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光
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光の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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ネタバレあり! タイトルに「光」とあるので、読む前は人情的な、人の「光」の部分を描いた話だと思っていました。ですがいざ読み終わってみると、「光」を求めて足掻く人間の「暗い感情」の方にスポットが当てられており、そこには単純に「闇」とは言い切れない哀切や無常観、やり切れない思いが詰まっていました。 これは個人的な見解ですが、登場人物にとっての「光」が ⚫︎信之→美花(愛する美しい幼馴染)愛情の対象 ⚫︎輔→信之(虐待という地獄から救い出してくれそうな幼馴染)平和な暮らし ⚫︎南海子→信之(理想的な夫)幸せな家庭 なのに対し、 ⚫︎美花→誰でもない(信之は利用しているだけで光ではない)芸能界に光を見出している風でもない のが興味深かったです。 自分のために人を殺すよう相手を仕向けられる美花には、光を必要としていないように思えました。 そしておよそ罪悪感というものを感じさせないのでサイコパスのような気もします。だから語り手にいないのかな…。 | ||||
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状態がとても良く喜んでいます | ||||
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面白かったです。 三浦しをんさんはこういう作品もあるんだーと意外でした! | ||||
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読んで感じたのは小説を料理に例えるなら、暴力というものはアクセントや味付けなどにはよく使われるし美味しく食べられる人が多いけど、メインの食材にするのは難しいんだなと。 描かれている暴力が暴力を生み繋がるというのは現実です。でもノンフィクションでなくフィクションの世界ではそれに対して伝えたいものが何なのかがもっと欲しいと思いました。 | ||||
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読みやすく、ストーリーもまあまあ面白いが作者の独りよがりな哲学を説明的に書きすぎていると思う。小説なのかエッセーなのか分からないほど説明過多な部分があって驚いた。 | ||||
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暗い話があまり好きじゃないので3ですが、すごく奥深く心に響く作品でした。また読み返しはしないですが、たびたび話の破片が心に戻ってくると思います。 | ||||
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映画を先に観た。大森立嗣監督。カメラワークが独特で、実験的である。物語を動かす人物たちと画面がズレ、また合う。合ってはズレる。カメラの暴力、人物の暴力、ジェフ・ミルズの音楽の暴力が衝突する。井浦新、瑛太、橋本マナミは期待以上の素晴らしさで、平田満もすごい。しかし、長谷川京子は何だろう。長谷川京子こそが全ての始まりであり、津波の原因と言いたくなるくらいだ。確かに女優として成功した彼女は虚無を抱えている。無感覚の闇から抜け出せない。しかし彼女は世間的な成功を勝ち取り、悪を失った。狂気の制圧。だが、彼女は何を守ろうとしているのか。破滅から身を守る理由がわからない。少女時代の魔力が消え失せた美花に何かを求める信之も理解できず、何か凡庸な愛の物語へと変質してしまっている。 そして小説を読んだ。映画に没入したのと同じように、日曜の午後、一気に読んだ。そしてやはり美花に失望した。そういう意味では映画は小説に忠実なのかもしれない。しかし、他の人物たちが欲望の暴力と感情の暴発に身を曝し、激しい運命にどうしようもなく押し流されるなか、美花だけが離脱する展開はつまらない。 こうした全てはもちろん私の個人的な感想だが、それにしても美花の成功は不自然であり、長谷川京子には決定的に魅力がない。 | ||||
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映画のカバーを見て、つい買ってしまいました。 陰鬱なストーリーと描写で、読んでいて愉快ではなかったです。正直イヤ~な気持ちになるところも多く、途中で読むのをやめようかとも思いましたが、最後まで読んである程度納得と満足感を得ることができました。 登場人物の持つ虚無感がとてもよく描写されており、暴力的なこと、恐ろしいことがたくさん起こっているのに、登場人物の心はまったくと言っていいほど動かない。前半に大きな災害が起こりますが、それを経験したから登場人物がそのようになったというわけでもないのが怖い。人間って暗くて怖いなあと思わせる小説です。重松清さんの『疾走』を読んだときの気分と似ているかもしれません。 | ||||
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映画化という事で読みましたが想像していたのと違いました。 性描写や暴力が多くて私は苦手です。 井浦さんの信之は合いそうですね。 | ||||
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三浦しをん氏ってこんな作家でしたっけ? と思わせるような内容というか書き方でしたね。 ストーリー自体はどこにでもありそうなストーリーで、簡単にドラマ化しそうな感じ。 今回何より感じたのは、情景や状況の描写がやたらに多い。 必要とか不要とかは作者が決めることなので、これでいいのかと思いますが、 読んでいて邪魔だなと思ったのも事実。 まぁ、そう思うくらいに読み進めたいと思っていたと言う考え方もありますね。 内容的には途中からはひたすら暗く、結果も救いがない。 こういうのは桐野夏雄氏が得意分野ですよね。 なんか三浦しをん氏が書いたと思いながら読んでいたので 最後まで違和感をぬぐえなかった作品です。 | ||||
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気が滅入る小説なんだけど、破壊的に見えて日常が主体になっている奇妙な作品。 信之の生き方である、死ぬように生きる毎日が作品全体から伝わり、私は気が滅入ったのかもしれない。 | ||||
