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(短編集)
まほろ駅前多田便利軒
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まほろ駅前多田便利軒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 21~40 2/3ページ
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便利屋を営む多田のもとに、ひょんなことからかつての同級生、行天が着のみ着のままで転がりこんできた。風変わりで何を考えているかわからない、行天の出現により、便利屋の仕事も妙な方向に転んでゆく。親に愛されない少年、日々を明るく生きる自称コロンビア人娼婦、ヤクザ、赤ん坊の時に取り違えられたかもしれない男。親に愛されずに育った行天、過去の傷から立ち直れずにいる多田は依頼を通し、多くのユニークな人間と出会う。それぞれに悩みを抱え、、それぞれの幸福を求める人々だ。しかし登場人物のキャラクターやストーリー展開が漫画っぽいと思ったが、やはり漫画化されてましたね。 この本の中では、いくつかの依頼が独立した短編のようになっている。そのストーリーだけを追っているだけでも楽しめるが、作品のテーマは、最後の文章に凝縮されている気がする。「今度こそ多田ははっきり言うことができる。幸福は再生する、と。形を変え、さまざまな姿で、それを求めるひとたちのところへ何度でも、そっと訪れてくるのだ。」と。 失った過去の幸福に苦しみ、「知ろうとせず、求めようとせず、だれとも交わらぬことを安寧と見間違えたまま、臆病に息をするだけの日々」を送っていたはずの多田。過去の幸福は取り戻せずとも、この最後の文章が示すように、別の形の幸せを求め、歩き出すのだろう。希望のもてるラストがやさしい余韻を残す。 | ||||
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一言パンチがないというかんじです。最後にアッと驚くところもないし、中途半端な感じがしました。便利屋の面白い仕事内容と友情(?)の話です。 | ||||
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評判作ですが、ところどころ内容把握がしにくいところがあります。全体としてもちょっと尻切れトンボの消化不良を感じるのはなぜでしょう。 | ||||
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私は「舟を編む」で初めて筆者の本を読んだのだが、その作品は、本屋大賞受賞作としては今一つパッとしなかった。とはいえ、その一冊だけで筆者から離れるには勿体ないと思わせるレベルの作品ではあったため、それなら直木賞受賞作ならどうかと思い、本書を読んでみることにしたのである。しかし、率直にいって、本書は、「舟を編む」以上にパッとしない作品だった。一言でいって、前半と後半の出来に落差があり過ぎるのだ。 本書は、便利屋を営む多田と、ひょんなことから彼の家に転がり込んできた高校時代の同級生である行天の物語といっていいと思うのだが、前半の第三話までは、専ら、いい年をしたむさ苦しい男二人の日常や、いかにも街の便利屋らしい他愛もない依頼事と、それに絡んだ他愛もない事件や出来事が描かれているだけであり、第三話を読み終わった時点では、これのどこが直木賞なのだろうかと、拍子抜けしてしまったのだ。 しかし、「あの日、行天はひとを殺すつもりだったのだという」という衝撃的な書き出しから始まる後半の第四話以降は、各話の事件が、俄然、シリアスなものになってくる。また、そうした事件にリンクする形で、多田と行天の秘められた暗い過去と心の傷をあぶり出して描いており、各話の物語自体も、「あの前半の軽さは、一体、何だったのだろうか?」と思わせるくらいシリアスで、読み応えのあるものになっている。 この後半を読む限り、本書は単なる軽い作品ではなく、直木賞の片鱗もそれなりに窺えるとは思うのだが、いかんせん、前半が軽く、凡庸過ぎて(読み返してみると、ちらちらと、後半の伏線らしきものが垣間見えるのは認めるが)、一冊の本として全体を総合的に見た場合には、とても高評価を与える気にはなれなかった。 | ||||
