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朱色の研究
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朱色の研究の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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テレビドラマから入った人は登場人物のキャラクターや役割が相当改変されていることに気づくでしょう 物語は私は小説版の方が好きですが | ||||
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火村英生シリーズはドラマを先にみていたから、 頭の中では、あの俳優さん達が動いていた。きっと 本格的なミステリーなんだろうけど凄く読みやすかった。秋の読書にぴったり! | ||||
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初読の時はあまり良い印象が無く、他のシリーズ作品は再読してもこれは避けていたのですが、ドラマ版を見て久々にきちんと読もうと思い手にしました。 当初の一番の不満点はどうしても動機に納得がいかなかったことでしたが、あれから自分自身も多くの人と関わっていき、いろいろな作品に触れるうちに見方が変わり、犯人に賛同はできないが「そんな想いもあるかもしれない」と思えるようになっていました。 前半で謎を解きある人物を救うが、実は犯人の自演であるというどんでん返しも思い切っていて面白い。誰かにハメられたにしては不自然な部分やエレベーターの綱渡り的な真相も、自演のヒントになってるともいえますし。 犯人を追い詰めるところが弱いものの、物語を彩る朱色の光景や、犯人の自分でもどうにもならない感情など、他とは少し違う雰囲気があって良かったです。 | ||||
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Very nice | ||||
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3ヶ月ほど前から有栖川作品にはまりだし、中毒状態が続いています(笑)。以来、「ロシア紅茶の謎」から始まって、「スウェーデン館の謎」「マジックミラー」「46番目の密室」「赤い月、廃駅の上に」「ブラジル蝶の謎」「英国庭園の謎」「まほろ市の殺人」「海のある奈良に死す」「絶叫城殺人事件」「月光ゲーム」「ダリの繭」、そして今回のこの「朱色の研究」と、13冊を読了してきました。新本格派というとトリック重視のあまり理屈ばかりこねまわして、現実にはそんな殺人事件は起こりえないでしょうみたいなものばかりという印象だったのですが、有栖川氏の作品にはトリックだけでない多彩さが感じられます。まず、探偵役の火村教授が心になんらかの闇をかかえていたりするので、そこからして人間ドラマの要素もあり、旅情ミステリの側面もあったり、それプラス、アリスとの関西弁の掛け合いがユーモラスで、謎解きだけではない深みが感じられます。 ただ、この作品に関しては、深みがありすぎたというか・・・。いつもの2人の漫才のような掛け合いも負けてしまうほど、深刻さ、暗さが勝っていて、読み終わっても息苦しさが残りました。後味がよくなかったということは置いておいて、逆に言えばそれだけ話に入り込んでしまった、そうさせるだけのものがあったということで、そういう意味では力強い作品だと思います。 出だしからしてとても印象的で、毒々しいほどの強烈な夕焼けを、大阪のその名も夕陽丘の自宅で見たアリス(実在の住所です)。それと同時に京都では、火村が自分の教授室で同じように夕日を見ながら教え子の訪問を受けていました。その女子大生は「先生のゼミを取ったのは、実は自分がかかわった過去の事件を解決してほしかったから」なのだと告白します。彼女はその時の放火事件がトラウマになってしまい、それを連想させる夕陽の色を恐れるようになっていました。そして数日後の深夜、アリスの部屋で一緒に飲んでいた火村に謎の電話がかかってきます。今すぐ、斜め向かいのマンションへ行くように告げて切れてしまった電話・・などなど、風変わりな展開にぐいぐいと引きつけられてしまいました。登場人物もみんな一癖あって印象的です。舞台が和歌山の海岸に移ってからは、美しい海、別荘という設定から、どこか海外ミステリを思わせるようなちょっと垢抜けた雰囲気になっていきます。 けれど・・・犯人が殺人を犯してしまった動機が弱く、万人に納得できるものではないと思ってしまいました。他のレビューアさんも書いていらっしゃるように、状況証拠すらなく、火村の推理だけで犯人を自白に追い込むのは無理があると感じました。ミステリとしての部分はいまひとつの感ありです。 有栖川氏の文章は奇をてらうことがなく、一見ごく普通でありきたりに思えるかもしれません。けれど、そのリズム感といい、さらさらと素直に、なんらひっかかることなく読ませるところといい、実はよく推敲されていて名文だと思います。そして、あとがきがいいのです。担当編集者への思いやり、誠実で深い信頼関係が感じられて、気持ちがあたたかくなりました。 | ||||
