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闇に香る嘘
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闇に香る嘘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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「黙過」が奇想天外で面白かったので、その著者が江戸川乱歩賞を受賞したというデビュー作が気になり、これを読んだ。 オチは悪くはないけど、兄が偽者か本物かという盲目の主役の気持ちにブレが大きく、感情移入し辛かった。 これを書くために残留孤児のことを相当研究されたと思う(巻末の参考文献の多さがそれを物語っている)が、その解説がちょっとくどくて、史実とフィクションの織り交ぜ方にちょっと付いていけなかった。 ハッピーエンドなのは悪くないけど、ちょっとでき過ぎ? | ||||
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村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。27年間、兄だと信じていた男は偽者なのではないか――。 | ||||
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終盤までの完成度はすごく高い この物語の最後はどんな結末になるのかワクワクさせられた だが最後は本格ミステリのような大どんでん返しもなく 小粒なサプライズで終ってしまった なんだ、これだけか・・・とガッカリした読者もいるでしょう ミステリ初心者なら感動できると思います | ||||
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ミステリーを娯楽として読みたい私には、題材が現代日本の闇すぎて、無理でした。生体腎移植、視覚障害者、中国残留孤児、満州。中国残留のあれこれは目を背けてはいけないのでしょうが、わざわざ娯楽本で見たくはないです。 | ||||
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入れ替わりは、「犬神家の一族」っぽいですね。 全体を通して新しみがなかったのが残念です。でもハッピーエンドでよかった。 | ||||
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9年連続で江戸川乱歩賞に挑戦し、4度の最終候補を経て受賞。 文章は安定していて、自分の視力を失ったことでの世界の認識を軸にトリックが構築されている。 暗号文や、国際的な社会問題を取り扱い、行き詰まるシーンもサービス心旺盛に配置されている。 もちろん推理小説につきもののどんでん返しも主人公の境遇の設定を生かしながら、華麗に決めてくる。 安心して読める作品。上手いとは思うのだが、それが何か物足りなさにも繋がっていると感じるのは、欲張り過ぎだろうか。 | ||||
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まず、パクリというのは、いささか疑問。 この程度の類似は、よくある話だし、あまり細かく考えると、“新しい”ミステリー(というか普通の小説も)なんか出てこなくなる。 謎のそのものは面白いし、読ませる力は十分。 ラストも含め、カタルシスもあった。 ただし、この作品、一年ぐらい前に読んだのだが、あまり印象に残っていない。 これよりずっと前に読んだ『脳男』の印象の方がはるかに強い。 そういった意味で、もっと強烈さを期待したい。 | ||||
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背景となる中国残留孤児のこともよく調べたうえで、しっかりとディテールも書き込まれています。多数の謎や伏線も最後にはきちんと回収されていて、意外な事実が明らかになります。その点で非常によく練り上げられた作品ですし、ここ数年の乱歩賞受賞作の中では傑出していると思いますが、「完璧なミステリー」とまで審査委員が絶賛しているのは褒めすぎでしょう。 点字の俳句の暗号も解読困難で、相手が解読してくれなければ作成者の意図からすると意味をなさないことになりますから、不自然です。孫娘の誘拐についても、そんなリスクの高いことをやる動機は不十分ですし、救出に乗り込んだ主人公たちがあっさり助かってしまうのも、ちょっとしらけます。またなによりも、最後に明らかにされる主人公の村上和久と徐浩然の関係は、ノックスの十戒にも反していますし、がっかりさせられます。 文章もとくに最初のプロローグはかなり気負って書かれたようで、多数の比喩表現が用いられていますが、あまりうまくいっておらず、かえってただ文章を読みにくくしているだけです。 | ||||
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多くの布石があって、それらが最後にすべてを拾って完結する完璧と言ってよいほどのミステリー。 主人公に対する非難や脅迫が、謎が解けたとたんに違った意味を持つ意味のあるものになる構成は見事だった。 たぶんそういう謎解きだろうな…というのはある程度読めてしまったのが残念でした。 | ||||
