■スポンサードリンク
(短編集)
女のいない男たち
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
女のいない男たちの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt | ||||||||
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全331件 21~40 2/17ページ
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画『ドライブ・マイ・カー』が素晴らしかったので原作を読んでみた。小説「ドライブ・マイ・カー」は地味な短編だが、まぁ悪くはない。しかし、文学作品として見た場合、それほど優れているともいえない。それに対して、残りの短編のうち「シェエラザード」は素晴らしい傑作だし、「イエスタディ」も20歳の若者の恋を描いて瑞々しい。「独立器官」と「木野」は味のある作品だ。いずれも、女を失った男の深い喪失感を描いているが、それぞれの喪失感の違いから、恋愛に求めているものも「人それぞれ」なのだ、ということが分る。これが恋愛を主題とした短編集である本書の功績だろう。映画『ドライブ・マイ・カー』があれほどの名作になったのも、原作の「ドライブ・マイ・カー」「シェエラザード」「木野」を組み合わせたからだ。男が女に、女が男に、それぞれ求めているものは、千差万別だが、その違いが生じる理由は、互いにどの程度の距離を取る関係をよしとするか、が異なるからだろう。「ドライブ・マイ・カー」では、主人公の家福は、妻との距離をゼロにできると信じていたが、それができなかった、一方、妻の浮気相手の高槻は、距離ゼロはたぶん無理だろうと考えている、そして家福の車のドライバーになった渡利みさきは、自分の出自からして、そもそも男女の愛の存在そのものを根っから信じていない。そのみさきと接することによって、家福は初めて、妻の浮気と死を受け容れることができた。 「シェエラザード」では、35歳の介護士の地味な女性は、主人公とセックスしたあとに毎回、『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードのように、楽しい話を一つづつ彼に聞かせる。彼女が17歳のとき、同級生の男子を好きになったが、地味系の彼女は告白などできず、代りに彼の家に三回ほど空き巣で忍び込む。彼のベッドに横になり、激しいときめきを感じたので、彼の鉛筆を一本盗み、代わりに(新しい)タンポンを彼の机の引き出しの奥に置いてくる。彼はたぶん気づかないだろうが、自分がここに存在したという痕跡を残したいのだ。でも三回目の空き巣では、彼の下着のシャツを洗濯機から持ち去ったので、気づいた母親が玄関のカギを替え、空き巣は終了する。シェエラザードは、この自分の体験を、海底に張り付いて上を通る鱒を見つづける「やつめうなぎ」に喩える。そう、愛とは、どこまでも距離を取った関係であり、決して相手と一体化はできないのだ。主人公は、この話にいたく感動し、自分が彼女とセックスするのも、セックスが目的ではなく、「性行為そのものではなく、彼女と親密な時間を共有すること」が最高の喜びであることに気づく。「イエスタディ」も「独立器官」も似たようなところがあり、「ドライブ・マイ・カー」のみさきも、家福にこう言う、「(男優と寝た)奥さんは、その人に心なんて惹かれていなかったんじゃないですか、だから寝たんです」。おそらくこれが村上春樹自身の究極の恋愛観なのではないかと想像される。ギデンズの言う「純粋な関係性としての愛」こそが、究極の愛であり、愛とはけっして、暗黙のうちに生殖を動機づける性行為のうちにその本質があるのではないのだ。それをはっきり前景化したという点で、「シェエラザード」は名作だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 村上春樹の性行描写はどれもやはらかくしっとりとしていて、エロスがある濃さと、それを感じない薄さとの、間でちょうど浮かんでいるような、気持ちにさせる。 6つの物語を通して女のいない男たちが描かれる一冊、 第一話目のドライブ•マイ•カーでは、物語の女性と肌を交わすことはないのだけれど、そのことが、その距離感が、反対に性的な高まりをまた感じさせた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画を見て原作が読みたくなったので読みましたが、色々わかって面白かったです。 他の短編ももちろん面白かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| さすがです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画が話題となっているドライブマイカーが収録されているということで購入しました。面白く読み進めていましたが、短編ということであっという間に終わってしまいました。 1Q84のような読みごたえを期待した私が悪いのですが、中途半端な作品という感じがしてしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 久しぶりに村上春樹さんの小説を読みました。 情緒的で叙述的ではない感じが自分には心地良いですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画を観て、それほどの映画とは思えず ただただ長かったなぁ... と思ったけれど 小説は面白いかも知れないと思い 購入して読んだが、それほど... と言った 感。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 久しぶりの村上春樹。やっぱり面白いね。村上作品はいろいろ考えちゃいけない。文体を楽しむ、ストーリーの展開を楽しむ、謎解きはしないで、謎をそのまま受け入れる。登場人物に共感する。共感しないこともある。いつも同じようなことを書いているようで、少しは変化しているんだなと感じた本作。どこがどう変化しているかはうまく言えないけど、きっと深読みする人が解説してくれると思う。そして、それに対して、ああだこうだ言うのが私の村上作品の楽しみ方です。 ついでに言うと、映画を先に見てしまいましたが、映画はうまく作品世界を映像化できていると思いました。映画単体として面白かったし、よく仕立て上げたなぁ、お見事!という感じです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 村上春樹さんの文学は人間のアイデンティで悩む人や人の存在意義に苦悩する人の気持を良くする効果あるので支持されるように思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 妻を失った男 パートナーが自分を残して姿を消す事を恐れる男 恋焦がれた女を手に入れることができない男 恋焦がれるあまりに彼女を手に入れることができない男 手に入れることができなかった女を忘れられない男 そのような男たちを主人公とする短編が6編、収録されています。 