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バスカヴィル家の犬
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【この小説が収録されている参考書籍】
バスカヴィル家の犬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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化け物のような犬を相手にホームズが戦う本書は、ミステリーというよりは怪異譚と言った方がよいだろう。 バスカヴィル家には200年前の当主が犬の化け物に殺されたという伝説があり、そのバスカヴィル家の当主が真夜中に散歩に出て変死し、その近くには途方もない大きな犬の足跡が残されていたという本書、荒涼にして陰鬱な風景を背景に、脱獄した凶悪犯の潜伏、夜ごと不気味な声が聞こえてきたりと、雰囲気の描写には味わい深いものがあるが、それらに比べ結末はあっけない感じがする。 従来の長編作品「緋色の研究」や「四つの署名」などに比べるとわかりやすく派手な感じもするので、30年程前に読んだときはこれがホームズものの中で一番面白いと思ったものだが、若い頃に読むのと年齢を経てから読むのとでは、やはり好みが変わるものなのか、今改めて読むとちゃちな話だなぁと思う。実際人気はあるようだが。 | ||||
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新訳シャーロック・ホームズ全集(全9巻)の第7回配本。 ホームズの長編としては、全4作のうち、3作目にあたり、 最も人気のある長編とされています。 ダートムアの名家、バスカヴィル。 この家には、17世紀の領主、ヒューゴーが 巨大な犬に喉を食い破られて殺されたという伝説が残っていました。 そんな折、現当主、サー・チャールズ・バスカヴィルが変死、 死体発見現場の近くには、巨大な犬の足音が残されていたのでした。 遺産相続人、ヘンリーのもとには、 ダートムア入りを拒否する謎の警告文が届けられ、 ホームズが調査すると、 彼の後を何者かがつけ狙っていることが発覚しますが・・・。 この作品の舞台、イギリスの南西部、ダートムアは、 荒涼とした原野の広がる場所で、 魔犬伝説の雰囲気にぴったりの場所のようです。 ちなみに、短編集「回想」の 「名馬シルヴァー・ブレイズ」の舞台もダートムア。 また、ミステリの古典的名作とされている イーデン・フィルポッツの 「赤毛のレドメイン家」の舞台でもあります。 イギリス人にとっては、大自然の広がる場所として、 馴染み深い場所なのかもしれません。 ミステリとしてみた場合の本書ですが、 短編を含めたホームズの多くの作品と同様、 トリックらしいものは特にありません。 不気味な魔犬の正体や、犯人の正体も、 特別意外なものがあるわけではなく、 「推理小説」というより、 「冒険小説」の面白さを持った作品といえるでしょう。 ホームズに先立ち、 ダートムア入りしたワトスンが活躍する本作品、 魔犬という怪奇趣味に彩られて、 ホームズシリーズとしては、異色作といえましょう。 短編集の「冒険」や「回想」で ホームズとワトスンのコンビに魅入られた方は、 十分に楽しめる作品に仕上がっていると思います。 | ||||
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新訳シャーロック・ホームズ全集(全9巻)の第7回配本。 ホームズの長編としては、全4作のうち、3作目にあたり、 最も人気のある長編とされています。 ダートムアの名家、バスカヴィル。 この家には、17世紀の領主、ヒューゴーが 巨大な犬に喉を食い破られて殺されたという伝説が残っていました。 そんな折、現当主、サー・チャールズ・バスカヴィルが変死、 死体発見現場の近くには、巨大な犬の足音が残されていたのでした。 遺産相続人、ヘンリーのもとには、 ダートムア入りを拒否する謎の警告文が届けられ、 ホームズが調査すると、 彼の後を何者かがつけ狙っていることが発覚しますが・・・。 この作品の舞台、イギリスの南西部、ダートムアは、 荒涼とした原野の広がる場所で、 魔犬伝説の雰囲気にぴったりの場所のようです。 ちなみに、短編集「回想」の 「名馬シルヴァー・ブレイズ」の舞台もダートムア。 また、ミステリの古典的名作とされている イーデン・フィルポッツの 「赤毛のレドメイン家」の舞台でもあります。 イギリス人にとっては、大自然の広がる場所として、 馴染み深い場所なのかもしれません。 ミステリとしてみた場合の本書ですが、 短編を含めたホームズの多くの作品と同様、 トリックらしいものは特にありません。 不気味な魔犬の正体や、犯人の正体も、 特別意外なものがあるわけではなく、 「推理小説」というより、 「冒険小説」の面白さを持った作品といえるでしょう。 ホームズに先立ち、 ダートムア入りしたワトスンが活躍する本作品、 魔犬という怪奇趣味に彩られて、 ホームズシリーズとしては、異色作といえましょう。 短編集の「冒険」や「回想」で ホームズとワトスンのコンビに魅入られた方は、 十分に楽しめる作品に仕上がっていると思います。 | ||||
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シャーロック・ホームズもの最大の長編であり、かつ、最高傑作ともされる作品。確かに構成は「緋色の研究」「四つの署名」よりも優れている。 19世紀の作品を現代の目で論評するのは公正ではない。だから、この作品が発表当時、画期的な推理小説であったであろうことは十分に理解するけれど、現代の読み手がこの作品を読んだとき、それでもやはり傑作と感じるなら、これがホームズものの傑作であるという世評・先入観に、かなり毒されていると言わざるを得ないのではないか。靴を盗まれた段階で犯行の手口はわかってしまい、私にはそれを「誰が操ったか」という点のみが問題であった。そして、それを推理するためのヒントが十分には与えられていないにも拘らず、何となく途中で犯人だけはわかる。謎解きに至って初めて明かされる事実もあり、これは推理小説としては反則。総じて、(時代を考えるとやむを得ないこととはいえ)不備の多い作品である。 怪奇趣味の作品とされているように、推理とは切り離してミステリーとして読むこともできよう。しかし、ワトソンの行動や語りがとぼけているので、全体が牧歌的な印象に包まれる。また、この大仰な語り口に、読者はかえって白けてしまい、冷静にならざるを得ない。小説の中の「恐怖」は、現実の恐さとは基準が異なるのだ。この作品はそういう意味では、怪奇小説としても機能しないと思う。また、ホームズの特異な性格も影を潜めているため、ワトソンとの掛け合いを楽しむ部分もない。正直言って私には退屈な読書であった。 | ||||
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