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プロローグの夕陽を初め、これでもかと"朱色"を重ねた作品。描写がとても美しい。 しかし、ある一点について許容できるかで作品の評価は別れるように思う。個人的には非常に好みだった。 また火村の内面に踏み込む場面、「推理小説では、何故人が死ぬのか?」をアリスが真摯に語る場面がある為、シリーズのキャラクターが好きな人であればほぼ満足できるのではないだろうか。 | ||||
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「推理書小説は人物を書く」なんて解説にありましたけど、この本には登場 人物のほぼ全てに対し「聡明で博識、前向きで明るく協力的で推理を楽しん でいる」感覚が残ってしまった。 もちろん人物の差がない訳じゃないし、ネガティブな発想をする人物も居るし、 主人公と探偵が関わってくることを否定する言葉も出てきます。しかし、 皆一様に「協力した方が益がある」というような感じで理性的、打算的思考に 落ち着いて、人懐っこい協力姿勢を披露していく・・・。ってコレどうなんで しょう?思想の違いを書いているのに、思考過程や態度が同一人物になってい くような違和感。時どき、一人芝居感に熱が冷めてしまう。 それに比べてドラマ的な重みがあった本で思い出すのは 伊岡瞬「瑠璃の雫」 松本清張の「ゼロの焦点」 野沢尚の「深紅」 横山秀夫の「半落ち」(こちらはミステリーとしては弱かった) かな。 どうなんでしょうねぇ。ひょっとして推理小説とミステリーは別物なのかな。 自分はエンタメ主体の読書嗜好だけど「朱色の研究」には人間ドラマよりも パズル感覚、謎解きの方が印象に残ってしまった。 ただし謎解きは非常に楽しめたし、ちょくちょく登場する表現、薀蓄は面白く 読めました。それに実際の人物から知り得た情報であろう知識も良かったで すね。たぶん。この作家さんは前向きで明るく、聡明で物事を楽しみ、知識欲 も旺盛なのだと思う。人物としては最高の人柄かも知れないし、友人たちにも 素晴らしい人が沢山いるのではないかなんて勝手に想像してますね(これは本 の感想じゃなく、読後に受けた作家に対する勝手な印象) この作家さんの本はこれが初ですが、そう言った意味では安心して楽しめる作 家さんかもしれない。 | ||||
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有栖川氏の火村シリーズの長編の一編。タイトルが地味なため損をしている感じがするが、氏らしい本格ミステリーの王道を行く作品。 現在でのマンションを使った密室のトリックと過去の撲殺死体の謎と豪華二本立ての謎が織り込まれ、それらの要素が時制と結びついて最後の解決する妙はさすが有栖川氏といった感じである。 地味ではあるし、真犯人もあまり衝撃度はないが、読み応えのある作品に仕上がっている。 | ||||
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留学するにあたり、本は荷物になるので持っていけないと思っていたところ目に留まった1冊。 Kindle Bookになってくれてありがとう! 本当は鉄道シリーズもなってくれたら嬉しいんだけどな・・・ | ||||
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有栖川さんの作品にはシリーズで登場する、アリス・火村の登場作。 単行本の刊行は1997年で、今よりも一昔前だが、バブルが弾けて からは幾分か経っている時代の雰囲気を感じることができる作品。 表題の通り、「朱色」をキーワードにした殺人事件が冒頭で展開し、 ストーリーが進むにつれて、その事件と過去に関係人物の周辺で 起こった事件・事故・出来事との関連が示されるというあらすじ。 そこに登場する人物も、テーマとなった色に関連した何かを持って いたり、途中朱色から派生した太陽信仰の話や、「レイライン」という 一種スピリチュアルな領域についても、豊富な小ネタ?が散りばめ られていて、そのテイストは有栖川さんらしいものかもしれない。 また、夕焼けの色でもある「朱色」が根底にあるためか、作中ずっと あの夕暮れ時に感じるような何ともいえない寂しさのような空気が 漂っていて、その世界観にも滲み出てくるものを感じ取った。 その色彩をどのように受け取るか、またアリス・火村という人物に どれほど興味を持つかで、最終的な満足度は★1つ分くらいは 左右される作品かもしれない。 一方で、Amazonのレビューでは一部「弱い」と評されている殺人の 動機や、犯行に使われたトリックについては、推理小説として論理が 破綻するほど致命的でなく、少なくとも及第点は与えられるかと思う。 | ||||
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プロローグがとてもよかった。取材旅行の計画を立てている有栖川、二年前の事件の事で火村を訪ねる貴島朱美、そして夕暮れのお告げを聴いてしまう犯人!その背景には有栖川いわく「世界の終わりの様な夕陽」。真赤な夕日の中での物語のスタートが鮮明に想像できてワクワクしました。 初めて長編の火村シリーズを読んだので火村という人物を知るために他の話も読みたいと思います。表紙のデザインもカッコ良くて好きです。 | ||||
