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13人目の探偵士



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13人目の探偵士の評価: 4.20/5点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

面白かった

少し変わったタイプの小説です。選択肢があったので最初はゲームブックの様な物?と思いましたが全ての章を順番に読みました。3回は一部同じ文章を読む事になりますが、最後の章でやはり全部読んでおいて良かったと思いました。序章に仕掛けられたトリックには気づきませんでした。意図的にだと思いますが、ラストの曖昧な終わり方が少し気になったかな?
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.9:
(3pt)

元のゲームブックの方が

元々「13人目の名探偵」という推理ゲームブックだったものを小説として再構成・加筆修正された本。
ゲームブックの方は名作と言って良い出来でした。

本作は基本的な設定・トリック・ストーリーをそのまま踏襲していますが、ゲームブックの枝葉の部分(理不尽にゲームオーバー・バッドエンドになってしまう選択肢)までそのまま小説に持ってきたため、奇妙にありえないストーリーになってしまっているのが残念です。

そしてその辻褄を合わせるために、小説の最後に「実は…」という種明かしが追記されているのですが、それが夢オチのような強引な内容で蛇足感が凄かったです。推理小説でそれをやってしまったら、身も蓋もなくなってしまう。

これならむしろゲームブックの形のまま多少の手直しのみで出して貰ったほうが良かったと思います。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.8:
(5pt)

タイトルが実は本格推理としての肝でした

遅ればせながら、氏のファンとなりました。
推理小説の好きな方からすると、この展開いや構成について、賛否両論あること間違いなし。
一方、ゲームブックや、ファミコンなどのゲームを少しでも楽しんだ経験のある読者なら、違和感なく楽しめるはず。
それにしても、本作がデビュー作かどうかの議論はおいておき、すでに世界観から何もかもが完成されていて、本格推理の世界を楽しめること間違いなし。読後感も最高。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.7:
(5pt)

山口氏の実質的な処女作

山口氏の「生きる屍の死」よりも以前にゲームブック形式で刊行されていた氏の実質的な処女作であり、その後の山口雅也ミステリーの世界観がこの時点で完成していたことが分る。
パラレル英国という舞台で、一つの事件に対して、3人の探偵役が用意されており、その3人ごとの別々のストーリーが展開していくというゲームブックから引き継いだアイデアが秀逸な作品である。
あまり能力のない作家がこういう設定をやると3つ目のストーリーとかが消化試合になってしまうものだが、全てのストーリーが独立して読んでも面白い。
劇中でも主人公達が行った行為が一旦巻き戻されて別の選択をしているというゲームブックのパラグラフ選択をノベルス化する際の苦肉の策とも言うべきユニークな展開も見られる。
推理小説で言う多重解決を突きつめた作品であり、他にもミステリー的なお約束がてんこ盛りになっているが、読んでいて混乱するということはなく、非常にスッキリと構成されている。
その後の清涼院流水らが展開するJDCシリーズにも本作の探偵士という設定がかなり影響を与えているのではないかと思わせる。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.6:
(4pt)

なかなか凝ってておもしろい

最初は舞台がロンドンなので違和感を感じましたが、読み進んでいくに従ってその独特の世界観に引き込まれて行きました。構成がなかなか凝っています。しっかり本を読み込んでちゃんと考えれば犯人やこの小説にはり巡らされたトリックも看破できそうです。でも私はできませんでした。くやしいです。読後にこういった悔しさを覚えた推理小説は久しぶりでした。お勧めの一作です。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.5:
(4pt)

《キッド・ピストルズ》シリーズの第一長編


童謡殺人、密室、暗号、ダイイング・メッセージ、アリバイ崩し、記憶喪失サスペンス
といったミステリの諸要素や、冒頭に〈解決〉、最後に〈発端〉が配された構成、そして、
三人の探偵士が、同時並行的に推理を進めるというマルチシナリオ形式など、これでも
かというぐらいに趣向が盛り込まれた本作。

捜査に当たる探偵士たちも、密室が専門のブル博士、麻薬関係に強い
ハードボイルドな探偵・バーロウ、ダイイング・メッセージに見識のある
ルイスといった具合に特徴づけられ、各人の得意分野に基づいた捜査
をそれぞれに展開していくという《多重解決》の趣向が採られています。

残念ながら、どの探偵の捜査も一面的でユルいのですが、それは真の探偵役で
あるキッドが最終的な解決をするという本作の構成上、やむを得ないことでしょう。


本作で描かれる連続童謡見立て殺人事件のメイントリック(厳密に言えば、その
“破れ方”ですが)はアクシデントを取り込んだ秀逸なもので、十分な説得力が
あります(被害者が遺したダイイング・メッセージもよく考えられたものですし、
記憶喪失の語り手“私”の正体に関する伏線の張り方も、なかなか巧妙です)。