されど村上春樹。 どの物語も単純にストーリーを辿る恋物語ではあり得ません。 良く知っている道を歩いたはずが、どこをどう間違えてこんなところに入り込んでしまったのか。 直ぐ近くにいつもの日常が在るはずなのに、見知らぬ風景からどうしても抜け出せない… 読む程にそんな焦燥感にかられる小説です。 最近公開された映画が話題になった本ですが、この短編集をどうしたら映画化できるのか興味津々になりました。 そのうちに観てみようと思います。 映画を先にご覧になった方は本書からどのような印象を受けるのでしょうか。 それも興味津々です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画の脚本と監督が良かったのだと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| タバコ臭がひどかった。ランクでは「良い」となっていたが、本当にクリーニングをしたのだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ジェンダー問わずとはいえない | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画を観て原作を読んでみたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 村上春樹の作品、「海辺のカフカ」「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読み、次は、と考えていたところに、ちょっと前に映画化され話題にもなっていた「ドライブマイカー」が村上作品だと思い、この本を手に取った。 いくつかの短編集が同じテーマで作られている。映画「ドライブマイカー」は主たるストーリーは、この作品中の「ドライブマイカー」なのだが、その中には随所に別な短編の部分部分がちりばめらた構成になっているという。さて、「ドライブマイカー」は主人公が妻を亡くした、舞台俳優。彼が運転手を雇い、その運転手が無口で武骨ともいえる若い女性であり、その女性に俳優が自分の過去、奥さんとのことなどを語り伝える内容である。亡くなった妻は生前に不倫をしていた。その不倫相手と、妻の死後に友達という関係で飲み、彼女について語ることになる。極論すれば、結論はない。 次「イエスタデイ」。これは大学生が主人公で、その不思議な友達の話。大学生は生まれが兵庫県だが東京に来て、東京の言葉を使っている。友達は、逆に東京の生まれで、東京にいるのに関西弁を話す。「イエスタデイ」は彼が口ずさむ歌のことである。彼は2浪の浪人生で、彼女がいる。彼は主人公に彼女を紹介し、一緒にデートをするよう勧める。 「独立器官」これは、美容整形の医者が主人公。金にも女にも不自由なく暮らししているのに、ある時を境に、ぱたりと引きこもり、拒食症に陥りやがて衰弱しながら死んでいく人の話。 「シェラザード」これは、千夜一夜物語の語り手の女性の名前。同じように、ある男と付き合いのあるこの「シェラザード」と呼ばれる女性が語る話。前世はヤツメウナギだったという不思議な思想をもつ。このあたりが村上春樹の作品の中の面白さなのだろうか。俳句で言う取り合わせのような手法。一見何の関係性もないような事柄を組み合わせて話が展開していく。この女は高校生の時に、同級生に恋をして、昼間、学校をさぼり、その同級生の自宅にこっそりと忍び込む。同級生の鉛筆や、バッヂなどを盗み出し、代わりに自分の髪の毛などを置いてくるという奇怪な行動を続けるうちに、やがて、Tシャツを盗み、家に不審者が侵入していることがばれてしまう。という話を語る。 「木野」という作品は、主人公が会社を辞め、小さなバー開く。そこのバーで起こる出来事について。それぞれの作品には日常のありふれたことの裏側に巻き起こる深い心の奥が描かれている。村上文学の何とも言えない、モヤっと感、人間の心の深淵を感じ、共感することができる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 映画『ドライブ・マイ・カー』を観て、いつも観ているSFやアクションものとは全く異なった世界観を感じ、その原作を読んでみたくなりました。特に、映画のラストシーンの意味がなんとなく消化不良だったこともあり、それを解消したいという意味もありました。しかし、いざ手に取って読み始めてみると、まずは「まえがき」で最初のショック。これって、短編小説集だったんだ。さらに、他の方のレビューなどから、映画『ドライブ・マイ・カー』は、この短編集の中の「ドライブ・マイ・カー」「シェエラザード」「木野」という3つの作品を組み合わせたものと知って2度目のショック。確かに、最初に掲載されている「ドライブ・マイ・カー」だけを読むと、映画の中核を構成する話ではあるけれども、映画で感じた独特の世界観やラストシーンの意味などはわかりませんでした。まだ全部を読み終えていませんが、今後、この短編集全体を読み終えると、何かわかってくるのかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 村上さん妄想を読まされているようで僕にはよく理解出来ませんでした。1Q84も読みましたがやはり彼の空想や妄想を押しつけられているようにかんじます。ノーベル文学賞は残念です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 「多崎つくる」で落胆して以降、村上春樹作品はノンフィクションのみ読んでいました。 「ドライブマイカー」フィーバーに踊らされ、久々に春樹小説を読む気持ちになり、手に取りました。 結果、なかなかいい短編集でした。全編を通して、いい意味での軽さがあるので、少々ぶっ飛んでいてもなんか許せる。読み慣れた村上春樹の要素があちこちにあるかと思えば、貴重な関西弁話者も登場し、「村上春樹の関西弁」を拝める喜びもありました。 「女のいない男たち」というタイトルですが、真の主役は各々の男たちに絡む女たち、かな。 サラッと村上春樹を読みたいときにおすすめの一冊。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 村上春樹作品は、どうしてこうなのだろう。前半はまだよかった。しかしページが進むにつれて、性描写だらけ。もはや官能小説。ストーリー自体は面白いのに、その執拗な性描写によって話が壊れてしまうような気がする。ファンはこれが好きなのだろうか。もう一つ。男女の会話が、現実的でない。現代の男も女も、こんな知的な話し方はしない。ボキャブラリーもこんなにない。つまり、ここにあるのは非現実的男と女だと思う。と、文句ばかり書いてしまったけれど、それでも村上さんの文体は好きである。私もやはりファンなのだろうか。どうか、性描写のない(あるいはごく少ない)作品をお願いしたい。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!




