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疾走
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疾走の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全273件 81~100 5/14ページ
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小説好きとまでは言わないがそこそこ読む程度。 この「疾走」はただ単純に分厚かったので、長く読めそうという思いで購入した。 だが読み切って驚いた。 この本は読むのではなく感じていた。 この本を読んだ後、妙に落ち込むし、主人公に良いことがあればそれも 自分に反映される。物語の後半になって思った。 読んでいるのはただの文字だけど、頭の中ではリアルにその物語を 傍観している。 この物語を書いた作者は書いている途中苦しんだと理解させられる作品。 それ故、読む側もかなり苦しめられます。ちがう意味で。 | ||||
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まずは、By Dior_Fahrenheitさんのレビューを見てください。私の感じたことがすべてそこに書かれていました。 とにかく重松さんの中では極めて異色の作品であることに間違いはありません。 これから重松作品に入った人は不幸でしょう。徹頭徹尾、人が不幸になるさまを描写しています。あの「隆盛ワゴン」のせつなさ、「その日のまえに」の家族愛など微塵もありません。 読んだ後、賛否両論真っ二つになるでしょう。私も読了後、強烈な読後感で数時間ほど放心しました。「読めば(良い意味か悪い意味かは人によって違うが)人生観が変わる」本です。 | ||||
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一気に読みました。 何ともいえない苦しさが残りました。 この本は何を伝えたいのか? ただ、自分の子供たちを暖かく抱きしめたくなりました。きっとその安心感は魂に刻まれるのだと思えたから。そして、もう一つ、寂しいと言えない寂しさがあるんだということ。 性描写も随所に出てきますが、いやらしさは感じず、主人公の温もりを求める悲しみが一層突き刺さってきました。 今はまだ無理ですが、いつかまた読み返すと思います。 | ||||
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上下巻読み終えてのレビューです。 青春というものは残酷で薄情で、なんと危ういものかと、背筋を寒くしながら読みました。 不条理や無力にあらがえず、行き先も見えずにただただ苦しむ「こども」と闘うことすら放棄し、ただ逃げ惑う「おとな」たち。 「何のために生きているのだろう」呟きながらも答えを見出せません。 例えばシュウイチと神父の対峙するシーン、もしくは死刑囚とシュウジが対峙するシーンなど。 生きてく意味を見いだせない人の心の叫びがこれ以上ないほど鮮明に、絶対的な神の視点を持つ「語り手」によって描かれます。 これほどまでに魂に呼び掛ける作品はそうそうないと思います。 上巻、下巻それぞれ3時間ほどで一気に読み切ってしまいました。 上巻は中学生でも読んで欲しい内容ですが、後半の描写はあまりに過激で、大学生以上にしか勧められません。 殺人や性交シーンの過激さに目を奪われ、高校生ではちょっと本質が読み取れないのではないかと思います。 とはいえ本当に「面白かった」小説です。 ★5つです。 | ||||
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上下巻読み終えてのレビューです。 青春というものは残酷で薄情で、なんと危ういものかと、背筋を寒くしながら読みました。 不条理や無力にあらがえず、行き先も見えずにただただ苦しむ「こども」たちと 闘うことすら放棄し、ただ逃げ惑う「おとな」たち。 「何のために生きているのだろう」呟きながらも答えを見出せません。 全編を通し、生きていくこと、一人でいることの意義をリアルな描写をもとに問い続ける作品です。 それはのど元にナイフを突き付けられたような恐怖にみちた旅でした。 下巻においてはホテルでエリと対峙するシーンの「救いのなさ」は絶筆に尽くしがたいものです。 また神のごとき視点をもった語り手の存在もこの小説の大きな特徴のひとつです。 まさしく海鳥のように高い場所から、語り手は主人公を見守り続けます。 無垢な視線で故郷を眺めていたころから、岸辺に打ち上げられるその日まで。 上巻は中学生でも読んで欲しい内容ですが、後半の描写はあまりに過激で、大学生以上にしか勧められません。 殺人や性交シーンの過激さに目を奪われ、高校生ではちょっと本質が読み取れないのではないかと思います。 とはいえ本当に「面白かった」小説です。 ★5つです。 | ||||
