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(短編集)
パラダイス・ロスト
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パラダイス・ロストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 41~54 3/3ページ
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いつものお約束(超人的な記憶力とか学習能力とか)が繰り返し語られるのは飽きてきたが、日本人のスパイ物としては水準以上。すいすい軽く読めて楽しい。 いつか長編1000ページ、フォーサイスクラスの作品を書いてください | ||||
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1940年。 すでにドイツに占領されていたパリに、そしてシンガポールに、密かに うごめく日本の特務機関のエージェント。 潜在意識に、気づかれないように刷り込みを行い、自分の思うままに ひとを操る。 敵の意図をすばやく察知し、未然に無力化する頭脳を持った男は、 その時々で名を変え、存在感のない自然な立ち居振る舞いで背景に 溶け込むのだ。 そんな特務機関の長、結城中佐とはいかなる人物か? 在日タイムズ記者が、必死に探る。 そして日本参戦前夜、アメリカからの太平洋航路の船上で、暗号解読機 エニグマをめぐる事件が発生する。 007の対応力、ホームズの観察力を兼ね備えた男の活躍が見もの。 | ||||
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D機関シリーズの第3弾。全体に流れるシリーズ独特のトーンは変わっておらず第二次世界大戦前夜の間諜達の活躍が描かれている。今回は今までの2冊とやや趣をかえて中編で構成されておりその分内容を深めようとする意欲が感じられる。ストーリーの構成は相変わらず良くできている。ただし、D機関のスパイの能力の高さと任務を全うする凄みはダブルジョーカー比べるとややトーンダウン。情報収集活動の緊張感は伝わるが一部のストーリーの中に男女間の関係を入れたため、かえって現実味が薄れてしまっている。素晴らしいシリーズなので作者の一層の奮起を期待したい。 | ||||
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シリーズ三作目で、今回も様々な状況下でのスパイ活動が描かれます。 中で一番面白く読んだのは「追跡」でした。あの結城中佐の少年時代が明らかに?ということで、もしかしたらシリーズのターニングポイントになるのではないかと、わくわくしました。 証言者の口から語られた少年の姿は、まさに神童そのもの。ちょっと天才すぎる感じもしますが、でもあの結城中佐ならそうかもしれない、と納得しながら読みました。 ということで「追跡」はかなり楽しめたのですが、そうなると欲が出てきます。ファンとしては、渋い結城中佐にもっと登場してほしい気がします。続編に期待しています。 | ||||
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前作の「ダブル・ジョーカー」の最終話で、筆者は、時代をついに太平洋戦争開戦時まで進めてしまったというだけでなく、失敗を知らない集団のはずのD機関が取り返しのつかない失敗をしてしまうという、非常に続篇の難しい物語を書いてしまっていた。日本がやがて敗戦に向かうこととなる太平洋戦争を舞台に、しかも、一旦、失敗を知らない集団というレッテルが剥がれてしまったD機関の超人的な活躍を今更描かれても、読者はしらけてしまうだけであり、筆者がどのようにこの難題を解決しているのか、興味津々でこの第3弾を読ませてもらったのだが、筆者は、全4話とも、時代を再び太平洋戦争開戦前に戻してきた。やはり、ファンの要望に応えて無理矢理?続篇を書くためには、こうするしかなかったのだろう。 さて、そんな経緯の中で書かれた本書では、前半の「誤算」と「失楽園」は、従来路線をそのまま踏襲した作品となっているのだが(もちろん、ひねりが効いていて、レベルは高い)、後半の「追跡」と「暗号名ケルベロス」は、マンネリ化を避けるためか、ネタ切れ模様なのかはわからないが、かなり毛色の変わった作品となっている。 「追跡」は、敵国スパイが結城中佐の生い立ち・素性を探るという物語だ。率直に言って、国対国の争いの中で、一個人の生い立ち・素性を明らかにすることに意味があるとは思えないのだが、そうした理屈はさておいて、物語自体は抜群に面白い。特異なキャラクターの持ち主である結城中佐の生い立ちが語られているとしたら、読者としても非常に関心をそそられるところであり、まずは、筆者のひねりの効いた仕掛けを存分に味わっていただきたいと思う。 「暗号名ケルベロス」は、前後篇に分かれたシリーズ初の中篇という構成の目新しさだけでなく、D機関が探偵役となったミステリ小説仕立ての物語になっているのが特徴だ。ミステリ小説仕立ての作品としては、第1弾「ジョーカー・ゲーム」に収録されていた「XX(ダブル・クロス)」が思い起こされるのだが、ミステリとしての完成度の高さという点では、この「暗号名ケルベロス」の比ではない。冒頭で描かれている惨劇を常に意識させつつ、後篇の最後の最後まで読者を引っ張っていく筆者の技も、実に上手い。エンディングでは、感情に左右されない精密機械から1人の人間に戻ったD機関の姿も描かれている。この含みのあるエンディングを読み取る限り、本書をもって、このシリーズもいよいよ本当に完結ということになるのだろうか。 | ||||
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結城中佐率いるD機関と第二次世界大戦というフォーマットで、魅力的なトリック・ストーリーを展開する人気シリーズ。 ま、このシリーズだけにある程度の面白さは間違いないです。 ただ、やはり新鮮な驚きを感じることは少ない。 D機関メンバーの謎めいた完璧さが薄れ、人間臭さが出てきた。 それはそれで魅力を感じるが、D機関の不気味さ・底しれなさは薄らいだ。 前後編仕立ての「暗号名ケルベロス」は、殺人ミステリーをD機関フォーマットで試した感じ。 えっ鯨?なんだそれ?と思ったけど意味があったんですねー。 私は結構好きですよ。 | ||||
