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疾走
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疾走の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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現代のヨブ記とも言える物語。 幸福な幼年期を過ごしたがゆえに精神を崩した兄。その兄に引きずられ、一家が離散し、人の汚い部分をどんどん投げ込まれてしまう主人公シュウジ。優秀な兄を持つ平凡で気弱だったシュウジの物語は、兄が高校で落ちこぼれ精神を病み放火を犯したことから一変する。救いを求めた先の教会の神父とその殺人犯の弟の人生とリンクする形で物語は進む。 「放火犯の家族」と社会から蔑まれた先に父が逃げ出し、母は過去に囚われ現実とシュウジを見ず、シュウジは学校と家族で孤立。シュウジは逃げ出した先の大阪でヤクザに犯され、殺人を犯す。同じ境遇にあった少女を見殺しにしてシュウジは生き延び、淡い想いを抱き続ける少女の面影を追って東京へ出向く。東京で出会った少女はシュウジが以前に思っていた強い女性ではなく、自分と似た一人の弱い女性であったこと、そして少女の現在の境遇を知り、、、。 ささいな歯車が狂い続け、純粋な少年がその純粋さゆえに精神を病んでいく悲しい物語。東京の少女がそれからの人生を歩んで行っているであろうことが読後唯一救われる。 | ||||
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重松作品は好きです。 ただ、この作品はたぶんもう二度と読まないと思います。 「おもしろい」「おもしろくない」の前に、「こわい」「嫌な気持ちになる」が心を占めます。 とはいえ、読後感は重松作品らしく、爽やかです。 | ||||
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人間くさい作品ですね。作者の体験談を小説にしたかのような生々しさがあります。体も頭もできていない少年少女の愛は生々しくて僕は嫌いなんだなと気付いた作品です。 心をささくれさせたい人におすすめな作品です。個人的にはこれといって感想はないです。あまり感想とか考察をする作品ではありません。ただ雰囲気を楽しむことでしょう。 | ||||
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「浜」に生まれた主人公.両親と優秀な兄,そして「沖」に住むとエリと神父, 主人公を取り巻く環境は,沖の開発や家族の変質によって激変し,追い詰められていく. とにかくなんの救いもない小説である. 中学生の主人公を,家庭でも学校でも,最後には性的な意味でも追い詰め, 初恋の相手の不幸まで背負い込ませて死なせるというストーリーからは 深遠なテーマ性は見いだせない. ただただ,不幸な主人公の行く末が気になって最後まで読み進めて後味の悪い思いをする作品で, 他人の不幸だけがテーマになっているという点では 「フランダースの犬」と双璧といえるかもしれない. | ||||
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「ナイフ」を読み、あったかい作風だと感じ、そしてこれに手を伸ばした。僕が買ったのは(セミ)ハードカバー版だった。表紙がこれだから「ナイフ」のような口当たりのいい作品はであることは | ||||
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普通の顔した変わった人たちが出くわしてしまう特別な出来事のオンパレード。 食い合わせの悪い巡り合わせに胃がもたれるような読後感でした。 | ||||
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自分がこの作品を読んだのはシュージやエリと同じ中学2〜3年の頃だったと思います 作品自体ただただ暗くて、怖くて…シュージが可哀想で 両手両足を固定されて、手足の関節全部外されて そのまま底無しの沼のような空っぽの穴に投げ入れられるような。 冷たくて痛くて、でもシュージは落ちていく 助かりたいともがくこともせず、そのまま落ちて行く。 空っぽの穴に アカネとエリだけを見つめ、真っ直ぐに落ちていく 救いなんてないのです 当時、ショックであまりにも真っ暗でシュージの言葉が頭の中をぐるぐるして数年は残り続けてしまいました。 | ||||
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こんなに悲しい一家のはめつrだろうか?この少年の短すぎる一生を思うと涙なしには語れない。 | ||||
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あまりに酷すぎて!人間ってこんなに残酷になれるんだ!そして悲しすぎます。この手はあまり読みたくないかも。。。 | ||||
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少し出来すぎているなと思う所があり小、中学生なら手を叩いて喜ぶのであろうなと感じる物語の構成でした。 大袈裟というか、少し中二病に近いものがあります。 ただ、人物や心情の表現には素晴らしいものがあり、胸が締め付けられました。 読み終わった後は、スピッツの空も飛べるはずの歌詞が浮かんできて、思わず口ずさんでしまいました。 少し暗い気持ちになりますが、読んで良かったです。 | ||||
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秀才と呼ばれた兄が崩れた時、運命の歯車が狂い始めた。離れ離れになる家族、兄の行動によるいじめ、己を守る為の殺人、大切な人を守る為の事件…ズレが積もり積もることで、もうあの頃に戻る事は出来ない。 「孤高」であった少女に追いつくためにおまえは疾走する。孤高の先にある物を追い求めて…。 感情を削ぎ落とした乾いた文章は、主人公の置かれた状況を淡々と描く。“おまえ”と語られる独特の文章と、随所に引用される聖書の文章がこの物語に新たな切り口をもたらしている。短い生涯を疾走した先に何が待ち受けているのであろうか…。 | ||||
