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赤い星



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【この小説が収録されている参考書籍】
赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

赤い星の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

部分的にはとても面白い、しかし…

歴史改変SF長編である。ネット技術(それもちょうど08年の水準)が張り巡らされた江戸時代を舞台にしている。小説の中の日本(じゃなくて幕府?)はロシアの砲艦外交に敗れ、帝政ロシアの属国となっている。主人公のおきみは、謎の訪問者の依頼により、秋葉原の<若旦那>ことドミトリー皇子の周辺をリアル空間とネット空間の双方で探る。事態は奇妙なねじれを見せ…。

次々繰り出される高水準のサイバーパンク描写が鮮やかである。こういうのは活字でないとなかなか難しいと思う。目次も歌舞伎の外題風で、ワクワクさせてくれる。

 大序:モスクワ・新帝戴冠ボリス・ゴドゥノフ
一段目:江戸・窶皇子ドミトリー吉原登楼
二段目:ペテルブルク・帝室劇場夢幻舞
三段目:江戸・赤星封印列車

などなど。映画に喩えると高水準のSFX大作で、画面を眺めている分には退屈はしない。

しかし。

だからといって、全編を読み終えたときの読後感がよいわけではない。本作には、外へ連れて行かれる感覚が薄いからである。こういうタイプの作品には、思わぬ経路で<外部>を感じさせること(ディックの作品がそうであるような)を望みたいが、それは要求水準が高すぎるのでしょうか?

私はSFのオールドファンなので、点が辛くなっているのかもしれません。でも、沼野充義氏の毎日新聞評(11月16日)は持ち上げすぎだと思います。仲間褒めだったのですね。

付記:同じような設定ならば、マンガの「銀魂」の方が売れてる分だけ勝っていると半年後に知りました。
赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)Amazon書評・レビュー:赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152089504

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