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(短編集)

まほろ駅前多田便利軒



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【この小説が収録されている参考書籍】
まほろ駅前多田便利軒
まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

まほろ駅前多田便利軒の評価: 3.93/5点 レビュー 229件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.93pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全157件 141~157 8/8ページ
No.17:
(4pt)

この空気感好き!!

この空気感好き!!

この方はエッセイが人気らしいですが、まずはこちらからチェックv

東京のはずれに位置する『まほろ市』。
この街の駅前にある便利屋が舞台です。

主人公は男二人。
ハードボイルドにもできる内容を、やや緩い感じで書いてあって、
その雰囲気がいい(*'∀`*)
おすすめですv

その中に出てくるセリフでぐっと来たものを二つ。

「犬はねえ、必要とするひとに飼われるのが、一番幸せなんだよ」

「愛情というのは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだと」

まぁ、前後にストーリーがあってこそのセリフなんですがf(^_^;
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No.16:
(5pt)

機能性なら軽トラ

たまたま本屋で見かけ、たまたま表紙が面白いと思い、たまたま暇だったので買った本です。
それは様々な人間模様が見て取れる本です。
多田便利軒なる便利屋を商う多田とそこに転がり込んだ行天の一年間の物語はとても変わっています。それは職業柄からなのか多田や行天の人間性からなのかはわかりませんが、仕事で出会う人間達との関わりで二人や出会った人達の過去や人間性がじわじわとわかってくるのが面白い!
それは現実離れしたようなものではないからこそ面白いのです。
一年間という長いようで短い二人と二人を取り巻く人達の人間模様をお楽しみ下さい。


彼等の軽トラはいつもボロボロです。洗車しても、修理に出しても数日するとボロボロです。フロントガラス無くて走っても公権力はなにも言わないんでしょうか?
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No.15:
(4pt)

愛情とは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを相手からもらうこと(191頁)

よろず承りの便利屋稼業に生きる多田啓介。高校時代の行天春彦がひょんなことから事務所に転がり込んできて以来、おかしな依頼を引き受けることが多くなった。無口で豪胆な行天に振り回されトラブル続きの啓介だが、心の奥底に押し込んであったあることにもう一度向き合うことを学んでいくことになる…。

 本書を読みながら、この物語の目指すものの肌触りにかつてどこかで出会ったような気がしてきました。そう、それは、何年か前に自死した鷺沢萠が繰り返し描いた「家族」の物語と類似しています。この「まほろ駅前」の多田は、世間一般でいうところの家族関係を結ぶことに失敗した男です。その一方で彼は便利屋稼業の途上で、チワワを手放した小学生のマリ、そのチワワをひきとったコロンビア人娼婦のルル、行天との間に秘密を抱える凪子、病気でありながら実の息子の見舞いもない曽根田のばあちゃん、親にかまってもらえない小学生の由良等々、ひと癖もふた癖もある無縁の連中と、血よりも濃い人間関係を結んでいくことになります。

 それはまさに鷺沢が、著書「私の話」(河出書房新社)の言葉を引くなら、「一般的な意味で使われる『家族』を作るのには失敗し」ながら、それでも家族にかわる人間的なつながりを周囲に張りめぐらせる人々を暖かく描いていった姿に重なります。

 鷺沢の作品が書かれた80〜90年代に比べれば、この「まほろ駅前」が書かれる今は、戸籍上の家族の関係がますます薄れ、だからこそ家族というものを「再構築」することの必要性により多くの人が迫られている、そんな「当たり前」性みたいなものがいたるところに蔓延している気がします。
 さらに思い切っていうなら、家族間に殺伐とした事件が相次ぎ、家族だというだけで無邪気に無条件の愛情が生まれるわけではないことが火を見るよりも明らかになってしまった時代に、この小説はふさわしいといえるのかもしれません。
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No.14:
(4pt)

キャラはいい!

ストーリー的には繋がっているのですが、
短編のように、区切れがあるので、さらっと読めます。
直木賞云々につられて読んだのですが、
正直それほどでもないです。
二人のキャラクターは凄くいいのですが、
設定・展開が強引というか、あまり練れてない感じがします。
といって、全然面白くないわけでもないので、
暇つぶしに読むには良いかもしれません。

他の方もおっしゃっているように、
確かにドラマになりそうな雰囲気ありますよね・・


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No.13:
(4pt)

便利屋の仕事を通して見つけた、自分自身の物語

便利屋の主人公・多田と居候の行天は、便利屋に持ち込まれるさまざまな仕事の依頼を通して事件に巻き込まれる。そこで見つけたのは、事件の真相だけでなく、自分たち自身の心の葛藤だった。
物語は終わっても、彼らは幸福の再生への希望とあきらめの気持ちの間をいったりきたりしながら、これからも地道に生きていくんだろうなー、って思わせてくれる物語でした。
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No.12:
(4pt)

