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疾走
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疾走の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全273件 261~273 14/14ページ
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半分まで読むのに1週間もかかった小説は生まれて初めてのような気がする。 しかし後半の展開(新田と出会ってから)にはスピードがあり、一気に残り半分を読み終えた。さらにいうと小説を読み終えて、心になにか「おもし」をのせられた感じも始めてである。 それだけこの小説は重松作品の中では「なにか」が違うのであろう。読み切ってしまったのはやはり重松小説の持つ一種の魅力のせいだろうか。 正直言ってどう評価してよいのかわからない。彼の意欲作だとは思うけど。僕は正直言って「きよしこ」「トワイライト」の方が好き。 | ||||
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リゾート計画に沸く町を舞台にそこに生きる少年シュウジの物語を描く。それはあまりにつらく重い物語で、とても重松清の作品とは思えないものでした。昔読んだ立松和平の4部作を思い出したほどでした。話は変わるのですが、はずれの少ない作家として横山秀夫も良く読むのですが、彼がこの間の「クライマーズハイ」で扱うテーマを変え、上手にマンネリから脱出したなあと思っていました。同じようにこの本の表紙を見たとき重松さんも変えて来たなあと期待して読んだんですが、結果は冒頭書いた如くでした。以前書かれた「トワイライト」もちょっと重く感じましたが、今回のものは全く異質で、優しい包み込むような文体で書いてはあるのですが、僕には重松さんの優しさは伝わりませんでした、!シュウジがいつ救われるのか、いつ救われるのかを期待して最後まで一気に読み続けました。 | ||||
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強い、強すぎる15歳。孤独に対して、ここまで強く立ち向かえる人間が実際にいるだろうか?私などシュウジやエリの足元にも及ばない。 話的には、ヤクザの新田と絡みだしたころから、そこまで展開しなくていいのにと個人的に思いました。 でも面白かったです。好きな作家の好きな小説の一冊です。 | ||||
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装丁を見て衝動買い。主人公シュウジ、エリ、兄シュウイチ、牧師、殺人者の牧師の弟、夜逃げした父、ギャンブルに堕ちた母、ヤクザの鬼ケン、友人徹夫、アケミネエさん・・・誰もみな深いを背負い深い淵から這い上がれすもがいている。この小説は装丁の表情そのものだ。この世の中に幸せなヤツなんていないし誰もが自分の不幸と戦うことだけで必死だ。希望は新しい命だけ、子供たちだけがこの世の中を良くする可能性を持っていると思わせる。 | ||||
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本書は、これまでの重松作品とは一線を画した、狂気と死とが濃縮された物語。瀬戸内の干拓地で、家族や地域からもはみ出した少年・シュウジは、聖書と、2本の足で走ることのみで孤独という地獄に耐えている。しかし、バブル景気のあおりが故郷を直撃し、彼の運命も大きく狂っていく……。 まず、これまで作風が一変し、人間の醜さをえぐり出すよう展開に驚きましたが、新たな重松ワールドとしては評価したいと思います。同じく少年犯罪をテーマにした『エイジ』とは対極の重苦しさがありますが、他人との繋がりを渇望する主人公の心情はよく表現できているとも思いますし、重苦しい展開だったからこそラストが活きています。 | ||||
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ここのところ、寂れゆくニュータウンを舞台に、物語を展開してきた重松氏。今回は目先を変えて地方都市のベイエリア。語り口も、父親が語り部となる従来のスタイルかと思いきや、読み進むにつれ、第三者であることに気づかされる。「街」が壊れ、「家族」が壊れ、「にんげん」が壊れてゆく。救いようのないストーリーは、重松氏の作品史上最も悲痛を極める展開を見せる。一筋の光明を求めて疾走する主人公と並行して、彼への救い願う読者はいつの間にか陰の伴走者となる。長編ながら一気に読ませる筆者の力量は本作でも確かである。故郷へ帰る主人公、読者にもかすかな期待を抱かせる。なのに…。ヘビーな読後感を残し、物語は幕を閉じるが、新しい命が唯一の救いとなろう。 | ||||
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読み終えてだまされたと思った。 著者は本当の孤独を知らないのじゃないか?、自分の孤独と向き合ったことがないのじゃないか? 後半のストーリー展開の安っぽさ、こんなに安易にまとめてもらっては困る。 シュウジは生きなくてはいけない、孤独のなかで生きなくてはならない。 救いも絶望もない、つまらない小説だった。 | ||||
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海辺のごく一般的な家庭が、ほんのちょっとした躓きから暗闇に落ちていく物語です。 今までの重松さんの作品はごく一般的な人間を主人公にしてきましたが、「疾走」では新聞に載るような犯罪を犯してしまう人間を主人公にしているので、トワイライト・流星ワゴンとは「重さ」が桁違いです。読む方は覚悟してください。しかし、悲惨が故にラストでは目に涙をうかばさせられます。前半は間延びしてしまった傾向があるのと、聖書が引用されているのですが、その部分が難解なので星4つとさせて頂きました。聖書の引用の部分は深く理解しなくても問題ないので、難解と思われる方は流し読みしても良いと思います。 | ||||
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深さ、種類の差こそあれ、誰もが抱える「不幸」。 しかしシュウジのそれはあまりにも悲惨で救いの無いものです。短く、絶望的な人生を「駆け抜けて」いったシュウジの物語。 最後に自分でも予想しなかった程の涙があふれ、とまらなくなってしまいました。時間をおいて「また、読まなければ」と思わせる一冊です。 | ||||
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誰かとつながりたいと望みながら暗闇を生きる少年。その少年のまえに現れるいくつかの希望の光り。しかし、それは少年がつかもうとするとサッと消えてしまい、さらに暗闇に拍車をかける。こうまでして次から次へと不幸が押し寄せてくると、読みながら次もまた上手くいかないんだろうなと分かってしまう。最後まで重苦しい雰囲気が漂っていますが、最後の文章を読み終えたとき、読者はその重苦しさの中に何かを得るはずです。是非、一度よんでみてください、お勧めします。 | ||||
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この物語を一言で表現するなら「痛み」。 単なる少年犯罪でもなくて、家庭崩壊でもない。 その少年のあまりにも強烈で速く駆け抜けすぎた生が突き刺さります。本の帯には「現代の黙示録」とかかれていますが、現代の日本にいくつでも転がっていそうなリアリティを持つ分、聖書の「ヨハネの黙示録」よりもよほど怖いです。 | ||||
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ビタミンFの印象が強すぎて チョット期待が裏切られた感じです。 読んでいて かなり重くて辛くて 何度もページを閉じ、又開いては閉じの繰り返しでした。わずか15歳のシュウジの人生が悲し過ぎます。 | ||||
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毎回重松清の作品にはホロリとさせられ、読後に爽快感が残る。今回もそんな期待を持って新作を読んで見たところ…これが大違いでびっくりした。作品は短い人生を疾走した少年を中心に描かれている。 仲が良かった兄は精神に異常をきたし、父は失踪、母はギャンブルにはまった上に借金漬け。主人公はいじめに合い、やがて…。家族や人と人とのつながりを深く、そして温かい目で見つめるその姿勢は変わらないのだが、主人公、そして彼の周囲で起こる事件はあまりにも暗く、せつない。時には新堂冬樹ばりのダークな描写もあり、「これが重松清の作品?」と思うような場面もあったが、その暗さとはうらはらに一気に読むことができる。読後に爽快感が残るとは言いがたいが、この手のテーマを描かせたら!この作者はやはりうまい。みごとな意欲作であると言うことができると思う。 | ||||
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