ともあれ、これだけ趣向をてんこ盛りにしたにもかかわらず、長編ミステリとして、
破綻なく本作をまとめ上げた作者の手腕は、高く評価されるべきだと思います。





13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.4:
(3pt)

幻想の探偵譚

もともとはゲームブックとして書かれたもの。1987年にJICC出版局から刊行されたのだが、それが東京創元社の戸川氏の目に留まり、普通の小説形式に加筆修正されて1992年に単行本として出た。さらに2002年に講談社ノベルズに入るに当たり、新たな登場人物を加えるなど大幅な加筆を行い、復刊。それをまた文庫化したのが本書。
 キッド・ピストルズやブル博士の最初の作品に位置づけられる。英国のパラレル・ワールドを舞台としており、ホームズやモリアティの子孫が出てきたりする。
 ミステリとしてはまあまあ。ちょっとやりすぎのような気も。
 かなり加筆修正を行ったようだが、ゲームブックだった痕跡は隠せていない。まとまりがなく、不自然な部分も多い。小説としての完成度は低い。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.3:
(5pt)

ミステリ・ファン垂涎の豊穣な作品

パラレル英国ワールドを舞台にしたキッド・ピストルズのデビュー作。ホームズ一族を仇と狙う殺人鬼"猫"を巡る謎解きがテーマ。元々はゲーム・ブックとして書かれたようで、物語の途中で読者が読む先(分岐先)を選べるという趣向がある。刊行に当たって大分整理されたようだが、名探偵を模した3人の探偵士が並行して推理を進めるという趣向は残っている。

上記の趣向の他、探偵だらけの登場人物、サイコ・キラー、見立て殺人、密室殺人と密室講義、ダイイング・メッセージとその講義、アリバイ崩し、密室中で目覚めてみたら被害者と同室にいる記憶喪失の謎の男等、ミステリに関するあらゆる要素がブチ込まれている。"猫"に関する遊びもタップリとある。そして、これだけ書き込みながらゴテゴテした印象が無い点が評価できる。

冒頭が<解決>、結末が<発端>という全体構成も遊び心があって楽しい。ミステリ・ファン垂涎の豊穣な作品。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
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No.2:
(5pt)

デビュー

山口雅也氏の処女作といえば、『生ける屍の死』があまりにも(?)有名な訳ですが、実はそれに先立って上梓されていたのがこの作品。
いわゆる「ゲーム・ブック」であった為、ミステリ小説としての位置付けをされなかったのかもしれませんが、然しこれは紛れもなくミステリの一級品です。それで、新たに小説の形式に仕立て直したのがこちら。記憶をなくして目覚めた男が、殺人犯の容疑をかけられながら、「探偵士」に事件の調査を依頼します。「キッド・ピストルズ」シリーズの読者にはお馴染みの、例のパラレル・ワールドの英国が舞台になってます(キッド・ピストルズとピンク・ベラドンナが初登場!)。そこは、小説の中に描かれた「名探偵」たちが、実在の人物として活動している世界。かのシャーロック・ホームズも、かつて偉大な功績を残した伝説的な名探偵として、現代の探偵士たちに崇められている、といった具合。
で、主人公の男が依頼する探偵士は複数居て、探偵士毎にその調査、推理の趣向、解決の内容までが違う、という。それぞれに個性的な探偵士たちの饗宴は見所ですな。更に、ダイイング・メッセージ、連続殺人、アリバイ崩しなど、いわゆるミステリのコードがふんだんに盛り込まれた、贅沢な一品でもあります。読み応えありますよ。そして最後には意外な犯人と意外な結末(オチ)が。ここはいかにも山口氏らしいという。ところでこの作品――ゲーム・ノベルの方ですが、以前プレイステーションでゲーム化されています。実は僕はそのゲームを先にやってまして(原版のゲーム・ノベルは未読ですが)、で、内容的にはほぼ同一なのです。然し、ゲームでやるのと小説として読むのとではやっぱり別物の味わいですし、ゲームはゲーム、小説は小説ならではの表現や魅力に満ち溢れているわけで、だから僕と同じ様な経験を持つ方にも何ら留保なくお奨めできるのでした。本当。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
4061822624
No.1:
(4pt)

ミステリを愛する人に。

密室に死体が一体と、記憶喪失の男が一人。
探偵ばかりを狙う“猫”と呼ばれる殺人鬼が闊歩するパラレル英国。
見立て殺人、ダイイングメッセージ、そして消えた凶器と盛りだくさんのナゾ。
ミステリの道具立てをこれでもか!とてんこ盛りにした、
でもそれだけじゃない『生ける屍の死』の山口雅也ならではの作品です。
13人目の探偵士 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:13人目の探偵士 (講談社ノベルス)より
4061822624

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