■スポンサードリンク
オルゴーリェンヌ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
オルゴーリェンヌの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ファンタジーという舞台設定でのミステリー小説の名著としては、米澤穂信の「折れた竜骨」が上げられると思うが、あの作品とはまた違った角度でファンタジーとミステリーを高次元で融合させた長編と言える。 まず、ファンタジーとしての舞台設定の描き方が非常に丁寧で、読者をスムーズに海虚の世界に誘ってくれる。物語の導入部分は童話のような序章から始まり、本編が進むにつれ、ファンタジー感を少しずつ抑えながらミステリー作品としての面白さを浮かび上がらせてくれる構成になっているので、最後まで飽きさせない。読者をうまくミスリードしてくれるような展開もあり、ミステリー小説としての読後感も非常に高いものであった。 長編作品は「読む労力に見合わない」という事が少なくないが、この作品は「長編で良かった」と思わせる傑作だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世界観や舞台設定が素晴らしく、特にラストシーンは最高。もっと早く出会いたかった一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少年検閲官シリーズ第2巻。 本という文化が消されつつある世界観を使いこなした特殊設定ミステリの前巻に対して、こちらは北山節炸裂の滅びの美学に貫かれた物理トリックミステリ。凍てつく海を越えた先の遺跡群、オルゴールにされてしまった少女、その手の描写が好きな読者にはたまらないガジェット満載で、なおかつそのすべてがミステリ要素に収束していくところが素晴らしい。 続編をいつまでも待ちたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2015年ミステリーベストテンの10位。微妙なランクですが、一応読んでみました。 ファンタジーっぽいお話だけど、結局は本格ミステリーの謎解きです。前半部分は必要ないじゃんと思いながら読んでいたら・・・。 最後にガツーンと来ました。こりゃ、犯人当たらないです。なるほど、そう来ましたか。 それでも、380ページは長い。冗長な表現、本筋に関係ないサイドストーリーを削れば、この半分くらいにはなるのではと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物理の北山に恥じぬトリックと幻想的な世界観にぴったりな新キャラクター、ユユに魅了されました。 聞くところによると3話までの構想があるということなので、気が早いですが続編を早くお願いします(`・ω・') | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ブラッドベリ「華氏四五一度」のミステリ版。 少年検閲官エノは焚書官モンターグよりもはるかに冷徹で、カルテはさらに心がない。 地球温暖化がすすみ、陸地の十パーセントが海になかに沈み、「海墟」とよばれる孤島が生まれた。 そのひとつが舞台となる。終末観や諦念が「カリヨン邸」の主クラウリに凝集されてる。 殺人は三件。いずれも物理トリック(著者の北山さんは機械トリックと称しているが)により遂行される。 第一の殺人、いわゆる、百舌のハヤニエは、がっかりするほど単純(カルテがすぐに解明する)。 第二、第三も、やはり陳腐だが、ガチガチの本格ものとして、見るべきところはあると思う。 焚書の対象になっている書物を、処分の対象になっている「ガジェット」を犯行に悪用するのが皮肉である。 とくにめずらしい密室殺害方法ではないにせよ、とくに意外な犯人ではないにせよ、 水準はこえていると思った。殺人が重なるごとに難易度がアップしているのも見逃せない。 推理はカルテ、クラウリ、エノの順で披瀝され、真相に近づくにつれ、意外性も増していく仕組みになっている。 ただ、なんで検閲官が少年でなければならないのか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作品の紹介でもあるように新しい検閲官が登場します。そのことから分かるように多重解決に重点を置いているように思えます。 前作同様世界観が舞台装置として遺憾なく発揮されトリックのできも上々です。 また某作品へのオマージュ?がミステリとしても物語としても良いアプローチになっていたと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する※削除申請(1件) | ||||
---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
狂気すら感じられる冒頭の悲恋の物語は,これだけで一つの物語として完成されており, そのインパクトは,続く本篇に始めのうちはいささか物足りなさを覚えてしまうほどです. とはいえ,冬の孤島で鉛色の空の下,終わりを待つだけとなった閉塞感の漂う世界は, その凍えた空気と同じく,静かに,それでいてじわじわと締め付けてくるような感覚で, また,ある少女の愛くるしさと背負う運命には,温もりと何とも言えない思いを抱きます. ミステリとしては,著者の代名詞とも言える大掛かりな物理トリックが展開される中, 『答え』を提示しつつも違和感を与え,それを繰り返して真相へと向かっていく流れで, そこには動機となる復讐だけでなく,愛情や人の業まで,人の人生や運命が垣間見えます. そうしてたどり着いた結末は,決して明るいものではなく,苦々しさすら残しますが, 少年がここからどう進み,どういう物語を紡ぐのか,先へと続く光も差している印象で, 相反する立場でありながら,どこか惹かれる二人の少年は,交じり合うことができるのか, もう一人の少年の心の揺れも気になるところで,願わくば次の巻はもう少し短いスパンで…. | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!