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(短編集)
まほろ駅前多田便利軒
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まほろ駅前多田便利軒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全157件 121~140 7/8ページ
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「三浦しをん」さんの本を初めて読みました。 面白いですね、この方の本。 癖になっちゃいそうです(おもわず既刊本を揃えたくなった)。 これなら「直木賞」をとってもまったく不思議はありません。 展開が上手く、面白さテンコ盛り。 さらに、切換えしが巧みで、思わず「上手いなー」と関心。 面白楽しいんだけど、ところどころの言葉がズシリと重く、ジーンときます。 また、多田と行天のやり取りや行動が、何とも微笑ましい。 二人とも心に傷を負いながらそこを見せない、無視を決めながらお互い心で寄り添う。 その他ここに登場する人物が皆いい人ばかりで、チンピラの星も憎めない。 ハラハラさせながらも、心地よく温かな気持ちで迎えるEND。穏やかな心で余韻に浸れます。 ◆評価:★★★★★(満足しました!) ◆調べて見ました: 第135回の直木賞は2006年だったのですね?同時受賞の森絵都著「風に舞いあがる・・・」は文芸書版でそれがしの本棚にしっかり納まっています(*かなり前に買った記憶有り)。題名が良かったので先にこの本を買ったのでしょう。「まほろ駅・・・」は全く記憶に無かったなー、失礼しました。 第135 (2006年) 三浦しをん まほろ駅前多田便利軒 文藝春秋 第135 (2006年) 森絵都 風に舞いあがるビニールシート 文藝春秋 | ||||
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町田という東京No1ローカル都市が舞台になってます。 劇中ではまほろ市と表現されていますが、かなり町田市という ローカルエリアがリアルに再現されています。 ストーリーの内容も悪くなく非常に面白い作品でした。 | ||||
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いまどきの芥川賞はどこをどう評価されているのかわからないことが多いけど 直木賞はさすがに読みやすく面白い。 文庫本も随分昔に比べ(?)読みやすい。 多田・行天の二人が水と油のようでいて、 かけがえのない存在になる過程が織り込まれたいくつかのエピソードとともに語られる。 もう読めばどのあたりとわかる地理感覚のある場所が まほろなんてオブラートで包まれている 違和感はずっとあったけれど。 映画の脚本ようにリアリティがあって読みながら頭の中でキャストを考えてしまう。 常識的な多田と非常識な行天。 その折り合いで世の中うまくとはいかなくても何とか生きていける。 二人の出会いは色々だけれど、うだつの上がらないその日グラシのような二人がはぐくむ 情愛がなんとも後味のいい温かさ。 一人ではなくて誰かと居ることが嬉しいと素直に思える。 | ||||
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三浦しをんさんの文庫最新刊です。 箱根駅伝を描いた「風が強く吹いている」で更に爆発的に知名度をあげた彼女ですのでいまさら紹介をしなくてもいいかと思いますが、彼女は作品や内容によって文章のスタイルががらりと変わる方です。シリアスなタッチから軽妙なもの、そしてエッセイでの破壊力満点の語りのスタイルまで自由自在にタッチやスタイルがかわります。 本書は、その中ではわりあいとかっちりとしたスタイルで書いた小説になると思うのですが、基本設定と話の運びがユーモアたっぷりなので、読みやすかったです。 主人公は、多田というバツイチの便利屋と、真冬の寒い日にバスのベンチで再会したかつてのクラスメートの行天。二人は、さして親しかったわけではなく、むしろとある因縁があって卒業してから一度も会ったことがなかったのですが、再会したその日からずるずるとコンビを組むことになります。やむなく、仕方なくコンビを組んだ多田は行天の変貌ぶりに首をひねります。学生のときは無口で学校では一言も話さないものの勉強もスポーツもできるデキスギくんだった行天は、大きくなったら、何故だかだらだらとしていて、住む家もなく着のみ着のままで、真冬なのにサンダルしかはいていないような変な大人になっていたからです。多田は、そんな彼にイラっときたり呆れたり嘆いたりしながらも一緒に事務所兼自宅で共同生活を営みます。 そんな彼らがいくつかの事件を解決していくうちに、二人の抱えた過去や想いが明かされていく連作短編集という体裁の本書。コンビ探偵もの特有のかけあいの面白さや、一つの事件をめぐる考え方の違いや、絶妙のコンビプレーなどもしっかり楽しませてくれますし、連作全体を通じて二人がじょじょに気持ちの交流を深めていく過程等もしっかりと描かれていて楽しめます。 三浦しをんさんの著書で、男性二人の共同生活、と紹介すると違うものを想像(ひらたくいえばBL)するかも知れませんが、そういう要素はないですので、そちらを毛嫌いする人も安心して読んでいただけます。 本当に面白かったです。 この作品、うまく映像化できたらいい映画原作になるんじゃないかなと思います。 | ||||