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本屋で映画雑誌を立ち読みしていて、この『まほろ駅前多田便利軒』が映画化になるという記事を読み「面白そうだな〜。原作もあるのか?読んでみたい」と思い、そのままの足で文庫本コーナーに行き購入した。 映画化前提、しかも自分が買ったのは瑛太と松田龍平が表紙のやつだったので、完全に「多田=瑛太、行天=松田龍平のイメージ」で「この場面を映像化したらどうなるか」と想定しながら読んだ。 三浦しをんさんの小説は初めて読んだのだけど、読みやすく、街の風景も想像させられるし、続きが気になるストーリーだったけれど、 「少し都合が良すぎる?」と思ってしまった。 便利屋という設定も、便利屋だから色んな人たちと出会う、というよりも、出会うことありきで便利屋だと感じてしまった。 そして、読んだ後に、面白かったけれどこれと言って何も残らなかった……。 「で、多田が抱えていた傷は何だったんだっけ?」と。 小説というよりも、映像にしやすいシナリオよりの作品なのではないかと思います。 (それで実際に映画化にもなり、ドラマにもなりますし) 読み物としては面白く、この原作を読んだ後に映画版を観ると「この場面、やっぱ想像通り!」等楽しめるので星3つです。 | ||||
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これは何?可もなく不可もなく。面白いといえば面白いが、「直木賞」?便利屋が出てくる話は作りやすく、人物の影をちらつかせればこのレベルの小説になるのでは? | ||||
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内容的にはまあまあ。 少し都合がよすぎる感はする。 文章は読みやすい。 | ||||
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女性作家が書いた男二人組の友情?物語。 おそらく女性が読むと違和感無いだろうし、「こういうコンビっていいよね」と思うのかもしれないが、男性読者としては「なんか違うな」という感じだ。男の作家が女性を主人公にして書いた場合も女性読者からみれば違和感ありまくりなんだろうと思う。ただ、こればっかりはどうしようもないことではあるけれど。 連作短編集なのでとても読みやすい。一つ一つのエピソードもそこそこにミステリーぽさが含まれていたりしているので楽しめる。 ただ、これが直木賞受賞作というと?。まあ直木賞は作品にあげるのではなく、作家にあげる賞といわれているから、三浦しをんさんのそれまでの業績を称えていうことなのだろう。小説自体はライトな作品だし、本人もこれで直木賞を取ろうとは思っていなかっただろう。 三浦しをんの代表作ではないと思うよ。 | ||||
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架空の都市まほろ市を舞台に、過去に傷を持つ便利屋の店主多田が、天衣無縫な風来坊の居候行天とともに事件を解決していくバディ物。 書店でよく見るので面白いのかと手に取って見たが、、、うーむ。 なんだろう、このしっくりこないというか、中途半端というか、気持ち悪いというか。 この「しっくりこない」という感覚は、おそらく二つのことに由来されると評者は思う。 一つはその世界観。 ジャンル的には、ただの便利屋なのに次々事件に巻き込まれていく…というハードボイルドものによくあるパターンながら、起きる事件は(一部は殺人や暴行事件のからんでいるものはあるものの)比較的穏当で、作品全体のトーンもどちらかというとハートウォーミングなそれだ。この「どっちつかず」の感じが、適温で心地よいと感じる人もいるのかもしれないが、評者にはただただしっくりこない、おさまりの悪いというイメージしか与えなかった。 もう一つは語り手だ。 本作は伝統的なバディ物のお約束を踏襲し、几帳面な多田と、がさつで何を考えているかわからない行天という性格のかみ合わない2人という設定だが、物語の語り手はなぜか三人称なのだ。ここは、どちらかというとまともな多田による一人称の方がしっくりくるはずで、現に物語中盤にて二人が別行動をとったときの行天の側のエピソードの記述では「すべて、あとから聞いた話だ」という一文があり、この時点で誰の視点なのかが定まらなくなってきている。 以上の2つのしっくりこなさは、最後まで尾を引きづっていた。 本作は、著者の「こうであってほしい男の友情」を描こうとしているのはありありとわかるのだけれど(ちなみに著者はBLに明るいことでも有名)、男からしたらそれは非現実的で飲みこみがたく、また、出てくる悪役の(と呼んでも差し支えない)男も、どうもキャラクターとして薄っぺらい。というか、悪役のイメージが古い。ツラかった。 | ||||
