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ソロモンの偽証
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【この小説が収録されている参考書籍】
ソロモンの偽証の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全509件 441~460 23/26ページ
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待ちに待った宮部さんの現代ミステリー、3部構成で1部で既に700頁を超える大作ですね。 中学校の不自然な事件(凍死自殺)から、どんどん物語が展開するんだけれど、1部の前半から、事件があった中学校の校長と児童の父兄との会話の応酬の臨場感といい、活字の力を本当十分味わえます。やはり宮部さんは現代最高のミステリー作家、今でもミステリーの女王ですな!!自分は、彼女の作品では「火車」、そして「模倣犯」と究極の現代ミステリーの極致的作品で、あれ以上の物はもう書けないんだろうとなとずっと思っていましたが、本作はその上を行く、大傑作になるかもしれませんね。本当迷路のような人間模様、ものすごい濃密度の高い作品のようですが、どんな結末なのか、じっくり楽しみたい。 | ||||
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読みました。作品の評価は別とし なぜ、ソロモンなのですか? ソロモンと偽証、どなたか意味を説明してください。 ソロモンのタイトルに惹かれて、購入しましたが 読後感は別として、何故、どうしてソロモンなのででょうか? | ||||
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中学生から、こんな思考や発言でるか!と思ってしまう。いちばん感情を理解出来たのは樹里だった。 私は歪んでいる?でも、やっぱりあり得ない。もっとリアルな中学生に登場して欲しかった。久しぶりの現代物で、凄く期待していましたが、正直残念です。 | ||||
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※本編の内容に一部触れています 第一部は良くいえば期待感を持たせる内容で、第二部はその期待感とはややズレた方向に進んで、ちょっとがっかり。 そしてこの第三部。 結末だけを見れば、なんとなく“いい話”みたいな風に見れなくもなく、物語としては悪くないのかなと思いました。 ただ感じたのは、これミステリーか?ということ。 密室殺人があって連続殺人があってアリバイトリックがあって、みたいなものだけがミステリーということはないと重々承知してますが、ミステリー作品と思って見た際の事前情報とのギャップがところどころある。 個人的に非常に感銘を受けた第一部のコピーや、第三部の帯のアオリなど、充分すぎるほど惹かれるものがありましたがそれを本編内容に照らし合わせてみると、どれもこれも期待値を下回るものばかり。 『偽証』ってこれ? とか 『この裁判は最初から仕組まれていた?(第三部帯)』←別に悪意があったわけでもなんでもないし、そもそも“仕組まれた”のか?これ。 という感じです。 途中参加の神原和彦には、『不可解な弁護人(第二部帯)』と書かれるなど、おせっかいというくらいあからさまなヒントの描写が散りばめられ、結局予想を上回ることもなくエンド。 “真相”と言いつつも、そこには悪意も故意も絡んでなかったわけで。。 本編各所で示唆されていた以上の“謎”は見当たらなかったように思います。 はっきり言えば、例えば柏木卓也が死を賭けて壮大な仕掛けをしていたとか、神原和彦もグルで大出一家になんらかの復讐を行っていたとか、後味は悪いでしょうが個人的にはそういうのを期待していたわけです。 だからこそ、弁護人が大出俊次を糾弾するシーンはゾクゾクきたのですが、樹里に対してのただのフォローだったということでゲンナリ。 そういえばあの細かい悪業の数々のデータの入手経路は結局、ハッキリ明示されませんでしたね。 それと振り返ってみれば、浅井松子も大出の祖母も森内先生も、『犠牲者』という扱いになってますが、これ別にいらなかったんじゃ、と思ってしまいます。 うがった見方をすれば、『犠牲者』というワードを使いたいがために作者が死なせた、ないしは被害を受けたようにしただけ。 特に、浅井松子なんかは樹里の“最後の証言”のために死なせたのではと思えるくらい。 もしそうならお粗末すぎるし可哀想でしょ。 さらに言えば、コピーやタイトルに『偽証』というワードを使いたいがために、樹里の“最後の証言”のくだりがあるのか?というくらいコチラは蛇足感が強い。タイミング的な意味で。 ただこれのおかげで“いい話”みたいに見られるので、これはこれで良かったと思います。 しかし逆にこれで、ミステリー…?と言うくらい印象が変わってしまった。 この部分を主題(タイトル)に持ってきているくらいですから、ここを一番描きたかったんでしょうが、そう見ると「ミステリー」とは全く別物になる印象です。 