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Q&A



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【この小説が収録されている参考書籍】
Q&A
Q&A (幻冬舎文庫)

Q&Aの評価: 7.00/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

時代と人間の本質に切り込む

 大型ショッピングセンターで起こった凄惨な災害―― 原因が何一つ見つからない災禍を当事者とインタビュアーの「Q&A」で照らし出してゆく

 事件だったのか事故だったのか、偶発的な物なのか仕組まれたものだったのか、将又両方なのか・・・。 対話の中から浮かび上がる政治的・宗教的な利権と欲望、個人レベルの悲運と葛藤、哀悼や自責が恐ろしくリアル。 
 本作を初めて読んだのは中学生の頃で当時はチンプンカンプンでした。  発刊は2004年、情報化社会が広がりつつある中で人間の仄暗い裏面を誇張したように取り出した一冊であったと思います。 そして平成も終わりを迎えることになった今読み直すと現実が本書のような社会・思惑に傾倒していくようで怖い。 自身が深いレベルで災害や事件に巻き込まれ大きな傷を心に負ったときにどうなってしまうのか、一歩外に出れば宗教の勧誘が、ネットを開けば虚構や扇動的な情報が溢れる今世で本書の登場人物のような道を辿ることはあり得ない話ではないと思わされます。  
 
 ジャンルはミステリーよりかはホラーテイスト。 ★は6つ

りーり
9EDFH0HC
No.2:
(5pt)

Q&Aの感想

さまざまな角度で物語が構成されるのは面白かった


▼以下、ネタバレ感想

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mick
M6JVTZ3L
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

Q&Aの感想

都市近郊の大型商業施設で重大死傷事故が発生した。
施設内でパニックに陥った人々により押しつぶされ、死者69名、負傷者116名に達した。
事故は何故起きたのか。
異臭を放つ紙袋を投げ捨てた男。
異様な雰囲気の老夫婦
一人にも関わらず無傷で生還した少女。
奇妙な点は複数あるが、客が一斉にパニックに陥る直接的な原因は見当たらなかった。
Q&A方式で事件の真相を探るが―・・・

全編Q&A方式で進行します。
質問者も回答者も複数います。
当初は「何故事件が起きたか」にスポットを当てています。
そこから段々と関係者・一般人の心理経過や濃淡、情報社会の歪みが浮かび上がります。
そのため、メインは事件原因やパニックより、事件に対する人々の捉え方やその温度差、現実感の薄さなどだと思います。
情報が大量消費されている中でのリアリティとは何かを考えさせられます。
事件の原因より、情報が消費され風化する速度に怖さを感じます。
Q&A方式は初でしたが、読みにくいことも、飽きることもありません。
回答者に一部共感する箇所もあります。
社会ミステリでもあり、パニック小説でもあるのでしょうが、ホラー小説のようなゾッとする怖さもります。
事件の真相については結局推測の域を出ません。
個人的にはある程度予測はつくし、良い意味でゾッとする怖さが残る後味の悪さかなと思います。
しかし、人によってはQ&A方式に慣れなかったり、結末にモヤモヤしたりすると思います。

恩田陸氏は初読みですが、とても面白く、他作品も読んでみたいと思います。
現実社会でこのような事故が発生し、数十年後テレビで集団パニックや施設の窓の数などを問題として再現ドラマをしそうです。
そう思う程度にはありえそうだし、その後の人々の動きもありえそうで怖く、面白いです。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB

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