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「お友達からお願いします」のように「ねえねえ、私だって、そこらのありふれた30代の普通の女とおんなじとこがあるんだってば」といって普通の顔をしてみせる一方で、こうしたドロドロ系も書けるという幅の広さがしをんさんの面白みかとは思う。ただし、この話、ドロドロしているが、登場人物にリアリティは薄い。実にしをんさんの妄想の産物というべきだろう。リアリティの薄さといえば、持ち出すのは変かもしれないけれど、シェークスピアの作品なんかと同じような感じといえるだろう。プロットの構成は巧みだし、そこに考えさせる要素も盛り込んである。しかし、どうしても虚構という感じは否めない。お話、である。そのあたりで、読者としての僕がちょっと引いてしまう部分があるのは確かだ。ぐいぐいと引き込まれるような話ではないのだ。ふむ、ふむふむふむ、それで、ああそうだよね、という印象を抱いてしまうのだ。いやいや、面白いんですよ。お話として、ですがね。しをんさんは本当に巧みな人だとは思います。ただし、引き合いにだしたついでに言うならば、シェイクスピアほどの重さがいまひとつ。これで読後にズシーンとくるような重みを感じさせてくれたらなあ、と思うんですけど。将来に期待しましょう。 | ||||
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表紙のようにくらい海のような小説です。 主人公は心に深い闇を持っていて、自分の周りにも主人公のような考え方で生活しているひとがいるのかも…と疑いを持ってしまいました。 | ||||
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三浦しをんさんのお得意のユーモアがこの作品にはないんです。そしてセックスを楽しんでいなくて、出世のために利用している女性が出てくるところも好きじゃありません。まるでオヤジの書く小説みたい。というわけで、星3つにしてみました。 | ||||
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と思った。三浦氏のイメージとして、「途中経過はどうでも、最後にはそれこそ『光』を思わせて閉じる作者さん」だと思っていたので。 全員が諦念にも開き直りにも達せずに、欺瞞の中で見ざる聞かざる言わざるで日常に戻るなら、「家族」という形態を望まず自己完結したらいいのに…と、みもふたもなく思ってしまった。 | ||||
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今の時代、誰にでも起こりそうで少し怖かったです。 もう少し田舎くさい物語だと思っていました。 欲望、地震、津波、家庭内暴力、殺しへの感情。 これにネット社会が入ったら、逃げられません。 幸せになれない物語です。 | ||||
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最近三浦しをんさんの作品うぃ立て続けに読んでいるが、この作品はこれまでの作品とは違い、ちょっと「重い」空気が作品を通じて流れているし、読後感も何となくすっきりしない感じが残る。 この作品のあとに、あの本屋大賞の「舟を編む」が続くとのことだが、著者独特のすっきりさせ感はこの作品には無い。 過去の罪を引きずり、常にその事実を自身の行動のよりどころとして生きていかなければならない主人公たち。 宗教なのか人生観なのか・・・。 また時間が経ったら読み返してみたい作品。 | ||||
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三浦しをんらしくないテーマで、重苦しい描写が続く小説。「多分こういうのも書けるのよ」的な作品だと思うけど、ほかのレビュアーが書いているように僕も「白夜行」を思い出した。そして、ドラマチックな展開で色々と想像をかきたてるのはアチラで、コチラは淡々と救いの無い話が進んでいく。 幼いころ虐待を受けた人は、親になって虐待をしてしまう確立が高かったり、トラウマから逃れられず卑屈になってしまいがちらしいけど、できるだけ多くの人が人生の「業」に打ち勝って、素敵な親になって幸せに生きて欲しい。世の中汚いことだらけだけど、純粋で美しいこともあるってことを信じるのを諦めちゃいけない。読後そんな風に思いました。 | ||||
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主人公たちは、離れ島に住む2人の男の子と1人の女の子。 彼らが中学生の時、ある夜、大津波が島を襲う。 生き残った彼らは、十数年後、別の場所で再会する。 その再会は、ある者にとっては望まれるものであり、ある者には望まれないものであった… 小さな静かな島で暴力は生まれ、それは津波のあとも引き継がれていく。 大津波が全てを破壊した後も、彼らが島を去った後も、 暴力を受けた者も振るった者も、その連鎖からは逃れることはできない。 人の心を蝕む暴力… この本のテーマは重い。 たとえ自分や自分の愛する者を暴力から救うために振るった暴力でさえ、 それは恐ろしい連鎖を生んでしまう。 島を壊滅的に破壊した津波も、暴力のひとつの形として描かれている。 そして、自分の手を汚さない暴力もまた、この物語の中で見つけることができる。 暴力がテーマの、物語でした。 | ||||
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実は初めて読む三浦しをんさんの本。 他の方のレビューを読むと、この著者の本領はもっと別ジャンルにある、とのことだが、私はこの人、ホント小説が「上手い」人だと思った。 丁寧に選び取られた言葉で紡がれた文章はテンポも流れも小気味よく、だからどんどん引き込まれ、最後まで一気に読んでしまう。けれども。 「これって、あらすじ?」という読後感はどういうわけだろう。 確かに物語の骨子は、閉塞的な環境が生み出す暴力、そこで結ばれた幼いもの同士の絆、そして再会から始まる死と裏切り…といったもので、もはやありふれた感のあるサスペンス風悲劇。けれども、前書したようにとてもよく練られた筆致で見せ場も多く、最初から最後まできっちり読ませてくれるよく出来た小説なのだ。なのにこの物足りなさは。 そうか。「上手い」からこそ、それ以上のものが描かれていない、と感じてしまうんだ。登場人物の孤独、憤怒、悲しみ、じわじわ伝わってくる描写力はさすがだけれど、そこに酔わされ、のみ込まれたあとで目覚めると、なんだかきつねにつままれたような思い。理不尽な暴力が、ただ理不尽なまま投げ出されるというのは現実ではよくあることだけれど、物語がそれでは登場人物も、読者もあまりに救いがないのである。どうしようもない業を背負わされた三人の、その「影」を成形したものの正体はつかみどころのないムードの霧にかき消され、うっすらと陰鬱な気分を残すのみだ。 面白い小説なのに、読んだ後ではさほどでもない気がするのは、損だと思う。 | ||||
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