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Xの悲劇
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【この小説が収録されている参考書籍】
Xの悲劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全109件 81~100 5/6ページ
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エラリー・クイーンの「Xの悲劇」の新訳ということで、思わず衝動買いしてしまった。訳者は「ダ・ヴィンチコード」の翻訳で一躍有名になった越前敏弥。クイーンの文章はオリジナルのセンテンスも簡潔明瞭で、誰が翻訳してもそれなりに、読みやすく出来ているようだ。私がはじめて「Xの悲劇」を読んだのは、今から数十年前のことで、どの訳者のものを読んだのかも定かに覚えていない。今回それ以来の再読である。名作ミステリーはたとえプロットが割れていても、いいものはいい。 本書を読んで再発見したことだが、この事件当時、ドルリー・レーンは、な、な、なんと60歳だったらしいのだ。 クイーンの「悲劇」シリーズは、最終ページの、それも最後の最後に重要なプロットが明らかにされる。本作もその例にもれず、最後の最後の文章に要注目。 | ||||
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本書は、良くも悪くも同年発表の『エジプト十字架の謎』によく似ている。 過去の復讐というモチーフによる連続殺人、メイントリック、唯一この人物しか犯人ではありえないというロジック...。 しかしながら本書は『エジプト十字架』と同樣、この人物しか犯人ではありえないというロジックに合わせんがためのご都合主義が、随所に見え隠れするのである。 まず第一の事件では、犯人が身に着けているのが自然な物を、身に着けていないために怪しまれるはずのところを、誰もそれを理由に怪しんだりしないのは不自然である。 これはレーンのみが犯人に目星をつけるようにした作者の都合によるものである。 第ニの事件はとくにひどいもので、犯人は殺人とは別のある目的で被害者を船から投げ落とすのだが、たまたまうまくいったものの、もしも失敗して目的とは逆の結果になっていたら、誰が犯人であるか露呈しかねない極めて危険な方法である。 普通なら犯人は絶対にこのようにリスクの高い方法を選ぶはずがないにも関わらず、犯人にもっと確実で安全な方法でその目的を果たさせなかったのも、レーンにデヴィッドが無実であることを証明させるための作者の都合である。 そして第三の事件で犯人はピストルが発見されても何の不都合もないにも関わらず現場にピストルを残さず、誰かに見られるかも知れないというリスクを冒してまでわざわざ川に投げ捨てさせたのも、コリンズが犯人ではないとレーンに証明させるための作者の都合である。 これらのように、不自然でご都合主義に満ちた本書だが、アンフェアな記述がない分、『エジプト十字架』に較べればマシである。 | ||||
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本書は、良くも悪くも同年発表の『エジプト十字架の謎』によく似ている。 過去の復讐というモチーフによる連続殺人、メイントリック、唯一この人物しか犯人ではありえないというロジック...。 しかしながら本書は『エジプト十字架』と同樣、この人物しか犯人ではありえないというロジックに合わせんがためのご都合主義が、随所に見え隠れするのである。 まず第一の事件では、犯人が身に着けているのが自然な物を、身に着けていないために怪しまれるはずのところを、誰もそれを理由に怪しんだりしないのは不自然である。 これはレーンのみが犯人に目星をつけるようにした作者の都合によるものである。 第ニの事件はとくにひどいもので、犯人は殺人とは別のある目的で被害者を船から投げ落とすのだが、たまたまうまくいったものの、もしも失敗して目的とは逆の結果になっていたら、誰が犯人であるか露呈しかねない極めて危険な方法である。 普通なら犯人は絶対にこのようにリスクの高い方法を選ぶはずがないにも関わらず、犯人にもっと確実で安全な方法でその目的を果たさせなかったのも、レーンにデヴィッドが無実であることを証明させるための作者の都合である。 そして第三の事件で犯人はピストルが発見されても何の不都合もないにも関わらず現場にピストルを残さず、誰かに見られるかも知れないというリスクを冒してまでわざわざ川に投げ捨てさせたのも、コリンズが犯人ではないとレーンに証明させるための作者の都合である。 これらのように、不自然でご都合主義に満ちた本書だが、アンフェアな記述がない分、『エジプト十字架』に較べればマシである。 | ||||
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傑作として異様に評価の高い「Yの悲劇」より、こっちの方が100倍傑作だと思う。初読の際、手がかりが出ていると思われる部分に赤線を引きながら読んだのに、僕も一番重要な手がかりを見逃してしまいました。解決編で、「あ、そういえば書いてあった」という感じ。やられましたね。 | ||||