軽快で読みやすく、気持ち良い読後感。


軽快で読みやすく、最後まで一気に読める。

手にとって欲しくなるような装丁だし
イラストも魅力的で、文庫化まで待てなかった。
ソフトカバーなので、手に持って読みやすいし、項をめくり易いし。

直木賞受賞後の本の帯に
「痛快で、やがて熱く胸に迫る―」と書かれているが
ひざを打つほど絶妙に面白く、ページをめくるのももどかしく
痛快! という程ではなかったかな。
熱く胸に迫る、かどうかも微妙だなぁ。

でもキャラクターは立っていて魅力的だし、話のテンポも良く
読んでいて面白いよ。
主人公たちが前向きな気持ちを持って終わるので
読後感もいいし。

印象的で箴言な台詞や文章が随所にちりばめられているのも良かった。


便利屋が1つ1つ仕事をこなしていったり、解決したりする話なので
短編をなかなか上手くつなげ、絡めて1つの物語にした感じ。

なので、その1つ1つのエピソードは読み易く面白いが
それらが絶妙に絡まりあってラストにつながっていく、
というほど非の打ち所のない小説、ではないし
物語の展開、ラストへの持っていき方は
少々ありきたりかな、と頭をかすめはするけど
それほど気になるもんでもない。


イラストは多田と行天の二人と犬のチワワが主に画かれているけど
多田は文章から立ち上って来るイメージと一致せず、
もっとかっこ悪いおっさんが想像されるんだけど。

直木賞を受賞する程か?とは思うが全く相応しくない
とも思わない。
確かにTVドラマにはなりそうだし、続編も期待したくなる。
単行本で買って損をしたとは思わなかった。
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No.11:
(4pt)

キャラクターが鮮明

登場する多田と行天、かなりキャラクターが鮮明でリアリティがある。頭の仲に映像として出てきそうなくらい。その二人に絡んでくる他の人々もみんな魅力的で、ほんとにこういう人いそうだよな〜と思いながら読んでいた。行天って名前もすごいけど、行動もかなり強烈。ドラマになりそうな感じもする。ただひとつ、多田が自身の過去をさらけ出すシーンはもう少し掘り下げてからのほうが良かった気もする。ちょっととってつけたような感も・・なきにしもあらず。でも全体に読みやすかったし、面白かったので○です。
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No.10:
(5pt)

これは引き込まれる

軽く読んでいるうちに、どんどんひきこまれていきます。
ドラマ化しそうだな。誰やるかな。面白かった。
直木賞って買って・・・・思わず金返せといいたくなる人
過去にいました。これは違います。あくまで私は。
普段、本を読まない人も気楽に読めるんじゃないかな。
おすすめ!!!!!!!
これ読んで同作者の「ひみつの花園」読んだ方・・・
あんな学校・・・・かなり近いものは、ほんとにあります。
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No.9:
(4pt)

21世紀の「傷だらけの天使」

古い例えですみません。萩原健一と水谷豊がコンビで演じた「傷だらけの天使」という人気ドラマがありました。あんな、若者が夢中になってしまうようなキャラクター設定でした。行天という支離滅裂な行動様式を持つキャラクターが光ります。彼の、高校時代に切断したけどなんとかくっついた指が、物語全体の象徴となっています。
 全く元通りにはならないけど、でも何とかしようとすれば何とかなるよ、と。
 物語の奇妙さ加減や、シリアスさと冗談めかした部分とのバランスが心地よいのです。多田の抱える闇の大きさが、徐々に明かされる手法は、正統派で効果的に展開します。行天と両親の確執が十分描かれていませんが、いずれ続編にでも書かれるのかもしれません。
 児童虐待や養育放棄に近い、壊れた家庭がたくさん出てきて、特徴的かもしれません。
 総合的に評するならば、堂々と面白い物語です。
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No.8:
(4pt)

背負ったものの葛藤

最後まで読むと面白い。しかし前半については、無駄が多くないか?最後の結末に持ち込むために前半があるとは思えない。布石にしては長すぎるし、ストーリーはありきたりだ。
しかしラストに関しては、他の作品を寄せ付けない、三浦しをん独特の葛藤へ入る。この葛藤が一番重要だと思うのだが、ココの葛藤は殆どの読者は理解せずに通過してしまうのではないだろうか?
ラストに重みをつけるのなら、前半を100ページほど減らして、ラストをあと10ページほど増やしたいところだ。
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No.7:
(4pt)

読みやすいです

賞を取った割には意外と普通の話と言った印象です。
話は普通なのに読み終わるのが残念だったのは、二人の主人公がすごく良かったからですね。
イラストも非常に良くて、この際是非まんがにして頂きたい。
続編もあったら・・・などと思いますが、これで終わりの方がいいかもしれません。
気持ちのいい余韻が残る作品でした。
三浦さんの別の作品も読んでみたいと思います。
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No.6:
(4pt)

