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(短編集)
幽霊射手
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幽霊射手の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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という組み合わせの落ち穂蒐集した短篇集だが、冒頭30頁に渡って、ダグラス・G・グリーンなる編者の「奇跡を創出した男――ジョン・ディクスン・カーについて」が配されているのが、一番の読み処か。 わたしはいくつかのカー作品に感銘を受けながらも、それほどのファンではなく、つまらん作品も多いと思っている。だからべた褒めの長い賛辞には首をかしげながら読んだ。 先日読んだ『不可能犯罪捜査課』について、エラリー・クイーンが「現代流派のもっとも目覚ましい成果の一つ」(P.27)と称えたなんて記述には少々引き気味だw 一方で、米国人のカーが、何度か英国と米国に交互に移り住んだ話を聞いたことはあったが、その理由は知らなかったので、そこは興味深かった。 カーには元々、当時力を持ちつつあった中産階級が金や権利を高らかに主張したり、それを守るための法治の精神よりも、保守的な英国風の貴族風騎士道趣味により惹かれる傾向があったらしい。その彼は英国人の女性と結婚したことを切っ掛けに英国で暮すようになったが、大戦後のかの国で労働党が政権を握ったことで米国に戻り、再び保守党が政権を獲ったことで英国に戻り……、なんて変遷があったことを知った。 そういった流れの上で、戦後は「現代」から距離を置いた時代もののミステリを多く執筆したようだ。 本書(と、おそらく次巻の『黒い塔の恐怖』)には、「傑れた出来栄えでありながら、何らかの理由で、単行本形式の著書には未採録であった作品」(P.35)を収録したらしい。 (1)は著者21歳のデビュー作、(2)~(5)は長篇デビュー前のアンリ・バンコランもの、(6)~(9)はラジオドラマである。 | ||||
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この作品は既に所持してましたが、状態が悪くなっていたので、補填で購入しました。他意はありません。 | ||||
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「不可能犯罪の巨匠」ディクスン・カーの短編集。アンリ・バンコランもの四編を含む短編五編と、ラジオドラマ用の脚本四編を収録。読んでみて、カーは雰囲気づくりがうまいなあと再確認。短編五編は、その舞台が屋敷の一室だったり走る列車の中だったりとさまざまなのですが、どれも暗くおどろおどろしい雰囲気は共通、ジワジワと忍び寄ってくる恐怖が上手に醸しだされています。ラジオドラマ脚本のほうは、放送の時間制限があったためでしょう、どれもそれほど長いものではありませんが、その中に人間消失等の不可能犯罪とそのトリックが小粒ながらも上手に効果的に使われていて、これなら放送当時に聴いていた人も楽しめたのでは。テレビの二時間枠のサスペンスドラマよりおもしろいことは確かです。不満なことがひとつ。解説によると、アメリカで出版された原書を、本書と『黒い塔の恐怖』の二冊に分けて出版したらしく、本書のほうには作品の原題が出ていない。原題は『黒い塔の恐怖』のほうを参照とのこと。二冊に分けるのは別にかまわないのですが、せめてこちらにも原題をいれてほしかったです。 | ||||
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