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傑作として異様に評価の高い「Yの悲劇」より、こっちの方が100倍傑作だと思う。初読の際、手がかりが出ていると思われる部分に赤線を引きながら読んだのに、僕も一番重要な手がかりを見逃してしまいました。解決編で、「あ、そういえば書いてあった」という感じ。やられましたね。 | ||||
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翻訳ものというのは いつもどこか文章に少なからず違和感があったが、この本は全くそれを感じさせないくらい文章が上手。 ゆっくり読んだのに、解決に結びつける鍵を見落としていた。 後からの謎解きで、ここも あそこもと次々 鍵が出てきていたことに気づいた。w とにかく理論立てて、推理するドルリーレーンの言葉には、最後の最後まで楽しませていただきました。 | ||||
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翻訳ものというのは いつもどこか文章に少なからず違和感があったが、この本は全くそれを感じさせないくらい文章が上手。 ゆっくり読んだのに、解決に結びつける鍵を見落としていた。 後からの謎解きで、ここも あそこもと次々 鍵が出てきていたことに気づいた。w とにかく理論立てて、推理するドルリーレーンの言葉には、最後の最後まで楽しませていただきました。 | ||||
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世評に高い、Xの悲劇を始めて読みました。 NYを走る路面電車など、今となっては古い部分もありますが、大して気にならないと思います。 一方、思わせぶりな言動で警察を煙に巻く名探偵の姿は、今の読者からすればかえって微笑ましいとさえいえるかもしれません。 読んで詰まらないかといえば、決してそのようなことはありません。アクションシーンやドラマチックな要素を期待して読めば期待はずれかもしれませんが、作者との知恵比べ、「なぜ」、「どのように」について感心を持つ人が臨めば、期待は裏切らないと思います。 | ||||
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世評に高い、Xの悲劇を始めて読みました。 NYを走る路面電車など、今となっては古い部分もありますが、大して気にならないと思います。 一方、思わせぶりな言動で警察を煙に巻く名探偵の姿は、今の読者からすればかえって微笑ましいとさえいえるかもしれません。 読んで詰まらないかといえば、決してそのようなことはありません。アクションシーンやドラマチックな要素を期待して読めば期待はずれかもしれませんが、作者との知恵比べ、「なぜ」、「どのように」について感心を持つ人が臨めば、期待は裏切らないと思います。 | ||||
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クィーンの代表作と言うと「Yの悲劇」がよく挙げられる(しばしば海外ミステリのベスト1に選ばれる)が、本作はそれに劣らぬ本格ミステリの傑作である。派手な事件が起こる訳ではないが、小刻みな事件・謎の積み重ね、次第に明らかになる過去の恩讐に起因する事件の全貌、巧みに散りばめられた伏線と真相のカギ。そして何と言っても鮮やかなのは、「X」の意味が最後の1行で明かされるという凝った趣向。ダイイング・メッセージの趣向を大々的に取り入れたのは本作が初めてではないか。このように全体の構成が非常に良くできていて、パズラー好きには堪らない作品である。探偵役の元シェークスピア俳優ドルリー・レーンは作品に重厚味を与えているが、彼について詳細を語るには「レーン最後の事件」を待たねばなるまい。 | ||||
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クィーンの代表作と言うと「Yの悲劇」がよく挙げられる(しばしば海外ミステリのベスト1に選ばれる)が、本作はそれに劣らぬ本格ミステリの傑作である。派手な事件が起こる訳ではないが、小刻みな事件・謎の積み重ね、次第に明らかになる過去の恩讐に起因する事件の全貌、巧みに散りばめられた伏線と真相のカギ。そして何と言っても鮮やかなのは、「X」の意味が最後の1行で明かされるという凝った趣向。ダイイング・メッセージの趣向を大々的に取り入れたのは本作が初めてではないか。このように全体の構成が非常に良くできていて、パズラー好きには堪らない作品である。探偵役の元シェークスピア俳優ドルリー・レーンは作品に重厚味を与えているが、彼について詳細を語るには「レーン最後の事件」を待たねばなるまい。 | ||||
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アメリカではしばしばエラリー・クイーンの最高傑作と賞されるこの作品、実際読んでみて出来の良さに感心しました。舞台設定、登場人物、(文章上の)手掛かりの隠し方などとても興味深く、現実離れした物語なのに妙に説得力があります。意外な犯人や巧妙な殺害手口が無い(私にとっては)にもかかわらず、それを補うだけの魅力も他にたっぷりあると思います。難を言えば、推理の過程に多少納得出来ない部分があり(結局解答無しという疑問さえある)Drury Laneはちょっとやり過ぎの観もあるけれど、それでも充分楽しめるし良質の犯罪パズル小説を読んでいる手応えを多分に感じさせる作品です。 | ||||
