■スポンサードリンク
朱色の研究
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
朱色の研究の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有栖川さんの作品にはシリーズで登場する、アリス・火村の登場作。 単行本の刊行は1997年で、今よりも一昔前だが、バブルが弾けて からは幾分か経っている時代の雰囲気を感じることができる作品。 表題の通り、「朱色」をキーワードにした殺人事件が冒頭で展開し、 ストーリーが進むにつれて、その事件と過去に関係人物の周辺で 起こった事件・事故・出来事との関連が示されるというあらすじ。 そこに登場する人物も、テーマとなった色に関連した何かを持って いたり、途中朱色から派生した太陽信仰の話や、「レイライン」という 一種スピリチュアルな領域についても、豊富な小ネタ?が散りばめ られていて、そのテイストは有栖川さんらしいものかもしれない。 また、夕焼けの色でもある「朱色」が根底にあるためか、作中ずっと あの夕暮れ時に感じるような何ともいえない寂しさのような空気が 漂っていて、その世界観にも滲み出てくるものを感じ取った。 その色彩をどのように受け取るか、またアリス・火村という人物に どれほど興味を持つかで、最終的な満足度は★1つ分くらいは 左右される作品かもしれない。 一方で、Amazonのレビューでは一部「弱い」と評されている殺人の 動機や、犯行に使われたトリックについては、推理小説として論理が 破綻するほど致命的でなく、少なくとも及第点は与えられるかと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
プロローグがとてもよかった。取材旅行の計画を立てている有栖川、二年前の事件の事で火村を訪ねる貴島朱美、そして夕暮れのお告げを聴いてしまう犯人!その背景には有栖川いわく「世界の終わりの様な夕陽」。真赤な夕日の中での物語のスタートが鮮明に想像できてワクワクしました。 初めて長編の火村シリーズを読んだので火村という人物を知るために他の話も読みたいと思います。表紙のデザインもカッコ良くて好きです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
途中でトリックがわからなくなって読み返しました。 普通のトリックですが、ちょっとひっかかりました…。 火村の悪夢の話や(ちょっぴりだけど)大学での様子が出てくるので火村ファンには嬉しい一冊かもしれません。 二箇所でおきる、過去と現在の事件がつながっていて面白かったのですが… 犯人の動機が薄弱すぎるのではないか…というところなどなどがちょっと味気なかったです。 有栖川先生らしくない感じがしました。 しかし犯人自身が自分を嵌めて火村の目を眩まそうとする点は良かったと思います。 火村が中村の論を理知的にスパッと斬るところが素敵でした。 これまた火村ファンには堪らないシーンだと思います。 有栖川先生の雑学がちりばめられていて勉強になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1997年に出た単行本の文庫化。 トリック、プロットともにひどい。 ただ、面白いのは、トリックが否定されること。途中、いくつかのトリックが火村によって解明されるのだが、最後にはそれが間違いだったことが分かる。普通のドンデン返しとは異なり、あっと驚く「別の真相」が示されるのではなく、トリックそのものの存在が否定されるのだ。 たぶん、著者はトリックを思いついたものの、あまりに荒唐無稽or無理があるため、自己否定せざるを得なかったのだろう。そのあたりをメタ的に読むならば、楽しめるかも知れない。それ以外に読む価値はない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
火村&有栖のコンビの活躍するシリーズで、かなりお気に入りのシリーズです。朱色と題しているように夕焼けの朱色がまざまざと浮かぶ描写が多々あり、映像の浮かびやすい文章になっていると思います。グロテクすすぎない描写で内容が描かれているのは、私には好ましかったですが、謎解き自体は、感情に訴えたものになりすぎてるように感じました。本題ではないですが、太陽信仰・フダラク信仰の部分は、他の本で読んだことがあったこともあり楽しめました。とにかくもの寂しい映像的な本だと思います。個人的には探偵役の火村の秘密の一端が明らかになったので、満足度は高いです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリー然とした端正な一作です。マンションの一室での殺人事件をもとにした前半から、クリスティのリゾートもののような後半(謎解きもそれっぽいです。)へと、物語が大きく展開するのが魅力的です。随所に現れる「朱色への恐怖」の描写がアクセントとなっています(映像化された場合面白そうです。)。謎解きもスムーズです(前半多少疑問を持ちましたが、最後に解消されました。)。最も好きな有栖川作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夕日恐怖症の教え子・貴島朱美から、2年前の殺人事件を解決して欲しいと依頼された火村。ところが、アリスの家に泊まりこんだ翌朝、何者かの電話で呼び出された先の無人のマンションの部屋で死体を発見する。それは2年前の事件の関係者だった・・・夕日を嫌悪する人間と夕日を愛する人間。前半の展開がややスローテンポで、読みながら、「えっもう残りはこんなに少ししかないのに、本当に犯人がわかるの?」と心配していたらあっけなく犯人が名指しされる。非常に面白いテーマだったのだが、ペース配分にやや難ありか。また、理論は見事なのだが、今ひとつ動機が足りないようにも思う。この作品では、アリスも訊けない火村の秘密がまた一つ、意外にあっけなく明らかになった。シリーズの続篇が気にな!る!!。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
臨床犯罪学者・火村&小説家・アリスのシリーズ。短編がたくさん出ていますが、私は長編の方が好み。《夕陽》をキーワードに未解決事件を解いていくという流れは面白かった。もっと引っ張って長くしてもいいかなと感じましたが。彼女を殺さなければならなかったかという部分を紐解いていくのは、犯罪学者ならではの面白さなのでしょう。中盤が面白いわりに、結末があっけないような気がしていたのは、臨床犯罪学者という立場を考えるとそれでもいいのか、深みがあるのだなとやっと気づきました(笑)でもやっぱり、学生アリスシリーズの方が好き。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いろんなところにちりばめられた「朱色」。 この世の終わりのような毒々しい朱色の夕焼けの日、オレンジ色恐怖症の生徒から依頼されて事件を調べることになった火村と有栖川はひとつひとつの朱色の謎に振り回されることに。 それぞれが抱えている心の闇を「朱色」が照らしたときに、過去の事件、現在の事件の全てが解き明かされます。 シリーズファンの人にはもちろん、初めて読む人にもオススメです。 「朱色」の世界に入ってみませんか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「朱色の研究」。この題を見て、ミステリファンはいろいろな感慨を持つはずだ。その感慨は、ポジティブなものからネガティブなものまで様々だろう。 しかし、中身は相当深い。謎解きのプロセスもさることながら、登場人物の設定も絶妙である。また、この本最大のトリックは、「謎を解く人間の注意の方向」である。内容が分かってしまうようなことは書かないが、このトリックに火村だけでなく読者も愕然とするだろう。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!