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アポロンの嘲笑
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アポロンの嘲笑の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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これほど嫌悪感を催す作品には、滅多に出会わない。 主人公の加瀬邦彦の人生が悲惨すぎて、救いがない。ひょっとして、GSザ・ワイルドワンズのリーダーの加瀬邦彦に何か怨みでもあって、作中で穢そうと企んだのか? | ||||
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高評価が多いですけど、これ面白いですか?自分は誰一人共感できる人がいないので読んでいてとても辛かったです。 犯人を取り逃がす間抜けな刑事、使命感?とは言え極寒の地に無鉄砲に逃亡して一人でのたうち回る殺人犯の描写をずっと読まされます。しかも度々被災・原発の状況や国に対する憤懣を挟まれ小説というよりジャーナリストの感想を読んでるような感じがしました。 ドキドキ感も全く無くご都合主義な展開にうんざりしていたら終盤にはヒーローものみたいな展開になってしまってなんだこれ?ってなりました。無理矢理ギリシャ神話を絡ませているのも失笑ですね。 元々この人の小説はやたらと難しい言葉を使用されるので読みづらいのですが今回はそれ以前に面白味のないものでした。 これ面白いってレビューしてる人は東野圭吾とか読んだことないのかな? | ||||
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不可能とも思える決死のミッションを帯びた加瀬邦彦の逃亡大活劇。野犬との格闘・その不死身ぶり・ラストのスタントとまさにミッション・インポッシブルの小説版。作者の政府・東電への大批判、そこで働く人々の実情の暴露等々は、文藝春秋の記事でも読んだほうがましって感じ。物語とさほどリンクしていないし。 | ||||
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現実で起こった東日本大震災の直後に起こった架空の殺人事件扱った本作。 口論の末、友人の金城純一を刺殺した、加瀬邦彦は事件現場から逃亡を図る。 それを追う刑事仁科は、その殺人事件の裏にある驚愕の真実に至るという内容である。 本作を読んだ上で抱いた率直な感想は2つ。 ・それは、それ。これはこれ。 ・薄っぺらなヒロイズムに酔ったラスト そもそも本作が、作者が先の福島第一原発事故に強い憤りを覚え、描かれたであろうことは、 作中で度々当時の原発事故現場の一進一退の攻防が挿入されている事からも想像に難くない。 しかし、今回扱った架空の殺人事件と、現実の原発事故の問題は、舞台が福島と原発で繋がっているだけで、 本質的には全く異なるものであろう。 某国のテロリズムと原発での杜撰な管理体制と酷使される労働者の問題は、せめて後者の者達の憤りが引き起こした事件ならばまだ納得も出来たが。 二つ目は、作中終盤で邦彦と仁科が向かった先で起こす行動と展開が噴飯ものであることだ。 この時の気持を表すならば、ミステリを読んでいたと思ったら、ハリウッド映画の”アルマゲドン”になっていたという感じだろうか。 テロリスト達が震災に乗じて原発を爆破しようというのはまだ分かる。 しかし、それを解決を何の準備も知識もない一般人と刑事が行うという展開はあまりにも無理があり。 作品内でのリアリティラインが大きく崩れてしまっている。ただの薄っぺらなヒロイズムに酔った展開にしか感じられないのは無理からぬ話だろう。 こんなラストであれば、それはアポロンも嘲笑するだろうな、と皮肉にも相応しいタイトルであった。 作者の先の災害での憤りを伝えたいのであればもっと適した作品設定があったのではないだろうか。 どうしても見切り発車を感じぜずにはいられない一作であった。 | ||||
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謎の行動をする犯人側と事件の真相に迫ろうする刑事側の二人の主人公がいて話が進んで行くのだけれど、物語の中盤で犯人側の主人公の謎の行動の目的がほぼ見えてきます。 後半に向け「こんなラストだったら嫌だな」と思った方向にどんどん話が進み、終盤「あーあ、やっぱりこうなったか」とほぼ思った最悪のバットエンドを迎えます。 中盤以降は、犯人側の主人公のただページを増すだけのストーリー上は無くても全く関係ないサバイバルと、既に予測できてる謎を刑事側の主人公が出し惜しみしながら解いていくのがメインなので、退屈極まりない話になってます。 唯一意外性があったのは、犯人側主人公の犯行?動機だけど、勝手に信じられない事をして主人公にありえない依頼をする友人の行動理念のリアリティーがほぼ無いので、陳腐な話に成り下がってます。 中山七里さんスランプかな? | ||||
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よくもここまでこじつけたな!というのが率直な感想である。 3.11関連の話題の中にさらに悪魔を放り込んだ形だが、あんまり信憑性に欠ける出来栄えに・・・少しガッカリした。 諸悪の元である犯人側の描写が弱いように感じた。 東電関係の下請け作業員の話は良く調べてあるように思うが…それが活きているのかどうか? 暗い話の連続で、いったいどこが受かっているのであろうか? | ||||
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どんでん返しがこの作家の特技であることは言うまでもないかも知れない。 そして本書を読み終えれば今回に限ってはそんな特徴を敢えて出していないということは明白だろうと思う。 そこ(どんでん返し)を期待するとまず肩透かしを食らうということが一点。 ただし、私はそこに関してはむしろ評価したいところで、どんでん返しはこの作家にとってマンネリになりつつあるものと思っている。 代わりに何があるかと言えば、義憤を描き出すためのストーリーである。 その構造は単純で、謎の行動を取る殺人犯とそれを追う刑事の物語であり、その謎も驚きのあるものではなく、読んでいる途中になんとなく雰囲気で掴めてしまうものである。 ただし、この単純さも、吉と転ぶ可能性はなくはなかった、と思う。 いちばんの問題点は、3.11と福島原発、東電といった題材を扱いつつ最初に書いた義憤をテーマにしてしまっていることにある。 何故ならこの話題に関すれば義憤は日本中に溢れかえっているものだからだ。ほとんど凡庸な形にハマり込むのが明白な道を突き進んだ感すらある。誰もがそう思って当然。誰もが共感して当然。そういうものが殊更小説の形で提示されると正直うざったい。 義に対するものは当然、東電や政府、時には自然災害の理不尽さ。その辺りに主人公の刑事が思いを向けると痛々しいくらい文章のレベルが下がる。そこにヒロイズムまで持ち込まれると哀れ滑稽な感も出てくる。 そういう意味で扱うのがそもそも難しい題材であり、そこに挑んだ点は評価出来る、とは言えるか。しかしかのような凡庸さに陥らないためには、何か強靭なもの、例えばユーモアのセンスでもなければ難しいかも知れない。そう、痛々しい程凡庸なのは、みんな分かっていることを架空の人物を作り上げてまでクソ真面目に語っているせいに他ならない。 | ||||
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