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「まほろ市」なんて都市が本当に東京にあるのかと検索してみたら、ヴィキで「様々な小説の舞台となる架空の都市の名。幻(まぼろし)を都市名にしたものでユートピアと同じく『どこにも存在しない場所』の意味を持つ」と書かれていました。 でも、なんだかとってもリアリティのある町並です。 そのまほろ市で便利屋を営む多田といきなり転がり込んできた行天の、そっけないような、でも、どこかで深く結びついているような不思議な距離感が興味深い主人公です。 各々の話で出てくる登場人物も、現実にいそうな人間なんですが、どこかに一癖を持っていて面白い。 人間というのは、通り一遍で見ればありふれているかもしれないけど、よく見てみると本当は珠玉のように光る部分を持っているのかもしれないなぁと思わされました。 便利屋稼業が仕事なのでともかく生活感が溢れているのに、所帯染みない楽しい作品です。 最後までチワワをチワワと呼ぶ感性と、結局は行天を拾ってしまう多田の見かけによらぬお人よしぶりが気に入りました。 | ||||
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東京郊外のまほろ市で地域密着型の便利屋を営む主人公:多田啓介は,お得意先の岡という人物から正月明けに雑用を申しつけられていた。その帰りに高校時代の同級生:行天春彦と出会う。そこから仕事で預けられた小さなチワワとともに奇妙な同居生活が始まる・・・ まほろ市の便利屋を舞台にして,6編の短編集とともに1年間を綴った物語である。それぞれ心に傷を負った個性的な登場人物達が,暖かく不器用に人生を生きている様が描かれているのが大変印象的な物語である。前回読んだ『仏価を得ず』と同様に大変読みやすい物語でありながらも,色々と考えさせられる話であると感じた。行天恐るべしである・・・ | ||||
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キャラクターがとても魅力的です。便利屋からはじまる物語の展開は読みやすくて 劇的な展開や恋愛の絡みがないスルスルと最後まで読んでしまいました。 気軽な感じでかまえなくても読めるぶん、どこか物足りなさも感じてしまい ますね。 | ||||
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初めて読んだ三浦しをんの本でしたが それぞれのキャラがいい味だしてたように思います。 恋愛が入ってないのもまたいい感じです。 ちょっと設定がマンガ(イラストもマンガですが)っぽいかな。 三浦しをんの本のなかで一押しです。 | ||||
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三浦さんは好きな作家です。 『私が語りはじめた彼は』『むかしのはなし』もいいのですが、ボクは最近の『風が強く吹いている』『仏果を得ず』そしてこの作品のタッチの方が好きです。 文学としてはわからないのですが、肩を張らないスタイルがとても好きです。 漫画やドラマの原作?風なのですが、ボクは好きです。 『風が』『仏果』そしてこの『まほろ』も二人の男が主人公。 その二人の描き方がうまい。 距離感というか、空気(『まほろ』の二人の場合煙かな)の描き方がとてもうまい。 男同士って、もう少しウェットかなと思いつつ(槙原の歌のように)、ちょっと女性の願望じゃないのと思いつつも、でもいやじゃない。 そして二人にからんでいく女たち。 その設定もにくい。 今回は影でありながら、物語の輪郭をはっきりさせる登場の仕方。 いいなあ。 文章の鋭さやきれで勝負する作品より、本を読んでいる時間全体で勝負する作品のほうが三浦さんに向いている気がした。 続編を望んでいるレビューを拝見しましたが、続編を起こすための続編はいやだなあ。 おそらくかわらない日々を二人は送っている、街の片隅で。 そのほうがいいなあ。 絶対に書かなければならない物語でないかぎり、続編のための続編はいいかなあ。 それくらい素敵な物語でした。 | ||||
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サラサラとあっという間に面白く読めました。 好みの話だと思います。 だけど、何だか心に残らないんだよなー。何でだろう? 主人公や行天、その周りの人々、個々人の心の中にはいろんな葛藤があるのだろうとは思うのですが、 なぜか心に迫ってこない。 面白いんだけど、読み終わったら「あー面白かった」で終わり。 ライトノベルを読んだ感じに近いでしょうか。 酷評のようになってしまいましたが、読んで損する内容ではないです。 期待が大きすぎたのかなぁ。 | ||||
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直木賞受賞作品です。 比較的短いストーリーが連なって、長編小説を構成しており、小気味がよい展開でさくさく読めます。私はパンチの効いたセリフが好きなので、それが多い本作はそれだけでも面白い。 良く知られていることですが、本作は東京都(←大切!w)の町田駅周辺がモデルになっています。微妙に地名・お店等の名称が変わっており、町田を良く知っている人はその変わり方も楽しめるので2倍楽しめます。なので☆は5つです。 例えば、 梅の湯→松の湯(本作) マルキュー→ハコキュー(本作) 神奈中バス→横中バス(本作) | ||||
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小難しい本に疲れたときや、仕事が忙しくて読書をする気になれないとき、しかし、マンガじゃ物足りないというときにちょうど良い本ではないでしょうか。前半は、ストーリーも奇抜なものではないし、すごく読みやすいと思います。後半のどんでん返しはちょっとどうかなと思います。現実味がないような、しかし、現代ではこういうこともあるのかなと。若干腑に落ちないところがありましたが、全体としては面白かったです。ただ、好みは分かれるでしょうね。レベルの高いものを読みたい方にはお勧めしません。疲れたときの清涼剤としてお勧めします。清涼剤も人生には必要なのです。 | ||||
