大いなる救い
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全1件 1~1 1/1ページ
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リンリー警部の相棒、バーバラが良い味だしています。 | ||||
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この醜悪なるテーマを取り扱った作者に大きな勇気を感じますね私は。 執筆にあたり、相当な苦痛があったことかと思われます。読み手の私 にもそれが伝わりました。 「人生は腐っている…」とリンリーに言わせています。そうなんですよ ねぇ腐ってますわ確かに!でも、目を背けず立ち向かうことも大事! その点で言えば、賞賛に値すると思てます、この小説は。 何故なら、このテーマは深刻であり、また珍しい話でもないからです。 この手の事が事件の原因の根底に潜むことは外国の小説では珍しいこ とではありませんが、ここまで真に迫れたのは稀有なことかも? そこを抉れたのはひょっとすると女性作家だったからかもしれません。 男性は直視するにはキツいかもしれませんからねぇ。 たぶん作者は怒りをエネルギーに変えて筆を進めたのかもしれません。 怒りのエネルギーと言えば、巡査部長のバーバラが当てはまりますね。 そして、真相に立ち向かう勇気はリンリー警部。 登場人物というのは作家の魂が反映されるもんやと言われますから~。 驚くべきは、イギリスを舞台にしているのに作家がアメリカ人ってと こですねぇ。他のイギリス作家の方と比べても全く遜色ないですわ。 イギリス的ユーモアと景観の描写…とても楽しめましたわ。 終盤で、バーバラの堅い心の殻にひび割れを生じさせたリンリー…。 そこから、バーバラがどう変わっていくのか? そして、誰も羨むものを手にしているリンリーが何故に警官という醜い ものを暴き出す職を選択し、またここまで人の心に寄り添えるのか? それらが、シリーズを読み進める内に詳らかにされるだろうと想像する と、対照的な二人の今後が楽しみです。 シリーズ読破を目指したくなります。 あ!トリックとか結末とか重視の方にはお薦めできませんわ。 あくまで、人間をどう描くか?憂慮すべき社会問題ということに興味が おありの方なら納得できる作品かと思いますんでね。 と書くと深刻になりますけど、冒頭シーンなんかはブラウン神父を想像 させたりして、お茶目感もたっぷりあります。 私は、大好きです♪この作家さん。 | ||||
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登場人物は多いが、主人公、その周辺の主要人物ともにキャラが立っている。 加えて、主要キャラの複雑な人間関係が、今後の作品でどうなっていくのかという期待を持たせているのもウマイ。 翻訳も読みやすく、500ページ超えだが、スラスラ読み進めることができる。 ただ、何度も出てくるあからさまな性描写が下品すぎる。 「エロい」ではなく「下品」なので、「ムラムラ」興奮ではなく、ただ「ムカムカ」不快に感じた。 自分としては、あまり納得のいく(好き嫌いという意味で)事件の真相ではなかったが、ミステリーとしてはそこそこ楽しめた。 でも、シリーズを読み続けたいとまでは思わない。 ラストの物語の閉め方は蛇足に感じた。 | ||||
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推理小説の面白さとか楽しみ方は、読み人も違うので各人によっていろいろあることであろう。しかしこの作品はアガサ賞や各賞受賞との評判であったので、当然クリスティと違うにしても、少しはその面白さに期待したが、内容は大外れであった。面白さ以前の汚さと暗さがある。性描写とまで言わないが、明らかに何を言わんとするかが分かる各所の表現は、純文学も下劣極まりない表現を使用する昨今からすれば、標準或いはそれ以上なのかもしれないが、その表現方法をしか使えないとすれば、この作者は大作家たるには及ばず、下の大衆小説作家である。 危うい表現を使うところは私の読んだ確かにクリスティの範囲にもあったかと思う。が、まだ健全な範囲であった。これは性描写を至る処に散りばめた三文小説と断じてよい。世の評論家諸先生もあまりに多いこういった表現に少しばかり麻痺して慣れて来つつあることと、このような表現を使うことのタブー視に対する理解ある態度こそ必要とばかりに評価し、こんな小説がまるで良いもののような評価を受けることになるのである。残念至極である。そして時代は確かに末法である。 ところで設定は奇抜で面白い。貴族の称号を持つ警部と中流家庭出身の女性巡査部長のペアで、それぞれの出自に依る身近な話題と絡ませて、事件を解決に持っていこうとする組み立ては次々と読み進めさせる面白さがある。また英国の地理的な風土の表現が興味をそそらせる。この辺りの緻密な描写や読み進めるうちに判ってくる新たな展開の仕方は、文章構成も含めて確かに上手い。だからこそ惜しい。幾らでも比喩的に、美しいものと対比して暗きものを表現できるであろうし、そうしてこそ多くの読者に初めて面白いと言われるのではないか。 タイトルにも書いた意外な結末は、上を差し引いても小説ならではの面白さであった。しかし全体的にはこのような理由で、この後もこのシリーズは連作されているようだが、この作者のものは最早これ以上の読み進める価値はないと思った。 | ||||
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