『偽証』の内容も結局告発状のリピートで、“真相”とは全く関係ないし、事件の全容がひっくり返る、みたいなこともなかったですからね。 期待していたのは、もっともっと悪意ある『偽証』でした。個人的には。 最後に、非常に、ひっじょーに気になる点をひとつ。 この第三部はほぼ冒頭から法廷シーンですが、その各所ほぼ全編にわたり、 『傍聴席が笑った』とか『傍聴席から笑いが起こった』というような描写が、とても非常にかなり多い。 一方ではおよそ中学生とは思えない台詞の応酬が繰り広げられるので、その温度差を物凄く感じる。 傍聴人といっても大半は生徒の保護者なわけですよね。 この関係性、なんというんでしょうか。 まるで文化祭の演劇を行う演者と、それを見守る観客みたいな印象です。 なにこれ、パフォーマンス? 作者はこの法廷をどう見せたかったのか、その意図が理解できません。 ここだけはちょっとイライラしました。 少し長くなりました。まとめます。 物語としては悪くない、だがミステリーとしてみると疑問。 さらに、構想15年などという割には期待値を超えることはなくスケールも小さい。 計2100ページ超で1900円×3冊。 3カ月連続刊行は嬉しいですが、内容やコスパをみると正直がっかりです。 これ9年に渡って連載されてたわけですよね。 連載の読者の方は満足できたのでしょうか、がっかりしなかったのでしょうか、とお聞きしたいくらいです。 ちなみに私は、映像化作品は複数拝見してますが宮部みゆきさんの作品自体を読むのは初めてでした。 ネームバリューもありますし、たくさんの賞を獲っていらっしゃるということで期待していたのですが、ハードルを上げすぎたのでしょうか。 | ||||
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第3巻は,一気に読めました。 法廷ものを,エンターテインメントとして自由に書く為に,こういう手法を見つけたところに,作者の非凡さが窺えます。 レビューの中には,ラストに対する不満も散見されますが,それは,ラストの内容に対する不満というより,あの法廷のやりとりが終わってしまうことに対する戸惑いなのではないかと思います。 それくらい,この法廷の場面は,読書することの喜びを感じさせてくれるものでした。 どのような物語もやがては終わるのですが,ずっと続いてくれればと感じるほど心地よい不思議な世界を,よくぞ作者は作ってくれたものです。 | ||||
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登場人物の細やかな感情描写がとてもよく書けた3部作だとは思うんですが、こんなセリフ普通の中学生が言うか??と突っ込みたくなる箇所が多々あり、何だかなぁといった読後感でした。自分の中坊時代を顧みてもこんな小難しいこと頭の辞書には絶対なかった!優等生たちが主役だからなの?やっぱり私がお子ちゃまだっただけ?個人的にはもっと中学生らしい自然な言葉、字数は嵩むけど一言では表現しづらい言葉の説明の仕方を中学生っぽく言わせてほしかったなぁ。キレイすぎて残念。 | ||||
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仕事の合間に読んでいたので、三冊で四週間弱かかりました。 でも久しぶりに『今日はもう寝ないと明日に響くなあ。でももう少し先を読みたいな』 と思わせてくれる作品でした。 一言で言いますと、これまでの著者の現代ミステリーとは完全に一線を画す小説だと 思います。主要人物で亡くなったのは二人で、そのどちらもが明らかな殺人によるもの ではない事からもその独自性を見る事が出来ます。 本当ならこのような高等な論戦は、少なくとも舞台を高校にしたいところでしょうが、 そうした場合、これほどのキャラクター(劣等生から優等生まで)が集まる事はない でしょうから、このあたりに著者の苦労が窺えます。 よって、『中学生でこんな事まで考えられる奴はいないだろう』というツッコミを入れ たくなる場面もちらほらですが、そのあたりはご愛敬という事でいいのではないでしょ うか。 自分的には・・・ ・キャラクターの多彩さ ・ロジカルな観点から、一本筋の通った硬質さ ・全ての登場人物に『救い』があること などから、非常に読後感のいい作品だと思います。 ただ、私の読み込み不足であったら申し訳ないのですが、途中で三宅樹里が松子を殺 した(心情的にではなく実際に)みたいな文面があったと思うのですが、それが回収 されていないような気がします。 敢えてその部分に引っ掛かりを感じましたので☆4としました。 どちらにしても、今年のミステリーを代表する快作だと思いますよ。 宮部さん、長い間ご苦労様。 | ||||
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気になる、でも重い、だけど読みたい……数秒の逡巡の末に買った本。みるみる引き込まれてあっという間に読了しました! さすが宮部さん、エピソードの組み立て方が上手い。登場人物たちの行動の動機が納得できて、だから広がっていく展開にもしっかりついていける。第2部が楽しみ〜 | ||||