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重松清の作品を最近つづけて読んでいますが、この作品はこれまでのものとは違う。 主人公の少年が、これでもかこれでもかと、徹底的に酷い運命にさいなまれていく。 ここまで徹底して人の悪意によって落とされていくというと、もう笑うしかないという感じになってくる。 結末は、少ししっくりこなかった。 現実の不幸というのは、ここまでは徹底されない中途半端なところにあるとも思う。 露骨な暴力や性的描写があり、電車の中で読むにははばかられるところもあった。 重松清の作品をこれから読む方には、もっと他のものから読み始めることをお勧めしたい。「流星ワゴン」とか「半パン・デイズ」とかですね。 | ||||
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この著者はなんて残酷だろう… そう思わずにいられないほどだった。 少年達の深い傷と絶望の連続。 あまりにも心が痛く苦しい。 僅かでも救いがあれば、心も軽くなったし、 ここまで追い詰めなくても、深淵に長く刻まれるものもあっただろう。 それでも最後まで読みきったのは、深い深い悲しみの奥の奥に、 少年の優しさと純真な心ゆえの「美しさ」をみたから。 自分が欲したものかもしれない。 重く暗いテーマでありながら、優しく諭すような表現で、少年少女の叫びが綴られたからこそ、 孤独に埋もれ、羽が折れ、光の見えない闇を探る「弱いにんげん」の聖書に成り得るのかもしれない。 | ||||
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これほど読了後沈んだ気持ちになる作品も珍しい。 ラストの数ページを『救い』と捉えて泣ける人がいるのも理解できるが、私は正直そこまでの主人公シュウジの歩んだ道のりが過酷で悲惨すぎて、よくもまあここまで主人公を痛めつけられるもんだと著者に嫌悪感を抱いていたから、ラストの感動も正直皆無だった。 そして結局、著者はこの作品で読者に何を伝えたかったのかあまり理解できなかった。『人とのつながり』?『人のぬくもり』?『人を許す心?』?おそらく著者は聖書に出てくる神に試される男の物語『ヨブ記』をモチーフにしているんだろうが、『ヨブ記』は神を信じて耐える男のお話だが、シュウジはそうは見えなかった。自分の悲惨な運命と戦ってるようにも見えなかった。苦しみ歪みなされるがまま愛し殺し傷を舐めあう・・・そんなシュウジの姿から著者は読者に何を汲み取れというのか?全く理解できないまま終わってしまったという印象だ。 ただ、何年かして私が今以上に人生経験を積んだとき、何か解かる知れないけど。 | ||||
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とにかく重くて暗い。下巻は上巻よりもさらにヘビーだ。 しかも何所からも、やはり救いの様な物はなかった。 もう主人公に関わる全ての人が不幸に陥る、または陥っているのだが、そもそも何故そうなるのか・・・。 あるキャラのカミングアウトと言い、あまりにも絶望的すぎて言葉も出ず・・・。 中学生が考えたような不幸話はそれまで頑張って読んでいたのに一瞬で白けさせてしまった。 そして何より、主人公が何故これほど慕われるのだろうか。 確かに半端なく不幸な星の下に生まれたとは言えるが、それだけなのでは? 登場人物は一体この主人公の何処に魅かれたのだろう。 最後なんて、殆ど英雄のような扱いである。 | ||||
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表紙の少年の顔がこの物語をよく表現してると思います。 これを読んだのは高校生くらいだったので正直途中で本を閉じてしまいました。そのくらい読み続けるのがつらく、痛々しいストーリーです。こんなに真っ暗な人生がこの世に存在するのかと思いました。 結局はシュウジの真っ暗な人生が少しでも救われなぃのかと、結末が気になったので読みましたが… 感動しました。。。結末に至る途中も、痛々しかったけど、最後は暗い中にも少し光が見えたようなかんじでスッキリした終わり方だと思います。 すごく強烈な作品だけど人との繋がりなしで人は生きられないみたぃな事を考えさせられたように思います。 | ||||
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救いようがありません。 家族はこんなに脆いものなんでしょうか? 読みながら、僕の人生って幸せだな、なんて思ってしまいました。 とにかく救いようがありません。 | ||||
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シュウイチが壊れていく…からから空っぽの宮原雄二…の描写はとてもよかったと思う。 が、登場人物に変態が多すぎて、正直疲れてしまう。 それでも一気に読まずにはいられない作品だった。 当然読後は脱力感でいっぱいだ。 | ||||
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非常に読ませるし、物語のスピード感がとてもいい。 いたいけな少年。家族のもろさ。性の目覚め。激しい暴力。地方都市が持つ閉塞感。 様々な要素が、でもちょっとご都合主義的で力技的なストーリー 展開の中、ぐつぐつとごった煮にされて進んでいく。 かっこいいヤクザの兄貴がいて、人生とセックスを教えてくれる姉貴がいて、 どれだけ悪態をついても真摯に少年と向き合おうとしてくれる神父がいて、 神秘的だけど、結局は自分と運命を共にする少女がいる。 時折、無理やり、ときには聖書を引用し、 死とは何か、生きることとは何かを考えさせるようなくだりが出てくるけど、 十分な説得力を持たないように思えた。無理やり物語に意味を取ってつけているような気がした。タイトルどおり、物語は疾走することに成功している。 だが、作者は、この小説を、登場人物たちを、疾走させることで、 これでもかというほど饒舌に、暴力を、性を語ることで、 読者に何を与えることができると思ったのだろうか? | ||||
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一気に読み切った。というより、だらだら読むのは辛かった。 映画化されたということだが、映画でこの小説の詳細を表現するには、少なくとも年齢制限を設けないと無理だろうと思った。 主人公が経験するさまざまなことが、非現実的とは言えないだろうが、それでも、ストレートに映像で表現されたものを見続けるのは厳しいかもしれない。 そういう観点から、多分、映画より小説のほうが、面白いといえる。 下巻の最後、クライマックスは予測できるものではあるが、「救われた」という気持ちにはなれなかった。 「人間」という生き物の、弱さも残虐さも、「どうだ!」といわんばかりの迫力ある小説だったと思う。 映画も見てみたい(期待はほどほどにして)。 | ||||
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