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光
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光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 41~60 3/4ページ
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三浦しをんさんの作品は2014年時点で8作品を読みました。 おもしろかったのは「まほろシリーズ」と「風が強く吹いている」の二作品(BLぽさをもう少しやわらげてほしかったけれど)。 言葉のチョイスが個性的で鋭い、非常に才能のある読ませる作家さんに出会えたと思いました。 作風が違うという前評判のこの作品を読み、せっかくの才能を「殺人」「性的暴行」というあまりにもありふれた題材で使ってほしくないと感じました。 「きみはポラリス」の中の一編とテーマが似ているが、短編のほうが中身が凝縮されていて衝撃的で後を引きました。 他にお二方東野圭吾さんの「百夜行」「幻夜」を挙げている方がおられましたが、あちらは登場人物の心情をこの作品ほど露骨に細やかに描いていないのに伝わってくるものはより大きい。 今や超大御所の東野さんと比べるのも何かもしれませんが…。 「大災害の生き残り」「殺人」「性的暴行」を絡めて長編を書いてみた、というだけで何も心に響いてこないです。 インタビューで終盤悩んだとありましたが、悩んだ割にはもやっとした終わり方で、それもこの本をつまらなくした原因に感じます。 | ||||
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三浦しをんさんのお得意のユーモアがこの作品にはないんです。そしてセックスを楽しんでいなくて、出世のために利用している女性が出てくるところも好きじゃありません。まるでオヤジの書く小説みたい。というわけで、星3つにしてみました。 | ||||
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と思った。三浦氏のイメージとして、「途中経過はどうでも、最後にはそれこそ『光』を思わせて閉じる作者さん」だと思っていたので。 全員が諦念にも開き直りにも達せずに、欺瞞の中で見ざる聞かざる言わざるで日常に戻るなら、「家族」という形態を望まず自己完結したらいいのに…と、みもふたもなく思ってしまった。 | ||||
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今の時代、誰にでも起こりそうで少し怖かったです。 もう少し田舎くさい物語だと思っていました。 欲望、地震、津波、家庭内暴力、殺しへの感情。 これにネット社会が入ったら、逃げられません。 幸せになれない物語です。 | ||||
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東日本大震災より5年前の作品であるが、筆者の想像力と 描写の鋭さは秀逸である。 「まほろ駅前多田便利軒」「風が強く吹いている」とは真逆で 暗く人間の本質を突いており重厚な作品であることは間違い ない。 | ||||
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許容できぬ現実を受け入れる事が人生というものなのでしょう。 物語で起こる現実を受け入れ、真っ直ぐに生きて行くのは大変難しいと感じます。ですが、今の日本では現実にそれを受け入れ真っ直ぐに生きている人たちがいる。とても強い人たちです。同じ状況におかれたならば、私はそのよう生きる自信はありません。鬱々と、死んだように生きるかもしれません。 この物語は大変生々しく、性描写や暴力のシーンはグロテスクです。登場人物の内面もドロドロしています。本来、このような作品を私は好みませんが、読まされました。読後感は思ったより悪くなく、なんとも言えない心持ちです。 | ||||
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著者は、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を受賞した三浦しをん。 (2014.10.25 第1刷) 東京から遥か離れた島で暮らす信之は、同級生の美花と付き合っていた。 その島を大津波が襲い、生き残ったのは彼らを含めて数人だけだった。 島最後の夜、信之は美花を救うためにある罪を犯し二人の秘密になった。 それから20年、信之の前に幼馴染の輔が訪れ、過去の事件を仄めかす。 最初っから、島が大津波を襲うシーンでは「上梓2013年だからって、ちょっと露骨だな…」と思っていたら、連載は2006年だった。 津波の描写の詳細さもさることながら、その後に起こった少年少女たちの心境の変化や行動は、あらためてそのことの大きさを物語っていた。 津波でたくさんの人や家族が一瞬で死に、それを見ていた信之は「今更一人減ったってなんだよ」と考え、それが成人した後にも心に宿る。 あまりに大きすぎる出来事は、各々の人生に莫大な禍根を残した。 