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途中でトリックがわからなくなって読み返しました。 普通のトリックですが、ちょっとひっかかりました…。 火村の悪夢の話や(ちょっぴりだけど)大学での様子が出てくるので火村ファンには嬉しい一冊かもしれません。 二箇所でおきる、過去と現在の事件がつながっていて面白かったのですが… 犯人の動機が薄弱すぎるのではないか…というところなどなどがちょっと味気なかったです。 有栖川先生らしくない感じがしました。 しかし犯人自身が自分を嵌めて火村の目を眩まそうとする点は良かったと思います。 火村が中村の論を理知的にスパッと斬るところが素敵でした。 これまた火村ファンには堪らないシーンだと思います。 有栖川先生の雑学がちりばめられていて勉強になりました。 | ||||
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火村&有栖のコンビの活躍するシリーズで、かなりお気に入りのシリーズです。朱色と題しているように夕焼けの朱色がまざまざと浮かぶ描写が多々あり、映像の浮かびやすい文章になっていると思います。グロテクすすぎない描写で内容が描かれているのは、私には好ましかったですが、謎解き自体は、感情に訴えたものになりすぎてるように感じました。本題ではないですが、太陽信仰・フダラク信仰の部分は、他の本で読んだことがあったこともあり楽しめました。とにかくもの寂しい映像的な本だと思います。個人的には探偵役の火村の秘密の一端が明らかになったので、満足度は高いです。 | ||||
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ミステリー然とした端正な一作です。マンションの一室での殺人事件をもとにした前半から、クリスティのリゾートもののような後半(謎解きもそれっぽいです。)へと、物語が大きく展開するのが魅力的です。随所に現れる「朱色への恐怖」の描写がアクセントとなっています(映像化された場合面白そうです。)。謎解きもスムーズです(前半多少疑問を持ちましたが、最後に解消されました。)。最も好きな有栖川作品です。 | ||||
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夕日恐怖症の教え子・貴島朱美から、2年前の殺人事件を解決して欲しいと依頼された火村。ところが、アリスの家に泊まりこんだ翌朝、何者かの電話で呼び出された先の無人のマンションの部屋で死体を発見する。それは2年前の事件の関係者だった・・・夕日を嫌悪する人間と夕日を愛する人間。前半の展開がややスローテンポで、読みながら、「えっもう残りはこんなに少ししかないのに、本当に犯人がわかるの?」と心配していたらあっけなく犯人が名指しされる。非常に面白いテーマだったのだが、ペース配分にやや難ありか。また、理論は見事なのだが、今ひとつ動機が足りないようにも思う。この作品では、アリスも訊けない火村の秘密がまた一つ、意外にあっけなく明らかになった。シリーズの続篇が気にな!る!!。 | ||||
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臨床犯罪学者・火村&小説家・アリスのシリーズ。短編がたくさん出ていますが、私は長編の方が好み。《夕陽》をキーワードに未解決事件を解いていくという流れは面白かった。もっと引っ張って長くしてもいいかなと感じましたが。彼女を殺さなければならなかったかという部分を紐解いていくのは、犯罪学者ならではの面白さなのでしょう。中盤が面白いわりに、結末があっけないような気がしていたのは、臨床犯罪学者という立場を考えるとそれでもいいのか、深みがあるのだなとやっと気づきました(笑)でもやっぱり、学生アリスシリーズの方が好き。 | ||||
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いろんなところにちりばめられた「朱色」。 この世の終わりのような毒々しい朱色の夕焼けの日、オレンジ色恐怖症の生徒から依頼されて事件を調べることになった火村と有栖川はひとつひとつの朱色の謎に振り回されることに。 それぞれが抱えている心の闇を「朱色」が照らしたときに、過去の事件、現在の事件の全てが解き明かされます。 シリーズファンの人にはもちろん、初めて読む人にもオススメです。 「朱色」の世界に入ってみませんか? | ||||
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「朱色の研究」。この題を見て、ミステリファンはいろいろな感慨を持つはずだ。その感慨は、ポジティブなものからネガティブなものまで様々だろう。 しかし、中身は相当深い。謎解きのプロセスもさることながら、登場人物の設定も絶妙である。また、この本最大のトリックは、「謎を解く人間の注意の方向」である。内容が分かってしまうようなことは書かないが、このトリックに火村だけでなく読者も愕然とするだろう。 | ||||
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