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(短編集)

エラリー・クイーンの新冒険



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エラリー・クイーンの新冒険の評価: 4.76/5点 レビュー 21件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.76pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:
(4pt)

後半は『ジェシカおばさんの事件簿』みたい

大方の意見と同じく、劈頭を飾る『神の灯』が突出して素晴らしい。過去に読んだことのある作品だが、さっぱり内容を忘れていたうえに、二転三転するラストに新鮮に驚いてしまった。というわけで、★4つは本作への評価である。

あとは正直、どうということもない短編ばかりなのだが、だからこそ前作の『エラリー・クイーンの冒険』がいかに優れた短編集であったか、ということが相対的によくわかった。

最後のスポーツを絡めた4編は、なんだか往年のテレビドラマ『ジェシカおばさんの事件簿』を思い出させるノリで、肩の凝らない読み物になっている。これはこれで嫌いじゃないかもしれない。
エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)より
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No.20:
(5pt)

中篇「神の灯」のぞくぞくする読みごたえは、ちょっと凄いほどのものでした。オールタイムベスト級の中篇ミステリっすね!

収録作品の中では、巻頭の中篇「神の灯(ともしび)」(1935年)がぶっちぎりの傑作。他を圧倒する出来栄えで、実に読みごたえのある作品でした。

一夜が明けてみたら、目の前から家が一軒消えていたという〝家屋消失の謎〟が明かされた時のサプライズのほかにもあとふたつ、とても強烈な印象を残す驚きがありました。
ダン!ダン!ダン! とくる、サプライズの三連打は、凄いインパクトがありましたね。完璧にノックアウトされた私は、ただただ圧倒されてしまって陶然、いや、呆然自失の状態でした。

ほかの短篇は、あまりパッとするものがなかったです。なかでは、「血をふく肖像画の冒険」(1937年)が雰囲気があって面白かったかな。でも、同じ〝なんちゃらの冒険〟もの短篇では、『エラリー・クイーンの冒険』収録の作品群のほうが断然、出来が良いように思いました。

訳文については、言うことなし。文句ない出来で、読みやすかったです。
エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)より
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No.19:
(5pt)

懐かしかった

エラリー・クィーンの、超名作 神の灯りが入っている短編集。懐かしく、面白かった。Kindle化希望
エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険【新訳版】 (創元推理文庫)より
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No.18:
(4pt)

「神の灯」が出色の出来

エラリー・クイーン物の短編集である。
「神の灯」は中編であり、そのプロットや、建物が一夜にして消えてなくなり、また忽然と現れるというトリックが秀逸で、しかもクイーン特有のフェアプレイ精神で読者に謎解きの挑戦をしていて、やはり傑作であるといえる。
その他の作品について、以下に大まかに列挙する。
「宝探しの冒険」は、ある邸宅で起こった真珠のネックレスの盗難事件。
「がらんどう竜の冒険」は、盗まれた竜の文様の施されたドアストップの盗難と、殺人。
「暗黒の家の冒険」は、黒い家のお化け屋敷で発生した殺人。
「血をふく肖像画の冒険」は、肖像画から血が流れ、恐怖をあおる事件。
「人間が犬をかむ」は、野球場で発生する元野球の大スターの毒殺事件。
「大穴」は、競馬を題材にした、競走馬の負傷事件。
「正気にかえる」は、ボクシングを背景にした殺人。
「トロイヤの馬」は、フットボールに絡んで、高価な宝石が消えうせる事件。
「神の灯」以外は、それぞれ小道具の効いた小品である。そうは言っても、やはり「神の灯」が出色の出来であり、この1作品で、この短編集を高い評価へと導く。
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
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No.17:
(5pt)

大傑作の神の灯

神の灯は凄いですね。ハッキリと読者の前に手掛かりが示されているのに、読んでいる間はまず気が付きません。Xの悲劇やエジプト十字架に匹敵か、それ以上の大傑作。
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No.16:
(5pt)

やっぱり「神の灯」

新冒険で光っているのはやっぱり「神の灯」です。これはクイーンの作品の中でも1・2を争う傑作だと思います。

なんとなくケイゾクの映画の「Beautiful Dreamer」って「神の灯」の真似みたいな気がするのはぼくだけかなぁ。
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No.15:
(4pt)

巨匠の才能が垣間見られる短篇集

エラリー・クィーンの第二短篇集。

クィーンの小説技巧を楽しめますが、長篇に比べると若干カタルシスに欠けると思ったのも真実でした。

といってもやはりクィーンだけあって、いずれも良く出来た短篇推理小説で、9篇とも謎と解決にこの人しか出来ない様な無二の才気を感じました。また、最後の方の作品は当時人気のあったスポーツの世界を題材にしているという事で、当時のスポーツの活気が判りました。

