■スポンサードリンク
転落
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
転落の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
3章構成で、それぞれ、語り手が異なる。1章の語り手はホームレス。小学生の女の子と仲良くなって、しかしだんだんおかしな感じになっていく。行動にも微妙に不可解なところがあって「何で」と思っているうちに2章にいくと、全然違う話に。「なんだなんだ?」と思うが、実は1章ときちんとつながっていることが明かされる。 勘違いしたのは著者のトリックに見事にだまされたからで、思わず膝を打ってしまった。 そのトリックが、単なる小手技でなく、登場人物の内面を語るうえで必要だったことが分かり、二重に感心。 ラストでトリックを説明しておしまい、というパタンが多いと思うのだが、この本ではこの大技を全体の三分の一ぐらいで明かしている。すばらしい!で、2章は別の語り手なのだが、この人の行動にも不可解な点があり、後半で思いがけない謎解きが行なわれる。 というわけで、ページをめくらせる力が強い。 ホームレスにしても2章の語り手にしても、タイトルどおり転落するのだが、それは周囲の視線のせい(と、大雑把にくくってはよくないが)。その周囲の怖さを、職場の会話や田舎の描写を通してきっちり描いている。 面白い1冊であります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現代社会にひそむ陰をすくいとるのが巧みな著者の新作は、はっきり言って怖い。その怖さは、読んでいる最中には背骨を震わせ、読み終えてからはボディブローのように効いてくる。 あっと驚かされる仕掛け。著者の深い人間観察が結実した描写。主人公を取り巻く人々の何気ない会話や、罪の意識のなさに、ついつい普段の自分が重なる。自分だって、「善意の隣人を装った加害者」なのだ、といやでも気づかされる。猛暑のこの夏。きりりと冷えたビールとこの本があれば、暑気払いできること請け合いだ。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!