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ルパン、最後の恋
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【この小説が収録されている参考書籍】
ルパン、最後の恋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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結論言うと、結構楽しめます。 言わずと知れた怪盗紳士ルパンの新作です。(日本ではマンガのルパン三世がオリジナルと考えてる人が多いみたいですが、こちらが元祖です。) 詳しくは避けますが、内容的には本題通り、ルパン最後の恋の物語です。 フランス人作家ルブランの最後のルパンの話が、最後の恋。 出版の経緯の偶然かどうかは知るよしもありませんが、偶然とは思えない感じもしてしまいます。 決して大作ではなく、中堅クラスの中編といった感じの内容ですが、数十年ぶりの最後の新作としては悪くないと思います。 良いハッピーエンドでないですかね。 ちょっと高いかな???と言った感が拭えませんが、興味があれば購入しても損は無いと思います。 | ||||
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ルブランの未発表原稿の存在は既にルパンファンの間では有名でしたが、まさか本国フランスで出版された 同じ年に日本でも発売されるとは思っていませんでした。原文に忠実なハヤカワ版と児童向けに手直しされたポプラ社版・・・・ この2冊が同時に読めるのは、ルパンファンに取っては至福のひと時と言っても過言ではありません。 肝心の内容ですが、原作自体がルブランの推敲が完璧ではない関係で非常にあっさりとしていますのでちょっと不完全燃焼気味です。 敵自体も終始ルパンの掌で躍らせてる感があり、過去のシリーズの様な息を継がせぬ展開は期待できません。そのため、児童書にする際は 作家の力量が問われる作品でもあります。 完訳であるハヤカワ版と比べると非常にシンプルに纏めてあり、原作では説明不足であった部分もしっかり補完されており非常に分かりやすい 構成になっております。 ただ、原文に拘り過ぎているせいか、「遊び」がないような気がします。折角、表紙を懐かしの黄色表紙にしたのですから、もっと作者の個性を 反映してほしかったと思います。南洋一郎氏ならば、原作を徹底的に解体して、ほかのルパンの短編を挿入させて壮大な物語仕立て挙げたかもしれません。 原作があっさりしてるので、リライト「ルパン」シリーズのポプラ社には是非やって頂きたかったです! 児童書ではありますが、表紙を見て頂ければ分かるように、大人もターゲットにしております。ハヤカワ版と読み比べても面白いと思しますし、 「三世」しか知らない子供にも是非読んでもらいたいです。 | ||||
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フランスで出版されているときに購入しようと思いましたが、フランス語がちんぷんかんぷんなので翻訳本を待っていました。 | ||||
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ひさしぶりのルパンの新作、たおもしろく読みました。Kindle fire HD を入手後、早速購入した1冊。ルパンシリーズをまた読み返したくなる1冊になりました。 | ||||
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コラ・ド・レルヌは社交界の花で、大使館のパーティーでも注目を集めていました。 しかしパーティーから戻ると父親の元外交官レルヌ大公が自殺してしまいます。 遺言書からコラの周囲にいる4人の紳士の中に アルセーヌ・ルパンがいることを知ります。 その後彼女が実は英国の高貴な血を引いていることが明らかになると、 彼女の身に危険が忍び寄って来て...。 作者が推敲する前の状態であるだけに全体として荒削りであり、 ストーリーの彫り具合は深くありません。 しかし、第一次世界大戦という総力戦とその後の内政の混乱を見て ルブランが実現を夢見たことをルパンに代行させようとしたのではないか、と思いました。 エルガーの「チェロ協奏曲」やラヴェルの「組曲《クープランの墓》」 といった作品に共通する祈りを感じました。 | ||||
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1937年に完成しながら著者の死後に息子が刊行を拒み、その75年後の今年(2012年)孫娘によって刊行された怪盗紳士アルセーヌ・ルパン・シリーズ幻の最終作です。早川書房さんは数あるルブランのルパン物語をHM文庫の3冊を含めてたった5冊しか出していなくて他社に対して圧倒的に分が悪いですが、でもそんな中で処女作品集「強盗紳士ルパン」と中編最終作の本書「ルパン、最後の恋」と言う節目の2作品をポケミスで飾れた事は誠に幸運で良かったなと思います。 二十二歳の娘コラは唯一の家族である父レルヌ大公の自殺というショッキングな出来事を経験し、父の書き残した遺書を読んで自分の身辺に身分を隠したアルセーヌ・ルパンがいる事を知る。やがてコラが四銃士と呼ぶ男達の一人から自らの高貴な出自の秘密を知らされた途端に彼女の身に俄かに危険が迫り始めるのだった。 ルパン物語にはトリッキーな作品が多く本格ミステリーとしても中々に優れていて見るべき物がありましたが、往年の名作に比べると本書の推理はどうしても見劣りしてしまいます。ルパンの正体は早々に明かされますし、真の敵の正体についてもそれ程の目新しさはありません。それから残念なのはルパンが大金を投じた科学の研究内容が全く書かれていない事と敵が具体的に何をしようとしているのかが見えて来ない事ですが、これは未完成の作品故に仕方ないのかも知れません。でも本書にはルパン物語には欠かせない体切な要素である優雅な冒険ロマンの香りが濃厚に漂っています。