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疾走
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疾走の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全273件 61~80 4/14ページ
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あまりに酷すぎて!人間ってこんなに残酷になれるんだ!そして悲しすぎます。この手はあまり読みたくないかも。。。 | ||||
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今まで読んだ全ての本の中で一番の衝撃を受けた本です。そしてこの先もこれ以上の本には出会えないような予感がします。 ラストを迎えるのが怖くて、ゆっくり読もうゆっくり読もうと思っても本がそれを許しませんでした。 まさに疾走するかのように読み、そしてたどり着いた先は美しすぎる結末でした。 この作品についてこれ以上を語る言葉を僕は未だ持ちません。 | ||||
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少年の壮絶な人生に読んでいてもう心が痛い。 ある町に少年はいた。兄がいて両親がいて、友だちもいた。裕福ではないけどそれなりに平穏で幸せな生活を送っていた。 ところが、兄が起こした事件を皮切りにして少年の人生の歯車があまりにも大きく崩れる。 表紙からして既にただならぬ、あまりいい気分のするものではないが、実際に読むとまさにそうで、はっきりいって辛い。 悲しくもあるが、それ以上にこんな過酷な人生をこの少年に負わせることに心が痛くなるのだ。 なぜこの少年がこんな辛い人生を送らなければならないのか、あまりにも理不尽すぎる。少年はなにも悪くないのに。信じていたものには裏切られ、唯一の救いともいえた愛するものは遠くに。 重松清の作品の中ではこれは異端だろう。最後こそ明るさがあるものの、切なすぎる。彼の作品は辛いけれどもどうにかそこから解決の道へと踏み出していく。しかしこの物語の少年は踏み出そうとしてもそこに待つのはやはり絶望だった。だから読み進めていくのが辛いのだ。 でも読んでしまう。この悲惨で壮絶な人生を送る少年がどうなってしまうのか。 主人公を、おまえ、と名指しするこの本の文章はその内容の壮絶さに反して実に淡々としている。感情がないのだ。まるで見放しているようにも感じられる。しかし最後まで読むと実はあまりにも大きな愛によって抱かれているとわかる。 彼の作品の中ではずいぶんと後味の悪い作品かもしれないが、読み応えはあるし、生きていく辛さを手を抜くことなく真正面から描いた作品であることは間違いないといえる。 | ||||
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きつかった。友人や家族に薦めたくない本。絶望しか感じなかった。シュウジの言葉遣いが、どんな時も荒くならずやさしくて、刺さった。 | ||||
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こうならないでほしい…と予想した悲劇をシュウジはことごとく強いられていく。 少年は作者はあえて知りたくもないような描写をし、残忍な言葉を使う。 陰には隙間なく誰かの悪意が潜んでいそうな雰囲気が、本の中に充満していて、 自分自身のぬくぬくとした生活の罪の意識をあおる。 今まで気づくことのなかった人間の悪意を感じとってしまいそうで怖くなる。 懸命に誰かを求める主人公の姿が直接的で悲痛だった。 弱い人がたくさん出てきてシュウジを傷つけるけれど、シュウジはそんな大人を傷つけない。 「もし、俺が人を殺すならもっとしょうもなくてどうでもいいやつだろう」 中学生のシュウジはいつかそんなことを思う。 彼に殺されるのは、彼の悲劇を傍観しているようなわたしかも知れないと思った。 残忍すぎるシュウジの人生をわたしはやはりどこかで小説だと、割り切ってしまう。 心を痛めてもそれは自己喚起や都合のいい感動でおわり。 フィクションであることは間違いないのだけど、読者の心の中に確かに存在しているシュウジは、 果たして成仏できるのかな。 読後、そんなことを思う小説だった。 「おまえ」。物語は第三者の視点で語られ、シュウジはこう呼ばれている。 一貫して語られていく物語の凄惨さに、その不自然さは次第に慣れて薄れていく。 でも、それが既に完結した彼の凄惨な物語を労っているんだと気づいた。 作者は、真摯でかつあたたかい人物なのかもしれないと思った。 | ||||