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便利屋を営んでいる多田のところに、同級生の行天が転がり 込んできて、様々な事件が起こっていくという物語です。 読んでいる間は、行天の突拍子もない行動や、何が起こるか 分からない展開がおもしろいなぁと感じながら読み進めていきました。 けど、読後にこれといって、印象に残ることがなかった…。 全般的に良かったんだけど、ここが特に良かったぁという とこがなかったのだと思う。 個人的には、なんだかんだで人が良く、堅実な考えを持つ 多田さんが好きで、行天も含めてキャラクターは良かったなぁ と思えました。 三浦しをんさんの作品は、風がつよく吹いているに次いで、 2作品目だが、他の作品も読んでみたいとは思った。 | ||||
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三浦しをん作品はちょこちょこ読ませてもらってますが、これは微妙だな〜。 所々面白いんだけど、読了後にどこが面白かったのか問われると答えるのが難しい。あえて挙げるなら多田と行天のぬるい関係(別作品でも見られますけどね。「月魚」とか)。 直木賞受賞作を期待して読むと当てが外れるかもしれません。私はこれより「風が強く吹いている」の方が印象に残ります。 三浦作品2作目の映画化は大変にめでたいのですが、個人的に多田はがっちり体型のイメージなので、瑛太だと違和感があります。行天の松田弟(すいません名前しらない)は合ってるんですがね〜。 | ||||
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便利屋という設定なのでなんでも事件が起こります。 けどこの同級生二人の日常がちょっと共感できません。同性同世代からみるとすごく非現実的というか違和感があって。 それに感情移入ができなかったのでイマイチでした。 映画化されるとのことですが、この生ぬるい二人の関係をどう描くか楽しみです。 | ||||
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「まほろ」という言葉の響きから、もっとファンタジーな雰囲気を想像してしまっていたが、全然そんなことはなく、ふつうにミステリー。 登場人物が浮世離れしているのがファンタジーかもしれない。 実生活で便利屋さんに頼んだことは無いが、気軽に使っていいのかなと、身近な親しみが持てた。 | ||||
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面白く読んだけど、後には何も残らない面白さ。 登場人物に深みがなくて、B級マンガを読んでいるような軽さ。 連載ものとしてこれが第一巻というのならば納得できるが・・・。 もう少し掘り下げてほしかった。 | ||||
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主人公の男2人に違和感を感じました。女が憧れる男像、のような…。特に行天は、少女漫画に出てくるような物語の展開に都合の良いアブノーマルなキャラクターでした。男性は特にリアリティーを感じないかもしれません。 でも、文章が上手く、ストーリーも面白かったです。 漫画好きな若い女性におすすめです。 | ||||
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第135回直木賞受賞作。という、帯広告につられて購入しました。 東京の南西部にあるという設定の「まほろ市」。 ここで便利屋「多田便利軒」を営む多田啓介のもとに、 高校時代の同級生、行天春彦がころがりこんでくる。 犬の飼い主探しに、小学生の塾の送り迎えなど、 依頼される案件を行天が手伝い始め、 二人は、便利屋コンビとして、まほろ市を駆け巡るという物語。 全編は6つの章に分かれ、 多田と行天という中年男性二人の主人公に、 ヤクザ者のシンちゃん、コロンビア人のルル、小学生の由良など、 個性的な人物が関わり合い、 便利屋として依頼された案件を通して、 様々な人間模様を描き出していきます。 本書の特徴は、作風が軽めということなのですが、 ここが評価の分かれるところではないかという気がしました。 さらっと読んでいくことのできる小説で、 肩が凝らないという点は、暇つぶしには良いのかもしれませんが、 直木賞ということで期待して読んでみると、 訴えかけるものが希薄な感じでした。 中年男性二人の主人公も、個性的ではありますが、 小説の主人公としては、それほど強い個性とはいえないし、 何より、リアル感を持てませんでした。 ありそうで有り得ない人物設定という感じ。 それと、残念だった点があります。 ストーリー展開上、ちょっとミステリ的な部分があって、 覚醒剤に関する事件と、殺人事件が関係してくるのです。 ミステリ好きな自分としては、止めておけばいいのに、 それとなく期待してしまったのですが、 当然ミステリではないので、ミステリ的な筋の運びがあるわけもなく、 期待した自分が馬鹿だったと…。 | ||||