「幸福は再生する」

何となく「影」を持った二人の男たち。そんな男たちの便利屋稼業。様々な人間たちが、彼らの前に登場し、無理難題(?)を投げかけます。

この小説の面白さの大きな要素に、ユニークなキャラクターの設定があると思います。特に行天は、苗字も変わっていれば、発想が破天荒です。ところが、その発想に従って行動し、言葉を発するのですが、これが意外に的を得たりします。しかも、「謎」が一杯ということで、ついつい先を読みたくなります。その意味では、多田の方も、最初から「謎」を帯びた人物です。

こんな二人の便利屋が、いろな人と会い、いろんな人生を見てゆく中で、彼らの「謎」と見せていたものの正体が見えてきます。それは、背負った人生の「重荷」です。そんな「重荷」にいろんな人たちの人生を垣間見る中で、ついには正面から向かい合い、それを肩から下ろすときがやってきます。

「幸福は再生する」

いい言葉ですね。
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No.5:
(5pt)

読みたいもの

三浦しをんさんは最近のお気に入りです。
本作も期待を裏切らない作品でとても面白く一気に読めました。

人物設定等漫画のようなところはありますが、
作者は自分の好きなもの、自分が読みたい物語を書いているんだろうなあ
と思います。

テーマは重いものもありますが必ず救いは訪れます。

この主人公コンビの物語は是非シリーズ化して欲しいです!
またいろいろな依頼や事件を解決して行くところが見たいです。
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No.4:
(5pt)

人と人が関わっていくという物語

「三浦しをん」さんのエッセイはいつも抱腹絶倒で、お気に入り。でもあまり小説読んでなかったのだけれど、今回、この小説を読んで、やっぱり才能のある人だなあ、と思った。
 この人は、些細なしぐさや風景の描写がとても独特でうまい。それに台詞回しはテンポが良く、その上、キャラクターは皆個性的だ。とか書くとコミックのようなのだが、でも、底に流れるテーマはとても深い。
孤独と過去の傷、そして再生の物語。主人公はこの二人であるとともに現在の東京近郊の都市「まほろ市」、そこで、それぞれに事情を抱えながら生きている人々だ。
 ところで、この物語はバツイチ中年男二人が同居して、色々とお互いに理解しあっていく物語だけど、別に男性の恋愛物語ではない。ないんだけれど、そういう話が好きな人には、非常においしい設定であることも否めない。イラストを見ているとそう思います。
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No.3:
(4pt)

古風で爽やかな物語

本作中、女子高生が登場する短編で、彼女が言う言葉の中に
「(あなたたちが)本気だったから。本気で私の話を聞こうとしてたから」という一節がある。この書き方は作品全体を象徴しているように思う。
現代の風俗に寄り添う作家ならば「本気」という言葉は使わないだろう。「マジ」だろう。しかしここはどうしても「本気」でなければ
ならない。どうしてか。作者は「魂の蘇生」というどう見ても時代錯誤的な課題に「本気で」取り組んでいて、しかもそれを隠そうとしないから。
そのような暑苦しくもなるテーマを懐に抱えながら楽しく明るく一気に読ませる、手練のエンターテイメントである。

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No.2:
(4pt)

煙草の香りがする

便利屋の多田と、その居候兼従業員の行天のコンビが主役。
淡々と仕事をこなして日々を過ごす多田が、高校の同級生・行天と
再会したことから物語は展開していく。

多田の心理描写は結構あるので、その内面もある程度分かる。
しかし、行天は謎だらけで、予想外の行動にでる度に読んでいて驚かされた。
多田の「過去の罪」というのが物語の背景にあって、影を落としていた。

依頼によって話が区切ってあるので読みやすい。
また、前後の話が少しずつ関連していて、物語の広がりと同時に
まほろ市の人のつながりを感じる小説です。
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No.1:
(4pt)

ハードボイルド連作短篇小説

東京郊外まほろ市が舞台の小説。邪推だけれど「幻」の街なのか。その街も重要な登場人物のひとりであるのは、馳星周の「不夜城」や「夜光虫」(共に角川文庫)を思い出した。便利屋のクールなおじさんたちがミステリーの範疇に含めても良いような仕事を請け負う(巻き込まれる)あたりは、石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ(文春文庫)に雰囲気が似ているように思えた。便利屋の居候となる行天(すごい名前だ)はホントに「仰天」するような人物(映像化するならオダギリジョーかも)で、奥田英朗の描く伊良部医師以来久方ぶりに度肝を抜かれた。村上春樹とはまた違ったトーンで比喩表現が多用されているのが、物語世界に深みを与えているのではないだろうか。
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