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最後まで、本の中で「おまえ」と言っている人物が誰かわかりませんでした。 タイトル通り、短い一生を走り続けた少年の物語。 内容は悲しかったです。 日本語が生き生きとつづられていて、 本作はその文章に大変引き付けられました。 一方で内容は、波乱万丈という意味で刺激が強いので、 私は朝読むと気持ちが沈むことがありました。 ですが、これは友人にすすめたい本の一冊です。 | ||||
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重松清のファンである、 だから、この本を買ったが、 惹句を見て、数ページ読んで、 これを読むのが恐ろしくなってしまった。 嫌な人は出てこない重松作品。だからよんでいるのに。 重松の書く剥き出しの人間は見たくない。 読者の身勝手を許してください。 | ||||
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私は重松清さんの作品は過去に何度か読んだことがなく、このインパクトのある表紙も気になり興味本位で買いました。 読み始めてみたらもう時間を忘れました。 これでもかってほど酷い人生が痛々しくリアルに書かれています。 どこか生々しい書き方だなと私は感じました。 世代を問わずに見て欲しい作品です。 おまえ、という問いかけはシュウジに対してだけ言っているわけではないはずです。 | ||||
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人生を駆け抜けに駆け抜けた少年の物語。生きるってのは大変なんだなぁ、でも生きることをさまたげるのはにんげんで、そいでもって、生きるのに必要なのもやっぱりにんげんなのだよなぁ。疾走したシュウジの人生の後はなぜか爽快感や達成感さえ残る風景で終わっていた。しかし、最近やたらと「シュウジ」って名前を聞くな・・・はやり??自分の周りだけ??映画化するとのこと。監督はSABU監督らしい。SABU監督ならあの疾走感と最後の爽快感を再現してくれるだろう。期待大である。 | ||||
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先の見えない展開。主人公シュウジはどうなってしまうのだろうか。一気に読み終えました。 そして読みながら「ひとり」とは一体なんなのだろうか。にんげんてなんなんだろうか、とシュウジが様々な人間と関わりそして悩み苦しむ様を見ながら読者である私も考えていました。著者は問いかけてきます。非常に考えさせられる作品なのではないでしょうか。 読み終えたあとに、更にもう一度という具合に深く文章を味わいたい。そう思わせる作品です。 | ||||
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秀才と呼ばれた兄が崩れた時、運命の歯車が狂い始めた。離れ離れになる家族、兄の行動によるいじめ、己を守る為の殺人、大切な人を守る為の事件…ズレが積もり積もることで、もうあの頃に戻る事は出来ない。 「孤高」であった少女に追いつくためにおまえは疾走する。孤高の先にある物を追い求めて…。 感情を削ぎ落とした乾いた文章は、主人公の置かれた状況を淡々と描く。“おまえ”と語られる独特の文章と、随所に引用される聖書の文章がこの物語に新たな切り口をもたらしている。短い生涯を疾走した先に何が待ち受けているのであろうか…。 | ||||
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人が孤独であること。人は人と繋がりあうことなど実は決してないこと。人の一生には救いもなければ、絶望もないこと。いかなる宗教も答えは示してくれないこと。 自明のことでも、こうした作品にされるととても悲しく、辛い。普段のリアルな人生だって十分悲しく辛いのに、読み出したら痛みが伴う。涸れたはずの涙まで出てくる。 深い悲しみや辛さを知っている人は読むのは控えられた方がいいかも知れません。 逆にそうした感情をこれまで抱いたことがない、ハッピー人生の方には一読することをおすすめします。 救済のない孤独ってどんな感じか、シミュレーションできます。 地獄ですよ、ホントに……。 | ||||
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重松清の作品を最近つづけて読んでいますが、この作品はこれまでのものとは違う。 主人公の少年が、これでもかこれでもかと、徹底的に酷い運命にさいなまれていく。 ここまで徹底して人の悪意によって落とされていくというと、もう笑うしかないという感じになってくる。 結末は、少ししっくりこなかった。 現実の不幸というのは、ここまでは徹底されない中途半端なところにあるとも思う。 露骨な暴力や性的描写があり、電車の中で読むにははばかられるところもあった。 重松清の作品をこれから読む方には、もっと他のものから読み始めることをお勧めしたい。「流星ワゴン」とか「半パン・デイズ」とかですね。 | ||||
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「おまえは・・」と二人称で表現される文章。神父が語り部となり、ある少年の 己の生涯に対しての「疾走」を回顧していく形で物語は進んで行きますが、この 手法が少年のギリギリの生や躍動感を増幅させる形となり、非常に響いて来ます。 悲劇的、刹那的で焦燥感にすら駆られる本作品を読んで、心を震わせて下さい。 読み進めるうちに、断崖絶壁にいるような、刃物の上に立っている様な、キリキリ と胃が痛み、身悶えするような衝撃を受けると思います。 良作です。 | ||||