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『まほろ駅前多田便利軒』です。直木賞受賞作ですが、面白かったといえば面白かったし、微妙といえば微妙でした。素直な感想です。 まず、連作短編ということになっていますが、各話は、短編としてはあまりきちんと終わりきっていません。長編、と考えれば、前半の伏線などもいかされているので問題は無いのですが。 登場するキャラは、主役二人に限らずみな、良くも悪くも個性的です。悪く解釈すれば、こんな奴いないだろう、というリアリティの無さにつながります。良く解釈すれば、フィクションならではの楽しさがあります。ただ、キャラ小説を目指すには、ライトノベルのようなはっちゃけは無いですし、ミステリとしても、人間ドラマとしても、全ての要素が入っていていいのはいいのですが、どれも物足りないというのも一面事実です。 風俗が妙に安かったり、ヤクザが変に弱っちかったり、人殺し事件まである割にはあっさり過ぎたり。 主役が男二人で、友情ものというのもちょっと違うので、恋愛要素が無かったので個人的に物足りなく感じたのでしょうか。 でもまあありきたりな恋愛とかではなく、こういう人物曼荼羅みたいのも、たまにはいいということでしょうか。こう言ってはレビューとしておしまいですけど、読む人の受け取り方次第、ということです。 | ||||
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この本は直木賞受賞作という点だけで読んでみた。 正直なんだかなーである。 40代の男性中年を描くには、作者はまだ若すぎたのではないか。 同じ40代の男性から言わせていただくなら、主人公二人にリアリティがない。 「いそうで絶対いない二人組」、という感じが違和感としてずっと残った。 重いテーマをライトに仕上げたかったという意図は汲めるものの、 表面を撫ぜただけという中途半端さだけが残った。 直木賞は、この本だけに対して贈られたわけではなく、 この作者のこれまでの著作活動を評価したい、 そして、その時期に該当する本がたまたまこれだったという、 最近の直木賞選考によくあるパターンだろう。 また、若い女性作家を育てたいという狙いも賞の主催者側にあったのだろうと思う。 この本を読む前から、 正直、この作者の年頃の女性にいいものは書けないだろうという 先入観があったことは否定しないし、 厳しい目で読んだことは間違いない。 ただ、やっぱり「なんだかなー」なのである。 おすすめするとするなら、 作者と同年代の女性読者で重いものは嫌いという方へということになろう。 40代以上の男性にはすすめる気にはならない。 | ||||
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初めて読んだ三浦しをんの作品でしたが それぞれのキャラがいい味だしてます。 人間愛、血のつながりと因果関係。深いテーマをライトに仕上げています。 問題定義だけで明確な答えはあえて断言してません。 エピソードがてんこ盛りなので2時間映画よりは全12話でドラマ化すると おもしろいと思います。 | ||||
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他の方もおっしゃっていたように、これが直木賞?と言う感じは否めない。 文章は整っていて、伏線に引きずられるようにして後半はグングン読み進めることが出来、1冊の本としてなら十分に楽しめる内容。 登場人物は誰も個性的だが、地の文に個性がない。 そのせいで、物語が佳境を迎えるまでの間、読むのに集中力が必要なのが残念。 優等生の書く作文のように整っているが、 「これが三浦しをん!」と言うものはあまり感じられなかったかも。 | ||||
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