■スポンサードリンク
三十九階段
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
三十九階段の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt | ||||||||
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| . 1914年、リチャード・ハネーは、鉱山技師としてささやかな富を築き、ローデシアからロンドンにやってきた。ある夜、ケンタッキー出身のジャーナリストで隣人のフランクリン・スカッダーから、ギリシャのカロリデス首相暗殺計画の存在をつきとめたと聞かされる。カロリデス首相は6月15日にロンドンで暗殺されることになっており、これがヨーロッパでの戦争の引き金になることを陰謀家たちは望んでいるという。後日、そのスカッダーがハネーの部屋で刺殺体となって発見される。殺人犯とされてしまったハネーは、警察の追跡を交わしながら、国際的な陰謀事件を阻止するために逃亡生活を続けることになるのだが……。 ----------------- 1915(大正4)年にスコットランドの作家ジョン・バカンが発表した国際謀略小説です。 殺害されたスカッダーが持っていた手帳に残された、「39階段」の謎を追って、刑事でも探偵でもないハネーが事件に巻き込まれていく冒険小説です。 私は今から50年近く前に、小学生向けに改められた『三九階段』を読んだ記憶があります。細かなところまでは覚えていませんが、どこか海岸線に近い所にある謎の階段の話だったことはうっすらと覚えていました。還暦を前に創元文庫で読み直してみた次第です。当時は第一次大戦の知識もなく、イギリスとドイツの間で展開する謀略という話はきちんと理解できていなかったでしょう。 訳者の小西宏(1929- 1998年)は専修大学の法学部法律学科教授だった人物だそうです。30代のわずか10年間だけミステリーやSFの翻訳をしていて、この『三十九階段』は1959(昭和34)年に翻訳されたものです。 昭和の半ばの翻訳ですので、日本語は多少古びたところはありますが、国際経済法専攻の学者の手になるものとしては、意外や意外、スピード感あふれる、テンポとリズムの良い日本語であることに驚かされます。また、1910年代半ば、つまり大正初期の物語ですから、これくらいの古風な日本語のほうが雰囲気が出ていて、気持ちよく読むことができます。 とはいえ、原作小説自体は百年以上も前に書かれた物なだけに、さすがに21世紀に読むには古びてしまったといえるのではないでしょうか。 主人公の逃亡生活は少々都合よく進みすぎて、緊張感がありません。スカッダーが遺した手帳は暗号で記された部分があるということですが、それがどのような暗号形態で、なおかつハネーがどのように解読していくのかという肝心のプロセスが一切描かれません。少々拍子抜けしてしまいます。 さらに言えば、敵方との最後の対峙場面も、緊迫感が足りません。 東京創元社が創立50周年フェアの一環として復刊した作品で、帯には「冒険小説普及の名作」と書いてありますが、あまり楽しめませんでした。 ---------------------- *142頁:日本語表現の誤り。 ✘「正鵠を得る」 ◯「正鵠を射る」 ――「正鵠」とは「弓の的の中心にある黒点」のことですから、「得る」のではなく「射る」ものです。 . | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| よくある古典的名作と言われる典型的な悪い例。 冒険者だがストーリーに緊張感がなくご都合主義の出会いや展開で 途中の描写もよくわかりにくい。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!





