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東京島
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東京島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 21~40 2/3ページ
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映画のCMで面白そうだなと読んでみました。 最初は「おお〜」と設定と走り出しに好感。 これは最後まで一気に読んじゃいそうとワクワクしながら読み進めましたが、ずいぶんと前半で失速。 島人の誰にも共感できなくて、パラパラとページをめくる「作業」になってしまいました。 でも読まない!と放り出すことはなかったので、そこはギリギリ☆三つです。 なんだかな〜… あんな状況になったら、もっと人間ってドロドロになるんじゃないかな〜、薄いな〜と思いました。 共感できす、うん。 | ||||
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桐野作品はいつも人間のドロドロした部分を容赦なく描いており、それはイヤな感じではあるもののリアリティがあり凄さを感じさせるのでいつも引き込まれてしまい最後まで気の抜けない面白さなのだが、東京島に関してはドロドロ感はいつものことながら主人公がどうも安直でリアリティを感じることが出来ずなんとなく中だるみしながら最後までとりあえず読んだ感じであった。 それにしても主人公のふてぶてしさと逞しさは、オンナのいやらしさが集約されていて気が滅入る感じではあった。 他の作品が良いのでそれに比べると今回は少々がっかりでした。 | ||||
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男が31人:女1人で無人島生活の設定から 女性だったら少し恐ろしい想像をしてしまうかもしれない。 しかし、この女1人である清子に関してはたくましく 男31人に引けを取らない強さがある。 なので、読んでいて嫌な気分はしなかった。 むしろ、清子と自分を比較して清子の強さに敬服した。 この無人島での生活は、人間は欲に塗れている。 現代社会ではありえない、猿のようになっている。 だが誰しもが同じ境遇に陥った時、 同じ様に猿に戻ってしまうのでは!?と思う。 ただ、31人の男性がだんだん把握できなくなるのが辛かった。 | ||||
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新聞連載の「メタボラ」を読んではじめて桐生氏に心動かされました。(無論以前から女史の御名前は知るところでしたが) 只、此の「東京島」に関しては これは未完の小説ではないか?という想いが強く残りました。 女の漂流者の方が生命に貪欲で賢く(時に愚かで)強く立ちまわれるというのは女性読者にはもうわかっています。 男性読者諸氏にはわからない事かもしれませんが、女というのは狡猾で且つ生命力に長けた存在です。 その事実を既に知る「女」の身としてはこの小説は素晴らしいけれど未完成であると言わざるを得ません。登場人物の心理描写も行動描写も惜しいぐらいに中途半端でありますし、ラストもこじつけたような終わり方……、ここまで読んできてこのラストは如何なものでしょうか? 無論、桐生さんならばまだ先も考えて居らっしゃるのでしょうけれど…… 少々の消化不良を辞さない方には御勧めできますが、完璧な完結小説を望む方には決してお勧めしません。 その理由としては、「ここで終わらせるには惜しい内容」と一言付け加えさせて頂きます。 稚拙な文章で申し訳ありませんが★三つという事で分って下さると有難いです。 それでも映画版は必ず見ようと思っています。そういう小説です。 手に取って見て下さい、そして失望するなり次に続けるなりして下さい。 私は映画を見に行きます。それだけです。 | ||||
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初期の頃の桐野夏生作品が好きな自分は、最近の作品は残念でならない。 女性の心理描写は、相変わらず素晴らしいと思うが、展開がストーリ上の都合で構成されている。 感じ方は人それぞれなので、他の人がどう思っているかはわからないが。 ちなみに映画のキャスティングに木村多江を持ってきたのも微妙。 さえない女性が一人いるから、この話は面白いのであって、綺麗な女性であっては、取り合いという面白も半減。 桐野夏生のドロドロとした心理描写、好きだったのだけどな・・・。 | ||||
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前評判がよかったので飛びついたのだが、 前評判と比べるとOUTなどよりも、衝撃というか刺激は割りと少なめ。 ただ桐野ファンとして、ずっと彼女を追いかけているなら、 彼女なりの挑戦思考が伺える。 純文学勉強中のような・・・(上から目線で申し訳ない) なので、ファンを語るなら読んでおくべき必要性はあると思います。 | ||||
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映画化されると聞き、手にとりました。 著者の本は、 『OUT』『柔らかな頬』『魂萌え!』を 読みましたが、その3作ほど感情は昂りませんでした。 無人島に漂着する発想は 素晴らしいと思うのですが、 登場人物の魅力に乏しい。 映画では清子を木村多江さんが演じますが、 一体、どのように演じられるのか想像もつきません。 原作に忠実に作ろうとしたら、絶対に事務所NGが出るはずですからネ。 | ||||