本書の見どころは何と言っても、信之の余りに冷え切った感情だ。 クールやドライとかいう次元ではなくて、むしろ信之が幽体離脱して寸劇を観客席から見ているような感情は少し背筋が凍るようでもある。 津波は人々の本性をさらにむき出しにさせ、物語の後半は波乱万丈、ハラハラする展開に飲まれてゆくが、そこでも信之は“劇”を止めない。 登場人物のベクトルは全員が全員見事にすれ違い、角形を成さない。 結局誰にも光は差すことなく終わるが、まぁ人生そんなもんだろう。 石ころでも何でも、人によっては光っているように見える(そう信じる) 、そうやって人は生きていると実感できる内容でした。 ちなみに、本書では小学校受験の話が出てくるが、『わが子を名門小学校に入れる法』(2004、PHP研究所、清水克彦,・和田秀樹)を最近読んでいたので、期せずして人一倍理解することができました。苦笑 ───南海子はむなしい。夫の愛情が消えたのではない。むなしさの原因は、夫に両親がいないせいでも、夫が施設で育ったからでもない。夫が優しく穏やかで誠実だからだ。声も感情も吸い込む穴と暮らしているような気がする。(p.108) ───信之にとって、ほとんどの出来事は単なる点だった。細かい点がつらなって、一見すると線の形をなし日常を貫いているが、近づくとそれぞれはあくまで独立した点であって、たどって遡ることはできない。(p.228) ───道場や愛情では恢復しない傷があるかぎり、刑罰はひとを救わない。自分に癒えることのない傷を与えたものが、たとえば刑務所に三年入ったからといってうれしくもなんともない。刑罰にはせいぜい、「これで我慢してくれ」と、癒えない傷を覆って誤魔化す絆創膏程度の力しかない。派等が減って死に瀬した生き物に、食い物に似せた発泡スチロールの模型を与え、「腹を満たせ」と言うようなものだ。ありがたがって模型に食いつくやつは馬鹿だ。(p.282) 2014/07 (09/96) | ||||
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人間のダークサイドが細部まで描かれている。終始、淡々としている。それがまたこの物語の描き方にはあっているのかもしれない。 主人公の描写だけでなく、他の登場人物目線でも物語が語られていく。その事によって、より人間の不気味さや、真実が生々しいほどに感じる事ができる。 津波という人間の心に大きな被害を被る災害から、登場人物達の人生の歯車は狂い出す。いや、たとえ津波にあわなくとも、なにかが既に狂っているように感じられる。 普段私たちは、ありきたりの生活を、繰り返す日常を、崩れないように必死に過ごしているが、真実の想いはどうだろうか。 この物語の登場人物は隠さなければいけないダークサイドをむき出しにする。 本当に怖いのは津波じゃない。すぐそばにいる人間だ。津波からは逃れられても、生き延びた人間からは逃れられない。 これは傑作だ。恐ろしいほどに。 | ||||
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重くのしかかる救いのなさが味わい深い。 「暴力はやってくるのではない。帰ってくるのだ。」 | ||||
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数か月前になんとなく買った三浦しをんさんの文庫本。 最初の数ページで、なんか、この話きつそうだな、となかなか読めずにいた。 雪で外に出れそうもなかった日に一気に読み切った。 暴力と光 な話。 まほろ~のギョウテン とか 本の紹介しているエッセイ本とかで、 しをんさんは、暴力について語っていますね。 よっぽどおもうところがあるのでしょう。 わたしのような弱輩者が、どうこう言えるものでもない。 この作品は考えさせられました。 それ以上、言葉がまだ出てこない。 | ||||
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人間の心理を何でこんなにうまくかけるの?何を読んでもいいね。この光もおすすめ! | ||||
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三浦さんのこういう作風が初めてだったので、ドキドキしました。 | ||||
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最近三浦しをんさんの作品うぃ立て続けに読んでいるが、この作品はこれまでの作品とは違い、ちょっと「重い」空気が作品を通じて流れているし、読後感も何となくすっきりしない感じが残る。 この作品のあとに、あの本屋大賞の「舟を編む」が続くとのことだが、著者独特のすっきりさせ感はこの作品には無い。 過去の罪を引きずり、常にその事実を自身の行動のよりどころとして生きていかなければならない主人公たち。 宗教なのか人生観なのか・・・。 また時間が経ったら読み返してみたい作品。 | ||||
