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チャイルド44



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【この小説が収録されている参考書籍】
チャイルド44 上巻 (新潮文庫)
チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

チャイルド44の評価: 8.33/10点 レビュー 6件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

チャイルド44の感想

確かに読みごたえはありました。

▼以下、ネタバレ感想

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マー君
S2HJR096
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

まさに「おそロシア」

スターリン体制時代のソ連を舞台とした、国家安保捜査官が主役の物語。

実在した連続児童殺人犯である「アンドレイ・チカチーロ」をモデルとした殺人鬼がソ連全土を舞台に次々と子供を殺害するのを主人公が追うストーリーとなりますが、それはあくまで物語の一面に過ぎず、主人公の本当の敵や脅威は殺人鬼よりもむしろ、彼自身が忠誠を誓ったはずの国家体制そのものというのがこの話の最大の特徴だと思います。
国民の誰もが、それこそ昨日までは取り締まる側であるはずだった安保官までもがいつあらぬ疑いをかけられ、処刑されたり強制収容所送りになってもおかしくないという、この時代のソ連の恐ろしさが存分に描かれている作品です。

すごく重そうな内容であることに加え、海外翻訳物、さらに上下巻で700ページ越え、と読みにくそうさの数え役満状態に身構えてしまいましたが、いざ読んで見ると近年の作品と言うこともあり、内容は想像以上にハードなものの、読みやすかったです。
物語のどこを切り取っても緊迫感があって非常に先が気になり、あらゆる面で悲惨・陰惨・凄惨を極めるストーリーでありながらも、とても面白く読めました。
残酷なシーンそのものが苦手な人は別として、決してドストエフスキーの作品みたいに「読みにくそう・難しそう」と身構える必要はありません。

前半部分はとにかく残酷ながらもすごく惹きつけられるストーリーで、関心させられる作品だったのですが、物語の最大の転機となる、これまで保身と出世のために”国”というよりも”体制”に対して忠誠を誓い、スターリン体制の手先となってきた主人公が、自分自身の矜持や本当の意味で自分の生まれ育った”国”のために、”体制”に反旗を翻すように個人で殺人鬼の正体を追うことになった場面あたりから、正直首をかしげたくなる展開になってきました。

また、前半はあらゆる面が主人公への逆境となり、まさに超ハードモードなのに対し、逆に後半になると主人公とヒロインの置かれた過酷な状況そのものは変らないものの、不自然なレベルで全てが主人公にとって上手くいく、ご都合主義全開になってしまったのが残念です。

前半は文句なしに面白くて9点。後半は一気に薄っぺらいただの娯楽作品になり下がった気がして5点。
平均してこの点数という感想です。(後半を酷評してますが、後半も「面白い」ことには変らないんですよ)


▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.1:
(8pt)

意外な結末

この頃のソビエトに生まれなくてよかった。

わたろう
0BCEGGR4

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