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アメリカではしばしばエラリー・クイーンの最高傑作と賞されるこの作品、実際読んでみて出来の良さに感心しました。舞台設定、登場人物、(文章上の)手掛かりの隠し方などとても興味深く、現実離れした物語なのに妙に説得力があります。意外な犯人や巧妙な殺害手口が無い(私にとっては)にもかかわらず、それを補うだけの魅力も他にたっぷりあると思います。難を言えば、推理の過程に多少納得出来ない部分があり(結局解答無しという疑問さえある)Drury Laneはちょっとやり過ぎの観もあるけれど、それでも充分楽しめるし良質の犯罪パズル小説を読んでいる手応えを多分に感じさせる作品です。 | ||||
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正統派の推理小説。ヴァン・ダインと双璧です。どちらも作者も飛び抜けて良いのは、2冊だけですが。X,Yとグリーン家、僧正。この4冊は文句無く、推理小説史上、ベスト10に入るのではないですかね。 | ||||
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正統派の推理小説。ヴァン・ダインと双璧です。どちらも作者も飛び抜けて良いのは、2冊だけですが。X,Yとグリーン家、僧正。この4冊は文句無く、推理小説史上、ベスト10に入るのではないですかね。 | ||||
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シリーズ4部作のまずは、一作目からはじめられることをお薦めします。演劇界の引退した名優であり富豪、私の想像力の限界かを悟らせる豪邸の描写。老名探偵の登場です。ただ一つ「耳」が不自由である老名探偵、シリーズ4作を読み終えてからの「ああ」と感嘆の納得。一作目の本作は密室的な事件の発生、惑わす追加の殺人、そして深まる疑問、あっけない幕切れと時間の流れを感じながら読み手を深みに誘ってくれます。まずはシリーズ一冊目からどうぞ。たぶんシリーズ4作を読みきるのに時間はかからないでしょうね。 | ||||
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シリーズ4部作のまずは、一作目からはじめられることをお薦めします。演劇界の引退した名優であり富豪、私の想像力の限界かを悟らせる豪邸の描写。老名探偵の登場です。ただ一つ「耳」が不自由である老名探偵、シリーズ4作を読み終えてからの「ああ」と感嘆の納得。一作目の本作は密室的な事件の発生、惑わす追加の殺人、そして深まる疑問、あっけない幕切れと時間の流れを感じながら読み手を深みに誘ってくれます。まずはシリーズ一冊目からどうぞ。たぶんシリーズ4作を読みきるのに時間はかからないでしょうね。 | ||||
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バーナビー・ロス名義で発表したドルリー・レーン・シリーズの第一作。『論理』を重んじるプロットは実に爽快で、読後にその爽快感が渦を巻き続けるかのような快適な余韻がある。 ヴァン・ダインを意識した演劇仕立てのチャプターはドルリー・レーン自身が役者であるが故により一層効果的であり、変装が随所に出てきてすばらしく視覚的だ。そして、おそらくは推理小説で初めて『ダイイングメッセージ』というのを意図して使ったのは本作ではないかと思う(1932年!!)。あらゆる意味で現在の推理小説のあらゆるファクター(キャラクター・プロット・ダイイングメッセージ・・・etc)の萌芽を感じさせる作品だ。エラリー・クイーンの幅広い知識と教養に支えられた第一級の名作として推薦したい。 | ||||
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バーナビー・ロス名義で発表したドルリー・レーン・シリーズの第一作。『論理』を重んじるプロットは実に爽快で、読後にその爽快感が渦を巻き続けるかのような快適な余韻がある。ヴァン・ダインを意識した演劇仕立てのチャプターはドルリー・レーン自身が役者であるが故により一層効果的であり、変装が随所に出てきてすばらしく視覚的だ。そして、おそらくは推理小説で初めて『ダイイングメッセージ』というのを意図して使ったのは本作ではないかと思う(1932年!!)。あらゆる意味で現在の推理小説のあらゆるファクター(キャラクター・プロット・ダイイングメッセージ・・・etc)の萌芽を感じさせる作品だ。エラリー・クイーンの幅広い知識と教養に支えられた第一級の名作として推薦したい。 | ||||
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レーンものとしては、Yの悲劇がもっとも有名で一般的に評価が高いけど、物語の緻密性や、その面白さからいって、なんといっても、Xの悲劇でしょう。ゆめゆめ間違われないように。推理の論理構成の組み立て方なんか、完璧ですよ。本格推理のお手本です。名作といわれるからには、それだけの理由があるのです。ぜひご自身でお確かめください。 | ||||
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