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(短編集)
夜市
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夜市の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全265件 221~240 12/14ページ
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綺麗な文体が幻想的な世界を作り出している。 表題作「夜市」は勿論印象的ではあるが特筆すべきは2話目の「風の古道」。 個人的にはこちらの方が印象深い。 世界観もしっかりしており、かと言って余分な文章はなくスラッとしているが、じわじわと広がっていく。 幻想的な物語ではあるが主人公である少年の成長の物語でもある。 生きていく上で決して避けては通れぬ矛盾との対峙、死とは、生とは、進むべき道とは。 ホラー大賞と言うことだが悪影響的なものはなく、むしろ子供にこそ読んで欲しい。小学校高学年〜なら十分読み解ける内容かと。 | ||||
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本のタイトルにもなっている「夜市」と 子供が不思議な道に迷いこんでしまう「風の古道」の二作を収録。 どちらも短編なのがもったいないくらい しっかりしたストーリーが組み立てられた完成度の高い作品でした。 久しぶりにずっと追い続けたい作家に出会った気がします どちらも冒頭部分から美しく、一気に作品の世界にひきつけられる。 ホラーに分類されそうだけど恐怖はない。 妖怪や鬼の存在がさりげなく、幻想的な味わいがあります。 洗練され、無駄のない文章も この世界観を生み出す重要な要素なのかもしれない。 映像化したらきれいだろうな〜♪ 美しさにどっぷり酔える本でした。 | ||||
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日本ホラー小説大賞受賞作品にふさわしい、すばらしいものでした。グロイのが嫌いでオカルト好きな私は、グロくなく、爽やかなホラー作品はないものかと探していたところ、この本に出会いました。夜寝れないとかトイレに行けないとかいう怖さではなく、ジワジワと恐ろしくなります。今のホラーは「グロさ」に頼っているものが多いように思いますが、グロいのは「怖い」ではなく「気持悪い」だけだろうと思います。この作品はグロさに頼ることなくホラーを描いています、だからこりゃすばらしいと思いながら読みました。映画にすればいいのになぁと思いましたよ。 | ||||
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ホラー大賞受賞作ではありますがホラー色はそれほど強くありません そう感じさせるのは美しい文体にあるのかもしれません 内容の方は夜市、風の古道どちらにもオチ(?)的なものがあり最後まで楽しめて読めると思います そして普段本を読まれない方(私もですが)でも短編ものなので安心して読めるのではないのでしょうか 残酷な描写もあまりなく、どなたにもオススメできる作品です | ||||
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ホラー大賞を受賞しているけど、ホラーという感じではないです。なので、怖い話を求めている人にはお薦めできません。でも、面白い小説なので、読んでみても損はありません。ホラーというより、人間臭いファンタジーです。とかく、人間臭いです。夜市という闇市は、人間世界の裏の世界。奇妙な闇市。とても人間ではない人達が、妙なものを売っている。そこには「才能」なんて売り物もある。誰もが行けるわけではなく、一度入ってしまうと簡単には出られない。そんな不思議な世界である夜市が舞台なのに、違和感がなく、そこで繰り広げられる人間のやり取りが、面白かった。すごい寂寥感漂うただものではない小説です。今流行の小説や漫画を元にした映画やドラマには決してできない類の、小説。小説だからこそ味わえる面白さを味わえました。 | ||||
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才能のある作家の小説を読むと、喜びと共に妬みさえ感じてしまうことがある。 恒川光太郎はそういった類の作家である。この作品における世界観や人物造形、 繰り広げられる物語は文章でありながら非常に立体的で、読む者を惹き込んでいく。 あっと言わされたラストを超え、本を閉じたときに感じた気持ちは感動よりも 妬みだった。星五つではないのは五つ以上をつけたくなった妬みである。 これからも追い続けるであろ作家であることは確実だ。 | ||||
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素直に面白い。 夜市に登場する妖怪達や商品を詳細に書き込んで、1000枚くらいの 大長編として仕上げてもあきないと思う。読み終わった後で、短くて もったいないと感じる作品はそうそうないが、この夜市はそういう 満足感があった。 同時に収録された「風の古道」もよい。 設定がしっかりしているので安定感がある。これも短くまとめて あるのが残念な感じがする。 もっと長い作品を期待したい。 | ||||