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極限状態に女性を放り込んで, そこからあぶりだされる(桐野氏のイメージにおける)女性の素の姿を描いていくという, ある意味ではいつもの作風とも言える作品. この手法は,OUT,グロテスク,残虐記など,氏の作品ではおなじみのものである. このシチュエーションで性を武器にしたり,性感におぼれる女性像というのは それなりに衝撃があると思うが, 今回は孤島という生命の維持すらも危うい極限状態にも関わらず ここまで徹底して性に前面に押し出していける氏のスタンスには信念すら感じる. とはいえ,少々ワンパターンという印象は否めないし 人間の醜い本症を描くとしたら 受け入れがたくても,そこに共感できる何かがなければ 単に変なキャラに成り下がるだけだ. そういう意味で,この状況でセックスにおぼれることのできる清子のキャラには 共感できる部分があまりにも少なすぎる. その他のキャラ達も然り. なんだか物足りない読後感の理由はそこにあるような気がする. | ||||
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映画化で人数が減った理由が理解できる。 31人いる必要はなかった。 個人個人に役割がどれだけ与えられているのかにもよるけれども、木村多江さんは主人公のイメージではないなぁ。 もう少し独善的な女優でなければね。 あくが強くてしたたか、木村佳乃さんの方がイメージに近いかもしれない。 それにしてもあの終わり方は残念だ。 | ||||
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本作品は現代人が無人島に漂流して自給自足を余儀なくされたら、どのような行動をとるのか?がテーマになっています。彼らは望郷からか無人島にダイバ、コウキョ、チョーフといった東京の地名を付けて生活を始めます。始めは秩序を保って生活していますが、漂流者で唯一の女性清子の夫の隆が死んで均衡が崩れて行きます。 人間の心の闇を描く著者の作品は、日本でも類を見ないアプローチをしていると思います。登場人物は自分勝手で弱く、簡単に人を裏切ります。普通なら不快で読むに堪えないはずなのですが桐野夏生の作品だけはまた手に取ってしまいます。 彼女の描く心の闇は特別な闇ではなく、おかれた環境や状況によって誰もが迷い込む可能性のあるため、自分も登場人物の誰かになり得るリアリティを持っているからなのでしょう。 | ||||
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桐野夏生作品は大好きです。 中だるみが無いというか。 この作品は、とある実際にあった事件を題材としたフィクションです。 桐野さんの作品の中ではグロテスクさが薄いですが、桐野節は健在でサクサクと楽しめます。 しかし…最後はいただけません…。 これだけです。 あとは楽しめる作品だと思います。 | ||||
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桐野さんは「OUT」など、いくつかの作品を読んでおり、気になる作家の一人です。 今回は新聞の書評から、壮絶なサバイバル物語かと思いましたが、読後の感想はまったく違っています。 全体を通して、読者と人物たちとの距離を離している、感情のつながりを故意に?持てなくなしているように思います。登場人物は現実(文明)社会では日の目を見ることのない人たちばかり。そんな人たちの集まりでも、それなりにリーダーや役割などがうまれてくる、スポットライトがあてられる。本来なら相当悲惨な設定にも関わらず、どこかコミカルな雰囲気さえも漂う、現実社会への皮肉に満ちた作品に感じました。現実社会に戻れば、まるで価値のない人間のようにみられそうな人たちが、東京島では子どもたちの先生として、一人一人大切な島民として個人の社会的役割や人の重みが与えられている。一方の主人公はこれまた現実社会にも適応し、文明からの享受を受けて平穏に暮らしている。 私にとっては考えさせられる作品でした。 | ||||
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事前情報が何も無いまま読んだら・・・ うわー なんだこれー・・ これが桐野ワールド?! 読中はリアルに想像できる表現が多用されているので、まるで自分がこの無人島で 生活している錯覚に陥って、気分が悪くなることもある。 極限の中の生活は、やはり平和に生きているものからしたら刺激が強すぎる。 へびを食べたり、とかげを食べたり、、性的な表現、、 無人島で生きていても、生まれてしまう格差、争い、事件 強いのは、女?男? 武器になるのは、ナイフ?知恵?策略? 夢破れ、ヤンキー崩れ、親に捨てられ、仲間に捨てられ、女を捨てかけ、、 スポットがあたらないような人々が、何の数奇かここに集まり、共同体が生まれ。 島民は、今まで考えてもいなかった自分が生きる意味を、何もない熱帯の島で どんなささいな理由でもいいから、もがき探しているように思えた。 清子は女を武器にし、裏切り、さらにしっぺがえしをくらい、今度は母体を武器にしたたかにチャンスを狙う。 変な能力を持ったものたちも、それが自分に与えられた道と信じ、進む。 読中は、うわ〜・・・・ ひく・・・ でしたし、 32人もいれば一部の人物名がちんぷんかんぷんで覚えきれない・・・でしたが、 読みきると、かなり印象に残る作品だと思いました。けっこうこれ大事かも。 (読んでもすぐ、どんな内容か忘れることが多い自分です・・) | ||||