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第1部から止まらず夢中で読了! このページをくらせる力は半端ない…… これだけ長いのに、途中で読むのをやめようなんて気が微塵も起こらないのがすごい。続いて第3部へ! | ||||
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9年にわたる連載だったとのこと……宮部さんが途中で嫌にならずに書ききってくれたことに感謝!! 神原弁護人の糾弾シーンが心に棘のように残りました。 | ||||
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少年の死によって始まる物語。 2部までの少年像は繊細で優秀すぎて生きにくさを感じる…という描かれかたでした。3部でいきなり底意地の悪い身勝手な人物像に。 それを大勢の前で暴かれ、家庭不和も晒され、少年の遺族一家には救いようのない結末。 少年の友人で弁護人の他校の生徒。非の打ち所のない完璧な人物。彼の証言で少年の死の真実が明らかにされるわけですが、彼が実はとんでもないサイコパスで、証言は全て嘘、ってことはないの?!と思ってしまいました。 電話の内容も現場での様子も証拠はないわけで。 あと松子は樹里に突き飛ばされて道路に飛び出したのかと思っていましたが、違ったんですかね。 こんな風に読んでしまうのは、私の心の汚れ具合を反映しているのでしょうか?皆さんのレビューでは絶賛されていますが、そうか〜?と。 これだけのページ数で一気読みさせる筆力はさすがです。 | ||||
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登場人物が、とにかく多いです。 表紙裏についてる「人物相関図」、何度もみて確認しながら読みました。 しかし、宮部みゆきの人物造形は、いつもぶれない。 ストーリーの面白さはもちろんだけど、 彼女の作品の良さは、 登場人物のキャラクター設定がしっかりしてるとこ。 これだけ多くの登場人物がいながら、 一人ひとりの内面から描かれていて、説得力がある。 ああ、こんな人いるよなぁ、って思ってしまう。 人物にリアリティがあるから、 事件そのものも、あり得ないとは思いながらも、 いや、そんなこともあるかもしれない、と思わされる。 この小説の中心となっているのは、 そこに起こる事件よりも、人々の悪意そのものだと思うけど、 その悪意が、決して特殊なものと思えない。 自分の中にも存在する悪意。 それを、宮部みゆきが書いて見せてくれている感じ。 普段は隠された存在の悪意を、 これでもか、と見せつけられて、恐ろしくなる半面、 解放感のようなものも感じたりして。 なぜ? 人間なんて、みんな悪意の塊だ、 私だけじゃない… なんて、安心できるから? しかし、この本は、全3部作のまだ第1部に過ぎない。 残り、2冊で、宮部みゆきはどのような答えを私たちに与えてくれるのか? 救いはあるのか、ないのか? 早く、次が読みたい〜!! | ||||
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中学校の屋上から墜落した男子生徒の遺体が発見され、警察は事故死と断定しました。ところが………とこの物語は始ります。それぞれが700ページを越える全三巻。とにかくミステリーとしては破格の長さで、重量級では圧倒させられる大長編小説でした。装丁帯の宣伝文を見る限り、特に「第'V部 法廷」はかなり劇的な展開が期待され、謎も深く、大仕掛けのドンデンガエシが十二分に楽しめそうでした。ところがストーリーには起伏がなく、謎も当初提示された平板なままで、退屈さからぼんやりしていたら、いつの間にか終了していました。 「宮部みゆき、5年ぶりの現代ミステリー」がうたい文句のようですが、謎解きを魅力的な形で帰着させていないのですから、この作品をミステリーの傑作と絶賛はできません。法廷ミステリー風ですが、所詮中学生の裁判ゴッコですから、迫真力は端から持ち合わせておりませんし、彼らが真剣に本物らしく演ずれば演ずるほど、失笑を禁じえないことになります。 今、生きている世間から理不尽な仕打ちを受けたとき君はどういう選択をするだろうか?と、宮部は問いかけているのです。そしていくつも具体的な人間模様の詳細なエピソードを物語っているのです。 生きていくに値しない社会だとして自殺をする人がいる。 怒りを暴力にかえて既成の枠組みを破壊する犯罪行為に踏み切る人がいる。暴力だって肉体を直接攻撃する粗暴もあれば、心を切りさいなむ嗜虐の行動もあった。 犯罪に至らずとも自分の受けた屈辱をしっぺ返しする、あるいは八つ当たり的に他人に転嫁する人もいる。 じっと我慢をしてその秩序の中に埋没してしまう人もいる。あるいは秩序の外へと社会的地位を失う大人がいる。 外の世界から逃避し、心を閉ざし、社会に適応できなくなる人がいる。 