絶声
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あらすじ
物語を構築する要素は至って明快なのに、ページを追うごとに謎は深まり、主人公を取り巻く状況は加速しながらめまぐるしく姿を変える。たとえるならば、一級の手品、あるいは数学の名問今村昌弘氏、感嘆!莫大な遺産をめぐるどんでん返しノンストップミステリー!!親父が死んでくれるまであと一時間半──。もう少しで巨額の遺産が手に入る。ずっと父に疎まれ、愛されたこともなく育った大崎正好は、その瞬間を待ち望んでいた。突如、本人名義のブログが更新されるまでは。「私はまだ生きている」……父しか知り得ない事実、悔恨、罪などが次々と明かされていく。その声が導くのは、真実か、破滅か。驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー!(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
絶声の評価:
7.00/10点 レビュー 2件。 B ランク
絶声の総合評価:
6.00/10点 レビュー 14件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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2018年に雑誌連載された長編ミステリー。莫大な遺産の相続を目前にした三人の相続人が、遺産を残してくれる父親の策謀に翻弄される、アイデアが秀逸なワイダニット、ハウダニット作品である。
「親父が死んでくれるまであと一時間半ーー」という冒頭の一文が不気味かつパワフルで、読者はいきなり謎の渦に引き込まれる。主人公が親父を殺すのか、誰かに殺害を依頼しているのか、一時間半という時間設定の意味はすぐに明らかにされるのだが、そこに「親父が生きている」という衝撃の情報がネット経由でもたらされる。死んでもらわなければ遺産を受け取れない三人は、父親が生きてはいない証拠を探すとともに、少しでも多くの取り分を確保しようと協力しあい、いがみ合い、不毛なコンゲームを繰り広げることになる…。
棚から牡丹餅、濡れ手で粟がいかに人間の醜さを露わにするかを嫌というほど見せつける家族ドラマ、ヒューマンドラマだが、仕掛けの上手さ、ストーリーテリングの巧みさで意外なほど読後感が悪くない。犯人探し、謎解きより、作者の技巧を楽しむエンターテイメント作品としておススメする。