乱歩殺人事件 「悪霊」ふたたび



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初公開日(参考)2024年01月
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長編小説

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乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび

2024年01月31日 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび

乱歩の未完の傑作が完結! 犯人・密室・謎の記号の正体とその向こう側 江戸川乱歩のいわくつきの未完作「悪霊」 デビュー百年を越え、いま明かされる、犯人・蔵の密室・謎の記号の正体。 そして、なぜ本作が、未完となったのか―― 乱歩の中絶作を、芦辺拓が書き継ぎ完結させる! そのうえ、物語は更なる仕掛けへ……。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

乱歩殺人事件 「悪霊」ふたたびの総合評価:7.20/10点レビュー 10件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

乱歩殺人事件 「悪霊」ふたたびの感想

未完に終わった乱歩の「悪霊」を、芦辺氏が巧みに書き繋いで、みごとな作品に再生。ただ書き繋ぐだけでなく、未完に終わった理由にまで言及しているところが素晴らしい。未完に終わった理由にまで言及しているが、乱歩はあまりにもトリックを大掛かりに展開しようとして行き詰まりを感じたのか、未完に至るまでの部分を読んで、この先どうなる?と期待を抱かせる内容になっていたのに残念至極だった。でも、書き繋がれた内容は読み手側でも納得だし、この辺が妥当な線かもしれない。芦辺氏版悪霊の完結に素直に賛辞。

本好き!
ZQI5NTBU
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

乱歩殺人事件 「悪霊」ふたたびの感想

乱歩の未完「悪霊」を作中作としメタフィクションの手法をとりつつも、通説と違う犯人像を提示。 更に乱歩が未完とした理由を明らかにする流れが見事な完成度。密室、暗号、不可解な死体の傷、降霊会での殺人予告の全ての要素も完璧に解明され、まさに圧巻かつ必読の一冊だ

氣學師
S90TRJAH
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.8:
(3pt)

残念ながら自分には合いませんでした。

江戸川乱歩先生の伝説的未完作を引き継いで完結させることが如何に難しく大変な挑戦であるか、ド素人の自分にも想像に難くないところではあるのですが、"美少年ボーイ"のくだり全てがあまりにも蛇足であり余計だと感じてしまいました。最早「悪霊」の特長である"手紙により物語が進んでいく"領域を出た時点で別作品になってしまった気がします。
しかもその"美少年ボーイ"が乱歩先生を圧倒する感じ、本当に申し訳ないのですがなろう小説の登場人物のようで個人的にはむず痒くてきつかったです。この人だけシニカルなキャラクター性含めて妙にアニメとか漫画のキャラクターみたいで浮いてるように感じてしまいました。綺麗な笑顔を浮かべながら鋭い指摘や事実を発信し他登場人物が畏怖を感じて圧倒されるみたいな…
とは言えこのあたりはもう個人的な好みの問題ですので、自分には合わなかった、それだけだと思っています。

全然内容とは関係ないのですが、この本はカバーを外して姿を現す装丁が古い洋書のようでとても美しいです。なので売ることはせずインテリアの一部として活用させていただきます。
乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびAmazon書評・レビュー:乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびより
4041146356
No.7:
(4pt)

買えて良かったです

気になっていたので買えて良かったです。
乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびAmazon書評・レビュー:乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびより
4041146356
No.6:
(5pt)

芦辺さんは とにかくすごい!

凄いです。芦辺さんの作品は全て拝読していますが、どれも超一流。読んで後悔したものは一つもないです。
乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびAmazon書評・レビュー:乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびより
4041146356
No.5:
(5pt)

遊びが満載の一冊です

未完の小説を完成させるというワクワクさせる内容で本そのものの作りもとても凝っていて素晴らしいです。目次の仕様から中面内容に伴った書体の変更等々この一冊の作成に関わった人達の気持ちが伝わってきてとても楽しい本。内容も綺麗に乱歩らしく完成されていてとても面白かったです。
乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびAmazon書評・レビュー:乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびより
4041146356
No.4:
(1pt)

小細工が目立つ

作中に乱歩自身を登場させるのは疑問がある。確かに乱歩作品の著作権は消滅しているが、実在する人物を勝手に小説に登場させ、演じさせるというのは、本人の人格を無視している。

ここで書かれた「未完になった理由」はあくまで芦辺拓の創作であり、史実ではない。予備知識のない人には誤解を与えてしまう。

「この事件の犯人は誰でも知っている」というマニア向けの情報は不要。白紙の状態で読む読者だって多いのです。

資料を引用するなど、色々と趣向を凝らしているにもかかわらず、肝心の「物語」がつまらない。「密室トリック」の解明も稚拙で、話にならない。というか、あれでは成立しません。

『悪霊』の物語より、作品の背景により多くのページを割いている。これは小説なのか、ルポルタージュなのか。しかも、その背景が事実ならともかく、しょせん芦辺拓の創作なので、意味がない。作品の背景ばかりにこだわらず、もっと乱歩の原文と真正面から向かい合って欲しかった。

「第三信」と「第四信」は芦辺拓の作だが、乱歩と同じ字体、同じ文体、同じ紙の色で書かれているので、これも乱歩の作ではないかと勘違いする人が現れる恐れがある。ここは『芦辺拓・作』と書くべき。でないと、アンフェアです。
尚、芦辺拓が書いた二つの章は乱歩の原文と比べ、短すぎる。乱歩はこんな短い小説は想定していなかったはず。しかも芦辺拓が書いた原文にも乱歩と同じく、差別用語がモロに書かれており、現代作家としては不適切。別の言葉に変えるべき。

物語を完結させるなら、『悪霊』の原文の中で事件を解決して欲しかった。原文が終わったあとの関係者たちの雑談の中で真相が明かされるという展開は冴えない。これでは、『悪霊』という小説を完結させたことにならない。

芦辺拓はいかにも「新本格」の作家らしく、奇をてらったオチをつけたがる。しかし、このような小細工は乱歩作品とは無縁です。

本書の著者名が『芦辺拓・江戸川乱歩』となっているが、これだと二人の共著だという印象を与えてしまい、大問題。というより、ふざけ過ぎ。

芦辺拓より一年も前に書かれた、もう一つの『悪霊』は、日本で最初に乱歩の未完作を完結させた作家だと思うが、あちらのほうが物語の展開も、トリックの解明も優れていた。芦辺拓と違って、余計な情報がなく、物語だけに徹していたのも読みやすい。
ちなみに、昨年は乱歩の「作家デビュー100年」の記念年だったが、芦辺拓は一年も遅れて乱歩の企画本を出しており、タイミング的にも興覚めだ。
乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびAmazon書評・レビュー:乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたびより
4041146356



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