ある少年の死から始まる物語はこの最初の事件が原因となって次から次へ連鎖的に事故事件が拡散していくように見えるのですが、実際には必ずしも密接な因果にはない諸相を積み重ねているのです。ここで描かれる人間関係の諸相ですが、不条理への向き合い方としては人間性の「負のベクトル」が働いています。不義、悪、むさぼり、悪意、ねたみ、殺意、不和、欺き、邪念、陰口、誹謗、憎み、侮蔑、高慢、大言壮語、謀略、親不孝、無知、不誠実、無情、無慈悲などなどが描かれるのです。ですから悲惨であります。 そして宮部みゆきは語ります。こういう選択ばかりではないよ。正しいと思ったことを堂々と告げよう。正義を貫く勇気を持とう。言葉を持たない友情を確信しよう。いやな世の中かもしれないが、そうすることで君は道を切り開くことができるのです。宮部は彼らに「正のベクトル」に舵を切り替えろと強いメッセージを込めて語りかけているのです。 彼らは子どもも大人も、この裁判ごっこを経て明日への展望を確信したのでした。 健全なメッセージであり、優れて教科書的です。子どもを持つお父さん、お母さんの期待の波長に合った内容です。お父さんお母さんが昨日のように当時を振り返ると感興がわいてくるかもしれません。だからこの作品は新しい感覚のジュブナイルなのだと思うのです。 ただ、今の中学生がこの作品をどう受け止めるかは全くわかりません。 そして、わたし自身はどうかといえば、宮部の問いかけ、メッセージはまるで他人事としか思われないのです。通俗に過ぎると思うから、感動とか興奮とかとはおよそかけ離れたところにある無関心でした。それは著者の力不足によるものではありません。自分の人生にはすでに生彩さがなくなってしまった年代のわたしです。来し方を時間の流れだけを追った歴史のように受け止め始めている歳のせいだろうと思います。 君にとってこの不正義は到底耐え難いってわけね! でもね、特別なもんじゃぁないよ。その程度は世の常でしょっ。 「無自覚な悪が跋扈する世界に善であろう、正しくあろうとするものが生きていく意味はあるのか?生きる意義はあるのか?」 !!!!! ナマ言ってんじゃないよ。 わたしは擦れっ枯らしなんですねぇ。 登場する人物や彼らに共感する読者。 その萌えたつ瑞々しい感受性をワシら老人は失ってしまったのだよ。 最近のいわゆる宮部ワールドについて今回その一面が判ったような気がしている。 「行間を読む」という言葉がある。行間があれば「行間を読む」必要がある。行間があれば「行間を読む」だけではなく、いろんな雑念を入込ませて楽しく読むことができるものだ。たとえば、登場人物に自分を重ね合わせてみるということで感慨が深まることがしばしばあります。作者の真意を推し量り、自分の価値基準と比較するのもいい。だから行間はあったほうがいいと思うのです。 ところがこの作品を読みながら気づいたことだが、「行間がない」のだ。文字、あるいは語りによって全ページが埋め尽くされているようだ。しかも易しい言葉づかいであるから、スピーディに一直線に吸い込まれるように、著者の意図するところに向かって読みすすむことになる。そして人情の機微という誰も否定できない感動の世界が待ち受けるのだ。宮部は感動し「この難しい裁判をよくやったね」と心から彼らを誉めています。そして読者もまた、この感動を共有します。これぞ宮部ワールド。 安易に感動をしなくなった、世間ずれしたものにとって、宮部ワールドの境界線バリアはかなり高いのである。 | ||||
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様々な思惑がありすぎて、誰の味方もできなくなったような状況で どうやってこの物語を終わらせるのだろうと なんだか裁判の行方を見守っているようにして読みました。 現実の世界でも 本当のことを調べも確認もせずに 「こうだろう」という先入観だけで すますことは危険だということを 教えてくれる作品です | ||||
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現実味、ということでいえば皆無といっていいでしょう。 学園ファンタジーというのが、一番しっくりくるかな。なので読み手は選ぶと思います。 自分には、ピッタリはまった。 宮部さんの作品は全部読んでますが、この作品が一番泣けました。 | ||||
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2巻の後半からどういう展開になるのかわくわくしながら読んだが、最後に明らかになる真相がしっくりこなかった。 途中から出てきた他校の生徒が話の中心になるというのはどうなんだろう。 それを抜きにして、思春期特有の心の葛藤とかスクールカーストみたいなところはリアルに描けていたので及第点。 | ||||