解説に依ると、世界大戦前に発表された作品が多いという事で、その当時の不穏な雰囲気も感じられる作品もあり、そういう社会を反映した部分も歴史的価値があるかもとも思いました。

巨匠の才能が垣間見られる短篇集。機会があったら是非。
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No.14:
(5pt)

神の灯が最高にいかしている。

この本は、もちろん、神の灯を読むためだ。とにかく素晴しい。クイーンの最高傑作である。ここで内容紹介したいが、止めときます。あなたも、クイーンマジックに浸ってみよう。ちなみに、今、神の灯を読めるのは、この本と、もう一冊ぐらいしかない、貴重な本である。
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No.13:
(5pt)

秀逸

短編集ですが、すべて面白く読ませてもらいました。 皆さんがコメントしている通りです。 家一軒消失の「神の灯」今でこそ真新しくはありませんが、この時代のトリックとしては斬新だった事でしょう。 その他の話しも探偵エラリー・クイーン君の冴えわたる推理をいかにもエラリーらしく解決していく短編として秀作揃いだと思いました。 久々に☆5をつけました。
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No.12:
(5pt)

ただ目的地へ粛々と掃う処世的巡礼 デコメな則り ユビキタス馬鹿

1935年作の中短編集。「神の灯」、「宝捜しの冒険」、「がらんどう竜の冒険」、「暗黒の家の冒険」、「血をふく肖像画の冒険」、「人間が犬を
かむ」、「大穴」、「正気にかえる」、「トロイヤの馬」を収録。

「神の灯」 ひそむ黒と白 次元感知狼狽ということで忽然と消失する黒い家なる邸・・・夜に飲み込まれてった 
真相というQRコード フィルタリングされたエラリー(笑) さていつもの この事件のヒントは千佐真里奈さんの ボクラの色 のなかだよ

「宝捜しの冒険」 巧みなエラリーの手引書 それは遊戯に名を借りた事実認定への誘導リンク、陸続の果てで始点と終点が織り成した
多分な滑稽 憎めないラスト

この世の中の楽園を 求め求めて西を指す デイビーデイビークロケット 夢追う若者♪ フフ

「がらんどう竜の冒険」 付録のようで逼迫的に酔い痴れる東洋趣味 サイト内に設置された文物 具体性を加えられた琴線は笑みたな
びく疲弊と背離 そこで思うけど現実への新たな視線として、名乗りに依拠する規範が当を得なくなったときに適宜を支える心をくむこと
は無視できないわけで、ただそれは市井な意味で容易な監視が出来るサイトで、それこそがいい意味での大衆性の再興だろう
ただそれだけのことがわからないから麻原彰晃みたいな見るも無残な奴が出てきたんだろう それまでの社会的機能に対して逡巡
そのときに新たな一助 出発点のより小さい時分から了解事項な社会貢献 見える化・証明化をちゃんとともなって そういうものを本当
は評価すべきで、そこにフェアさがないから就活面接のためのネタ作りボランティア 犯罪を読み替えればそれ以後の価値観は説明
できると思うんだな 惰性 不明瞭密度な物見遊山 俎上に載せれないのはジャーナリズムが窒息してるから でネットの意義 重要
なのはそのツール自体がコミュニケーション再考の意義ともいえるわけだけど、語る上での勃興期におけるプリミティブな本質 それを
みる側、非主体と主体、しかし非主体はそれ自体を主体にしてるわけだし当然主体はそれ自体を非主体にする ここで判るわけだけど
前者ってのが典型的なステレオタイプなジャーナリズムで つまりその時点においてはまるでレスからスレッドを作るようなもんなんだか
ら 破綻してる 犯罪つながりでその前後の時期をみたとき前者の典型的なのが宮崎勤で言うならば彼がまさにそういうタイプで、
不思議なのはより短いスパンで現代をみたときにもっとも現代的じゃない人間を現代の象徴にしてるわけだから それは酒鬼薔薇の
ときも同じ だから逆に言えばまったく現代を象徴してないが故に現代を象徴してるともいえるわけだけど
明確に隔たった後者は、西鉄バスジャックの彼とか秋葉原の彼とか ここではないどこかなんて思想はどこにもなくて ソリッド
ここでまた不思議なのは現実を現実として拡張して超現実にしてる だから表面のここだけ見たら報道姿勢が180度転換してるわけ
だから かたがた成果! ただそれが筋金入りの皮肉で、例を挙げれば 宮崎の諧調に奈良女児 池袋通り魔の諧調に秋葉原
だから前者みたなタイプの犯罪を防ぐ為に事後の意識・仕組みを変える啓発をし、後者みたいなタイプの犯罪を防ぐ為に事前の意識・
仕組みを変える啓発をしであって 十年、何年どこにいったんだろう何にもやってないじゃないかまさに惰性 だいたいよくわからない
専門家ってのが出てきて開帳することといえば ああこれは同じ198~年生まれでこういう教育を受けてきたのでこういう風になって
しまったんですねと まったく正反対のタイプの犯罪者を同じというまったく的外れなことを言ってるんだから はあ・・ ちょっと疲れた
な笑

