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なりすまし



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【この小説が収録されている参考書籍】
なりすまし (ハルキ文庫 こ 16-3)

なりすましの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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(8pt)

なりすましの感想

『戸籍』をテーマとした社会派ミステリー。
書店で多く並べられているのを見かけ、そして帯にあった『松本清張以来の社会派ミステリーの復活』というコピーに惹かれました。最近、社会派小説を読んでいなかったこともあり手に取った次第。久々の社会派の体験という事もありますが、内容がしっかり根付いた物語と読みやすい文章で夢中になった読書でした。良い意味で80年代の社会派小説を彷彿させます。テーマはしっかりとある骨太で事件内容も重めです。ただ昔の作品と違って文章は現代的で理解しやすく読みやすい。帯の言葉に偽りなしです。満足度の高い一冊でした。

物語は、妻が惨殺され、さらに妻が戸籍を偽っていたという事実から始まる悲劇。
しかし主人公自身も戸籍を偽る「なりすまし」であった――というお話です。戸籍を偽る背景や、偽らざるを得ない社会的事情、戸籍売買や無戸籍児といった社会問題を物語を通じて知れました。妻が何者なのか調べる主人公の行動、そして進むごとに明かされる新たな事実や障害などミステリーとしての緊張感や構成の巧さを堪能できました。

社会派ゆえに内容は重く、悲しみを帯びた物語なので好みが分かれる所ですが、久々に濃いミステリーを読んだ充実した読書でした。
終わり方も良かったです。

▼以下、ネタバレ感想

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