通読した後で上巻に戻って、幸地秀吉と風邪気味の妻のやりとりを読んでほしい。初読の際には二人の関係性をにじませるなにげない日常のシーンに見えたものが、すでに妻の秘密を知り、数時間後の秀吉の運命を知っているあなたは、ゾッとしながら読むに違いない。とにかくこの作品は再読することでより楽しみが深まるのだと思う。紙と鉛筆を手に二月二八日のタイムスケジュールと、その後の二年間の流れを追い、ピーターパン(古本)が誰の手から誰の手へ渡っていったのか確認しなければ。なにより、ダムの底で見つかった女は誰だったのかいまだに私はわからないのだから。 もう一つの読みどころは人物描写と会話の妙でしょう。プロフィール的な情報(年齢とか)を極力削って、会話のみで性格や雰囲気を浮かび上がらせる手法には作家のプライドすら感じました。津田の女性観には共感できなくても、女性の描き方のうまさには降伏です。酒場の描写に至っては、(過去にさんざん書いてきただけに)自動筆記かと思うぐらい淀みがなくさすがとしかいいようがない。これまでにも大停電「彼女について知ることのすべて」や大雪「アンダーリポート」や記録的な渇水を道具立てにしてきた著者だが、本作でも逃げる者も追う者も等しく雪に降り込められるくだりは本当に効果的だ。現時点での佐藤正午の集大成と言っていい作品です。まさにKSH(こんな 作家 ほかにいない)。 | ||||
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著者5年ぶりの長編小説です。 淡々としている語り口はテンポがいいです。 始めは意味ありげな家族の話。その後?直木賞作家で今はデリヘルの運転手をしている人の話。この人が主人公。 そこからつながっているようで、そうでもないのか?と思いきやつながっている話が続く。 訳わかんないようで、後半道筋が見えてきた。 実は始めに登場した意味ありげな家族が忽然と姿を消したのである。 先が気になって仕方がない。 気になります。気になります。 | ||||
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とにかく読み出したら止まりません。 偽札の行方と、失踪した家族の行方。そのふたつを追ったり振り返ったりしながら、ストリーが展開していきます。 ミステリーもあり恋愛もあり、くすりと笑わせる文章の妙技あり。そして、なによりも登場人物がみんな魅力的。 そして「ああ、こうきたか!」という展開のうちに、気がついたら、あっというまに終盤。 適度に複雑な時系列や伏線もあって、もう一度読み返してみたくなる作品です。 | ||||
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読み終わって深い余韻を残す作品の書き手は多くないが、佐藤正午は間違いなくその一人であろう。「身の上話」以来5年ぶりの彼の長編小説は、この間の不在を埋めるに余りある傑作である。小説を読む喜びに浸れたからあえて「傑作」と呼ぼう。主人公から目が離せず、次々起こる意外な展開に翻弄されて、私は上下巻1000ページをワクワクしながら読みふけったのだった。 かつてのベストセラー作家・津田伸一は、不祥事を引き起こして東京を離れ、いまは北国の都市で女優倶楽部(風俗業)の送迎ドライバーをしている。ある夜に津田がドーナツショップで言葉を交わした男は、翌日に家族と共に忽然と姿を消してしまった。津田は亡くなった古本屋の店主から形見にキャリーバックいっぱいの札束を贈られたが、偽札事件に巻き込まれ、「本通り裏の人」から追われることになる。とんでもない出来事がどんどん起こって、話は複雑に絡み合い、謎は深まって行くばかりだ。メタファーは使われていないが、このスピード感に満ちた展開は村上春樹に似ている。 家族が失踪した夜に一体何があったのだろうか。疑問を抱いた津田はその夜の出来事を小説に書きはじめる。発表するあてのない原稿を虚実取り混ぜて書いていく。当然に読者は、本文中に挟み込まれた津田が書いた原稿を読むことになる。津田を主人公とする一人称の文章と津田が想像で書いた三人称の文章が前後しながらストーリーは進んでいく。おそろしく凝った構成だが、話が混乱することはない。古本のピーターパン、黒いキャリーバッグ、ネバーランド、そして鳩。狂言回しを務める小道具と単語が何度も現れる。津田の行き当たりばったりとしか見えない行動とあちこちに仕掛けられた作者の企みに翻弄されて、やがて読者は迷路にはまり込んだのに気づくはずだ。いったい「鳩」とは何を指し、どこへ消えたのだろうか。 小説巧者で知られる佐藤正午がこの一本に絞って5年かけて書き上げた作品が面白くないわけがない。奇想天外なストーリーはもちろん、構成、文体、レトリック、すべてが練り上げられた完成度だ。たとえば、高峰秀子、小川真由美、内藤洋子…。女優倶楽部に所属するデリヘル嬢の源氏名だが、この手のユーモアが随所にあって思わず頬がゆるむ。20人を超える登場人物を描き分け、主演級にはアクの強い人物を配して、話を盛り上げるのに効果を上げている。虚構の世界を描いてこれほど読者を引き込む手腕には感嘆するしかなかった。作者は意図しなかったかも知れないが、この作品には2010年代の日本が見事に表現されている。「墓碑銘にしたい」と佐藤正午が語るほどの自信作を読めるのは「幸せ」と言うべきだろう。 | ||||
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