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この著者はなんて残酷だろう… そう思わずにいられないほどだった。 少年達の深い傷と絶望の連続。 あまりにも心が痛く苦しい。 僅かでも救いがあれば、心も軽くなったし、 ここまで追い詰めなくても、深淵に長く刻まれるものもあっただろう。 それでも最後まで読みきったのは、深い深い悲しみの奥の奥に、 少年の優しさと純真な心ゆえの「美しさ」をみたから。 自分が欲したものかもしれない。 重く暗いテーマでありながら、優しく諭すような表現で、少年少女の叫びが綴られたからこそ、 孤独に埋もれ、羽が折れ、光の見えない闇を探る「弱いにんげん」の聖書に成り得るのかもしれない。 | ||||
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この本を通して一番書きたかったことは何か 作者に聞いてみたい気がする ただ不幸な少年の一生を描きたかっただけなら 他にいくらでもストーリーはあると思う。 読んでいるのがつらかったし、 読了後も「今の自分にこの本は読む必要があったのかなあ」 と思ってしまった どのように感じるかは人それぞれ。 疾走という題名も 色々考えてしまう。 星をつけなくては投稿出来ないから 好みか否かで1にしてしまったけど、 本心は星をつけようがない。 良い、悪い、好き、嫌い、 おすすめ等とくくれない。 少なくとも軽く読み流せない本だと思う。 | ||||
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田舎町の平凡な家庭に生まれた少年の物語。 平凡な街の、平凡な家庭に育ったのに、歯車が少しずつずれて、気が付いたら彼がいるところは、 本来の場所とは遠くかけ離れたところに、 そしてそこには彼の家族はいない。 少年は、15年間の人生を、疾走する。 作品としては、少年の絶望と、でも、誰かと生きていたい、つながっていたいという 心の叫びを一貫して描いており、優れていると思う。 ただ…とても残酷な描写が多くて、私の好みではありませんでした。 残酷で残酷で…いろんなめに遭っても、少年は誰かとつながっていたかった。 その少年の想いが、読者として、唯一の救いでした。 | ||||
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「疾走」というタイトルの通り、駆け抜けるようにストーリーが展開していきます。 遅れ気味のスタートから、いつの間にか速度を上げていき、やがてトップスピードにのり、いつの間にか読了している、そんな小説でした。 毎度のことながら、著者の筆力、読ませきる力には、ただただ、感服です。 ただ、あえて苦言を呈するなら、下巻からの目まぐるしい展開に多少の違和感を覚え、市井の生活をリアルにあぶりだす力に長けた著者にしては、珍しく、作られた感が否めないことも事実です。 余談ですが、登場人物の“エリ”を想像するとき、常に沢尻エリカが頭に浮かんでいました。映画化の際には、ぜひ演じてもらいたいです。 | ||||
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『疾走』がごとく、 先の読めない展開に、一気に読みきってしまった。 重松さん独特の温かさは残しつつ、 どちらかというと熱さ、刺々しさが強い。 私が読んできた重松作品の中では、 異色の部類に入るのかもしれない。 ラスト。 大好きな別作家にはなるが『白夜行』を思い起こした。 きっと、主人公へ贈る、雪が思い出の干拓地を白く染めたにちがいない。 | ||||
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上巻からある意味救いを求める感じで読み進めていきました。 確かに、今までの重松清さんの作品とは違い、本当に「ひとり」の物語。 誰かとのつながりを心から求め、そしてひとりで終わっていく主人公。 ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかわからないけれど、何か重いものを感じる読後感。 「おまえ」の二人称で進んでいく語りも読みやすく、気分は落ち込んでいきますがわりとすらすらと読めました。 しかし、少し不幸すぎませんか。 高慢だった兄が放火に走り、家族は崩壊、さらに家出先でヤクザに激しい性的暴力を受ける、そしてさらに好意を抱いていた(可愛い)女の子が援助交際をしていた・・・ いくら偶然の重なりで仕方ないとしても、これは不幸が多すぎるではないか。 そして主人公の終わりも、「ケータイが鳴って驚き体勢を崩したせいで撃たれた」というのは、ムリにまとめすぎる。 深い話だった、というよりも、不幸の重なりが非現実すぎて途中で萎えてきます。 | ||||
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