大人顔負けの腕前を持つ少年少女の痛快な活躍、ちょっとドンくさい《人殺し三人組》に対し寛大な許しを与えるルパンの大らかさ、そしてヒロイン・コラとルパンとの真摯で情熱的な告白が胸を打つラブ・シーンのロマンス劇と、まさにルパン本来の騎士道精神をたっぷりと堪能する事が出来ました。本書は運命の悪戯で75年の時を経て日の目を見た作品ですが、私はこのタイミングで今の時代に刊行された事は結果的にとても良かったと思います。もし当時に発表されていたら完成度の故に取り立てて話題とならず時の間に埋もれ忘れ去られていたかも知れませんし、昔よりも現代の方が作品に対して寛大なのではないかと考えますので、これもまた幸運な作品の持つ強い運なのだろうなと思います。巻末に併載されたルパン第1作「アルセーヌ・ルパンの逮捕」は今読んでも十分に面白かったですし、今回幼い頃小学校の図書館で借りて夢中で読んだ古き良き時代の永遠のヒーロー・ルパンと再会出来て大きな幸せを感じましたので、また久々に過去の名作の数々を懐かしい気持ちで読み返して見ようかなと思います。 | ||||
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モーリス・ルブランが本作”ルパン、最後の恋“を書いたのは1936年とのことであるから、70年よりもうちょっと前ということになる。一応の完成後に、ルブランは脳血栓の発作を起こし、推敲ができない状態だったらしい。自分の作品には推敲には推敲を重ねる作家であったルブランにとっては、この原稿の存在は非常に気になったに違いない。そして、誰にも読まれることもなく時間だけが経過していったのであろう。フランス国内の著作権は70年で切れるという、(そのタイミングに合わせるように、孫娘がルブラン最後の原稿を発見した・・・)本国では、5月に原著が刊行され話題沸騰となったという。邦訳も非常に早く読めたのは嬉しい。 レビューアーがルパン・シリーズを読んだのは(少年版だったのかもしれない)、小・中学生の頃であった。ルパンの冒険、奇岩城、813などは覚えている。レビューアーにとっては『アルセーヌ・ルパン』と「ルパン」とは違う。若い方から中年以下の方にとっては「ルパン」とは「ルパン三世」(アニメも含めた)なのかもしれない。 この小説の原著の出版の諸事情に?なところもあるがミステリーの一部と思えばいいのだと思っている。本書の内容は本ページの内容紹介でどうぞ。レビューアーは、モーリス・ルブランの最後の作品”ルパン、最後の恋”を読めたことに、また作者、翻訳者その他の方々に感謝の念から、理屈なしの☆5!! | ||||
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よそでも書いたが、モンカルメ家の「理の書」は、「家長日誌」とか訳すべきだろう。ここではraisonは勘定の意味であり、raison de livreは一家の家長が金銭の出し入れについて記入したり、冠婚葬祭などの記録、またそれについてのコメントを記録するものだということが、大きな辞書には載っている。よその出版社でも翻訳が出るそうなので、そちらに期待する。 | ||||
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ルブランの遺作にしてルパン最終作。ルブランが推敲途中で亡くなった後、父の遺産を受け継いだ息子が公表したがらず、ルブランの原稿の管理を孫娘が引き継いだ事から、ルブンの死後70年目にして陽の目を見たもの。ミステリや冒険ものと想えば不足感は強いかも知れないが、明るく楽しいキャラクター小説と想えばシリーズの中でも傑作の一つと云える。 レルヌ大公の娘コラがヒロイン。大公は四銃士と呼ばれる彼女の取り巻き四人の中にルパンがおり、誰がルパンか見極めて頼りにしろと遺言する。そして四銃士の一人アンドレ・ド・サヴリー大尉は学校へ行く事の出来ない貧しい子供達に勉強を教えるボランティア教師もしていた。かわるがわる娶った七人の妻との間に設けた七人の子供たちに虐待を続ける廃品回収屋のラ・クロッシュ親爺の「四人の娘と三人の息子」と仲の良い大尉は、長男のジョゼファンと次女のマリ・テレーズを助手に、コラの周囲に暗躍するイギリス人たちと戦いを開始する。英国王子オックスフォード公の妃候補のコラを自分のものにしようと画策する公の秘書。だが、彼を利用しようとする英国諜報部の狙いはルパンにあった。ルパンが持っている筈の本とは?ルパンの曽祖父で、かつてナポレオンに仕えて居たルパン将軍とは? 金次第でどちらにも転ぶマヌケな三人組の悪党や、少年探偵団を想わせる様な兄妹たちと、悪人退治のメカが仕掛けられたルパンの屋敷など、明るくカラッとしたユーモアが漂う作品。 それにしてもルブランが途中で病に倒れた事が残念。原稿の第一稿は「ルパン、最後の冒険」となっていたそうだが、その前にもう一作「四人の娘と三人の息子」が入る筈だったらしい。確かに七人の子供たちの個性は本作では完全に描かれておらず、しかし設定はきちんと出来ているようなので、結局、歓声されなかった「四人の娘と・・・」で描かれている筈だったのだろう。又、「千年戦争」と云う歴史ものも書かれる予定だったそうで、おそらくプロローグ代わりにされているルパン将軍の降りがそうなる予定だったのだろう。いずれも完成されなかったのが惜しい。それに七人の子供たちとイギリス諜報部の部長は中々良さそうなキャラクターで、この後、シリーズが続けばレギュラーを務める事になったと想われ何とも残念。 | ||||
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「開運なんでも鑑定団」ならば高値がつくこと間違いなしの発掘品。 正真正銘の本物だけに、こうして読めること自体に価値アリ。 という骨董的価値に加えて、 ルパンの曽祖父が将軍だったというプロローグもふくめ、 子供たちを指導し、町を改革しようとする理想主義者の顔や、 時代がそう言わせたのか、平和主義者的発言など、 従来の作品にはなかった新たな面も見せ、 シリーズ最終作であるゆえのキャラクターの厚みを感じさせる。 シリーズの代表作でも最高傑作でもないだろうが、 やはり見逃せない一品である。 もう今後二度と「ルパンの新作」は読めない。 そこだけが、残念だ。 | ||||
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