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大いなる救い



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【この小説が収録されている参考書籍】
大いなる救い (ハヤカワ・ミステリ文庫)

大いなる救いの評価: 2.67/5点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

シリーズ物を楽しめる人にはイイかも

登場人物は多いが、主人公、その周辺の主要人物ともにキャラが立っている。
加えて、主要キャラの複雑な人間関係が、今後の作品でどうなっていくのかという期待を持たせているのもウマイ。

翻訳も読みやすく、500ページ超えだが、スラスラ読み進めることができる。

ただ、何度も出てくるあからさまな性描写が下品すぎる。
「エロい」ではなく「下品」なので、「ムラムラ」興奮ではなく、ただ「ムカムカ」不快に感じた。

自分としては、あまり納得のいく(好き嫌いという意味で)事件の真相ではなかったが、ミステリーとしてはそこそこ楽しめた。
でも、シリーズを読み続けたいとまでは思わない。

ラストの物語の閉め方は蛇足に感じた。
大いなる救い (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:大いなる救い (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150798575
No.1:
(1pt)

意外な結末でしたが

推理小説の面白さとか楽しみ方は、読み人も違うので各人によっていろいろあることであろう。しかしこの作品はアガサ賞や各賞受賞との評判であったので、当然クリスティと違うにしても、少しはその面白さに期待したが、内容は大外れであった。面白さ以前の汚さと暗さがある。性描写とまで言わないが、明らかに何を言わんとするかが分かる各所の表現は、純文学も下劣極まりない表現を使用する昨今からすれば、標準或いはそれ以上なのかもしれないが、その表現方法をしか使えないとすれば、この作者は大作家たるには及ばず、下の大衆小説作家である。
 危うい表現を使うところは私の読んだ確かにクリスティの範囲にもあったかと思う。が、まだ健全な範囲であった。これは性描写を至る処に散りばめた三文小説と断じてよい。世の評論家諸先生もあまりに多いこういった表現に少しばかり麻痺して慣れて来つつあることと、このような表現を使うことのタブー視に対する理解ある態度こそ必要とばかりに評価し、こんな小説がまるで良いもののような評価を受けることになるのである。残念至極である。そして時代は確かに末法である。
 ところで設定は奇抜で面白い。貴族の称号を持つ警部と中流家庭出身の女性巡査部長のペアで、それぞれの出自に依る身近な話題と絡ませて、事件を解決に持っていこうとする組み立ては次々と読み進めさせる面白さがある。また英国の地理的な風土の表現が興味をそそらせる。この辺りの緻密な描写や読み進めるうちに判ってくる新たな展開の仕方は、文章構成も含めて確かに上手い。だからこそ惜しい。幾らでも比喩的に、美しいものと対比して暗きものを表現できるであろうし、そうしてこそ多くの読者に初めて面白いと言われるのではないか。
 タイトルにも書いた意外な結末は、上を差し引いても小説ならではの面白さであった。しかし全体的にはこのような理由で、この後もこのシリーズは連作されているようだが、この作者のものは最早これ以上の読み進める価値はないと思った。
大いなる救い (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:大いなる救い (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150798575

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