「暗黒の家の冒険」 これは男と女の後ろ暗いサイト 暗闇だから成立する謎はまずまず エラリーの観察の鋭敏さがいいですね。
しかし便宜をはかれば騙しリンクか(笑) 焚き付ける誰に?

遠くを見ろ 緑がいい 腕を回せ ぐるぐる ぐるぐる ぐるぐる
                 ぐる
                   ♪                                      ぐる
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No.11:
(5pt)

神の灯火

名作として知られる「神の灯」を含む中短編集です。「神の灯」は家屋消失トリックという大胆な仕掛けで当時の読者の度肝を抜いた有名な作品です。現代でも家屋消失トリックはたまに使われますが、いずれも本作を意識して作られていることは明らかです。特に日本のある作家のトリックは、本作でクイーンが仮説として取り上げながらも非現実的として一瞬にして葬り去ったものであるところが面白いですね(その日本人作家は、技術の進歩によってクイーンが一笑に付したトリックも実現可能になったと言いたいのでしょう)。

他の短編は「神の灯」に比べるとやや地味なのですが、スポーツを題材にした連作など、クイーンならではの稚気に満ちていて好感が持てます。
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
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No.10:
(4pt)

クイーンのファンなら押さえておきたい作品

クイーンの諸作を読んだのは、数十年前になりますが、
そういえば読み落としていた著名な作品がある、
ということで手に取ったのが本書です。
その作品とは、冒頭に収録されている「神の灯」。
《白い家》に泊まったクイーン達が翌朝目を覚ましてみると、
向かいの家《黒い家》が忽然と姿を消していた、というもので、
一体、どんなトリックが隠されているのか…。
その感想ですが、多くのミステリを読んできた身にしてみると、
あまり衝撃はありませんでした。
トリックの中心部分もどこかで聞いたような…という感じ。
もっとも、ロジックはよく出来ていて、
クイーンらしい作品でしたので、
現在、国名シリーズや悲劇4部作に取組中の読者なら
きっと満足してもらえるのではないかと思います。

以下、「神の灯」以外の収録作品への短めコメントです。

【宝捜しの冒険】
真珠のネックレスの盗難事件。意外な隠し場所もの。
【がらんどうの竜の冒険】
日本人「カジワ」の書斎から、ドア・ストップが盗まれる。犯人は、なぜこんなものを盗んだのか。
【暗黒の家の冒険】
遊園地ジョイランドの施設《暗黒の家》で起きた射殺事件を巡る謎。
【血をふく肖像画の冒険】
先祖のグラメートン卿の肖像画は、妻の不貞行為があると血を噴いたいう。果たして、再び肖像画から血があふれ出て…。
【人間が犬をかむ】
野球場での殺人。元投手のツリーが青酸中毒で死亡。毒はどこに入っていたのか。
【大穴】
いかさまの起きる気配濃厚の競馬場で、競走馬《デンジャー》が撃たれるという事件が発生…。
【正気にかえる】
ボクシングの試合後、敗れたばかりの元チャンピオンが死体となって発見された。
【トロイヤの馬】
フットボールを観戦しようという富豪の持っていた宝石が盗まれた。その意外な隠し場所とは。
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No.9:
(5pt)

「それにまた、アリスという人物もいる」

私が読んだ限りでは最高のミステリー短編集。とくに一夜明けると三階建ての石造の大建築物が消失するという『神の灯』は、他に比肩すべきもののない世界最高の短編ミステリーである。
この作品に挑戦というか二番せんじのような作品はあまた存在するが、この作品に及ぶものは未だかつて存在しないし、今後も現れることはないだろう。

なお、レビューのタイトルに記したのは消失した家の不可思議さとヒロインの名前から『不思議の国のアリス』を連想したエラリーのセリフで、作者の「アリス」好きをよく表している。
ただ、本書ではなぜか訳者によって、「アリスという人物もいる」の前の「不思議の国に登場する少女と同名の」というセリフが略されている。(嶋中文庫版『神の灯』では略されずきちんと記されている。)
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
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No.8:
(5pt)