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個人的には、「風の古道」が超好み。「夜市」に関しては、他の方が言っていたように、もうちょっと長編の方が良かったかな?という印象。感想は他の方が言っているのと大差ないので、ここでは控え、作者の恒川光太郎氏について述べたいと思う。 この「夜市」は平成17年10月30日に発売されたが、平成18年9月20日に「ヤシ(夜市)」として韓国でも発売されている。日本版では恒川光太郎を「1973年東京生まれ。大学卒業後、様々な職業を経て、現在沖縄県在住。2005年、「夜市」で第12回日本ホラー大賞を受賞。本書がデビュー作」とだけ紹介しているが、韓国版はもっと詳しい。「1973年東京で生まれ、大東文化大学経済学部卒業。卒業後、定職には就かず、アルバイトをして小説を書き(フリーターとして過ごす)、1996年から約1年間、オートバイでオーストラリアを旅する。帰国後、しばらくの間オートバイの店でアルバイトし、その間、沖縄、北海道などをオートバイで訪れた。この旅行中に、妖怪、怪物が出てくるイメージが浮かび「夜市」を書いた。現在は、オーストラリア旅行中に知り合った妻と一緒に旅行を楽しみ、沖縄で暮らしている・・・・・」 日本版の「夜市」は表紙が3匹の金魚で表現され、いかにも古風な作りであるが、韓国版は真っ赤な表紙に、頭が植物で出来ている少年の絵となっていて、実にインパクトがある。見比べると「陰」(日本版)と「陽」(韓国版)といった趣である。中身も韓国版では、「風の古道」が「風の都市」となっていて、順番が「風の都市(風の古道)」「夜市」となっているのに対し、日本版では「夜市」「風の古道」の順となっている。 日本版の「夜市」では「老紳士」に哀愁や、せつなさを感じるが、韓国版にはいくつかイラストがあり、この「老紳士」が「たくましく、したたか」に見える(?)ので、ある意味ほっとしている(この意味は日本版を読んで感じてもらいたい)。 | ||||
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日本ホラー小説大賞を受賞しているが、分類としてはホラーというよりもむしろファンタジーに近いという感じである。どちらかというと「千と千尋の・・・」に出てくるような世界観である。いずれの話も幼少のころの奇妙な体験を成長して後再び体験するという内容である。短篇であり非常に読みやすい。 いずれの話も最後のエンディングがよい意味で読者の期待(思い)を裏切る結末であり、最後の1ページまで楽しんで読める。 | ||||
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「ホラー小説」というジャンルのようですが、単なるおどろおどろしい小説とは違う。現世とつながる入口。そこで繰り広げられるその世界の決まり。掟。うーん、「千と千尋の神隠し」みたい。と、最初は思いました。でも、後半部分の展開は想像を超えていました。 「夜市」も「風の古道」もその発想の新鮮さで、今後の作品が期待できる作家といえます。 | ||||
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「夜市」は読みやすかった。が、もう少し長くできたのでは?だが逆に言えば軽い読書にはもってこいの作品である。 驚いたのが後半の展開。確かにこのような展開を思いつく作者はすごいと思う。 「夜市」もいい作品ではあるが、どちらかというと私は「風の古道」の方が好きである。しかしどちらの作品にしても、後半の展開には驚かされる。 | ||||
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絶賛する。物悲しい幻想に強く惹き付けられた。 こんなに哀愁の漂う、凄味のある幻想が他にあろうか? 文章は美しく、まるで詩だ。 しかし、内容は残酷だし、空虚感にも満ちている。 物語の組み立てが度肝を抜く。 同時収録されている「風の古道」も秀逸な幻想だ。 ただ、それぞれの作品は、約80ページ程度のもので、 もっと長編であればなお面白いのにとも思う。 この種の内容の長編は、全体の構成が難しいのかも知れない。 この程度のページ数で、この価格は一般的には少し高い。 しかし、この素晴らしい幻想に接する事が出来るのなら、 値段など問題ではない。 | ||||
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夜市ですが、程よい暗さと読んでいて不安にさせない感じの文章でした。ありえない、という非現実的な話なのですが、それでも現実的な文章で、読んでいて飽きませんでした。 個人的には「夜市」よりもその次の「風の古道」の方が好きです。こっちの作品は、やっぱり、友人が途中で死んでしまうという哀しさがあるけど、なぜか清清しいさっぱりとした感じでした。 この本はオススメです! | ||||
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夜市。それは何でも手に入る市場。そして限られた人しか行けない市場。そんな市場にとある主人公が足を運ぶ。過去を背負ったその青年の目的は?最後は意外な結末が・・・。 ホラーと言うほど怖いわけではなく、何となく不思議、そして何となくミステリーな小説です。ページ数が少ないのでさらっと読めます。その分ボリュームを求める方には今ひとつ読み応えが少ないかも・・・。 同書にはもう一作「風の古道」が収録されていますが、個人的にはこちらの方が好きです。話の雰囲気は「夜市」と似ているのですが、著者の「古道」という発想が何とも言えずすばらしい。 2作品とも、どこか懐かしさを感じるようなお話です。 | ||||