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生体腎移植は、血族六親等、姻族三親等に限られているのだそうだが、そういう親族から臓器提供を頼まれると断れないものなのだろうか、と思わず想像してみた。躊躇したり、即答を避けたり、取り敢えずは断ってしまう、ということが現実には多いのではないだろうか。 本作品は、中国残留孤児である兄が自分の孫への臓器提供を断ったことが血の繋がり疑い始めるきっかけとなっていて(検査で分かるという理屈)、そこに強い違和感を持った。兄が偽の残留孤児ではないかという疑惑そのものは面白いので、もっと丁寧に書いて欲しかった。 また、疑惑を持ち始めた丁度その時期に、本物の兄と称する人物が現れたり、脅迫暗号が送られてきたりするというのも、ちょっと偶然的過ぎる。ミステリーだからと言ってしまえばそれまでだが、少し残念だ。不審な人物が現れたり、奇妙な出来事が起こり始めたとき、そういえば何年か前に兄が臓器提供を断ったことがあったな、と過去の違和感を思い出して、徐々に疑惑に結びつけていくような展開が自然だと思うので。 盲目の主人公という設定も面白いのだが、主人公の身辺で見えない人物を画策させるための便宜的設定に感じられるところも多い。見えないことをいいことに、自宅に住み着いたり、訪問者との対話の場に同席させたりは、いささか、いただけないと思った。そのあたり、読者に納得性を与える理由付けを考え抜いて欲しかった。 最後にもうひとつ言わせてもらえば、双生児は使って欲しくなかった。 | ||||
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良く書けています。只こんな若い人が満州を舞台にした話を尤もらしく 書かれるのには違和感があります。パクリだという以前の問題です。 何回も落ちたので、同情を得られやすい満州を選んだのでしょうか。 これは百田にも言える事ですが、戦争を体験していない世代が戦争を 題材にする事は体験した人に失礼ではないか、と思います。新たな題材 での挑戦を期待しています。 | ||||
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第60回江戸川乱歩賞受賞作ですが、一般的なミステリーというジャンルからは少し外れていると思います。 中国残留孤児という社会問題に加え、視覚障碍者の主人公が自分の兄か本人かどうかを突き止めるというなかなか難しい設定ですが、しっかりとした構成で解説や選評にもありますように散りばめられた伏線も最後は繋がっていきます。 軸となるネタも「ヤラレタ」と思わせ、その意味ではミステリー仕立てなのですが、本作はミステリーの魅力よりも家族愛や絆といった印象の方が強く残る作品でした。 | ||||
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大まかな感想は、表題のとおりである。 この小説では、視覚障害のある方が、視覚以外の感覚をフルに使いながら、いかにして世界を “感じて” いるかを疑似体験することができる。 自分が真っ暗闇の空間にいるような感覚に陥るので、読んでいて非常に疲れる作品である。 肝心のストーリーは、主人公が中国残留孤児の兄を持つ70歳近い、視覚障害のある男性であり、その兄が実は成りすまし(つまり偽物)なのではないかと勝手に思い込むというお話なので、かなり読む人を選ぶ小説であると思う。 | ||||
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パクリと指摘されていることについてはそちらを読んでいないのでこの作品を読んだ感想だけ書く。 この作品を面白く読んだ点については、盲目の主人公の日常がとても明晰に描かれていることだ。どちらを向いても闇というのは想像できても実感できるかといえば、ほど遠いに違いない。 サスペンスとは名ばかり、ご都合主義や安易なシリーズ化を狙った水たまりみたいな小説が氾濫していて辟易している。サスペンスに限ったことではないが、やはりなんらかの社会性が必要で、たとえフィクションであっても作品を世に出す意義のようなものが不可欠でなければならないとつくづく思うこのごろだ。 この作品では「全盲の主人公である」というのが重要なポイントであるし、主人公の感覚や盲人ならではの工夫などは丁寧に描かれていることはポイントが高く、視力を失った方々に対しての理解も少し深まったような気がする。 中国残留孤児についても丁寧に描かれているのだが、導入部の迫力がもう少し生かされればさらにダイナミックな作品になったのではないだろうか。それがもったいない気がする。 また、さほどサスペンス通でもない自分にも途中でなんとなく筋道が見えてしまったことや、この主人公にあまり感情移入ができなかったことも少々残念だった。 | ||||
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久々の当たり―乱歩賞作品で、盲人を柱に上手く人間を描いた力作です。ここ10年の乱歩賞作品の中でも最高の出来だと思います。しかし、他の方が指摘しているように、オリジナル性に疑問符?有なので星3なのです。(審査委員の方々は海外作品にこの手の優れた前例作品があることがどうもわからなかったようです。やはり独創性がないといくら良くても評価できないのです・・・)。ただし、最近にない読み応えは充分にある作品なのは間違いありませんから読んで損はありません。 | ||||
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