「暗夜を照らす、まさに、神の灯だったのです」

◆「神の灯」

  石造三階立ての「黒い家」には、シルベスター老人が
  ひそかに遺した、莫大な金貨が隠されているらしい。

  エラリーと弁護士のソーン、そして「黒い家」を相続した
  アリスは、向かいにある「白い家」に宿泊することになる。

  その「白い家」には、シルベスターの異母弟で
  主治医であった、ライナッハ博士が住んでいた。

  翌朝、エラリーたちが目覚めて外を見ると、一面の
  雪景色のなか、「黒い家」は忽然と消えうせていた……。

 
  《家屋消失》トリックの代表的作例で、
  多くのフォロワー作を生んだ傑作。

  メイントリックを裏で支えるサブトリックも
  巧妙で、作品全体を引き締めています。
 

◆「正気にかえる」

  ボクシングの世界選手権で敗れたチャンピオンのマイクが、
  スタジアムの駐車場にとめていた車のなかで刺殺された。

  たまたま、隣に自分の車をとめていたエラリーは、
  車に置きっぱなしにしていた外套を犯人に盗まれる。 

  エラリーは、外套さえ見つかれば、犯人も見つけられる、というのだが……。

  なぜ犯人はエラリーの外套を盗んだのか?、というホワイダニットが主眼。

  「外套」という手がかりを起点に、駐車場の場所やその夜の気候、
  エラリーの外套のサイズといったデータを勘案することで、犯人の
  条件が絞り込まれていきます。 

◆「暗黒の家の冒険」

◆「宝捜しの冒険」

◆「人間が犬をかむ」
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
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No.7:
(5pt)

「暗夜を照らす、まさに、神の灯だったのです」

◆「神の灯」

  石造三階立ての「黒い家」には、シルベスター老人が
  ひそかに遺した、莫大な金貨が隠されているらしい。

  エラリーと弁護士のソーン、そして「黒い家」を相続した
  アリスは、向かいにある「白い家」に宿泊することになる。

  その「白い家」には、シルベスターの異母弟で
  主治医であった、ライナッハ博士が住んでいた。

  翌朝、エラリーたちが目覚めて外を見ると、一面の
  雪景色のなか、「黒い家」は忽然と消えうせていた……。

 
  《家屋消失》トリックの代表的作例で、
  多くのフォロワー作を生んだ傑作。

  メイントリックを裏で支えるサブトリックも
  巧妙で、作品全体を引き締めています。
 

◆「正気にかえる」

  ボクシングの世界選手権で敗れたチャンピオンのマイクが、
  スタジアムの駐車場にとめていた車のなかで刺殺された。

  たまたま、隣に自分の車をとめていたエラリーは、
  車に置きっぱなしにしていた外套を犯人に盗まれる。 

  エラリーは、外套さえ見つかれば、犯人も見つけられる、というのだが……。

  なぜ犯人はエラリーの外套を盗んだのか?、というホワイダニットが主眼。

  「外套」という手がかりを起点に、駐車場の場所やその夜の気候、
  エラリーの外套のサイズといったデータを勘案することで、犯人の
  条件が絞り込まれていきます。 

◆「暗黒の家の冒険」

◆「宝捜しの冒険」

◆「人間が犬をかむ」
エラリー・クイーンの新冒険 (1961年) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (1961年) (創元推理文庫)より
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No.6:
(5pt)

《冒険》シリーズ

◆「宝捜しの冒険」

  川岸にある邸から、真珠の首飾りが盗まれた。

  犯行方法を推定したエラリーは、邸にいる人達に
  宝捜しの遊戯を提案することで、犯人に罠を仕掛ける……。

  邸内にある入り日を告げる、あるモノがポイント。

  犯人にブラフをかまし、自白を引き出すエラリーは、
  作中で言われる通り、まさに「狐」ですね。

◆「がらんどう竜の冒険」

  日本人の老骨董商カジワ・ジトの看護婦であるメリヴェル嬢が、ある夜、
  カジワ氏の書斎に行った際、何者かに鈍器で殴打され、気絶させられてしまう。

  翌朝、カジワ氏は失踪し、竜の浮き彫り模様が
  ある、石鹸石のドア・ストップがなくなっていた。

  カジワ氏の義理の息子ガラントは、ドア・ストップの内側はがらんどうに
  なっており、なかには百ドル札で、五万ドルあったというのだが……。

◆「血をふく肖像画の冒険」

  妻が不義を行うと、先祖の肖像画が血をふく
  という言い伝えのある家に滞在したエラリー。

  それを実証するかのような事件が起きるが……。

  