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本作も、スパイたちの活躍は相変わらずカッコよく面白い。 ただ、シリーズを重ねてきたからか、 諜報活動を行うスパイの物語というよりは、 スパイという設定で、どんなミステリーが書けるのか となってしまった印象がありました。 | ||||
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スパイ養成学校“D機関”シリーズ第3作。 ドイツがフランスを占領し、イギリスと開戦した第2次世界大戦勃発直後、 日米開戦直前の日米英仏独各国の思惑が錯綜し、スパイが暗躍する中、 日本のD機関員が頭脳を尽くして、意表を突く活躍をする。 緊張感が持続して、読み応えがあり、読後はさわやかである。 | ||||
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シリーズ3作目だから、1作目のような驚きが無いのは当たり前。でも、面白いものは面白い。 3編目の「追跡」は皆さん同様に、「おっ、とうとう結城中佐の・・・!」と色めきたった。この辺りの持っていき方は上手いですねえ。 4編目の「暗号名ケルベロス」はちょっと残念。これだけ雑誌連載2回ということで、他の短編の2倍の長さなわけだが、途中ダレてしまう部分があった。他の3編の出来と大きな差があったように思う。 「ジョーカー」シリーズの良さは、短編の中にスッキリとまとめ、後は読者の想像力に・・・というところにあるのが良く分かった。長編なんか書いた日にゃ、失望してしまうのかもしれない。 | ||||
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『ジョーカー・ゲーム』『ダブル・ジョーカー』に魅せられて、またまた! もうもう、ともかくこの世界が好き! かっこいい!めちゃくちゃ!かっこいい! 現実の単調な生活のちょっとしたことから、気分を一新させ、しばし柳広司の世界に埋もれる瞬間が、 今の私には一番の“幸せな逃避”です。 もっともっと読みたい。 早く次回作を書いてほしいです。 | ||||
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魔王率いるD機関シリーズの最新刊。 本シリーズの良さは、登場するD機関の面々がとにかくカッコ良いことにつきる。 あの大戦中の話にもかかわらず、彼らはあまり軍人らしさを感じさせない。 しかし、ミステリとしてのロジックや意外性がしっかりとある、ということが高評価の要因だろう。 もちろん「魔王」のミステリアスなところも本シリーズの魅力だ。 そして本書でも相変わらず、魔王が前面に登場することはない。 「ジョーカー・ゲーム」のテンションがいくらか下がっているとはいえ、その面白さは変わりない。 本書にはシリーズ最長編が収載されているが、本書のタイトルはその作品ではない。 なぜ本書が「パラダイス・ロスト」、すなわち失楽園なのか。 本シリーズには珍しく、ロマンスムードが漂う作品名をタイトルとしたのには、著者のロマンチシズムがあるのかもしれない。 | ||||
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「ジョーカー・ゲーム」シリーズの第3作。 作品としての完成度、スパイものとしてのネタの面白さなど、作者の力量は衰えるところがない。 しかしだ・・・衰えようはないのだが、第1作を読んだときの 文字通り「手に汗握る」とか「ラストで自失呆然」といったことはなくなってきた。出来でいえば5☆なのだけど、私同様に1作目からジョーカー中毒になっている向きには、2作で半★、3作も半★落ちで、4☆とした。 つまらないわけではない。しかし、なんというか、名人の落語を寄席で何度か聴いて、そして、テープで聴いたときの、上手さも心に響くものも一緒なのに、それを冷静に読めてしまう的なナニカがヒトツ足りない気がする。 個人的にはメイン・タイトルにもなっている「失楽園」と「追跡」が好き、 どっちも、「どんだけ仕掛けてるんだよ!」って話になるが、後者が時間的長さなのに対して、前者は面的広がりで、「ひょっとして、ラストのそれも、そうなるって踏んで仕掛けたの?」まで考えると、D機関恐るべしとしか言いようがなくなる。 昔の講談かなんかで、剣を極めた達人同士が、剣もなく、動きもせずに、目に見えない戦いをするってのがあったが、そのうち、D機関の名前だけで周囲が勝手に動くような話まで行きそうな感じすらする。 | ||||
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待望のD機関シリーズの最新作!今回もスパイの知能戦が繰り広げられます! ダブルジョーカーの終わり方で、もう続きはないものと勝手に思って(苦笑)チェックもしていなかったので本屋で見つけて小躍りしてしまいました! 相変わらずクールな雰囲気の中でもヒリヒリとした感じが伝わってきて、勿体無いと思いつつ一気に読了してしまいました。 特に「追跡」では、謎めいた魔王・結城中佐の過去が明らかになり、そして最後に…(以下、自主規制)となるのがこのシリーズらしくよかったです。 「暗号名ケルベロス」はめずらしく中編で読み応えありましたが、ちょっと強引かな…なので星4つ。 戦争の時代を描いているので暗くなりがちですが、今回は季節が夏だったり、舞台が楽園や海上だったりするのでこれまでよりも明るい感じですね。(でも時代を取り巻く環境的にはどんどん悪化していくのですが…) 勿論戦争は肯定しませんが、まだまだ続編が読みたいシリーズです。 表紙も相変わらずカッコいいです。 | ||||
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このシリーズは物語の語り口が独特なところが面白い。 内容がスパイものだということもあり、そもそも主役であるはずのスパイが文章自体に明確にでてこないことも。 本書でいうと、タイトルにもなっている「失楽園」がまさに。 読んでいる方としては、なんとなく期待しながら読んでいるので、だいたい想像はできるんだけど、 そこはなかなか明らかにならず、におわせるだけ、臭わせて、別の方向に話が進んでいく。 なので、どんどんページを読まざるを得ない。 先を知りたくなるように構成はさすが。 | ||||
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