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どうして星5つなんだろう。 星10個はつけたい作品です。 不幸すぎる展開に評価が分かれる作品となっていますが、 そこだけに目がいく人は詠むべき作品ではない。 何を伝えたいのかよくわからない人も 詠むべき時ではなかったと思う。 重松作品をこれまでにも何十冊と読んできて、 重松ワールドの良さは身近な出来事の表現力だと思っていました。 誰にでもよくある日常を、独特の切り口で描く 重松清の表現力は卓越したものがある。 それは今も変わらないが、 今回の作品はそれとは異質のものとなる。 そこに違和感を覚えて、評価が分かれるのは 仕方がないことだとは思います。 詠むべき人には、とてもしっくりくる作品で、 これ以上の作品には出会えないかもしれない。 少しでも読みたいという気持ちがなくなったら まだ詠むべきではない。 そっと本を閉じて欲しい。 それで評価が下がるにはもったいない作品である。 私の中で最も評価したい重松作品となりました。 | ||||
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とにかく読むのがつらい。 感想を考えるのもいやになる。 こんな本読まなければ良かった。 これを高評価になんかできないと思った。 誰にも読んで欲しくない、そんな本です。 | ||||
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読むのがつらい。 読まなければ良かった。 こんな本を高評価にできないと思った。 誰にも読んで欲しくない、そんな本です。 | ||||
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だんだん、力強く、激しく…でも確実に。 誰かが悪いとかではなく、人の弱さを人が指摘などできる訳がない、1人1人が弱いから繋がりを求めそして物語はさらに加速的に。 最高です。 | ||||
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少し出来すぎているなと思う所があり小、中学生なら手を叩いて喜ぶのであろうなと感じる物語の構成でした。 大袈裟というか、少し中二病に近いものがあります。 ただ、人物や心情の表現には素晴らしいものがあり、胸が締め付けられました。 読み終わった後は、スピッツの空も飛べるはずの歌詞が浮かんできて、思わず口ずさんでしまいました。 少し暗い気持ちになりますが、読んで良かったです。 | ||||
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内容については他の方がレビューされているので今更言うことはありません。 本書の優れた点のひとつは、その語り口です。本書は二人称で書かれ、主観と客観が入り混じった独特の雰囲気を放っています。 本書は内容もさることながら、まずはその異彩を放つ記述とその周辺にちりばめられたトーンを味わってほしいと思います。 | ||||
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家族は離散し、全てのベクトルは、不幸まっしぐら。 読んでいて、非常に辛い場面もあったが、物語としては、ぐいぐい引きこまれた。 本当に徹底して不幸だが、それがより深く、堕ちてゆく人生のリアリティを感じさせる。 ラストシーンに救いがあるのか、ないのか。読む人の捕らえ方で印象は変わりそうだ。 | ||||
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今回、初めて重松清さんの本を読んだ。 とにかく衝撃過ぎる。 胸が締め付けられ、いろんな思いが交錯して、ただただ苦しい。 でも、不思議と読むのを止めたいとは思わない。 この作品は、「にんげん」を描いてるんだと思う。 汚いところ、憎しみ、悲しみを描きつつ、時に見せる優しさが沁みる。 「にんげん」は、酷く残酷で、とても優しいんだと思う。 私は、この作品に出会えて本当に良かった。 | ||||