◆「神の灯」

◆「暗黒の家の冒険」


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No.5:
(5pt)

《スポーツ・ミステリ連作》

◆「人間が犬をかむ」

  ヤンキーズとジャイアンツが試合をしている球場で、引退
  した偉大な左腕投手ビッグ・ビル・ツリーが毒殺された。

  ビルの妻ジャディーが、夫に不倫された意趣返しに、球場の診察室から盗んだ
  シアン化水素酸を、ビルのホットドックに塗ったのでは、と考えられたのだが……。

  試合前、ビルがファンにサインをしていた時にしていた、ある動作がポイント。
  ビルが干草喘息であるという伏線が、皮肉な結末を一層引き立てます。

◆「大穴」

  競馬場で、ジョン老人の馬《デンジャー》が、
  彼の娘の恋人であるホリデーに銃で撃たれた。

  娘との交際をジョンに反対されていたホリデーが、ジョンを
  狙って撃った弾が逸れ、馬に当ったと思われたのだが……。

  過去の因縁が背景にある事件。
  エラリーは馬具に仕掛けられた細工から、犯人の姦計を暴きます。

◆「トロイヤの馬」

  大富豪パップ・ウイングは、母校のフットボールチームの熱烈な後援者。

  そんなパップが試合の前、更衣室で選手を激励していた時、脱いでおいた上着の
  ポケットから、娘の結婚祝いに贈るつもりだった十一個のサファイアが盗まれた。

  更衣室を調べても、からの宝石ケースしか見つからず、
  宝石は、誰の体にも部屋のどこからも発見されなかった……。

  チームが勝利した際、パップには毎回、あるモノが贈られます。
  そこに犯人がトリックを仕掛けたのです。

  それにしても、犯人もさぞや試合の応援に熱が入ったでしょうねw

◆「正気にかえる」

エラリー・クイーン作品集〈第12巻〉エラリー・クイーンの新冒険 (1958年)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーン作品集〈第12巻〉エラリー・クイーンの新冒険 (1958年)より
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No.4:
(5pt)

「神の灯」を含む傑作短編集

クィーンは短編の名手としても名高い。収録作は以下の通り。「神の灯」、「宝捜しの冒険」、「がらんどう竜の冒険」、「暗黒の家の冒険」、「血をふく肖像画の冒険」、「人間が犬をかむ」、「大穴」、「正気にかえる」、「トロイヤの馬」。

いずれも良く練られた佳作ぞろい。「人間が犬をかむ」は、有名な「犬が人間を噛んでもニュースにならないが、人間が犬を噛んだらそれこそニュースだ」という文句から題名を取ったもの。舞台は野球場で、国名シリーズの劇場、デパート、病院、ロデオ場と"広大ながら閉じられた空間"を舞台にした作品群を思い起こさせて楽しい。ここでの「人間が犬をかむ」はホットドッグを食べること。「正気にかえる」は犯人に翻弄されたクィーンの逆襲が見もの。

しかし、何と言っても特筆すべきは「神の灯」であろう。屋敷消失の大トリックともう一つのトリックの組み合わせは絶妙で、トリックだけを取り出せば「Yの悲劇」をも凌ぐ傑作。作者はこのトリックを成功させるため、カーばりのオカルティックな雰囲気を醸しだす演出をしている。これも巧みだ。江戸川乱歩も本作を絶賛しており、自身の「少年探偵団」シリーズ中でこのトリックを使っている。

前作にあたる「エラリー・クィーンの冒険」と合わせて読んで、クィーンの短編の見事さを味わって頂きたい。
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
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No.3:
(5pt)

神の灯!

他の方も書いているが、「神の灯」は大傑作。家1軒がまるまる消失というトリックもそうであるが、ネタバレになるのでここではあかせないもう1つのトリックも良い。さらに、探しても発見できない遺産の隠し場所もひねりがきいていて秀逸。総じて完璧に近い作品で、これを読むだけでも本書を買う価値あり。ぜひ手に取ってみてください。
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No.2:
(5pt)

やっぱり「神の灯」だね

新冒険で光っているのはやっぱり「神の灯」ですね。これはクイーンの作品の中でも1・2を争う傑作だと思います。なんとなくケイゾクの映画の「Beautiful Dreamer」って「神の灯」の真似みたいな気がするのは僕だけかなぁ。
エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:エラリー・クイーンの新冒険 (創元推理文庫)より
4488104169

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