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長いですね!741ページは本当に長いです。 でも第'T部なんです。 ラストで方向性が決まりました。 それにしても、ストーリー・人物描写・展開・・・手が込んでいます。 収束しそうだな?と思っていると、別の伏線が動き出します。 意地悪なエゴの塊たちがどんどん話をややこしくしていきます。欲望が絡まなければ、シンプルなものなのですが…どうしてそこまでやるのかな?と思わずにいられません。 読んでいる方はイライラします。けれど、これ、著者の術中にハマっているということですね! 少し疲れますが…第'U部に進んでいきたいと思います。 | ||||
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この作家は昨今、当たり外れが大きいように感じます。この作品に関しては、第一部のみ高い本を買ったので最後まで読みました。 ストーリーは1ページぐらいで大方の内容を説明できます。登場人物の心理描写を丹念に描くにしても、100ページもあれば描ける内容と思います。それを薄めるは、薄めるは〜。連載小説だったのかも知れませんが、これほど余分な文章が多いのには呆れます。斬新なところが全く見当たりません。 | ||||
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※本編の内容に一部触れています。 法廷モノになるというのはあらすじから分かりきってましたし、だからこそ期待していたのですが。 第一部を読了した時点で、てっきり柏木卓也の自殺の真相が明かされていくものかと思ったのですが、 論点が大出俊次のシロクロになるとは、最終的に行き着く先に変わりはないとはいえ、予想外というか期待外れでした。 第一部では、「あいつはやってない」「柏木は自殺」と、警察サイドや柏木卓也の身内など複数の視点から語られ、別に真相があるのだなという雰囲気のストーリー進行ですし、告発状は(少なくとも現段階では)捏造だと、その告発者まで読者に明かされてますし、そこまで見せておいてなぜ大出を被告にして裁判?という感じです。 目的は罰することではないというものの、ここまで大掛かりなことしてもし有罪になれば、なかば公にクロと判定されるようなものです。 所詮ウワサレベルの疑惑だったものが、既成事実となってしまい、それこそ冤罪になるおそれがありますよね。 いじめだとか万引きだとか、そんなレベルの話ではないはずです。 殺人者の汚名を着せられるおそれがあるんですよ。 いくら潔白だとしても、ここまでのリスクを負ってこの裁判にのぞむメリットは大出側にはあるのでしょうか。 そもそもその大出自身からも、身の潔白を証明したいという思いがあまり感じられませんし。 まあ描写がないだけ、ともいえますが。 ただそれでは物語が進まないのでこれで裁判を始めるとして、ここでもひとつ疑問が。 最終的に検事側となる涼子は当初「告発状には触れない」という方針を取ろうとしました。 告発の主のことをいたわっての考えなのでしょうが、そもそもこの告発状が大出俊次が疑われはじめた大きなきっかけだったはずです。 学校外にまで影響を与えることとなった大きなきっかけなのに、これに触れないというのはいくらなんでも無理があるでしょう。 他にも、検事側にもかかわらず涼子がハッキリ 「告発状は捏造」と考えていたり、 殺人の汚名を着せられるかもという危機的状況の大出自身が 「俺がウソついてるかもしれないぞ」と自らの弁護人に語りかけたり、 “真実”を求めているはずの涼子が、いつのまにか 「大出をこらしめる」と発言していたり、 それぞれ前後の文脈や状況もあるので一概には言えない部分もありますが、 こういったトンチンカンな言動がところどころ見受けられます。 これらをひっくるめて、この第二部は『茶番』という印象をうけました。 ただ、中盤から終盤にかけて全く違う真実の存在が匂わされてきたので、どういうロジックでどういう結末を迎えるのか、どんな大ドンデン返しが待っているのか、そこに期待しつつ第三部を読み進めたいと思います。 | ||||
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これは、自分たちの力で真実を求めた生徒たちの、 ひと夏の戦いの記憶です。 ひとりの生徒の死からはじまった、 どこにでもある公立中学校が巻き込まれた事件。 クラスメイトが死に、同級生が告発され、 友人を失った事件にも関わらず、何も知らされない生徒たちが、 自力で真相を確かめるために奮闘していた前2巻。 3巻目はタイトルの通り「法廷」。 夏休みのあいだに調べたこと、頼み込んで出廷してもらった証人の証言から、 今まで明らかにされてなかった事件の真相を抉り出します。 他の方も書いていらっしゃるように、短くしようと思えば もっと短くできる内容なのかも知れません。 ですが、登場人物たちを大切に描くためには、 700ページ×3冊分の分量が必要だったと思います。 登場人物ひとりひとりの友人のように、 家族のように、また教師や地域の大人のように、 この事件の行く末を見守っていた時間は、とても幸せでした。 「この小説に出会えてよかった」と間違いなく思える、大傑作です。 | ||||
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