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この小説のキーワード、「ひとり」、「つながり」。そして、「絶望」。 いろんな「ひとり」の形がある。孤立、孤独、孤高…。 それと同じように、いろんな「ふたり」の形があっていい。 ひとつになる「ひとり」と「ひとり」、そんな「ふたり」があるように、 けっしてひとつにならなくても、 誰よりも近く隣にいる強い「ひとり」と強い「ひとり」の「ふたり」があってもいい。 誰よりも強い「ひとり」だったエリ。 強い「ひとり」のエリの背中を支えに、ただ「ひとり」で走りたいと願うシュウジ。 しかし、シュウジの確かさだった孤高の生き方は絶たれる、何度でも。 いつのまにか弱さを知り、つながりを求め出すシュウジ。会いたい。 ずっと会いたかったんだ、エリに。大切だったんだ、ずっと大切だったんだ、エリが。 会ったらもっと、大切になったんだ。 あらゆる大切を捨てた強くて弱いエリを隣に「ふたり」の形を見つけ出すシュウジ。 二つの「ひとり」と「ひとり」で、そしてひとつの「ふたり」でふるさとに帰る二人。 なんども襲い掛かる平仮名のよごれに、ぼくらは目をつむりたくなる。 光を消そうとする。絶望の涙が流れる。 そこで、ぼくらは知る。涙は光ることを。 悲しみに流れた涙も苦しみに出された涙も光るのだということを。 そして、ひらがなのよごれは自分自身にも向けられる。 これまで犯してきた自分のよごれを、ぼくらは思い出す。 そのよごれさえも、信じようと思える。 なぜ、よごれた作品が好きなのか、ぼくは少しわかった気がする。 たぶん、よごれはほんとうだからだ。 「ぜつぼうはかこのひさんなたいけんがうむのではなく、みらいになにもたくせないこと」 だから、忘れてはいけない。 ぼくらのよごれを。そして、涙は光るのだということを。 闇から生まれた涙が光を生むということを。 涙があれば、生きていける。 | ||||
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この本を読む前に、字がちいちゃくて、堅苦しい翻訳のされたものばかりを読んでいた、という反動もあって、 思わず★5つにしました。といっても、内容も素晴らしかったですけれども。 オススメの本を紹介するポッドキャストでこの本が紹介されていて、読後感がかなり悪い、という感想が言われていましたが、 750頁超というボリュームを、読みやすく親しめる文体でどんどん進んでいく事ができるので、 読後に達成感が満ち満ちて、なかなかいい気分になれました。 まあ終始暗い内容で、見事に文章も、泥臭くてきな臭くて血生臭い按配になっているので、 本来ならば『疾走』が放つ重苦しいオーラに包まれてしまうかもしれません。 あんなにも登場人物を救ってあげられないストーリーですし、特に主人公を苛む悲劇はケタ違いです。誰にも救えないでしょうね。 読み終えた後、読者の心に湧いてくるかもしれない『シュウジは絶対悪くないよ・・・、絶対悪くない』という思いが、 焼け石に水ながらも主人公に沁みて、全力で走る彼の背中を非力ながらも押せるのではなかろうか? と感じました。 シュウジ、お疲れさま。 | ||||
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弱者への差別、いじめ、暴力、強姦… 主人公の少年「シュウジ」を一人として救わなかった。 彼は絶望の中を走りぬけ、消えていった。 とがったガラスの風の中を、少しずつ刻まれながら走り抜けた少年。 シュウジやエリのような境遇の子達はこの世界にいる。 いまも存在しているのだ。 だから、ただのフィクションとしてこの本を読むことができない。 安易な救いもなく、徹頭徹尾うちのめされる彼を、最後まで見届けなくてはならなかった。 二人称で語られる、「おまえは…」という表現。 それは傍観者である神の目線、何もできない読者の目線に等しい。 社会から疎外されていく「シュウジ」を、みんなどこかで見たことがあるはず。当事者であれ、傍観者であれ。 それ故か、読後に残る罪悪感のような悔恨は… 胸が重くなった。 しばらくは読み返すことができなかった。 多分、一生忘れない物語。 ここまで感情を揺さぶる本書は、名作に違いない。 | ||||
