三十九階段

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No.1
(7pt)

全てが牧歌的な英国冒険スパイ小説の古典

1915年(大正4年)に刊行された、英国冒険スパイ小説の名作。第一次対戦前のイギリスで、ドイツのスパイを暴き出す若者の冒険サスペンスである。
自宅に帰宅したときに突然声をかけてきた男・スカッダーからイギリスの運命を左右する秘密を知らされたハネーは、その情報を政府高官に伝える決心をする。ところが翌日、自宅でスカッダーが殺されているのを発見し、さらに外を不審な男たちがうろついているのを見てハネーは即座に自宅を離れ、スコットランドに向かった。スカッダーを殺した犯人たちばかりか、殺人犯として警察にも追われる身となったハネーだったが、巧みな変装や親切な住民のおかげでスコットランドの荒野を逃げ切り、政府高官と接触することに成功した…。
スパイ、殺人、逃亡、アクション、暗号など冒険スパイ小説に必要なアイテムはもれなく盛り込まれ、話の展開もスピーディーでまさに古典、名作である。ただ、大正時代の作品だけに物語の転換点、キーポイントが、現在の読者から見るとご都合主義なのはご愛嬌。形容矛盾ではあるが、牧歌的なサスペンスと言える。
英国冒険スパイ小説の源流のひとつとして、読んで損はないとオススメする。

iisan
927253Y1