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姉飼やぼっけえきょうてえとか、正直言ってあんまり面白くなかったんだけど、これはいいですね。ホラーっていうよりもファンタジー風味なんだけど、文章のどこかにノスタルジーがある。あとはネーミングセンスがいいです。永久放浪者、学校蝙蝠など。どこか小林ヤスミを感じさせる。 二編を収めてあるのだが、それぞれが微妙にリンクしているのもいい感じだ。感動するわけでもないし、怖いわけでもないんだけど、どこかすっとする素晴らしい読後感だ。 二編とも同じ傾向の作品だが、今度は違う切り口の作品も読んでみたい。 | ||||
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’05年「第12回日本ホラー小説大賞」大賞受賞作。 また、’05年下半期「第134回直木賞」の候補作でもある。 「日本ホラー小説大賞」は過去に、’95年、瀬名秀明の『パラサイト・イヴ』や’97年、貴志祐介の『黒い家』など、共に映画化された名作を送りだしているだけに、この、ほとんど文句なしに大賞に決まったという作品を期待して読んだ。 本書は表題作と『風の古道』という作品が併録されている。どちらも似通った設定の作品で、アニメ映画『千と千尋の神隠し』のような異世界に迷い込んだ主人公を描いている。 ホラーと名のつく賞の大賞でありながら、本書は生理的な恐怖を感じさせる描写や、人間の奥底に秘められた狂気の言動・心理表現などはまったくなく、背筋がゾクゾクするような怖さは感じない。 「欲しいものを手に入れたい」そして「手に入れたあと、さいなまれる罪悪感」、さらに「失ったものを取り戻す」といった人間の持つさまざまな欲望や感情が、むしろ全編にわたって抒情的につづられていて、私は少年時代に夢想・空想したような一種ノスタルジックな世界を思い出した。また、実際には存在しえない者や物が登場したり、起こりえない現象が描かれたりしているにもかかわらず、不思議とそれぞれの場面が明瞭な映像として頭に浮かんできた。 本書は「身も凍りつくホラー」をしのぐ、アニメなどに映像化もできる「ファンタジー・ホラー」とでもいうべき文学作品である。 | ||||
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不思議な縁日が舞台のどこか、ノスタルジックで空恐ろしい作品です。主人公が子供の頃行った不思議な縁日に、彼女と二人で行くというふうに物語は展開していきます。彼が取り戻したいのは、思い出なのか、それとも別の「何か」なのか?彼と夜市の因縁とは? ひやっとした空気が全体を通して流れているお話なんんですが、読み始めるとついつい読んでしまいます。 | ||||
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ホラー小説ってあんまり好きじゃないんだけど。訳の分からない怪奇現象やお化けが出てきたり・・・ でも、書店に並んだこの本を見て思わず手に取ってしまいました。「夜市」っていったい何なんだ。「よるいち」なんだかとても怪しげな言葉。 どんどん本の中に引き込まれていきました。単に「恐怖」を感じさせるようなホラーではありません。人間の欲だとかエゴ、哀しみを感じさせるような奥の深いホラーです。そう、読んで「怖い」という印象は受けませんでした。それよりも、なんともいえない哀しみを感じました。 「夜市」では何でも手に入れることが出来る。欲しいものを手に入れるために、実の弟を売る。そんなことなんてあるのだろうか。人を「夜市」で売る。それは恐怖に通じる。そして、夜市で怒る様々な出来事が恐怖のみではなく倫理、道徳、哀しみ様々な問いかけをしてくる。 そして、この本には「夜市」の他にもう一作、「風の古道」という作品も収められているが、こちらも基本的にはホラーなのだが、やはり、「夜市」同様、単なるホラー以上のものだ。 どちらの作品にも民俗学的な視点での、禁忌のようなものが底辺にある。それが本能的に怖いもの見たさのようなものを感じさせるのかも知れない。ともかく、久しぶりに面白い本を読んだ、 | ||||
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自分は小説はほとんど読みません。なんというか文字が多くて読むのが面倒くさいのです。しかし、この本は違いました。読むのが面倒くさいではなく逆に読みたいという感じでした。この本はざっと200ページくらいなのですぐ読み終えられます。でもハリーポッターとか何百ページもある小説より全然面白かった。 夜市と風の古道。どちらも昔の日本にしかなかったような昔のことを思い出させてくれます。夜市と風の古道はどちらも切ない物語で本当に泣いてしまいそうでした。後から明らかになる理由など驚きの連発です。本当にいい小説なので是非一度読んでみてください。 | ||||
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子供時代行ったことで、すっかり忘れていたのに、ふと夢にうなされて突然思い出す出来事がある。 夜市に行ったらそれを取り戻すことをするだろうか、自分には夜市で買うものがあるだろうかなど、いろいろ考えて、ホラーなのに泣いてしまう小説でした。 | ||||
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