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孤島に閉じこめられた31人の男と一人の女!しかも40過ぎで小太り。出だしは最高にスリリング。意地悪な設定はさすが桐野さん。だが、なんだか都合良くいろんな人が流れ着いちゃう。孤島の閉塞感に、作家自身で嫌気がさしちゃったのだろうか。ハプニングが多すぎて、とっちらかった小説になった。チキとチータの独白で強引に完結させた力業だけは、さすが。 | ||||
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久しぶりに桐野夏生さんの小説を読みましたが、何人かのレビュアーの方が期待はずれだったといっているように、かなり微妙な作品ではあります。三十人余りの若い男性の中に、女性はただ一人、しかも46歳。彼女は年齢的にも微妙ですが、しかしある意味でこれは設定としては絶妙なのかもしれません。女性主人公がもっと若ければ、まったく別の物語になっていたでしょう。 登場するのがいずれも共感の持てない(持ちようがない)人物ばかり、しかも醜悪に醜悪に描かれています。そういう意味では徹底しています。まあ、無人島に流れ着いたのだから、清潔でいられるわけもないでしょうが。昨日(2009年1月5日)の朝日新聞に載っている福岡伸一さんとの対談で、桐野さんは「性的に追いかけられるのも怖いですが、女がいると秩序が乱れるから、と『異物』を抹殺しようとする男だけの社会の怖さ。それを書きたいと思いました」と語っています。 なるほど。しかし、女性はときによると男性をこのような醜い存在と見ているのかもしれないと思うと、逆に怖くなってしまいます。うーん、やっぱり微妙だ… | ||||
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文明から切り離された無人島を設定におき、人間の身勝手さ、醜悪さを書いた作品。 遭難者は、大きく日本人グループと、中国人グループとにわかれているのだが、日本人はただなんとなく救助を待ち、その日を暮らすという受身な生き方をしている。 一方、中国人グループは、生活力・生命欲にあふれており、自分たちで積極的に行動する。 その対比は、面白かった。 頭でばかり考え、みなが右に同じじゃないと安心できない日本人が、気温や食べ物にさほど苦労しない無人島に遭難したら、いがいとこんな感じなのかもしれないなとは思いました。 けどなぁ・・。とにかく清子が好きになれません。身勝手すぎる・・・。 隆がかわいそうだ。(作者は精神の弱さが死をまねいたってかいてたけど) ワタナベが、助けを呼ばないのはしょうがないにしても、清子はひどすぎるだろう。 身勝手だろうと、そういう人間が強いってテーマなんだろうか。後味悪いです。 | ||||
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桐野さんの作品だから読むけど正直、あらすじを読んだだけで気が滅入りました 「無人島で、数十人の男の中に女が一人」ですよ?いやでもエログロ系の話を想像しちゃいます。 さらに1ページ目でいきなり明らかになるのですが、この女っていうのが「46歳」なんです。 若い男たちがこの唯一の女をめぐって、サバイバル・・・・。 この設定、思いついてもなかなか書けるもんじゃない。 よっぽどうまくやらないとB級のエログロ小説にしかならないのに、そこはやっぱり桐野夏生!! 人間の欲、醜さ、非常事態で発狂していく様子が色濃く描かれ、 女性の図太さ、計算高さ、したたかさは憎たらしいくらいよく出ています。 女の汚い内面を描かせたらこの人ほどうまい作家はいません。 サバイバルよりも人間の人間らしい面がどんどん壊れていく過程に読み応えを感じました。 非常時もみんな仲良く協力しあって・・・なんてのは幻想。 「他人より自分」。これが現実なのかもしれない。 もし、自分がこの状況に置かれたら、彼らのようにはならないと私は言い切ることができません(>_<)やっぱりワタナベみたいなキャラクタ−は必須ですね(ニヤリ) | ||||
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率直に言うと、テーマがぶれていると感じました。作者がいったい何を描きたいのかがまるでまでわからない。男性性と女性性の対比が肝なのかと思ったけれど、それにしては主人公の思考回路に支離滅裂な部分が多くて一貫性があるとは言いがたいし・・・。 極限状態におかれた人々の心理や行動が次々に移り変わっていく様には説得力があっただけに、単なる冒険小説で終わってしまっている点が非常に残念です。また、作者が力尽きてしまったかのような投げやりなラストには思わず苦笑してしまいました。筆力はあるだけに残念です。 | ||||
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桐野氏の久々の新刊ということで、かなり、ものすごく期待したのですが・・・ 物語自体は悪くないと思います。しかしながら、いつもキレが感じられません。少し余興でもしようか?といった軽い気分で作ったような作品に感じます。 次回作に期待します。 | ||||
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無人島で次々と事件が起こって、最終的に隆とカスカベの死因も解き 明かされるのかと思って読み進んだが、 結局最初から最後まで清子を中心とした漂流者の無人島での生活記が描かれている。 全体のストーリーを楽しむというよりは、人間の欲望を包み隠さず表現された無 人島生活の日誌を楽しむといった印象。 誰一人住んでいない南の島での生活をときに憧れたりするものだが、 現実は何も知恵がないと過酷で退屈な生活になることが容易に想像できる。 なんかこの続きがありそうな感じもする。 | ||||
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