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駅前で便利屋を営む多田とそこに転がり込んできた行天の 1年間を描いた作品。 飄々とした行天のおかげで、いろんな厄介ごとに巻き込まれる多田だけど それが悪くない結果を生んでるから不思議です。 マンガのように個性の強いキャラクター設定と ゆる〜い感じのストーリー展開がなかなか楽しい。 そのうちドラマで見てみたい感じがします。 | ||||
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三浦しをんさんの作品の中でも特にお気に入りです。 主人公多田の事務所に転がり込む(?)行天がだいすき。 掴みどころの無い飄々としている、謎の多い男。 見た目は凄く良いのにすごく変わっていて、実はとても 腕っ節が強かったり、家族構成も謎。 どうしてそんなに喧嘩慣れしているのか…とか とても気になる。 行天を疎ましく思っていた多田が、彼と一緒に暮らし 仕事をしていく上で言葉には表せない感情を抱くようになるのが とても印象的で…ラストが特にお気に入り。 仕事の上で関わるようになる小学生の男のコや 敵対する裏組織や、チワワを譲ることになる売春婦たち… それぞれのキャラクターの描き方がとても巧みで面白くて 彼らの暮らす「まほろ」という場所に行ってみたくなります。 ダークな部分(現実的)も沢山あるけれど、とても興味を 引かれる場所と人々。 話毎に付いて扉絵も好き。 是非実写化してほしい作品。このテンポとキャラクターを 忠実に再現してほしい。 | ||||
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表紙からして惚れた。 とにかくグイグイ読ませる。 どんな人間もそれぞれ何かを抱えて生きてんだよね。腹かかえて笑ったと思ったら深く考えさせられたりする。これぞ直木賞! | ||||
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一見、田舎駅前のラーメン屋の看板みたいな題名の直木賞作品です。その感想は、「世の中、そう捨てたものではない」といった感じ…。 孤独で内向的な現代人の情は、貧困時のそれよりも荒れてはいないようだ。ちょっと安心しました。 劇画タッチであり少々…であるが、最後の一幕に感動しました。 若者と”しをん先生”の未来に期待します。 | ||||
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面白かった。まほろ市駅前の便利屋・多田は、高校の同級生・行天に居候を決め込まれる。 二人の行動の背景が連作を読み進む内にあぶり出されてくる。 仕事の依頼人・多彩な登場人物も面白かった。最後に「幸福は再生する」という言葉で締めくくられるのだけれど、話自体は円錐形のまほろ市の時間の流れをすぱっと横に切った円形の平面上を軽トラで堂々巡りに走り回っているむさい男の日々の姿が浮かび上がってくる。 小説の男もいつからか連むようになったんだ。 | ||||
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面白そうなタイトルだなと思って読み始めましたが、ただ単に面白いだけでなく 様々な社会問題を さりげな〜く 取り入れているところがスゴイと思いました。 唯一、苦になったのは、主役の2人が ゲッとするほど タバコを吸いまくること。 もう タバコを吸うのがカッコイイという時代は終わったのではないでしょうか?! でも “幸福は再生する。 形を変え、それを求める人たちのところへ何度でも、 そっと訪れてくる。”っていうエンディングは、とても 素敵だと思いました。 | ||||
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半分位まで一気に読んで、その後忙しくて3日程持ち歩いただけだった。 また途中から再開したところ、脇の登場人物名を見てもどういう人か忘れていた。 読み終わった今は、多田と行天以外ぼんやりとしか思い出せない状態。 考えられないような個性を持つ行天に振り回される便利屋多田。 彼も、行天に指を切断する怪我を高校時代させた負い目と 我が子を失い離婚した過去を持つ。 自分の傷を一人で抱え、人と深くかかわらないで生きていきたいのに、 常人と違う行天の破天荒なペースにバタバタ、いらいらさせられる。 話を展開させるためにいろいろな人物が依頼主として登場する。 そこに現代世相が映し出される仕組み。 しかし行天自身の生き方の根本にあるものは何なのか、単なる変人なのか。 そこが伝わって来ないので、普通人の代表・多田の生き方と正面からぶつからないし, 読む側にもグサリとくるものがない。 おもしろい読み物で終わってしまう作品だろう。 | ||||
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冒頭シーンが少しタルイ感じがするが、行天という人物とコンビが揃ったあたりから がぜん面白くなる。連作短編の形式で、連載のドラマを見ているような視覚で感じやすい 設定やストーリー構成は見事。 事件の設定に緻密さを欠く点があるが、エンターテイメント小説として読み手を選ばない 良作だと思う。 | ||||
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