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他の方もコメントされていますが、「風が強く吹いている」を読んでこの作品を読むと、あまりの作風の違いに驚き戸惑いを感じる方も多いと思います。 私は東日本大震災の起こる少し前にたまたまこの作品に出会い、こんな津波が現実に起こるのかと当時訝しんだことを記憶しています。でも実際に発生した地震の後の津波を報道等で目の当たりにし、愕然とするとともにこの作品を思い出しました。詳しい内容はネタばれになってしまいますので省きますが、三浦しをんという作家の奥深さを実感いたしました。私個人のあくまで感想ですが、2012年の本屋大賞の「舟を編む」より作品として断然いいと思います。 | ||||
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三浦しをんの小説は全部読んでいるが、その中でこれが一番力強い印象を受けている。 好き嫌いはあるだろうが、人間の本質に迫ったところに届く筆の力はすごい。 | ||||
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三浦さんの作品が好きで読みました。でもこれは…登場人物の深い悲しみが伝わってこなかった。空虚なだけ。信行と輔は、まだ良かった。けど美花が…すごい主要人物なのに安い女すぎて、期待はずれだった。やっと再登場したのに(えっ、そんなこと言っちゃう?)みたいな。現実ってそんなものってこと? 私にとって、「それでもそんな信行が家庭を持ったことに説得力がない」ことと「美花が安い女すぎた」の二点が痛手だった。 南海子は主婦としても女性としてもリアルだったけどリアルすぎて応援する気持ちになれなかったなあ。 でも「暴力は帰ってくるもの」という言葉は胸に響きました。確かに救いはないんだけど娘の名前が椿ってところにふんわりと何かが香るような…最後の場面にも出ていたし。 不完全燃焼な読後感でした。東日本大震災後だから、よけいそう思うのかも。 | ||||
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本作品についての知識ゼロで読み始める 三浦しをん、そして光というタイトル、さわやかな表紙 あー、なんか希望あふれるさわやかな感じなのかなと思いきや 物語は終始陰鬱な雰囲気で進む。 性描写あり、殺人描写あり、暴力描写あり… そういうの好きな人はおもしろいのかもしれない 私はあまり好きじゃない! じゃあ、読むなよって話だけど | ||||
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三浦しをんらしくないテーマで、重苦しい描写が続く小説。「多分こういうのも書けるのよ」的な作品だと思うけど、ほかのレビュアーが書いているように僕も「白夜行」を思い出した。そして、ドラマチックな展開で色々と想像をかきたてるのはアチラで、コチラは淡々と救いの無い話が進んでいく。 幼いころ虐待を受けた人は、親になって虐待をしてしまう確立が高かったり、トラウマから逃れられず卑屈になってしまいがちらしいけど、できるだけ多くの人が人生の「業」に打ち勝って、素敵な親になって幸せに生きて欲しい。世の中汚いことだらけだけど、純粋で美しいこともあるってことを信じるのを諦めちゃいけない。読後そんな風に思いました。 | ||||
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主人公たちは、離れ島に住む2人の男の子と1人の女の子。 彼らが中学生の時、ある夜、大津波が島を襲う。 生き残った彼らは、十数年後、別の場所で再会する。 その再会は、ある者にとっては望まれるものであり、ある者には望まれないものであった… 小さな静かな島で暴力は生まれ、それは津波のあとも引き継がれていく。 大津波が全てを破壊した後も、彼らが島を去った後も、 暴力を受けた者も振るった者も、その連鎖からは逃れることはできない。 人の心を蝕む暴力… この本のテーマは重い。 たとえ自分や自分の愛する者を暴力から救うために振るった暴力でさえ、 それは恐ろしい連鎖を生んでしまう。 島を壊滅的に破壊した津波も、暴力のひとつの形として描かれている。 そして、自分の手を汚さない暴力もまた、この物語の中で見つけることができる。 暴力がテーマの、物語でした。 | ||||
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「風が強く吹いている」で三浦しをんを知り、この作品もすごく期待して読みました。 ・・・が、重い・・・、理不尽・・・。 もともと結末が悲しい作品が好きではないので、この読後感にはがっくりきてしまいました。 そして、何よりこの話って以前にも読んだよね?!っていう思い。 どなたかも書かれていましたが、東野圭吾さんの「白夜行」と「幻夜」です。 この2作品も読後感は重かったものの面白かった!ぐんぐん引き込まれました。 でも、しをんさんのこの作品は私の心に響くことなく心の表面をすべっていきました。 結局、とりあえず最後まで読もうという思いだけで走り読みになってしまいました。 作風が違うことに不満であるわけではありません。が、この作品については逆に読まなきゃ良かった・・・、と感じてしまいました。 | ||||
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