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あまりにしんどい物語で、息を詰めながら読み進めた。 最初から最後まで全力で走っている、哀しく優しい少年の物語。 何度も涙する部分があった。 ここまでしなくてもと思った。 ページを繰る度に、頭をがつんと殴られる様だった。 人を信じることは難しい。 だけど、裏切られ、傷つけられようとも、 私たちは誰かとつながらずにはいられない。 「誰か一緒に生きて下さい」 みんな苦しいんだ。寂しくてたまらないんだ。いつだってそんな風に叫びたいんだ。 シュウジくんが大好きです。 | ||||
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大変重たい内容です。中学生の少年にあらゆる辛い災いをいっぺんに浴びせたような物語です。 文庫本上下2冊の長いお話。ですが私はどんどん先が気になって休むことなく読みすすめていました。 重松さんの作品で好きなところは、人と人とのつながりを「手をつなぐ」という行動で示しているところです。「手をつなぐ」そのことがとても温かく胸にじーんと染みてきます。 私はこのお話しのラストが好きです。そこまでがあまりに壮絶で救いもないですが、最後の明るく眩しい情景が、読み手に希望を残していってくれます。 私は今でも何度かこの本を読み返しています。ぜひ1度読んでみて下さい! | ||||
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私の師匠から、「重松は何読んでも一緒だから時間の無駄」と言われ、実際にそんな感じも持ったのだが、最初に読んだ「流星ワゴン」や最近の「十字 架」を読んで、もしかしたら長編は良いのでは?と考え、「これが面白くなかったら、もう読まない」という重大な決意を持って臨んだ読書だったが… 重松さん、ちゃんとこんな小説も書けるのですなぁ。聖書の言葉が所々に出てくるのはご愛嬌として、普段の短編集で繰り広げられる日常のちょっとした良い話ではなく、エログロの世界が広がっていた。新堂冬樹の黒までは行かないが、相当エロくて、グロい。 主人公の中学生は、優等生の兄貴が精神を病まれ放火魔になってしまい警察に捕まる。大工の父親は火付けの家族という事で仕事を失い家族を残して失踪、母親も親戚やサラ金、闇金から金借りまくってこれまた失踪、結局一人になって村を出て行く。 もう一人の主人公も悲惨。両親が借金でどうにもこうにも立ち行かなくなり、一家心中を試みたが娘だけは逃げ出して助かる。おじさんとおばさんの家 に引き取られた。陸上部でものすごい期待をされ、大会前日の練習でトラックにはねられ足を複雑骨折。陸上どころか一生松葉杖の生活に。そのうちそのおじさ んから体を触られ犯されるような毎日が…。 この二人が出会い、別れ、またであった時に「自分たちは一人じゃない」という事に気づこうとするのだが、また悲惨な運命が…。 こうやって思い出すだけでも、やるせなさと怒りがこみ上げてくるが、実際にあのような事が実世界では起こってもおかしくない程度の話なのでものすごく臨場感があった。 しかしこの小説で重松は何を訴えたかったのだろうか。人間は一人では生きられない? 生きていると思っているやつは、大きな勘違い? | ||||
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久しぶりに心に衝撃を受けた作品に出会えました。 登場人物一人ひとりが、荒んだ世の中でも、懸命に生きている姿が本当に印象的でした。主人公のシュウジや、その他シュウジと同じ 【ひとり】のエリ、アカネ、シュウイチ、神父さん、、さまざまな人が、一生懸命に生きて、生きて、生きて・・・。 シュウジ達にふりかかるさまざまな困難がこれでもか、という位すごく、本当に切ない物語でしたが、すっと感情移入しやすい作品で非常に読みやすかったです。それにしても、こんなにも悲しい事が起きるのに、一生懸命に生きて、誰かとつながりたくて、沢山の人に裏切られても生きている登場人物達が、不器用な人たちだけど、本当に応援したくて、幸せになってほしいと思いながら読んでおりました。 | ||||
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